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第23話 結婚式の準備
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2人で結婚すると決めても、色々と準備が必要だった。勝手に、式を挙げることは出来ない。特に皇族であるハルトヴィヒさんは、様々な関係者に知らせておく必要がある。
もしかしたら、2人の結婚を許してもらえない可能性もあった。
だが幸いにも、その心配は不要だった。結婚すると報告した時、皇帝陛下と皇后様がとても喜んでくれたからだ。2人は、私達の結婚を心から祝福してくれた。
「ハルトヴィヒ。ようやく、愛する相手を見つけたのね。本当に、良かった」
「なるほど、ユークイナ王国の令嬢か。お前が決めた相手なら、大丈夫だろう。外交関係の処理はコチラでしておくから、お前は彼女を離さないように気をつけろよ?」
「もちろんです。ありがとうございます、皇帝陛下」
ハルトヴィヒさんと一緒に結婚についての説明と挨拶をしに行くと、2人とも嬉しそうに笑って、背中を押してくれた。
念のために、王国では婚約を破棄されて、少し揉めた件についても話しておいた。しかし、何も気にすることなく、むしろ同情されたりした。
それから私は彼と一緒に、スッキリした気持ちで頭を下げて丁寧に挨拶する。
「これから、よろしくお願いします。皇帝陛下、皇后様!」
「ハルトヴィヒをよろしく頼む、シャルロッテ嬢」
「この子と仲良く、幸せになってね」
その後、皇后様とお話する機会があった。そこで彼女が、シェトレボーの常連客であることが発覚した。
「帝国に新しく出来た時から、注目していたのよ。この前の新商品も、とても美味しかったわ!」
「そうだったのですか!? ご贔屓にしてくださり、ありがとうございます!」
何度かお忍びで、自らお店に足を運んでくれたこともあるそうだ。皇后様のような高貴なお方が来てくれていたとは知らず、驚きだ。彼女以外にも、帝国の貴族たちが常連として通ってくれているらしい。
問題があったら大変だから、警備を強化しないといけない。そう思ったけど、実はハルトヴィヒさんが裏で手を回して、対策済みなのだと後で知った。また私は、彼に助けてもらっていた。本当に、頭が上がらない。
「また今度、新作が出たら教えてちょうだいね!」
「もちろん、いいですよ」
そんなお話をして、仲を深めていく。
他にも色々な方々と、顔合わせをした。帝国の重鎮たちは皆、優しくて良い人たちばかりで、全員が結婚を祝福してくれた。
なによりも、私がシェトレボーの店長であるということを全員が知っていたので、驚いた。
私が自覚している以上に、シェトレボーの名前が広く知れ渡っているらしい。そして、想像している以上に影響力があるらしい。
そのおかげで、話し合いもスムーズに進んでいった。結婚式の準備も、順調に進んでいく。
王国に居る私の両親や関係者にも、少し遅れてから報告した。
私が帝国に居るので、他国に居る人たちに知らせるのが遅れたという理由もある。けれど一番は、反対しても手遅れなぐらい準備を進めておくため。もしも、実家が結婚を反対するようなら、私は実家との縁を切るつもりでいた。
でも、それは必要なかったみたい。両親は私の結婚を受け入れた。
相手が帝国の皇子ということもあって、反対する気持ちになれなかったのかもしれない。それに、皇族と関係を持てると思って期待しているのかも。
ハルトヴィヒさんが継承権を放棄して、帝国の政治とも離れているので影響力が少ないという事実は知らないみたい。わざわざ教える必要もない。
とにかく、関係者たちの了承を得て、いよいよ結婚式当日を迎えることになった。
もしかしたら、2人の結婚を許してもらえない可能性もあった。
だが幸いにも、その心配は不要だった。結婚すると報告した時、皇帝陛下と皇后様がとても喜んでくれたからだ。2人は、私達の結婚を心から祝福してくれた。
「ハルトヴィヒ。ようやく、愛する相手を見つけたのね。本当に、良かった」
「なるほど、ユークイナ王国の令嬢か。お前が決めた相手なら、大丈夫だろう。外交関係の処理はコチラでしておくから、お前は彼女を離さないように気をつけろよ?」
「もちろんです。ありがとうございます、皇帝陛下」
ハルトヴィヒさんと一緒に結婚についての説明と挨拶をしに行くと、2人とも嬉しそうに笑って、背中を押してくれた。
念のために、王国では婚約を破棄されて、少し揉めた件についても話しておいた。しかし、何も気にすることなく、むしろ同情されたりした。
それから私は彼と一緒に、スッキリした気持ちで頭を下げて丁寧に挨拶する。
「これから、よろしくお願いします。皇帝陛下、皇后様!」
「ハルトヴィヒをよろしく頼む、シャルロッテ嬢」
「この子と仲良く、幸せになってね」
その後、皇后様とお話する機会があった。そこで彼女が、シェトレボーの常連客であることが発覚した。
「帝国に新しく出来た時から、注目していたのよ。この前の新商品も、とても美味しかったわ!」
「そうだったのですか!? ご贔屓にしてくださり、ありがとうございます!」
何度かお忍びで、自らお店に足を運んでくれたこともあるそうだ。皇后様のような高貴なお方が来てくれていたとは知らず、驚きだ。彼女以外にも、帝国の貴族たちが常連として通ってくれているらしい。
問題があったら大変だから、警備を強化しないといけない。そう思ったけど、実はハルトヴィヒさんが裏で手を回して、対策済みなのだと後で知った。また私は、彼に助けてもらっていた。本当に、頭が上がらない。
「また今度、新作が出たら教えてちょうだいね!」
「もちろん、いいですよ」
そんなお話をして、仲を深めていく。
他にも色々な方々と、顔合わせをした。帝国の重鎮たちは皆、優しくて良い人たちばかりで、全員が結婚を祝福してくれた。
なによりも、私がシェトレボーの店長であるということを全員が知っていたので、驚いた。
私が自覚している以上に、シェトレボーの名前が広く知れ渡っているらしい。そして、想像している以上に影響力があるらしい。
そのおかげで、話し合いもスムーズに進んでいった。結婚式の準備も、順調に進んでいく。
王国に居る私の両親や関係者にも、少し遅れてから報告した。
私が帝国に居るので、他国に居る人たちに知らせるのが遅れたという理由もある。けれど一番は、反対しても手遅れなぐらい準備を進めておくため。もしも、実家が結婚を反対するようなら、私は実家との縁を切るつもりでいた。
でも、それは必要なかったみたい。両親は私の結婚を受け入れた。
相手が帝国の皇子ということもあって、反対する気持ちになれなかったのかもしれない。それに、皇族と関係を持てると思って期待しているのかも。
ハルトヴィヒさんが継承権を放棄して、帝国の政治とも離れているので影響力が少ないという事実は知らないみたい。わざわざ教える必要もない。
とにかく、関係者たちの了承を得て、いよいよ結婚式当日を迎えることになった。
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