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9.愛と情 ※R18
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「う…ん…♡ふぅぅ…っ♡」
腹の奥に埋められた媚薬の結晶が、じわじわと熱を帯び始め、腹の底が疼き始めるのにそう時間は掛からなかった。
ジクジクと傷口が痛むように、腹の底が脈打ち、その存在を主張し始める。濡れるはずが無い場所なのに、トクトクと脈打つ鼓動に合わせ、じゅわりと何かが溢れ出すような感覚に、焦燥感は募り、手足は震えた。
ゆっくりと、だが確実に犯されていく肉に、気づけば息が上がっていた。
溢れ出た媚薬混じりの愛液が、まるで腸壁から吸収されるように、徐々に徐々に熱が全身に巡っていく。
それと同時に、自分の意思とは関係なく、脳が腹の奥への刺激を求め、『触って』『弄って』と信号を送り始めた。
ドクリ、ドクリと脈打つような疼きが、次第に我慢できない熱へと変貌し、ただの肉の壁であったはずの奥が、熟れた果実のようにじゅくじゅくと溶け始める。
痒みにも似た疼きに腰はもじもじと揺れ、それが無駄だと分かっていても、手足はもがき、全身からは汗が噴き出した。
「ふっ…♡ふっ…♡ふうぅ…っ♡」
途切れることなく、延々と続く甘い疼きに、鼻からは甘えるような吐息が漏れ、勃起する余力の無いペニスからは、性懲りも無く先走りが垂れる。
体の中、指では決して届かない奥が熱い───そう意識してしまうだけで、奥の球体を締め付けてしまい、途端に柔い果実の実が弾けるように、ドロリとした熱が溢れ出た。
「んぅっ♡んぅぅっ♡」
「取って」と言いたいのに言えないもどかしさと、熱に犯され始めた思考が『奥を弄ってほしい』という欲望に染まっていく恐ろしさに、瞳からは新たな涙が零れた。
「泣いているお顔も、愛らしいですよ、兄上」
「大丈夫だよ。怖くないからね、兄様」
そうしている間も、アデルとジュリィからの優しい愛撫は続いた。
手や唇が全身の至る所をやわやわと撫で、愛おしげに抱き締められる。決定的な刺激は無く、それでいて擽るような愛撫に肌は粟立ち、背筋にゾクゾクとした悪寒が何度も走った。
堪らないほど気持ち良いと思ってしまう穏やかな愛撫と、優しい口づけを全身に浴びながら、使い物にならなくなった脳を、2人の声と言葉が犯していった。
「愛しています、兄上。あなたと共に生きていくことが、私達の幸せなんです。お願いです。どうか私達の幸せを、否定しないで下さい」
「大好きだよ、兄様。大好き、大好き、大好き。兄様だけいてくれたら、他には何もいらない。兄様だけが欲しいの。お願い、もう何処にも行かないで」
「兄として、愛する人として、もう一度、私達と“家族”になって下さい」
「兄様のこと、絶対幸せにしてみせるから…だから、僕達を拒まないで」
愛を紡ぎ、共に生きることを請い願う囁きが、鼓膜を通し、熟した肉体に染み込んでいく。
視界に映る愛しい弟達の姿と、優しく理性を壊していく声と、疼き続ける腹の奥───ぐちゃぐちゃに混ざったそれらに、グラリ、グラリと脳が揺れた。
(やめてくれ…!もう充分だ…!)
これ以上は頭がおかしくなってしまいそうだった。
いっそ壊れてしまえたらどんなに楽だろうと思うのに、優しく残酷な言葉が、それを許してくれない。
「……兄様、僕達のこと、嫌い?」
「…ッ!」
「嫌い?」と問い掛ける寂しげな声を聞くたび、心臓がドクリと跳ねた。
なんでそんな悲しいことを言うんだ…こんな状況だというのに、そう問われるたび胸が痛み、反射的に首を横に振っていた。
嫌いではない。嫌いになんてなれない───それが、答えのような気がした。
(…ああ……本当にどうして、こんなことに……)
どこで道を違えてしまったのだろう───そう思ったところで、既に引き返す道は無く、深い所まで身も心も堕ちていった。
夜も完全に耽た頃、ようやく宿に着いた。
塞がれたままの唇の端からは涎が垂れるも、それを気に掛けられるような余裕は一欠片も残っていなかった。
汗が吹き出した体は熱く、髪の毛はぐっしょりと濡れていた。汗や涙、涎や卑猥な液体で濡れた体から、拘束具が外され、大きなローブで丁寧に包まれる。
手足の自由を奪う枷が外れても、もう自分の意思で動かすことすらままならず、くったりとしたまま、されるがままになっていた。
「宿に入ります。お部屋に行くまで、口枷を外してはいけませんよ?」
「良い子だから、大人しくしててね」
アデルに横抱きにされた状態で話す2人の声に、答える気力も無い。ただ極限まで高められた体が熱くて、苦しくて、解放してほしくて───それ以外、何も考えられなくなっていた。
辿り着いた広い部屋のその奥、寝室に入ると、一直線に大きなベッドへと運ばれ、柔らかな布団の上に優しく下ろされた。
「兄様、ちゃんと我慢できたね」
「ええ、ここまで来れば、もう大丈夫ですよ」
「ふぅー…♡ふぅー…っ♡♡」
ぼんやりとした視界の中に、アデルとジュリィの微笑む顔が見える。体を包んでいたローブを剥がされ、全身の肌が露わになるも、裸体を見られることに対する羞恥心はもう無くなっていた。
「んぅ…っ♡んんんっ!♡♡」
「分かっています。今おまんこの中のお薬、取ってあげますね」
「んっ…、んっ…!♡」
既に両手は自由だが、枷が無くても猿轡を自身の手で外すことすら出来ない。ただくぐもった声でコクコクと頷けば、アデルが下半身に移動し、開かれた足の間、緩くぬかるんだ後孔に長い指が入り込んだ。
「んうぅ…♡」
「ノア、出ておいで」
「ん"っ!?♡」
アデルの声に反応するように腹の中が蠢き、奥の肉にぴたりと張り付いていた球体がスライムに引きずられるように、出口に向かって移動し始めた。
今までピクリとも動かなかったそれが、腸の中を這うようなその動きだけで腰は跳ね、ゾワゾワと肌が粟立った。
敏感になった腸壁を押し広げるように、ズルズルと球体が動き───やがてアデルの指が、スライムと共に球体をズルルッ♡と一気に引き抜いた。
「んお"ぉっ!?♡♡♡」
腸壁を擦るような感覚に全身が引き攣り、手足が硬直する。ちゅぽんっ♡と音がしそうなほど柔らかくなった肉から、スライムと媚薬の結晶が抜け、それだけで達した体がビクビクと跳ねた。
「ふうぅぅ…っ♡ふぅーっ…♡」
「兄様、おまんこ気持ち良い?」
「んふっ…、ふ…っ♡♡」
「ふふ、イッちゃったね♡ほら…トロトロだ♡」
「ひゅっ!?♡♡」
空になった孔に、今度はジュリィの指が入り込む。驚くほど容易く埋まった3本の指が、腹の中を掻き混ぜるように動きながら、ぷくりと膨れ上がったしこりを容赦なく叩いた。
「ん"っ…~~~っっ!!♡♡♡」
下半身から湧き上がる洪水のような快感に、瞳の縁からは涙が溢れ、大きく体が仰け反った。
「んんんっ!!♡♡ん"う"ぅぅっ!!♡♡♡」
コリュコリュ♡と遊ぶようにしこりを捏ね回されるたび、強制的に射精させられているような感覚が湧き、涙が止まらなくなる。汗が飛び散るのも構わず、イヤイヤと首を振り乱せば、スライムを片付けたアデルの手がそっと頬に触れた。
「ジュリィ、兄上が気を飛ばしてしまいますよ」
「あっ…、ごめんね、兄様」
「んぐっ…♡ふぅっ……ふぅ…っ」
慌てた声と共にジュリィの指が抜け、ようやく訪れた平穏にホッと息を吐く───が、そうして落ち着けたのはほんの一瞬だった。
(…あ……)
空になった腹の奥が刺激を求め、ドクリ、ドクリと脈打ちながら、涎を垂らすのだ。
元より膨らんでいた『弄ってほしい』という欲望は、そこに埋まっていた物を失い、新たに満たしてくれるモノを貪欲に欲した。
ぐずぐずに蕩けた肉が「欲しい、欲しい」と飢えた一つの意識のように、咥え込むモノを探してパクパクと口を開いているのが、嫌というほど分かった。
「うぅ…っ」
───いけないことだと、分かっている。
求めてはいけないと分かっている。
欲してはいけないと分かっている。
許してはいけない、こんなことは間違っている…そう思うのに、もう抗えるような力など微塵も残っていなかった。
呪詛のような愛の言葉を祝福のように浴び、正常に判断できる思考は削ぎ落とされ、溢れるほどの愛情を強制的に注がれた。
耐えることは無意味で、拒むこともできない───残された先は、最初から一つしか無かった。
「ふ……うぅ…っ」
疼く肉体と諦めてしまった心、まだ残る理性に、勝手に流れる涙は止められず、全部がバラバラに崩れていきそうな錯覚に、頭がどうにかなってしまいそうだった。
「兄様、ごめんね…ごめんなさい。怖かったね」
「兄上、そんなに泣かないで…私まで悲しくなってしまいます」
それを無理やり繋ぎ止めるように、優しい声が鼓膜を揺らし、壊れることすら許してもらえない。
ひたすらに優しく、あやすような手つきで鎖に繋がれ、柔らかな檻の中に囚われていく。
それでも手放すことができない積もり積もった感情だけは、紛れもない自分の本心で───この先も一生、変わることは無いのだろうと自覚した瞬間、最後に残っていた理性まで、瞬きの間に消えてしまった。
「───…」
つぅ…と流れた一筋の涙を、2人の指先がそっと拭い、頬に口づけが落ちる。
温かなその体温が苦しくて───どうしようもないほど、愛しかった。
頬や目元にキスをされている合間に、声を奪っていた枷が外れ、熱い唾液がダラリと垂れた。
ドロドロになった口の中、唾液と共に溜まりに溜まっていた欲望と渇望が、ドロリと溢れ出した。
「…アデル…ジュリィ……奥…弄って…っ」
極限まで追い詰められ、混濁した意識の中、歪む視界で精一杯の懇願をすれば、2人が大きく目を見開いた。
「もぅ無理だ…、お願い……、奥…お腹の奥…、触って…!」
ゆっくりゆっくりと体を蝕んだ熱で、腸壁の奥は信じられないほど熟れ、刺激を求めてキュンキュンと疼き続けていた。
溶けて茹だった脳は、ただ熱から逃げたくて、解放されたくて───奥を弄ってほしくて堪らないと、泣いていた。
痒みにも似た疼きで腰をくねらせれば、緩く頭をもたげていた性器が蜜を零しながらぷるりと揺れたが、それを恥ずかしいと思う余裕すらも無くなっていた。
「おねがい…っ!お尻の奥…弄って…っ、んぅ…っ♡」
唇から溢れる甘えた声、それを飲み込むように、アデルの唇が深く重なり、そうしている間にジュリィの体が下半身に移動したのが分かった。
「ふ…♡んん…っ♡」
くちゅくちゅ♡と口の中を混ぜる舌に、自身の唾液が絡みつき、口腔に淫靡な味が広がる。ふわふわとした感覚に酔いしれていると、アナルに再び纏まった指が入り込み、背が仰け反った。
「んぐぅぅ~…っ!♡♡♡…ッ、ア、ア、ア♡♡」
「兄様のトロトロのお口食べたかったのに……僕が先でいいでしょ?」
「仕方ありませんね。…兄上、きちんとおねだりできて、偉かったですね」
「ひゃめ…っ♡あっ、ジュリィ…っ!♡♡」
「可愛いね、兄様♡…でも、ちゃんとおねだりできるまで、おあずけだよ」
「ひっ♡なんれ…っ、なんれぇ…!」
埋まった指は浅い所をゆっくりと抜き差しするだけで、それ以上の刺激を与えてくれない。柔らかな縁をいたずらに舐めるだけの指に、焦らされた奥は更に疼き、咥えるモノを欲してピクピクと痙攣した。
「可愛い兄上、乳首でイキたいと強請った時のように、きちんとおねだりして下さい。そうしたら、溢れるくらいいっぱい、差し上げますよ」
視界いっぱいに映るアデルの綺麗な顔が、艶やかに微笑んだ。
「兄様、奥ってどこ?どこの奥?指で届く場所かな?」
「っ…♡」
「可愛い兄様、スケベな言葉、いっぱい覚えたよね?…どこに、何が欲しいの?ちゃんと言えたら、その通りにしてあげる」
「ひっ…!♡」
大きく開かれた足の間、ジュリィの指が抜け、濡れそぼった孔にぷくりと膨れた亀頭が押し付けられた。
それだけ、たったそれだけで、腹の奥が期待に濡れたのが分かった。
「はっ…!は…っ!♡」
「言って?兄様。どこに、ナニが欲しいの?」
「兄上、言えるまでおあずけですよ?」
「ひんっ♡」
濡れたアナルの縁にちゅくちゅく♡と舐めるように亀頭を擦りつけられ、爪先がピクピクと震える。
ジュリィの手によって足は大きく広げられ、両手はアデルの両手に繋がれた状態で、恍惚とした2人の表情が視界に映った。
「兄様、僕のこと、欲しがって?」
兄弟愛を超えた愛情を注がれることへの恐怖も、弟達に抱かれることへの背徳感も、触れた温もりを心地良いと感じてしまった罪悪感も───全部呑み込んで、許してしまった。
「……っ」
ブルブルと震える体は、捨てきれなかった理性の最期の叫びのようで、恐ろしくて堪らない。
それでももう、膨れ上がり、弾けて溢れた欲望を、止めることができなかった。
「…おちんぽ…っ♡…ぉまんこの、奥に…、ジュリィの…おちんぽ、ちょうだい…っ♡♡」
口にした瞬間、一気に上昇した体温に顔が熱くなり、ボロボロと涙が溢れた。
悲しいのかすら分からない。ただそれとは対照的に、アデルとジュリィは嬉しげに破顔し、染まった頬で瞳を細めた。
「ああ…、兄上…」
「…兄様、僕のおちんぽ欲しい?おまんこセックスしたい?」
「ん…!ひぁっ!?♡」
羞恥に悶えながらコクコクと頷けば、ジュリィの性器の先が僅かにアナルに入り込み、縁を広げるように浅く抜き差しされた。
「あっ、あっ…や…♡」
「兄様、おちんぽ欲しい?」
「はっ、ぁ…っ、ほし…欲しい…っ♡」
「…可愛いね、兄様。大好きだよ。大好き、大好き、大好き」
「ジュリィ…!おねがい…っ、もう…!♡」
「……兄様は、僕のこと好き?」
「…っ!」
「僕は、兄様のこと大好きだから、セックスしたい。…兄様は?僕のこと、好き?」
泣きそうな顔で問われた言葉は「僕のこと嫌い?」という問いと近くて遠い、まったくの別物だ。
(……分かってる…)
自分の『好き』と、ジュリィとアデルの『好き』は違う───そう理解していても、答えられる言葉は一つしかなく、バクバクと痛いほど鼓動する心臓に息苦しくなりながら、最後の一線を、自らの意思で越えた。
「………好きだよ」
言葉にすれば、なんて呆気ない一言だろう。
ポツリと呟くように答えれば、ジュリィのサファイアのような瞳が水気を帯びたように煌めいた。
「好きだよ……ジュリィ」
その一言はとてつもなく重くて、苦しくて───勝手に生まれる愛しさに胸が満たされる感覚に、頬が緩んだ。
「…大好きだよ…ジュリ───」
───ズグンッッ!!♡♡♡
「───ッッッ!!♡♡♡……ア…ッ??♡♡♡」
刹那、言葉を遮るように、太く熱い性器が腸壁の奥の奥まで一気に飲み込まれた。
衝撃と呼ぶには生易しい挿入に、脳は過ぎた快楽を理解できず、ブツリと神経が切れたように、頭が真っ白になった。
欲に飢えていた淫猥な肉に、乱暴に叩きつけられた固く熱い塊に、チカチカと視界はブレ、自分の意識の外で全身が痙攣した。
「あ…♡あ……ひ…っ♡♡」
ガクガクと震える肉体に、息すらまともに吸えない。はくり、と息を吐けば、酸素が体中に巡るのと同時に、止まっていた脳がゆっくりと動き始め、全身から汗が吹き出した。
「ア……ア…ッ!!♡♡イク、イク、イク、イグ…ッ!!♡♡♡」
ようやく受けた熱を理解し始めた脳に、瞳からは留めどなく涙が溢れた。
「まずい」と思うよりも先に、過ぎた快楽に恐怖で体が暴れ出そうとするも、2人の腕で押さえつけられ、逃げることもできなかった。
「アアァアァァッ!!♡♡やだ!!ゆるして!!♡♡ゆるじでぇぇっ!!♡♡♡」
溢れる寸前まで膨張していた熱が弾け、信じられないほどの快感の波となって押し寄せた。
怖い、怖い、怖い、怖い───…気持ち良い。
限界だった肉体に叩きつけられた強烈な快感は、許容量を超えていた。
奥まで埋まった性器が、柔らかくなった腸壁にずっぷりと嵌り、肉の内側から伝わるその感覚は、それだけで気が触れそうなほどで、体の痙攣を止められなかった。
「アァアァァッ!!♡♡♡むりぃ…っ!!こあい…っ、怖いよぉ…っ!!♡」
過ぎた快楽は毒で、脳はそれを受け止め切れず、得体の知れない恐怖から逃げるように手足がバタついた。
「たすけて…!こわい…っ、ヤダ…!たすけてぇ…っ!!」
「兄様…っ!ごめんね、ビックリしちゃったね。…セックス怖くないよ?怖くないからね?」
「兄上、私とジュリィがいますから、大丈夫ですよ。ゆっくり呼吸をしましょう?ね?ゆっくり、ゆっくり…」
「ひぅっ…、ひく…っ、はぁ……はぁ……っ」
意識が飛んでしまいそうな中、頬を撫で、手を握る体温に助けを求めるように縋り付けば、優しい声と共に体の至る所に口づけが降り注ぎ、それに追いやられるように、恐怖は徐々に引いていった。
「はぁっ……、はぁっ……」
「兄様、大丈夫?もう怖くない?」
「ん……ん…っ」
「…おまんこ気持ちいいね?」
「ひゃうっ♡♡」
ゆさ…とジュリィがほんの少し体を揺すっただけで、深くまで埋まった亀頭が肉の壁を舐め、ゾクリとした快感が股を濡らした。
「あぁ…♡♡あぁぁ……っ♡♡♡」
「ふふ、トロトロだ♡」
「あ、あ…イッちゃ…♡♡イッちゃう…!♡♡」
「兄上、おまんこの奥、気持ちいいですか?」
「んぅ…♡きもちぃ…♡♡」
「ふふ…可愛いね、兄様…」
「お"っ!?♡♡いあ"ぁあぁぁっ!!」
波がようやく落ち着き、溶けた頭で穏やかな気持ち良さに浸っていると、ジュリィの腰が大きく動き、柔らかくなった腸壁の奥をトン、トン、と強く叩き始めた。
「いぎゅっ!♡♡♡イく、イう、イッ…!!♡♡まっで!イクの止まんにゃいかや…っ、まっでぇ…!!♡♡」
ガチガチに固くなったペニスが大きく抜き差しされるたび、ぐちゅんっ♡と水気を帯びた音が響く。
犯されることを待ち侘びていた肉は、熱い亀頭に押し潰されるたび、ちゅぱちゅぱ♡と吸い付き、何度も腹の奥でキスを強請った。
「ジュリ、ぃ…ッ、ジュリィ…!♡♡♡もぉダメ!♡♡イく…ッ♡♡あたま、おかしくなっひゃう…っ!!♡♡♡」
激しくスライドする腰に合わせ、ジュリィのペニスがアナルの縁ギリギリまで抜かれ、引っ張られる恥ずかしい肉を押し戻すように、奥まで容赦なく埋め込まれる。
パンッ、パンッと尻たぶを叩くリズムは一定で、だからこそ途切れることのない快感に、体は絶頂したまま下りてこれない。既に出す物が無くなってしまったペニスからは、漏れる感覚がするだけで、実際は延々と雌イキを繰り返すだけだった。
「イクの止まんにゃい…っ!♡♡♡お"っ!?♡ジュリィ…!ジュリィ…っ♡♡おねがい…!おちんぽもう抜いてぇ…!!♡♡」
「ふ…、兄様、ちゃんと…っ、おちんぽって言えるように、なったね…!」
「あ"っ♡♡ジュリィ…ッ♡♡おねが…っ、もうダメ…ッ!♡♡」
「ごめんね…、もう、少し…っ、1日中我慢したから…、腰、止まんないや…っ」
「ひく…っ♡あっ!♡♡イう…っ!♡♡」
切迫詰まったようなジュリィの声に、ぼやける視界でその姿を見つめれば、切なげに歪んだ顔は赤く蒸気し、自分と同じように息が上がっていた。
自身の体を弄り、舐めながら、己の痴態にずっと興奮していたのだろうか───そう考えたら、無性に体が熱くなり、柔くなった後孔がキュウッ♡と鳴いた。
「アッ、アッ、だめ…っ、もぉダメ…ッ!♡♡」
「大好き、大好き、大好きだよ、兄様…っ!」
後孔を激しく掻き混ぜながら、熱を帯びた囁きが骨の髄まで染み込み、肉も頭も心も犯していく───勝手に湧き上がる愛しさが、兄弟の情のそれなのかどうかすら、混ざりに混ざった欲望と愛情のせいで、もう分からなくなっていた。
「ジュリィ…!♡♡ジュリィ…ッ、おねがい…、もうイッひぇ…!♡♡♡もうイッでぇ…!♡♡♡」
「兄様…、好きって言って?ね?僕のこと好き?」
「ッ…♡♡♡しゅき…!♡♡しゅき、だよ…、アッ、ジュリィ…!♡好き…っ、好きだかや…っ!♡♡ジュリィ…!しゅきだから、もぉイッて…ぇ"…!!♡♡♡」
「…っ、僕も、大好きだよ、兄様…!!」
「んあ"っ!?♡♡♡」
ぐぷんっ♡と一際深くまで押し込まれたペニスの先、丸々とした亀頭が奥にぴったりと密着した状態で、肉の棒が膨らんだ気がした。
「アッ…♡」
───瞬間、腹の奥が濡れる感覚に、ぶるりと背筋が震え、脳が痺れた。
「あっ…ひっ…♡♡♡い"ぁ…~~~ッッ!!♡♡♡」
ドプリ、ドプリと注がれる精液は大量で、熟した奥の肉に熱いミルクが当たるたび、ゾクゾクとした快感が生まれ、連続で甘イキすることを止められない。絶頂し続けていた体にはそれすらも苦しくて、手足がブルブルと震えた。
「アァァ…ッ♡は…ぁ…、んむ…♡♡」
開いた口の端から涎が垂れ、それを舐め取りながらジュリィの唇が重なる。
ドロドロになった咥内を更にドロドロにするように、熱い舌で口の中をぐちゃぐちゃに掻き混ぜられた。
「…ッ♡ん"ん…っ♡♡…ふは…っ、はぁっ…♡」
続く絶頂と酸欠で、脳がクラクラとし始めた頃、ようやくジュリィの唇が離れ、至近距離で見つめ合った。
「はぁ……はっ…はぁ…♡」
「…兄様、セックス気持ち良かった?」
「ん"……♡♡」
「ふふ、良かった♡…大好き。大好きだよ、兄様」
「……わた、しも…、好きだよ…ジュリィ…」
「…っ、兄様…!」
「ひゃうっ!?♡♡」
感極まったように勢いよくジュリィに抱きつかれ、アナルに深く刺さったままのペニスが奥を叩き、絶頂したばかりの体が跳ねた。
「んあ…っ♡」
「…本当に可愛いね、兄様…♡」
「ジュリィ、そこまでです。交代ですよ」
「…む……もっと兄様と繋がってたいのに…」
「駄目です。私だって我慢したんですから」
「…分かってる。…兄様、大好きだよ」
「あ"ゃっ!?♡」
チュッ…と頬に唇が触れるのと同時に、深く埋まっていたジュリィの性器がズルル♡と抜け、その感覚にゾワリと肌が粟立った。
「あぁ…、はぁ…っ♡」
大きな絶頂を何度も繰り返した体は、ピクリ、ピクリと小さく跳ね、多幸感にも似た喪失感に少しずつ体が冷えていくのが分かった。
疲れ切った体は休息を求め、四肢を動かす力も無く、いっそ眠ってしまいたいと願うも、それが叶わぬことは理解していた。
「…兄上、もうお休みになりたいですよね。…ごめんなさい。もう少しだけ、私にお付き合い下さい」
「ん……」
ジュリィと位置を交代したアデルが股の間に腰を据え、広げた太腿をやわやわと撫でる。なんでもないようなその手つきすら、散々弄り回された体には酷で、鼻からは甘い息が漏れた。
「ふ…、ん…♡」
「…兄上、気持ち良いですか?」
「…ぅん…♡」
「ああ…!兄上…!」
「うぁっ!?」
突然下半身を持ち上げられ、覆い被さるようにアデルの体がのし掛かった。まったく力の入っていない下半身は重いだろうに、軽々と浮いた腰に驚く。
折り畳むように曲げられた体が少しばかり苦しかったが、それよりも割り開かれた臀部の間、注がれたジュリィの愛液がトロリと零れるアナルに、アデルの熱い肉が擦り付けられ、ヒクリと喉が引き攣った。
「ア…♡」
「ふふ…すごい物欲しそうな顔してる。…空になったお腹寂しいね?」
「やっ…♡」
ジュリィの低い声がぐずぐずに蕩けた脳を唆し、一度と満足感と幸福感を味わった腹は、浅ましくも次の雄を求め、欲情に濡れた口を開く。
「あ…ぁ…っ♡」
勝手に揺れる腰は、まるで媚びるようにアデルの性器に肉孔を押し付けた。腫れた肉の縁が愛液でぬるぬると滑る感覚は信じられないほど気持ち良く、体は「もっと、もっと」と貪欲に腰を揺らした。
「あっ…、はっ…♡♡」
「…兄上、欲しいですか?」
「ひ…、ぁ…ほし…欲しい…っ♡」
歯止めの効かなくなった体は欲に忠実で、肉体はもう限界だというのに、求めることを止められない。交尾を強請る発情期の雌のように腰を振れば、アデルの顔が欲情に満ちた雄の色に染まった。
「本当になんていやらしいのでしょう…愛しい兄上、どうかきちんと、欲しがって下さい。ジュリィに可愛らしく強請ったように、私のことも欲しがって下さい」
「ふ、ぅ…っ」
一瞬、ほんの一瞬だけ、喉元で言葉が引っかかり、コクリと息を呑むも、言葉を吐き出すことへの躊躇いは無くなっていた。
「アデル……大好きだよ…っ、大好きだから…兄様と、セックスして…?」
精一杯の愛しさを込めて、弟と繋がることを自ら強請る浅ましさに、悲しくもないのに胸が苦しくて涙が流れた。
大好きな、愛しい愛しい弟。
許してはいけなかったのに、例え壊れても拒み続けなければいけなかったのに───溢れるほど注がれた愛情を、心地良いと思ってしまった。
自分にとって唯一の、大切で大事な『家族』を、2度も失いたくないと縋ってしまった。
もっと愛してと、欲してしまった。
きっともうどこか壊れているのだ…そんなことを頭の片隅で考えながら、頬の筋肉はアデルに向け、勝手に微笑んでいた。
「アデル…、アデル、大好きだよ…大好───」
───ぐぷんっっ!!♡♡♡
「ぎ…、ひ…っ!?♡♡♡い"あぁぁ…~~~ッッ!!♡♡♡」
柔く緩んだ肉の孔に、固く膨らんだアデルの性器が容赦なく突き刺さり、一瞬で絶頂に昇った体に目の前が真っ赤に染まった。
ドクン、ドクンと脈打つ心臓の鼓動に合わせ、熱く滾った快感が全身を巡り、「気持ちいい♡気持ちいい♡」と脳は馬鹿みたいに信号を発した。
「ア、ア、ア…ッッ♡♡イきゅ…っ、イク…!♡♡イクゥ…ッ!♡♡」
体重を掛けるように、甘く蕩けきった蜜壺にぐぷり♡とハマったペニスは熱くて、あらぬところでドクドクと脈打っているのを感じてしまい、眩暈がする。
アデルと繋がっているのだという現実を今更に実感すれば、キュウッとナカを締め付けてしまい、唇からは勝手に声が漏れた。
「あ…っ♡♡お尻…っ、お尻、繋がってう…っ♡♡」
「くっ…!なんて可愛らしいことを仰るんです…!兄上のおまんこ、熱くてトロトロで、おちんぽが溶けてしまいそうなほど気持ち良いですよ♡はぁ…本当に、ずっとこうしていたい…」
「あ…きもひ…、きもちぃ…♡♡」
ジュリィの時と違い、衝撃に恐怖が生まれることも無く、激しく抜き差しされるでもない繋がりは、緩やかな快感が延々と続くような気持ち良さで、うわ言のように本音が漏れる。
のし掛かった状態のまま、アデルが上半身をキツく抱き締め、増した密着度と一体感に、意識がふわふわとし始めた。
繋がった温もりが気持ち良い…素直にそう思えることに、ゆるゆると体から力が抜け始めた次の瞬間、密着したままのアデルの腰が、そのままゆっくりと動きだした。
「んお"っっ!?♡♡♡」
ビクンッと跳ねた体は、だが抱き込まれている為、まともに動かすこともできなかった。
「ひっ!?♡♡いあ"…っ!♡♡うしょ…っ、まって!まっでぇぇ!!♡♡♡」
ゆっくり、ゆっくり、まるで小さな円を描くように、アデルの腰が動く。
混じりに混じった3人分の愛液が、アデルの肌を吸い寄せるように、臀部にぴたりと張り付き、完全に密着しているのが分かる。
その状態から離れぬまま、抜き差しされないペニスの先、ふっくらとした亀頭が、媚薬漬けになり神経が剥き出しになった敏感な肉の壁を、ぬちゅぬちゅ♡と舐め回し始めたのだ。
「いあ"ぁあぁぁぁっっ!!♡♡♡ダメ!ダメ!ダメ!それダメ!!それダメぇ"ぇっ!!♡♡♡」
穏やかだった快楽から一変、拷問のような快楽の暴力に暴れそうになるも、体はアデルに抱き込まれ、両腕はジュリィに捕まれ、抵抗することすら許されない。
敏感な部分のその核を捕らえられ、一瞬も途切れることなく、延々と弄くり回されているような感覚はあまりにも鮮烈で、快楽として処理することすらできなくなった脳がバチバチと弾けた。
「あ"ぁ"あぁぁぁっっ!!♡♡♡ごわいっ!こわいよぉ!イク、イグ、イッひゃう…ッ!♡♡ひぎっ、ゆるして…!おまんこゆるしでえぇっ!!♡♡♡」
「ふ…とっても可愛いですよ、兄上♡」
絶叫にも似た嬌声が響く間も、アデルの腰の動きは止まらない。
肉の壁を押し潰すように、深い所をくちゅん♡くちゅん♡と亀頭でゆっくり掻き混ぜられ、漏れるような感覚と、際限無く生まれる快感が止まらない。
ずっと絶頂しているのに、その中で更にイキ続けているような恐怖と、許容量をとっくに超えた肉体は、ビクビクと壊れた玩具のように跳ね続けた。
「こわれぢゃうっ…!!♡♡♡お"っ!♡♡あでうっ…、おまんこごわれぢゃうかや…!!♡♡♡」
なす術も無く、再び絶頂し続けるだけの肉になった体に、ボロボロと涙が零れる。
涙腺まで壊れてしまったのかと思うほど大量に溢れる涙を、ジュリィの舌先が舐め取るも、それに構っていられないほど、意識は焼き切れる寸前だった。
「お願い!お願い!お願い…!!♡♡おまんこゆるじて!おまんこもぉゆるじでぇ…っ!!♡♡♡」
カクン、カクンと腰だけが大きく跳ねるも、それでもアデルとの密着面は離れず、ぬちゅぬちゅ♡と響く粘着質な音は止まない。
羞恥心の欠片も無くなった口からは、卑猥な単語が息をするように飛び出し、悲痛なまでの懇願が続いた。
「お願いぃ…っ!♡♡おまんここわれう…っ!こわれぢゃう"…!ひっ!♡イグッ♡♡おまんこもぉいじめないでぇ…っ!!」
極限を超え、許容量を超え、それでも止まらない快感に、プツン…と何かが切れ、嬌声とは異なる鳴き声が溢れ出した。
「やだぁ…、ひっ……っ、やだ…っ、うぁぁぁ…っ」
「っ…!兄上!」
「兄様…!ごめんね、ごめんね、怖かったね…!兄さん!やり過ぎだよ!」
「ああ…っ、ごめんなさい、兄上!ごめんなさい、ごめんなさい…!もうしません、おまんこもう虐めませんから…」
「ひっ…、ひく…っ」
泣き出すのと同時、ピタリと動きを止めたアデルと、頭部を抱えるように抱き締めるジュリィに、安堵からポロポロと涙が零れた。
「こわいよぉ…っ」
「そうだよね、ごめんね。怖かったね」
「ごめんなさい。ごめんなさい、兄上…!怖いことはもうしませんから、ね?ごめんなさい」
「ひっ…、ふうぅっ……」
言葉通り、奥を延々と舐めしゃぶっていた亀頭が肉の壁から離れ、ようやく途切れた快楽と和らいだ圧迫感に、ホッと息を吐き出す。
まともに呼吸することもできていなかったのか、クラクラする頭で必死になって酸素を取り込めば、少しずつ気持ちが落ち着いてきた。
「ふぅ……ふぅ…」
「兄上…ごめんなさい、兄上。…嫌いにならないで下さい…」
「ふ……ん…っ」
ダラリと脱力していると、アデルの腕が遠慮がちに腰に回された。抱き締める腕の力も声も弱々しく、こちらを見つめる瞳は、怯えの色を含んでいた。
「兄上…」
まるで叱られた後の幼な子のようなその顔は、酷い目に遭ったばかりだというのに愛らしく映り、しょんぼりとしたその様子に、絆されてしまう自分がいた。
「……嫌いになんて…ならないよ…」
「…!」
喘ぎすぎて掠れた声で呟けば、アデルの表情がパァッと明るくなった。
心底甘いと自分でも思う。だが「嫌いにならないで」と泣きそうな顔で言われて、拒めるはずがなかったのだ。
「…ごめんなさい。兄上が可愛くて、おまんこに夢中になってしまいました」
「んぁっ♡」
緩く抱き締められたまま、胸元に寄っていたアデルの唇が、固く尖った乳首を咥えた。
腹の中にはまだ屹立したペニスが埋まったままで、ちゅくちゅく♡と膨らんだ乳頭を吸われるたび、ナカを締め付けてしまう。
ちゅうちゅうと胸に吸いつく仕草は甘えているようで、性懲りも無くキュンと胸が鳴った。
「あ…やぁ…っ♡」
「兄さんばっかり狡い。僕も兄様のおっぱい食べる」
「あっ、まって、ジュリィ…ッ、あぁぁ…♡♡」
両方の乳首をちゅぱちゅぱ♡と柔く吸われ、ねっとりと舐められ、甘く疼く波が蘇る。
激しさは無く、固くなった粒をコロコロとあやすような舌先はひたすらに優しく、怯えて逃げ回っていた気持ちが、再び快楽に飲まれ始めた。
「あぁぁ…♡だめぇ…っ、乳首イッちゃう…♡♡」
「…兄上、セックスの続きしてもいいですか?」
「ひっ…んん…っ♡♡」
「お願いします。兄上のトロトロおまんこで、おちんぽイかせて下さい。…ダメですか?」
「はぁ…、ぁ、ん…♡」
乳首を舐め上げながら、上目遣いで請われ、達した訳でもないのに腹の奥がきゅうきゅうと疼き、ふにゃりとしたペニスからは透明な液が漏れた。
これ以上はダメだ…そう思うのに、馬鹿になった頭はそれすら許してしまう。
「……さっきの…」
「はい」
「…さっきの……奥…、撫でるのは、やめて…」
「はい。それはもうしません。おまんこの奥くちゅくちゅしませんから、セックスしていいですか?兄上のトロトロおまんこと、中出しセックスしてもいいですか?」
「……ん…」
───ああ、本当に馬鹿だ。
そう思いながらもコクリと頷けば、嬉しそうに破顔したアデルの腕が広げた足を抱え直し、グッと腰を押し付けた。
「んん…っ♡」
「ジュリィ、兄上の乳首はおあずけですよ」
「…分かってる。…兄様、もうちょっとだけ、頑張ろうね」
「ん……、ひぁっ!♡♡」
ちゅぷ…とジュリィの唇が胸元から離れると同時に、アデルの律動が始まった。その動きは緩やかで、それでいて大きな抜き差しに、たちまち四肢の筋肉は強張り、溢れ返るほどの快感に意識は飲まれていく。
「あっ、アッ♡アッ、やっ…、イッちゃ…っ♡♡」
「ええ、イッていいですよ、兄上…!」
「あぇっ♡♡アッ、イう…!♡♡」
トン、トン、と優しく奥を突きながら、雁首が膨らんだしこりを抉るようにスライドし、違う種類の刺激が体の中を駆け抜け、ゾクゾクとした悪寒が止まらなくなる。
奥を叩かれるたび、尾骶骨がゾクリと甘く痺れ、肌は粟立ち、ブルブルと全身が震え始める…それでも止まらない腰の動きに、無意識の内にフルフルと首を横に振っていた。
「あ"…っ!♡♡まっで、まっで…!アデル…ッ!♡♡ひっ…、これ止まんにゃ…っ!♡きもちぃのとまやない…!♡♡♡」
「兄上…もう少し、もう少しだけ頑張って下さい…っ、もうちょっとで…、私もイケますから…!」
「アッ!♡♡イッで…!あでう…っ、もうイッてぇ…!♡♡♡」
「はぁ……ふふ、本当に可愛らしいですね、兄上…!♡」
ぱちゅんっ♡ぱちゅんっ♡と響く恥ずかしい音に混じる己の嬌声と、アデルの荒い息遣いに聴覚を嬲られ、噎せ返るほどの濃厚な性交の香りに、嗅覚まで犯される。
臀部にアデルの体がぶつかり、突いては離れる動きに合わせ、ぷるぷると揺れるだけの玩具になったペニスからは、僅かばかりの雫が飛んだ。
「あぁぁぁ…っ♡♡イうぅ…っ!♡♡」
「はぁ…、可愛い…ふにゃふにゃおちんぽも全部、可愛いですよ、兄上…♡」
「ひぃ…、ひや…っ♡♡もうやめて…っ♡♡もぉおまんこやめてぇ…!♡♡♡」
「……兄上、可愛い私の兄上、愛しています」
「あっ…!♡♡」
「愛しています…っ、愛しています、兄上…!」
「あっ…、ひぎっ!?♡♡♡あ"っ、まっひぇ!!いあぁっ!!♡♡♡」
奥までぐっぽりと埋めたペニスを大きく引き抜き、激しく抜き差ししながら、アデルの瞳が真っ直ぐにこちらを見つめる。
それまでの緩やかな動きから、突然激しさを増したそれは、アデルの絶頂が近いことを語っていて、ガチガチに固くなった熱い肉が無遠慮に腹の中を混ぜる暴力的な快感に、ガクガクと体が跳ねた。
「あ"ぁ"あぁぁぁっ!!♡♡♡ダメ!やめて!アデル!アデル…ッ!!♡♡♡」
「愛しています、兄上…!兄上は、私のこと…っ、お好きですか?」
「イグッ!♡♡イッ…ッ♡♡♡しゅき…!ひっ、しゅき…!大好きだかや…っ!♡♡大好きだかあ…っ、もうやえでぇ…っ!!♡♡♡」
「…っ♡ああ…嬉しい…!もっと、もっと好きって言って下さい…!もっと、好きって言えたら…、おまんこセックス終わりにしましょうね…!」
「はっ、はっ、はっ♡♡しゅき…っ♡いぃ…っ♡♡好きぃ…!大好き…!大しゅきぃ…っ!♡♡♡」
「…兄様、僕は?僕のことも好き?」
「うぁっ!♡イう…ッ!♡♡すき…っ!ジュリィも、アデルも、大しゅき…!♡♡大好きだかや…っ、あ"っ、だめ!♡もぉゆるしてぇ"…!!♡♡♡」
ぐぽっ♡ぐぽっ♡と、亀頭が腹の奥に吸い付く音が聞こえそうなほどの深い挿入に、言葉にし難い波が延々と押し寄せる。
気持ち良すぎて怖い、辛い、苦しい───全部がごちゃ混ぜになって、意識は逃げ出そうともがくのに、力の入らない体はただアデルの律動に合わせて揺れるだけで使い物にならない。
もう止めてほしくて、解放してほしくて、口からは嬌声に混じって、壊れたように「好き」という言葉が溢れ続けた。
「好き…っ、好き、好き…っ!♡お"っ♡好き…っ、あ"っ!♡♡だいしゅきだから…っ、もうイッひぇ…!!♡♡」
「はぁ…っ、は…っ、イキますよ、兄上…!おまんこに、おちんぽミルクいっぱい、注いであげますね…!♡」
「アッ…!♡♡うん、うん…!♡イッて…!イッて…!♡♡アデル…ッ、大好きだかあ、イッてぇ…!♡♡♡」
「っ…!愛しています…、兄上…!!」
「…ッッ!!♡♡♡」
───とぷり、とナカで溢れ出した熱い液体に背筋が震え、同時に迎えた絶頂に背がのけ反った。
「あ"……♡あぁぁぁ……♡♡」
びゅくり、びゅくり♡と吐き出される精液の感触に合わせ、腹の中が重くなっていくような錯覚を覚え、震える息を吐き出した。
過ぎた快感で脳は蕩け、焼き切れた神経に目の前がチカチカと点滅する。
ピクピクと痙攣する肉は茹だったように熱く、限界をとうに超えた肉体は、絶頂から急降下した開放感に、意識を手離す寸前だった。
「はぁ……はぁ……、あゃ…っ♡」
ズルリ…♡とぽってりと火照ったアナルからペニスが抜かれるも、ナカに残った2人分のミルクに腹は満たされ、無理やり引きずり出された愛情と混濁したそれに、満足感にも似た安堵が広がった。
「……、ぁ……」
直後、細く細い糸がフツン…と音も無く千切れるように、自分という個体を機能させている全ての燃料が切れ、『落ちる』ような感覚を味わった。
朝から晩まで肉欲にまみれた愛撫を受け、延々と続く絶頂に酷使された肉体も、卑猥な欲情と深い愛情が滴るほどの言葉で脳を埋め尽くされ、少しずつ歪んで擦り切れていった精神も、もう保たなかった。
指1本動かせないまま、全身ぐちゃぐちゃの酷い有り様の状態で意識を失う瞬間、既に掠れた視界の中に、アデルとジュリィの顔が映った。
「愛しています、兄上」
「大好きだよ、兄様。…ゆっくり休んでね」
「───…」
愛しさだけを煮詰めて固まらせたような優しい声が鼓膜を揺らす───その声に応えることもできないまま、意識は一瞬で暗闇へと落ちていった。
腹の奥に埋められた媚薬の結晶が、じわじわと熱を帯び始め、腹の底が疼き始めるのにそう時間は掛からなかった。
ジクジクと傷口が痛むように、腹の底が脈打ち、その存在を主張し始める。濡れるはずが無い場所なのに、トクトクと脈打つ鼓動に合わせ、じゅわりと何かが溢れ出すような感覚に、焦燥感は募り、手足は震えた。
ゆっくりと、だが確実に犯されていく肉に、気づけば息が上がっていた。
溢れ出た媚薬混じりの愛液が、まるで腸壁から吸収されるように、徐々に徐々に熱が全身に巡っていく。
それと同時に、自分の意思とは関係なく、脳が腹の奥への刺激を求め、『触って』『弄って』と信号を送り始めた。
ドクリ、ドクリと脈打つような疼きが、次第に我慢できない熱へと変貌し、ただの肉の壁であったはずの奥が、熟れた果実のようにじゅくじゅくと溶け始める。
痒みにも似た疼きに腰はもじもじと揺れ、それが無駄だと分かっていても、手足はもがき、全身からは汗が噴き出した。
「ふっ…♡ふっ…♡ふうぅ…っ♡」
途切れることなく、延々と続く甘い疼きに、鼻からは甘えるような吐息が漏れ、勃起する余力の無いペニスからは、性懲りも無く先走りが垂れる。
体の中、指では決して届かない奥が熱い───そう意識してしまうだけで、奥の球体を締め付けてしまい、途端に柔い果実の実が弾けるように、ドロリとした熱が溢れ出た。
「んぅっ♡んぅぅっ♡」
「取って」と言いたいのに言えないもどかしさと、熱に犯され始めた思考が『奥を弄ってほしい』という欲望に染まっていく恐ろしさに、瞳からは新たな涙が零れた。
「泣いているお顔も、愛らしいですよ、兄上」
「大丈夫だよ。怖くないからね、兄様」
そうしている間も、アデルとジュリィからの優しい愛撫は続いた。
手や唇が全身の至る所をやわやわと撫で、愛おしげに抱き締められる。決定的な刺激は無く、それでいて擽るような愛撫に肌は粟立ち、背筋にゾクゾクとした悪寒が何度も走った。
堪らないほど気持ち良いと思ってしまう穏やかな愛撫と、優しい口づけを全身に浴びながら、使い物にならなくなった脳を、2人の声と言葉が犯していった。
「愛しています、兄上。あなたと共に生きていくことが、私達の幸せなんです。お願いです。どうか私達の幸せを、否定しないで下さい」
「大好きだよ、兄様。大好き、大好き、大好き。兄様だけいてくれたら、他には何もいらない。兄様だけが欲しいの。お願い、もう何処にも行かないで」
「兄として、愛する人として、もう一度、私達と“家族”になって下さい」
「兄様のこと、絶対幸せにしてみせるから…だから、僕達を拒まないで」
愛を紡ぎ、共に生きることを請い願う囁きが、鼓膜を通し、熟した肉体に染み込んでいく。
視界に映る愛しい弟達の姿と、優しく理性を壊していく声と、疼き続ける腹の奥───ぐちゃぐちゃに混ざったそれらに、グラリ、グラリと脳が揺れた。
(やめてくれ…!もう充分だ…!)
これ以上は頭がおかしくなってしまいそうだった。
いっそ壊れてしまえたらどんなに楽だろうと思うのに、優しく残酷な言葉が、それを許してくれない。
「……兄様、僕達のこと、嫌い?」
「…ッ!」
「嫌い?」と問い掛ける寂しげな声を聞くたび、心臓がドクリと跳ねた。
なんでそんな悲しいことを言うんだ…こんな状況だというのに、そう問われるたび胸が痛み、反射的に首を横に振っていた。
嫌いではない。嫌いになんてなれない───それが、答えのような気がした。
(…ああ……本当にどうして、こんなことに……)
どこで道を違えてしまったのだろう───そう思ったところで、既に引き返す道は無く、深い所まで身も心も堕ちていった。
夜も完全に耽た頃、ようやく宿に着いた。
塞がれたままの唇の端からは涎が垂れるも、それを気に掛けられるような余裕は一欠片も残っていなかった。
汗が吹き出した体は熱く、髪の毛はぐっしょりと濡れていた。汗や涙、涎や卑猥な液体で濡れた体から、拘束具が外され、大きなローブで丁寧に包まれる。
手足の自由を奪う枷が外れても、もう自分の意思で動かすことすらままならず、くったりとしたまま、されるがままになっていた。
「宿に入ります。お部屋に行くまで、口枷を外してはいけませんよ?」
「良い子だから、大人しくしててね」
アデルに横抱きにされた状態で話す2人の声に、答える気力も無い。ただ極限まで高められた体が熱くて、苦しくて、解放してほしくて───それ以外、何も考えられなくなっていた。
辿り着いた広い部屋のその奥、寝室に入ると、一直線に大きなベッドへと運ばれ、柔らかな布団の上に優しく下ろされた。
「兄様、ちゃんと我慢できたね」
「ええ、ここまで来れば、もう大丈夫ですよ」
「ふぅー…♡ふぅー…っ♡♡」
ぼんやりとした視界の中に、アデルとジュリィの微笑む顔が見える。体を包んでいたローブを剥がされ、全身の肌が露わになるも、裸体を見られることに対する羞恥心はもう無くなっていた。
「んぅ…っ♡んんんっ!♡♡」
「分かっています。今おまんこの中のお薬、取ってあげますね」
「んっ…、んっ…!♡」
既に両手は自由だが、枷が無くても猿轡を自身の手で外すことすら出来ない。ただくぐもった声でコクコクと頷けば、アデルが下半身に移動し、開かれた足の間、緩くぬかるんだ後孔に長い指が入り込んだ。
「んうぅ…♡」
「ノア、出ておいで」
「ん"っ!?♡」
アデルの声に反応するように腹の中が蠢き、奥の肉にぴたりと張り付いていた球体がスライムに引きずられるように、出口に向かって移動し始めた。
今までピクリとも動かなかったそれが、腸の中を這うようなその動きだけで腰は跳ね、ゾワゾワと肌が粟立った。
敏感になった腸壁を押し広げるように、ズルズルと球体が動き───やがてアデルの指が、スライムと共に球体をズルルッ♡と一気に引き抜いた。
「んお"ぉっ!?♡♡♡」
腸壁を擦るような感覚に全身が引き攣り、手足が硬直する。ちゅぽんっ♡と音がしそうなほど柔らかくなった肉から、スライムと媚薬の結晶が抜け、それだけで達した体がビクビクと跳ねた。
「ふうぅぅ…っ♡ふぅーっ…♡」
「兄様、おまんこ気持ち良い?」
「んふっ…、ふ…っ♡♡」
「ふふ、イッちゃったね♡ほら…トロトロだ♡」
「ひゅっ!?♡♡」
空になった孔に、今度はジュリィの指が入り込む。驚くほど容易く埋まった3本の指が、腹の中を掻き混ぜるように動きながら、ぷくりと膨れ上がったしこりを容赦なく叩いた。
「ん"っ…~~~っっ!!♡♡♡」
下半身から湧き上がる洪水のような快感に、瞳の縁からは涙が溢れ、大きく体が仰け反った。
「んんんっ!!♡♡ん"う"ぅぅっ!!♡♡♡」
コリュコリュ♡と遊ぶようにしこりを捏ね回されるたび、強制的に射精させられているような感覚が湧き、涙が止まらなくなる。汗が飛び散るのも構わず、イヤイヤと首を振り乱せば、スライムを片付けたアデルの手がそっと頬に触れた。
「ジュリィ、兄上が気を飛ばしてしまいますよ」
「あっ…、ごめんね、兄様」
「んぐっ…♡ふぅっ……ふぅ…っ」
慌てた声と共にジュリィの指が抜け、ようやく訪れた平穏にホッと息を吐く───が、そうして落ち着けたのはほんの一瞬だった。
(…あ……)
空になった腹の奥が刺激を求め、ドクリ、ドクリと脈打ちながら、涎を垂らすのだ。
元より膨らんでいた『弄ってほしい』という欲望は、そこに埋まっていた物を失い、新たに満たしてくれるモノを貪欲に欲した。
ぐずぐずに蕩けた肉が「欲しい、欲しい」と飢えた一つの意識のように、咥え込むモノを探してパクパクと口を開いているのが、嫌というほど分かった。
「うぅ…っ」
───いけないことだと、分かっている。
求めてはいけないと分かっている。
欲してはいけないと分かっている。
許してはいけない、こんなことは間違っている…そう思うのに、もう抗えるような力など微塵も残っていなかった。
呪詛のような愛の言葉を祝福のように浴び、正常に判断できる思考は削ぎ落とされ、溢れるほどの愛情を強制的に注がれた。
耐えることは無意味で、拒むこともできない───残された先は、最初から一つしか無かった。
「ふ……うぅ…っ」
疼く肉体と諦めてしまった心、まだ残る理性に、勝手に流れる涙は止められず、全部がバラバラに崩れていきそうな錯覚に、頭がどうにかなってしまいそうだった。
「兄様、ごめんね…ごめんなさい。怖かったね」
「兄上、そんなに泣かないで…私まで悲しくなってしまいます」
それを無理やり繋ぎ止めるように、優しい声が鼓膜を揺らし、壊れることすら許してもらえない。
ひたすらに優しく、あやすような手つきで鎖に繋がれ、柔らかな檻の中に囚われていく。
それでも手放すことができない積もり積もった感情だけは、紛れもない自分の本心で───この先も一生、変わることは無いのだろうと自覚した瞬間、最後に残っていた理性まで、瞬きの間に消えてしまった。
「───…」
つぅ…と流れた一筋の涙を、2人の指先がそっと拭い、頬に口づけが落ちる。
温かなその体温が苦しくて───どうしようもないほど、愛しかった。
頬や目元にキスをされている合間に、声を奪っていた枷が外れ、熱い唾液がダラリと垂れた。
ドロドロになった口の中、唾液と共に溜まりに溜まっていた欲望と渇望が、ドロリと溢れ出した。
「…アデル…ジュリィ……奥…弄って…っ」
極限まで追い詰められ、混濁した意識の中、歪む視界で精一杯の懇願をすれば、2人が大きく目を見開いた。
「もぅ無理だ…、お願い……、奥…お腹の奥…、触って…!」
ゆっくりゆっくりと体を蝕んだ熱で、腸壁の奥は信じられないほど熟れ、刺激を求めてキュンキュンと疼き続けていた。
溶けて茹だった脳は、ただ熱から逃げたくて、解放されたくて───奥を弄ってほしくて堪らないと、泣いていた。
痒みにも似た疼きで腰をくねらせれば、緩く頭をもたげていた性器が蜜を零しながらぷるりと揺れたが、それを恥ずかしいと思う余裕すらも無くなっていた。
「おねがい…っ!お尻の奥…弄って…っ、んぅ…っ♡」
唇から溢れる甘えた声、それを飲み込むように、アデルの唇が深く重なり、そうしている間にジュリィの体が下半身に移動したのが分かった。
「ふ…♡んん…っ♡」
くちゅくちゅ♡と口の中を混ぜる舌に、自身の唾液が絡みつき、口腔に淫靡な味が広がる。ふわふわとした感覚に酔いしれていると、アナルに再び纏まった指が入り込み、背が仰け反った。
「んぐぅぅ~…っ!♡♡♡…ッ、ア、ア、ア♡♡」
「兄様のトロトロのお口食べたかったのに……僕が先でいいでしょ?」
「仕方ありませんね。…兄上、きちんとおねだりできて、偉かったですね」
「ひゃめ…っ♡あっ、ジュリィ…っ!♡♡」
「可愛いね、兄様♡…でも、ちゃんとおねだりできるまで、おあずけだよ」
「ひっ♡なんれ…っ、なんれぇ…!」
埋まった指は浅い所をゆっくりと抜き差しするだけで、それ以上の刺激を与えてくれない。柔らかな縁をいたずらに舐めるだけの指に、焦らされた奥は更に疼き、咥えるモノを欲してピクピクと痙攣した。
「可愛い兄上、乳首でイキたいと強請った時のように、きちんとおねだりして下さい。そうしたら、溢れるくらいいっぱい、差し上げますよ」
視界いっぱいに映るアデルの綺麗な顔が、艶やかに微笑んだ。
「兄様、奥ってどこ?どこの奥?指で届く場所かな?」
「っ…♡」
「可愛い兄様、スケベな言葉、いっぱい覚えたよね?…どこに、何が欲しいの?ちゃんと言えたら、その通りにしてあげる」
「ひっ…!♡」
大きく開かれた足の間、ジュリィの指が抜け、濡れそぼった孔にぷくりと膨れた亀頭が押し付けられた。
それだけ、たったそれだけで、腹の奥が期待に濡れたのが分かった。
「はっ…!は…っ!♡」
「言って?兄様。どこに、ナニが欲しいの?」
「兄上、言えるまでおあずけですよ?」
「ひんっ♡」
濡れたアナルの縁にちゅくちゅく♡と舐めるように亀頭を擦りつけられ、爪先がピクピクと震える。
ジュリィの手によって足は大きく広げられ、両手はアデルの両手に繋がれた状態で、恍惚とした2人の表情が視界に映った。
「兄様、僕のこと、欲しがって?」
兄弟愛を超えた愛情を注がれることへの恐怖も、弟達に抱かれることへの背徳感も、触れた温もりを心地良いと感じてしまった罪悪感も───全部呑み込んで、許してしまった。
「……っ」
ブルブルと震える体は、捨てきれなかった理性の最期の叫びのようで、恐ろしくて堪らない。
それでももう、膨れ上がり、弾けて溢れた欲望を、止めることができなかった。
「…おちんぽ…っ♡…ぉまんこの、奥に…、ジュリィの…おちんぽ、ちょうだい…っ♡♡」
口にした瞬間、一気に上昇した体温に顔が熱くなり、ボロボロと涙が溢れた。
悲しいのかすら分からない。ただそれとは対照的に、アデルとジュリィは嬉しげに破顔し、染まった頬で瞳を細めた。
「ああ…、兄上…」
「…兄様、僕のおちんぽ欲しい?おまんこセックスしたい?」
「ん…!ひぁっ!?♡」
羞恥に悶えながらコクコクと頷けば、ジュリィの性器の先が僅かにアナルに入り込み、縁を広げるように浅く抜き差しされた。
「あっ、あっ…や…♡」
「兄様、おちんぽ欲しい?」
「はっ、ぁ…っ、ほし…欲しい…っ♡」
「…可愛いね、兄様。大好きだよ。大好き、大好き、大好き」
「ジュリィ…!おねがい…っ、もう…!♡」
「……兄様は、僕のこと好き?」
「…っ!」
「僕は、兄様のこと大好きだから、セックスしたい。…兄様は?僕のこと、好き?」
泣きそうな顔で問われた言葉は「僕のこと嫌い?」という問いと近くて遠い、まったくの別物だ。
(……分かってる…)
自分の『好き』と、ジュリィとアデルの『好き』は違う───そう理解していても、答えられる言葉は一つしかなく、バクバクと痛いほど鼓動する心臓に息苦しくなりながら、最後の一線を、自らの意思で越えた。
「………好きだよ」
言葉にすれば、なんて呆気ない一言だろう。
ポツリと呟くように答えれば、ジュリィのサファイアのような瞳が水気を帯びたように煌めいた。
「好きだよ……ジュリィ」
その一言はとてつもなく重くて、苦しくて───勝手に生まれる愛しさに胸が満たされる感覚に、頬が緩んだ。
「…大好きだよ…ジュリ───」
───ズグンッッ!!♡♡♡
「───ッッッ!!♡♡♡……ア…ッ??♡♡♡」
刹那、言葉を遮るように、太く熱い性器が腸壁の奥の奥まで一気に飲み込まれた。
衝撃と呼ぶには生易しい挿入に、脳は過ぎた快楽を理解できず、ブツリと神経が切れたように、頭が真っ白になった。
欲に飢えていた淫猥な肉に、乱暴に叩きつけられた固く熱い塊に、チカチカと視界はブレ、自分の意識の外で全身が痙攣した。
「あ…♡あ……ひ…っ♡♡」
ガクガクと震える肉体に、息すらまともに吸えない。はくり、と息を吐けば、酸素が体中に巡るのと同時に、止まっていた脳がゆっくりと動き始め、全身から汗が吹き出した。
「ア……ア…ッ!!♡♡イク、イク、イク、イグ…ッ!!♡♡♡」
ようやく受けた熱を理解し始めた脳に、瞳からは留めどなく涙が溢れた。
「まずい」と思うよりも先に、過ぎた快楽に恐怖で体が暴れ出そうとするも、2人の腕で押さえつけられ、逃げることもできなかった。
「アアァアァァッ!!♡♡やだ!!ゆるして!!♡♡ゆるじでぇぇっ!!♡♡♡」
溢れる寸前まで膨張していた熱が弾け、信じられないほどの快感の波となって押し寄せた。
怖い、怖い、怖い、怖い───…気持ち良い。
限界だった肉体に叩きつけられた強烈な快感は、許容量を超えていた。
奥まで埋まった性器が、柔らかくなった腸壁にずっぷりと嵌り、肉の内側から伝わるその感覚は、それだけで気が触れそうなほどで、体の痙攣を止められなかった。
「アァアァァッ!!♡♡♡むりぃ…っ!!こあい…っ、怖いよぉ…っ!!♡」
過ぎた快楽は毒で、脳はそれを受け止め切れず、得体の知れない恐怖から逃げるように手足がバタついた。
「たすけて…!こわい…っ、ヤダ…!たすけてぇ…っ!!」
「兄様…っ!ごめんね、ビックリしちゃったね。…セックス怖くないよ?怖くないからね?」
「兄上、私とジュリィがいますから、大丈夫ですよ。ゆっくり呼吸をしましょう?ね?ゆっくり、ゆっくり…」
「ひぅっ…、ひく…っ、はぁ……はぁ……っ」
意識が飛んでしまいそうな中、頬を撫で、手を握る体温に助けを求めるように縋り付けば、優しい声と共に体の至る所に口づけが降り注ぎ、それに追いやられるように、恐怖は徐々に引いていった。
「はぁっ……、はぁっ……」
「兄様、大丈夫?もう怖くない?」
「ん……ん…っ」
「…おまんこ気持ちいいね?」
「ひゃうっ♡♡」
ゆさ…とジュリィがほんの少し体を揺すっただけで、深くまで埋まった亀頭が肉の壁を舐め、ゾクリとした快感が股を濡らした。
「あぁ…♡♡あぁぁ……っ♡♡♡」
「ふふ、トロトロだ♡」
「あ、あ…イッちゃ…♡♡イッちゃう…!♡♡」
「兄上、おまんこの奥、気持ちいいですか?」
「んぅ…♡きもちぃ…♡♡」
「ふふ…可愛いね、兄様…」
「お"っ!?♡♡いあ"ぁあぁぁっ!!」
波がようやく落ち着き、溶けた頭で穏やかな気持ち良さに浸っていると、ジュリィの腰が大きく動き、柔らかくなった腸壁の奥をトン、トン、と強く叩き始めた。
「いぎゅっ!♡♡♡イく、イう、イッ…!!♡♡まっで!イクの止まんにゃいかや…っ、まっでぇ…!!♡♡」
ガチガチに固くなったペニスが大きく抜き差しされるたび、ぐちゅんっ♡と水気を帯びた音が響く。
犯されることを待ち侘びていた肉は、熱い亀頭に押し潰されるたび、ちゅぱちゅぱ♡と吸い付き、何度も腹の奥でキスを強請った。
「ジュリ、ぃ…ッ、ジュリィ…!♡♡♡もぉダメ!♡♡イく…ッ♡♡あたま、おかしくなっひゃう…っ!!♡♡♡」
激しくスライドする腰に合わせ、ジュリィのペニスがアナルの縁ギリギリまで抜かれ、引っ張られる恥ずかしい肉を押し戻すように、奥まで容赦なく埋め込まれる。
パンッ、パンッと尻たぶを叩くリズムは一定で、だからこそ途切れることのない快感に、体は絶頂したまま下りてこれない。既に出す物が無くなってしまったペニスからは、漏れる感覚がするだけで、実際は延々と雌イキを繰り返すだけだった。
「イクの止まんにゃい…っ!♡♡♡お"っ!?♡ジュリィ…!ジュリィ…っ♡♡おねがい…!おちんぽもう抜いてぇ…!!♡♡」
「ふ…、兄様、ちゃんと…っ、おちんぽって言えるように、なったね…!」
「あ"っ♡♡ジュリィ…ッ♡♡おねが…っ、もうダメ…ッ!♡♡」
「ごめんね…、もう、少し…っ、1日中我慢したから…、腰、止まんないや…っ」
「ひく…っ♡あっ!♡♡イう…っ!♡♡」
切迫詰まったようなジュリィの声に、ぼやける視界でその姿を見つめれば、切なげに歪んだ顔は赤く蒸気し、自分と同じように息が上がっていた。
自身の体を弄り、舐めながら、己の痴態にずっと興奮していたのだろうか───そう考えたら、無性に体が熱くなり、柔くなった後孔がキュウッ♡と鳴いた。
「アッ、アッ、だめ…っ、もぉダメ…ッ!♡♡」
「大好き、大好き、大好きだよ、兄様…っ!」
後孔を激しく掻き混ぜながら、熱を帯びた囁きが骨の髄まで染み込み、肉も頭も心も犯していく───勝手に湧き上がる愛しさが、兄弟の情のそれなのかどうかすら、混ざりに混ざった欲望と愛情のせいで、もう分からなくなっていた。
「ジュリィ…!♡♡ジュリィ…ッ、おねがい…、もうイッひぇ…!♡♡♡もうイッでぇ…!♡♡♡」
「兄様…、好きって言って?ね?僕のこと好き?」
「ッ…♡♡♡しゅき…!♡♡しゅき、だよ…、アッ、ジュリィ…!♡好き…っ、好きだかや…っ!♡♡ジュリィ…!しゅきだから、もぉイッて…ぇ"…!!♡♡♡」
「…っ、僕も、大好きだよ、兄様…!!」
「んあ"っ!?♡♡♡」
ぐぷんっ♡と一際深くまで押し込まれたペニスの先、丸々とした亀頭が奥にぴったりと密着した状態で、肉の棒が膨らんだ気がした。
「アッ…♡」
───瞬間、腹の奥が濡れる感覚に、ぶるりと背筋が震え、脳が痺れた。
「あっ…ひっ…♡♡♡い"ぁ…~~~ッッ!!♡♡♡」
ドプリ、ドプリと注がれる精液は大量で、熟した奥の肉に熱いミルクが当たるたび、ゾクゾクとした快感が生まれ、連続で甘イキすることを止められない。絶頂し続けていた体にはそれすらも苦しくて、手足がブルブルと震えた。
「アァァ…ッ♡は…ぁ…、んむ…♡♡」
開いた口の端から涎が垂れ、それを舐め取りながらジュリィの唇が重なる。
ドロドロになった咥内を更にドロドロにするように、熱い舌で口の中をぐちゃぐちゃに掻き混ぜられた。
「…ッ♡ん"ん…っ♡♡…ふは…っ、はぁっ…♡」
続く絶頂と酸欠で、脳がクラクラとし始めた頃、ようやくジュリィの唇が離れ、至近距離で見つめ合った。
「はぁ……はっ…はぁ…♡」
「…兄様、セックス気持ち良かった?」
「ん"……♡♡」
「ふふ、良かった♡…大好き。大好きだよ、兄様」
「……わた、しも…、好きだよ…ジュリィ…」
「…っ、兄様…!」
「ひゃうっ!?♡♡」
感極まったように勢いよくジュリィに抱きつかれ、アナルに深く刺さったままのペニスが奥を叩き、絶頂したばかりの体が跳ねた。
「んあ…っ♡」
「…本当に可愛いね、兄様…♡」
「ジュリィ、そこまでです。交代ですよ」
「…む……もっと兄様と繋がってたいのに…」
「駄目です。私だって我慢したんですから」
「…分かってる。…兄様、大好きだよ」
「あ"ゃっ!?♡」
チュッ…と頬に唇が触れるのと同時に、深く埋まっていたジュリィの性器がズルル♡と抜け、その感覚にゾワリと肌が粟立った。
「あぁ…、はぁ…っ♡」
大きな絶頂を何度も繰り返した体は、ピクリ、ピクリと小さく跳ね、多幸感にも似た喪失感に少しずつ体が冷えていくのが分かった。
疲れ切った体は休息を求め、四肢を動かす力も無く、いっそ眠ってしまいたいと願うも、それが叶わぬことは理解していた。
「…兄上、もうお休みになりたいですよね。…ごめんなさい。もう少しだけ、私にお付き合い下さい」
「ん……」
ジュリィと位置を交代したアデルが股の間に腰を据え、広げた太腿をやわやわと撫でる。なんでもないようなその手つきすら、散々弄り回された体には酷で、鼻からは甘い息が漏れた。
「ふ…、ん…♡」
「…兄上、気持ち良いですか?」
「…ぅん…♡」
「ああ…!兄上…!」
「うぁっ!?」
突然下半身を持ち上げられ、覆い被さるようにアデルの体がのし掛かった。まったく力の入っていない下半身は重いだろうに、軽々と浮いた腰に驚く。
折り畳むように曲げられた体が少しばかり苦しかったが、それよりも割り開かれた臀部の間、注がれたジュリィの愛液がトロリと零れるアナルに、アデルの熱い肉が擦り付けられ、ヒクリと喉が引き攣った。
「ア…♡」
「ふふ…すごい物欲しそうな顔してる。…空になったお腹寂しいね?」
「やっ…♡」
ジュリィの低い声がぐずぐずに蕩けた脳を唆し、一度と満足感と幸福感を味わった腹は、浅ましくも次の雄を求め、欲情に濡れた口を開く。
「あ…ぁ…っ♡」
勝手に揺れる腰は、まるで媚びるようにアデルの性器に肉孔を押し付けた。腫れた肉の縁が愛液でぬるぬると滑る感覚は信じられないほど気持ち良く、体は「もっと、もっと」と貪欲に腰を揺らした。
「あっ…、はっ…♡♡」
「…兄上、欲しいですか?」
「ひ…、ぁ…ほし…欲しい…っ♡」
歯止めの効かなくなった体は欲に忠実で、肉体はもう限界だというのに、求めることを止められない。交尾を強請る発情期の雌のように腰を振れば、アデルの顔が欲情に満ちた雄の色に染まった。
「本当になんていやらしいのでしょう…愛しい兄上、どうかきちんと、欲しがって下さい。ジュリィに可愛らしく強請ったように、私のことも欲しがって下さい」
「ふ、ぅ…っ」
一瞬、ほんの一瞬だけ、喉元で言葉が引っかかり、コクリと息を呑むも、言葉を吐き出すことへの躊躇いは無くなっていた。
「アデル……大好きだよ…っ、大好きだから…兄様と、セックスして…?」
精一杯の愛しさを込めて、弟と繋がることを自ら強請る浅ましさに、悲しくもないのに胸が苦しくて涙が流れた。
大好きな、愛しい愛しい弟。
許してはいけなかったのに、例え壊れても拒み続けなければいけなかったのに───溢れるほど注がれた愛情を、心地良いと思ってしまった。
自分にとって唯一の、大切で大事な『家族』を、2度も失いたくないと縋ってしまった。
もっと愛してと、欲してしまった。
きっともうどこか壊れているのだ…そんなことを頭の片隅で考えながら、頬の筋肉はアデルに向け、勝手に微笑んでいた。
「アデル…、アデル、大好きだよ…大好───」
───ぐぷんっっ!!♡♡♡
「ぎ…、ひ…っ!?♡♡♡い"あぁぁ…~~~ッッ!!♡♡♡」
柔く緩んだ肉の孔に、固く膨らんだアデルの性器が容赦なく突き刺さり、一瞬で絶頂に昇った体に目の前が真っ赤に染まった。
ドクン、ドクンと脈打つ心臓の鼓動に合わせ、熱く滾った快感が全身を巡り、「気持ちいい♡気持ちいい♡」と脳は馬鹿みたいに信号を発した。
「ア、ア、ア…ッッ♡♡イきゅ…っ、イク…!♡♡イクゥ…ッ!♡♡」
体重を掛けるように、甘く蕩けきった蜜壺にぐぷり♡とハマったペニスは熱くて、あらぬところでドクドクと脈打っているのを感じてしまい、眩暈がする。
アデルと繋がっているのだという現実を今更に実感すれば、キュウッとナカを締め付けてしまい、唇からは勝手に声が漏れた。
「あ…っ♡♡お尻…っ、お尻、繋がってう…っ♡♡」
「くっ…!なんて可愛らしいことを仰るんです…!兄上のおまんこ、熱くてトロトロで、おちんぽが溶けてしまいそうなほど気持ち良いですよ♡はぁ…本当に、ずっとこうしていたい…」
「あ…きもひ…、きもちぃ…♡♡」
ジュリィの時と違い、衝撃に恐怖が生まれることも無く、激しく抜き差しされるでもない繋がりは、緩やかな快感が延々と続くような気持ち良さで、うわ言のように本音が漏れる。
のし掛かった状態のまま、アデルが上半身をキツく抱き締め、増した密着度と一体感に、意識がふわふわとし始めた。
繋がった温もりが気持ち良い…素直にそう思えることに、ゆるゆると体から力が抜け始めた次の瞬間、密着したままのアデルの腰が、そのままゆっくりと動きだした。
「んお"っっ!?♡♡♡」
ビクンッと跳ねた体は、だが抱き込まれている為、まともに動かすこともできなかった。
「ひっ!?♡♡いあ"…っ!♡♡うしょ…っ、まって!まっでぇぇ!!♡♡♡」
ゆっくり、ゆっくり、まるで小さな円を描くように、アデルの腰が動く。
混じりに混じった3人分の愛液が、アデルの肌を吸い寄せるように、臀部にぴたりと張り付き、完全に密着しているのが分かる。
その状態から離れぬまま、抜き差しされないペニスの先、ふっくらとした亀頭が、媚薬漬けになり神経が剥き出しになった敏感な肉の壁を、ぬちゅぬちゅ♡と舐め回し始めたのだ。
「いあ"ぁあぁぁぁっっ!!♡♡♡ダメ!ダメ!ダメ!それダメ!!それダメぇ"ぇっ!!♡♡♡」
穏やかだった快楽から一変、拷問のような快楽の暴力に暴れそうになるも、体はアデルに抱き込まれ、両腕はジュリィに捕まれ、抵抗することすら許されない。
敏感な部分のその核を捕らえられ、一瞬も途切れることなく、延々と弄くり回されているような感覚はあまりにも鮮烈で、快楽として処理することすらできなくなった脳がバチバチと弾けた。
「あ"ぁ"あぁぁぁっっ!!♡♡♡ごわいっ!こわいよぉ!イク、イグ、イッひゃう…ッ!♡♡ひぎっ、ゆるして…!おまんこゆるしでえぇっ!!♡♡♡」
「ふ…とっても可愛いですよ、兄上♡」
絶叫にも似た嬌声が響く間も、アデルの腰の動きは止まらない。
肉の壁を押し潰すように、深い所をくちゅん♡くちゅん♡と亀頭でゆっくり掻き混ぜられ、漏れるような感覚と、際限無く生まれる快感が止まらない。
ずっと絶頂しているのに、その中で更にイキ続けているような恐怖と、許容量をとっくに超えた肉体は、ビクビクと壊れた玩具のように跳ね続けた。
「こわれぢゃうっ…!!♡♡♡お"っ!♡♡あでうっ…、おまんこごわれぢゃうかや…!!♡♡♡」
なす術も無く、再び絶頂し続けるだけの肉になった体に、ボロボロと涙が零れる。
涙腺まで壊れてしまったのかと思うほど大量に溢れる涙を、ジュリィの舌先が舐め取るも、それに構っていられないほど、意識は焼き切れる寸前だった。
「お願い!お願い!お願い…!!♡♡おまんこゆるじて!おまんこもぉゆるじでぇ…っ!!♡♡♡」
カクン、カクンと腰だけが大きく跳ねるも、それでもアデルとの密着面は離れず、ぬちゅぬちゅ♡と響く粘着質な音は止まない。
羞恥心の欠片も無くなった口からは、卑猥な単語が息をするように飛び出し、悲痛なまでの懇願が続いた。
「お願いぃ…っ!♡♡おまんここわれう…っ!こわれぢゃう"…!ひっ!♡イグッ♡♡おまんこもぉいじめないでぇ…っ!!」
極限を超え、許容量を超え、それでも止まらない快感に、プツン…と何かが切れ、嬌声とは異なる鳴き声が溢れ出した。
「やだぁ…、ひっ……っ、やだ…っ、うぁぁぁ…っ」
「っ…!兄上!」
「兄様…!ごめんね、ごめんね、怖かったね…!兄さん!やり過ぎだよ!」
「ああ…っ、ごめんなさい、兄上!ごめんなさい、ごめんなさい…!もうしません、おまんこもう虐めませんから…」
「ひっ…、ひく…っ」
泣き出すのと同時、ピタリと動きを止めたアデルと、頭部を抱えるように抱き締めるジュリィに、安堵からポロポロと涙が零れた。
「こわいよぉ…っ」
「そうだよね、ごめんね。怖かったね」
「ごめんなさい。ごめんなさい、兄上…!怖いことはもうしませんから、ね?ごめんなさい」
「ひっ…、ふうぅっ……」
言葉通り、奥を延々と舐めしゃぶっていた亀頭が肉の壁から離れ、ようやく途切れた快楽と和らいだ圧迫感に、ホッと息を吐き出す。
まともに呼吸することもできていなかったのか、クラクラする頭で必死になって酸素を取り込めば、少しずつ気持ちが落ち着いてきた。
「ふぅ……ふぅ…」
「兄上…ごめんなさい、兄上。…嫌いにならないで下さい…」
「ふ……ん…っ」
ダラリと脱力していると、アデルの腕が遠慮がちに腰に回された。抱き締める腕の力も声も弱々しく、こちらを見つめる瞳は、怯えの色を含んでいた。
「兄上…」
まるで叱られた後の幼な子のようなその顔は、酷い目に遭ったばかりだというのに愛らしく映り、しょんぼりとしたその様子に、絆されてしまう自分がいた。
「……嫌いになんて…ならないよ…」
「…!」
喘ぎすぎて掠れた声で呟けば、アデルの表情がパァッと明るくなった。
心底甘いと自分でも思う。だが「嫌いにならないで」と泣きそうな顔で言われて、拒めるはずがなかったのだ。
「…ごめんなさい。兄上が可愛くて、おまんこに夢中になってしまいました」
「んぁっ♡」
緩く抱き締められたまま、胸元に寄っていたアデルの唇が、固く尖った乳首を咥えた。
腹の中にはまだ屹立したペニスが埋まったままで、ちゅくちゅく♡と膨らんだ乳頭を吸われるたび、ナカを締め付けてしまう。
ちゅうちゅうと胸に吸いつく仕草は甘えているようで、性懲りも無くキュンと胸が鳴った。
「あ…やぁ…っ♡」
「兄さんばっかり狡い。僕も兄様のおっぱい食べる」
「あっ、まって、ジュリィ…ッ、あぁぁ…♡♡」
両方の乳首をちゅぱちゅぱ♡と柔く吸われ、ねっとりと舐められ、甘く疼く波が蘇る。
激しさは無く、固くなった粒をコロコロとあやすような舌先はひたすらに優しく、怯えて逃げ回っていた気持ちが、再び快楽に飲まれ始めた。
「あぁぁ…♡だめぇ…っ、乳首イッちゃう…♡♡」
「…兄上、セックスの続きしてもいいですか?」
「ひっ…んん…っ♡♡」
「お願いします。兄上のトロトロおまんこで、おちんぽイかせて下さい。…ダメですか?」
「はぁ…、ぁ、ん…♡」
乳首を舐め上げながら、上目遣いで請われ、達した訳でもないのに腹の奥がきゅうきゅうと疼き、ふにゃりとしたペニスからは透明な液が漏れた。
これ以上はダメだ…そう思うのに、馬鹿になった頭はそれすら許してしまう。
「……さっきの…」
「はい」
「…さっきの……奥…、撫でるのは、やめて…」
「はい。それはもうしません。おまんこの奥くちゅくちゅしませんから、セックスしていいですか?兄上のトロトロおまんこと、中出しセックスしてもいいですか?」
「……ん…」
───ああ、本当に馬鹿だ。
そう思いながらもコクリと頷けば、嬉しそうに破顔したアデルの腕が広げた足を抱え直し、グッと腰を押し付けた。
「んん…っ♡」
「ジュリィ、兄上の乳首はおあずけですよ」
「…分かってる。…兄様、もうちょっとだけ、頑張ろうね」
「ん……、ひぁっ!♡♡」
ちゅぷ…とジュリィの唇が胸元から離れると同時に、アデルの律動が始まった。その動きは緩やかで、それでいて大きな抜き差しに、たちまち四肢の筋肉は強張り、溢れ返るほどの快感に意識は飲まれていく。
「あっ、アッ♡アッ、やっ…、イッちゃ…っ♡♡」
「ええ、イッていいですよ、兄上…!」
「あぇっ♡♡アッ、イう…!♡♡」
トン、トン、と優しく奥を突きながら、雁首が膨らんだしこりを抉るようにスライドし、違う種類の刺激が体の中を駆け抜け、ゾクゾクとした悪寒が止まらなくなる。
奥を叩かれるたび、尾骶骨がゾクリと甘く痺れ、肌は粟立ち、ブルブルと全身が震え始める…それでも止まらない腰の動きに、無意識の内にフルフルと首を横に振っていた。
「あ"…っ!♡♡まっで、まっで…!アデル…ッ!♡♡ひっ…、これ止まんにゃ…っ!♡きもちぃのとまやない…!♡♡♡」
「兄上…もう少し、もう少しだけ頑張って下さい…っ、もうちょっとで…、私もイケますから…!」
「アッ!♡♡イッで…!あでう…っ、もうイッてぇ…!♡♡♡」
「はぁ……ふふ、本当に可愛らしいですね、兄上…!♡」
ぱちゅんっ♡ぱちゅんっ♡と響く恥ずかしい音に混じる己の嬌声と、アデルの荒い息遣いに聴覚を嬲られ、噎せ返るほどの濃厚な性交の香りに、嗅覚まで犯される。
臀部にアデルの体がぶつかり、突いては離れる動きに合わせ、ぷるぷると揺れるだけの玩具になったペニスからは、僅かばかりの雫が飛んだ。
「あぁぁぁ…っ♡♡イうぅ…っ!♡♡」
「はぁ…、可愛い…ふにゃふにゃおちんぽも全部、可愛いですよ、兄上…♡」
「ひぃ…、ひや…っ♡♡もうやめて…っ♡♡もぉおまんこやめてぇ…!♡♡♡」
「……兄上、可愛い私の兄上、愛しています」
「あっ…!♡♡」
「愛しています…っ、愛しています、兄上…!」
「あっ…、ひぎっ!?♡♡♡あ"っ、まっひぇ!!いあぁっ!!♡♡♡」
奥までぐっぽりと埋めたペニスを大きく引き抜き、激しく抜き差ししながら、アデルの瞳が真っ直ぐにこちらを見つめる。
それまでの緩やかな動きから、突然激しさを増したそれは、アデルの絶頂が近いことを語っていて、ガチガチに固くなった熱い肉が無遠慮に腹の中を混ぜる暴力的な快感に、ガクガクと体が跳ねた。
「あ"ぁ"あぁぁぁっ!!♡♡♡ダメ!やめて!アデル!アデル…ッ!!♡♡♡」
「愛しています、兄上…!兄上は、私のこと…っ、お好きですか?」
「イグッ!♡♡イッ…ッ♡♡♡しゅき…!ひっ、しゅき…!大好きだかや…っ!♡♡大好きだかあ…っ、もうやえでぇ…っ!!♡♡♡」
「…っ♡ああ…嬉しい…!もっと、もっと好きって言って下さい…!もっと、好きって言えたら…、おまんこセックス終わりにしましょうね…!」
「はっ、はっ、はっ♡♡しゅき…っ♡いぃ…っ♡♡好きぃ…!大好き…!大しゅきぃ…っ!♡♡♡」
「…兄様、僕は?僕のことも好き?」
「うぁっ!♡イう…ッ!♡♡すき…っ!ジュリィも、アデルも、大しゅき…!♡♡大好きだかや…っ、あ"っ、だめ!♡もぉゆるしてぇ"…!!♡♡♡」
ぐぽっ♡ぐぽっ♡と、亀頭が腹の奥に吸い付く音が聞こえそうなほどの深い挿入に、言葉にし難い波が延々と押し寄せる。
気持ち良すぎて怖い、辛い、苦しい───全部がごちゃ混ぜになって、意識は逃げ出そうともがくのに、力の入らない体はただアデルの律動に合わせて揺れるだけで使い物にならない。
もう止めてほしくて、解放してほしくて、口からは嬌声に混じって、壊れたように「好き」という言葉が溢れ続けた。
「好き…っ、好き、好き…っ!♡お"っ♡好き…っ、あ"っ!♡♡だいしゅきだから…っ、もうイッひぇ…!!♡♡」
「はぁ…っ、は…っ、イキますよ、兄上…!おまんこに、おちんぽミルクいっぱい、注いであげますね…!♡」
「アッ…!♡♡うん、うん…!♡イッて…!イッて…!♡♡アデル…ッ、大好きだかあ、イッてぇ…!♡♡♡」
「っ…!愛しています…、兄上…!!」
「…ッッ!!♡♡♡」
───とぷり、とナカで溢れ出した熱い液体に背筋が震え、同時に迎えた絶頂に背がのけ反った。
「あ"……♡あぁぁぁ……♡♡」
びゅくり、びゅくり♡と吐き出される精液の感触に合わせ、腹の中が重くなっていくような錯覚を覚え、震える息を吐き出した。
過ぎた快感で脳は蕩け、焼き切れた神経に目の前がチカチカと点滅する。
ピクピクと痙攣する肉は茹だったように熱く、限界をとうに超えた肉体は、絶頂から急降下した開放感に、意識を手離す寸前だった。
「はぁ……はぁ……、あゃ…っ♡」
ズルリ…♡とぽってりと火照ったアナルからペニスが抜かれるも、ナカに残った2人分のミルクに腹は満たされ、無理やり引きずり出された愛情と混濁したそれに、満足感にも似た安堵が広がった。
「……、ぁ……」
直後、細く細い糸がフツン…と音も無く千切れるように、自分という個体を機能させている全ての燃料が切れ、『落ちる』ような感覚を味わった。
朝から晩まで肉欲にまみれた愛撫を受け、延々と続く絶頂に酷使された肉体も、卑猥な欲情と深い愛情が滴るほどの言葉で脳を埋め尽くされ、少しずつ歪んで擦り切れていった精神も、もう保たなかった。
指1本動かせないまま、全身ぐちゃぐちゃの酷い有り様の状態で意識を失う瞬間、既に掠れた視界の中に、アデルとジュリィの顔が映った。
「愛しています、兄上」
「大好きだよ、兄様。…ゆっくり休んでね」
「───…」
愛しさだけを煮詰めて固まらせたような優しい声が鼓膜を揺らす───その声に応えることもできないまま、意識は一瞬で暗闇へと落ちていった。
応援ありがとうございます!
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