16 / 23
第16話 疑惑※ケアリオット視点
しおりを挟む
こんな辺鄙な場所にある、みすぼらしい屋敷に王太子だった俺を押し込めるなんて。
王都から馬車で半日もかかるような田舎に建つこの屋敷に押し込められた屈辱を、俺は毎日毎日噛み締めている。以前は王宮の最高級の調度品に囲まれた豪華絢爛な部屋で暮らしていたのに、今では質素で薄暗い田舎屋敷の一室だ。
壁に掛けられた絵画は二流品ばかりだし、家具だって王宮のものと比べれば粗末なものばかり。窓から見える景色も、美しく整備された王宮の庭園ではなく、ただの畑と森しかない。
こんな場所で、一生を過ごさないといけない? とんでもない冗談だ。
そして何より腹立たしいのは、使用人たちの態度が明らかに変わったことだ。
「おはようございます、ケアリオット様」
執事が朝の挨拶をしてくる声に、以前のような恭しさがない。形式的で、心がこもっていない。明らかに軽く見られているのを感じる。
「朝食の準備ができております」
そう告げる女中の表情にも、かつてのような畏敬の念は微塵もない。まるで厄介者を扱うような、事務的な態度だ。
王太子だった俺に対して、こんな扱いをするなんて許せない。
いつか必ず、王位を取り戻してやる。ミュリーナとアルディアンには、それ相応の報いを受けてもらう。この屈辱を百倍にして返してやる。
その気持ちだけは、決して失っていない。今も俺の心に激しく燃え続けている。
俺は一人で思考を巡らせる時間が増えた。王宮にいた頃は政務や社交で忙しくて、じっくりと考える暇もなかったが、今は嫌になるほど時間がある。
そして、よく考えてみると、気づくことがあった。
今のこの状況、アルディアンにとってあまりにも都合が良すぎる展開じゃないか?
父親の病気の悪化、俺とミュリーナの婚約破棄、そして俺の王位継承権剥奪。全てが重なって、奴の序列が上がった。王位継承順位第二位だったアルディアンが、今や次期国王の座についている。
俺の代わりに、あいつが王になろうとしている。
今まで表舞台に興味もないような素振りを見せていたくせに、いざ当事者になったら急に積極的に動き回っている。政務にも熱心に取り組んでいるらしいし、貴族たちとの関係も上手く築いているという話を聞く。
「あいつ、本当は最初から狙っていたんじゃないのか?」
国王の座を俺から奪い取った。その疑念が頭に浮かんだ瞬間、全てが線で繋がって見えてきた。
偶然にしては、あまりにも出来すぎている。
父の病気だって怪しいものだ。以前は元気だったのに、なぜ急に体調を崩したのか? 治療にあたっている医師を選んでいるのはアルディアンだったはず。
「まさか……」
恐ろしい可能性が脳裏をよぎった。
父の病気も、アルディアンが仕組んだものなのではないか?
その疑念がいったん芽生えると、どんどん大きくなっていく。もしかして、ちゃんとした治療を受けられていないのではないか。邪魔者である父を早々に退場させて、少しでも早く自分が権力を握るために。
毒でも盛られているかもしれない。
「そうだ、俺を王都から遠ざけたのも、邪魔をさせないためだったんだ!」
思考がどんどん加速していく。アルディアンの狡猾な計画が見えてきた気がした。それだけじゃない。
婚約破棄を俺に告げてきたミュリーナも、実は裏でアルディアンと繋がっていたのではないか? あの二人は前から知り合いだったに違いない。俺と婚約している間も、密かに会っていたのかもしれない。
向こうから婚約破棄を告げてきた。第二王妃という提案も拒否をして。そして今、あの女はアルディアンの婚約相手として立場を変えている。やはり、あの女たちにとって都合が良いように事が運んでいるのだ。
「浮気していたということか……?」
その可能性を考えると、怒りで頭が真っ白になりそうだった。
それが事実だとしたら、とんでもない裏切りだ。俺を騙して、俺を陥れるために、全てが計画されていたということになる。
婚約破棄も最初から仕組まれていた。俺を失脚させるために、全てが綿密に計算されていたんだ。
「許せない……絶対に許せない!」
俺は拳を握りしめた。
そういう疑念にとらわれていくと、身近な人物さえも疑わしく見えてくる。カーラのことも気になっていた。
彼女は王都を離れる時、少しだけ不審な動きがあったような気がする。荷物をこっそり整理している場面を見かけたし、何やら手紙を書いている姿も目撃した。
「実家への連絡なのか、それとも……」
焦ったような様子を見せたり、表情が暗くなった瞬間もあった。あれは一体何だったのだろう?
「まさか、彼女もアルディアン側の人間なのか?」
流石に、それはないはずだ。カーラは俺を愛してくれている。俺のために王妃になることを決意してくれた女性だ。
だけど、最近の彼女の様子を見ていると、何か目的を持って動いているような気がしてならない。
俺に付き合わせて、王都を離れることになってしまったのは申し訳ないと思っている。彼女にとって、この田舎暮らしは退屈で不満だろう。それは理解できる。
だが、彼女は俺のパートナーなのだ。今まで大事に扱ってきたのに、この土壇場で俺を見捨てて逃げるなんて許されない。
カーラを監視しろと、俺は屋敷の執事に命令した。
「彼女を逃さないように。彼女の行動を全て報告しろ。外部との連絡も遮断しろ」
「承知いたしました」
執事は無表情で答えたが、その目には軽蔑の色が浮かんでいたような気がした。だが、今はそんなことはどうでもいい。
もしカーラが俺の元から逃げ出したら、俺には本当に何も残らない。今の俺に残されているのは、彼女だけなんだ。俺は本気で彼女を愛している。その気持ちは、今まで何度も伝えてきたはずだ。
彼女だけは、絶対に失うわけにはいかない。もしも彼女が裏切れば、俺は……。
俺は書斎で一人、これまでの出来事を整理していた。
「俺は何も悪いことをしていないんだ」
そうだ、全て他人の陰謀のせいなのだ。俺が愛する女性を正妃にしたいと思ったことの、一体何が悪いというのだろう? 自分の人生を自分で決めることの、何がいけないというのだろう?
真実が明らかになれば、きっと皆がわかってくれるはずだ。俺がいかに理不尽な扱いを受けているかを。今までのことが間違っていた、ということを。
「そうだ、今の俺がやるべきことは決まっている」
アルディアンの邪悪な思惑をぶち壊すことだ。
そのためには、協力者が必要だろう。真実を明らかにして、再び俺が正当な王位に戻るために。
きっとアルディアンに不満を持つ貴族もいるはずだ。急に表舞台に出てきた第二王子を快く思わない者もいるだろう。父の病気を疑問視する医師だっているかもしれない。
「そうだ、俺の味方になってくれる人は必ずいる」
俺はまだ諦めない。この不当で理不尽な扱いを、黙って受け入れるつもりはない。
必ず真実を明らかにして、正当な王位を取り戻してやる。俺が歩むべき道が、ようやく明確になった。
そのために、まずは情報収集から始めよう。アルディアンとミュリーナの動向に、父の病気の真相、全てを暴いてやる。
俺の逆襲は今、始まったばかりだ。
王都から馬車で半日もかかるような田舎に建つこの屋敷に押し込められた屈辱を、俺は毎日毎日噛み締めている。以前は王宮の最高級の調度品に囲まれた豪華絢爛な部屋で暮らしていたのに、今では質素で薄暗い田舎屋敷の一室だ。
壁に掛けられた絵画は二流品ばかりだし、家具だって王宮のものと比べれば粗末なものばかり。窓から見える景色も、美しく整備された王宮の庭園ではなく、ただの畑と森しかない。
こんな場所で、一生を過ごさないといけない? とんでもない冗談だ。
そして何より腹立たしいのは、使用人たちの態度が明らかに変わったことだ。
「おはようございます、ケアリオット様」
執事が朝の挨拶をしてくる声に、以前のような恭しさがない。形式的で、心がこもっていない。明らかに軽く見られているのを感じる。
「朝食の準備ができております」
そう告げる女中の表情にも、かつてのような畏敬の念は微塵もない。まるで厄介者を扱うような、事務的な態度だ。
王太子だった俺に対して、こんな扱いをするなんて許せない。
いつか必ず、王位を取り戻してやる。ミュリーナとアルディアンには、それ相応の報いを受けてもらう。この屈辱を百倍にして返してやる。
その気持ちだけは、決して失っていない。今も俺の心に激しく燃え続けている。
俺は一人で思考を巡らせる時間が増えた。王宮にいた頃は政務や社交で忙しくて、じっくりと考える暇もなかったが、今は嫌になるほど時間がある。
そして、よく考えてみると、気づくことがあった。
今のこの状況、アルディアンにとってあまりにも都合が良すぎる展開じゃないか?
父親の病気の悪化、俺とミュリーナの婚約破棄、そして俺の王位継承権剥奪。全てが重なって、奴の序列が上がった。王位継承順位第二位だったアルディアンが、今や次期国王の座についている。
俺の代わりに、あいつが王になろうとしている。
今まで表舞台に興味もないような素振りを見せていたくせに、いざ当事者になったら急に積極的に動き回っている。政務にも熱心に取り組んでいるらしいし、貴族たちとの関係も上手く築いているという話を聞く。
「あいつ、本当は最初から狙っていたんじゃないのか?」
国王の座を俺から奪い取った。その疑念が頭に浮かんだ瞬間、全てが線で繋がって見えてきた。
偶然にしては、あまりにも出来すぎている。
父の病気だって怪しいものだ。以前は元気だったのに、なぜ急に体調を崩したのか? 治療にあたっている医師を選んでいるのはアルディアンだったはず。
「まさか……」
恐ろしい可能性が脳裏をよぎった。
父の病気も、アルディアンが仕組んだものなのではないか?
その疑念がいったん芽生えると、どんどん大きくなっていく。もしかして、ちゃんとした治療を受けられていないのではないか。邪魔者である父を早々に退場させて、少しでも早く自分が権力を握るために。
毒でも盛られているかもしれない。
「そうだ、俺を王都から遠ざけたのも、邪魔をさせないためだったんだ!」
思考がどんどん加速していく。アルディアンの狡猾な計画が見えてきた気がした。それだけじゃない。
婚約破棄を俺に告げてきたミュリーナも、実は裏でアルディアンと繋がっていたのではないか? あの二人は前から知り合いだったに違いない。俺と婚約している間も、密かに会っていたのかもしれない。
向こうから婚約破棄を告げてきた。第二王妃という提案も拒否をして。そして今、あの女はアルディアンの婚約相手として立場を変えている。やはり、あの女たちにとって都合が良いように事が運んでいるのだ。
「浮気していたということか……?」
その可能性を考えると、怒りで頭が真っ白になりそうだった。
それが事実だとしたら、とんでもない裏切りだ。俺を騙して、俺を陥れるために、全てが計画されていたということになる。
婚約破棄も最初から仕組まれていた。俺を失脚させるために、全てが綿密に計算されていたんだ。
「許せない……絶対に許せない!」
俺は拳を握りしめた。
そういう疑念にとらわれていくと、身近な人物さえも疑わしく見えてくる。カーラのことも気になっていた。
彼女は王都を離れる時、少しだけ不審な動きがあったような気がする。荷物をこっそり整理している場面を見かけたし、何やら手紙を書いている姿も目撃した。
「実家への連絡なのか、それとも……」
焦ったような様子を見せたり、表情が暗くなった瞬間もあった。あれは一体何だったのだろう?
「まさか、彼女もアルディアン側の人間なのか?」
流石に、それはないはずだ。カーラは俺を愛してくれている。俺のために王妃になることを決意してくれた女性だ。
だけど、最近の彼女の様子を見ていると、何か目的を持って動いているような気がしてならない。
俺に付き合わせて、王都を離れることになってしまったのは申し訳ないと思っている。彼女にとって、この田舎暮らしは退屈で不満だろう。それは理解できる。
だが、彼女は俺のパートナーなのだ。今まで大事に扱ってきたのに、この土壇場で俺を見捨てて逃げるなんて許されない。
カーラを監視しろと、俺は屋敷の執事に命令した。
「彼女を逃さないように。彼女の行動を全て報告しろ。外部との連絡も遮断しろ」
「承知いたしました」
執事は無表情で答えたが、その目には軽蔑の色が浮かんでいたような気がした。だが、今はそんなことはどうでもいい。
もしカーラが俺の元から逃げ出したら、俺には本当に何も残らない。今の俺に残されているのは、彼女だけなんだ。俺は本気で彼女を愛している。その気持ちは、今まで何度も伝えてきたはずだ。
彼女だけは、絶対に失うわけにはいかない。もしも彼女が裏切れば、俺は……。
俺は書斎で一人、これまでの出来事を整理していた。
「俺は何も悪いことをしていないんだ」
そうだ、全て他人の陰謀のせいなのだ。俺が愛する女性を正妃にしたいと思ったことの、一体何が悪いというのだろう? 自分の人生を自分で決めることの、何がいけないというのだろう?
真実が明らかになれば、きっと皆がわかってくれるはずだ。俺がいかに理不尽な扱いを受けているかを。今までのことが間違っていた、ということを。
「そうだ、今の俺がやるべきことは決まっている」
アルディアンの邪悪な思惑をぶち壊すことだ。
そのためには、協力者が必要だろう。真実を明らかにして、再び俺が正当な王位に戻るために。
きっとアルディアンに不満を持つ貴族もいるはずだ。急に表舞台に出てきた第二王子を快く思わない者もいるだろう。父の病気を疑問視する医師だっているかもしれない。
「そうだ、俺の味方になってくれる人は必ずいる」
俺はまだ諦めない。この不当で理不尽な扱いを、黙って受け入れるつもりはない。
必ず真実を明らかにして、正当な王位を取り戻してやる。俺が歩むべき道が、ようやく明確になった。
そのために、まずは情報収集から始めよう。アルディアンとミュリーナの動向に、父の病気の真相、全てを暴いてやる。
俺の逆襲は今、始まったばかりだ。
1,557
あなたにおすすめの小説
真実の愛がどうなろうと関係ありません。
希猫 ゆうみ
恋愛
伯爵令息サディアスはメイドのリディと恋に落ちた。
婚約者であった伯爵令嬢フェルネは無残にも婚約を解消されてしまう。
「僕はリディと真実の愛を貫く。誰にも邪魔はさせない!」
サディアスの両親エヴァンズ伯爵夫妻は激怒し、息子を勘当、追放する。
それもそのはずで、フェルネは王家の血を引く名門貴族パートランド伯爵家の一人娘だった。
サディアスからの一方的な婚約解消は決して許されない裏切りだったのだ。
一ヶ月後、愛を信じないフェルネに新たな求婚者が現れる。
若きバラクロフ侯爵レジナルド。
「あら、あなたも真実の愛を実らせようって仰いますの?」
フェルネの曾祖母シャーリンとレジナルドの祖父アルフォンス卿には悲恋の歴史がある。
「子孫の我々が結婚しようと関係ない。聡明な妻が欲しいだけだ」
互いに塩対応だったはずが、気づくとクーデレ夫婦になっていたフェルネとレジナルド。
その頃、真実の愛を貫いたはずのサディアスは……
(予定より長くなってしまった為、完結に伴い短編→長編に変更しました)
最愛の人に裏切られ死んだ私ですが、人生をやり直します〜今度は【真実の愛】を探し、元婚約者の後悔を笑って見届ける〜
腐ったバナナ
恋愛
愛する婚約者アラン王子に裏切られ、非業の死を遂げた公爵令嬢エステル。
「二度と誰も愛さない」と誓った瞬間、【死に戻り】を果たし、愛の感情を失った冷徹な復讐者として覚醒する。
エステルの標的は、自分を裏切った元婚約者と仲間たち。彼女は未来の知識を武器に、王国の影の支配者ノア宰相と接触。「私の知性を利用し、絶対的な庇護を」と、大胆な契約結婚を持ちかける。
さようなら、私の愛したあなた。
希猫 ゆうみ
恋愛
オースルンド伯爵家の令嬢カタリーナは、幼馴染であるロヴネル伯爵家の令息ステファンを心から愛していた。いつか結婚するものと信じて生きてきた。
ところが、ステファンは爵位継承と同時にカールシュテイン侯爵家の令嬢ロヴィーサとの婚約を発表。
「君の恋心には気づいていた。だが、私は違うんだ。さようなら、カタリーナ」
ステファンとの未来を失い茫然自失のカタリーナに接近してきたのは、社交界で知り合ったドグラス。
ドグラスは王族に連なるノルディーン公爵の末子でありマルムフォーシュ伯爵でもある超上流貴族だったが、不埒な噂の絶えない人物だった。
「あなたと遊ぶほど落ちぶれてはいません」
凛とした態度を崩さないカタリーナに、ドグラスがある秘密を打ち明ける。
なんとドグラスは王家の密偵であり、偽装として遊び人のように振舞っているのだという。
「俺に協力してくれたら、ロヴィーサ嬢の真実を教えてあげよう」
こうして密偵助手となったカタリーナは、幾つかの真実に触れながら本当の愛に辿り着く。
もう愛は冷めているのですが?
希猫 ゆうみ
恋愛
「真実の愛を見つけたから駆け落ちするよ。さよなら」
伯爵令嬢エスターは結婚式当日、婚約者のルシアンに無残にも捨てられてしまう。
3年後。
父を亡くしたエスターは令嬢ながらウィンダム伯領の領地経営を任されていた。
ある日、金髪碧眼の美形司祭マクミランがエスターを訪ねてきて言った。
「ルシアン・アトウッドの居場所を教えてください」
「え……?」
国王の命令によりエスターの元婚約者を探しているとのこと。
忘れたはずの愛しさに突き動かされ、マクミラン司祭と共にルシアンを探すエスター。
しかしルシアンとの再会で心優しいエスターの愛はついに冷め切り、完全に凍り付く。
「助けてくれエスター!僕を愛しているから探してくれたんだろう!?」
「いいえ。あなたへの愛はもう冷めています」
やがて悲しみはエスターを真実の愛へと導いていく……
◇ ◇ ◇
完結いたしました!ありがとうございました!
誤字報告のご協力にも心から感謝申し上げます。
その支払い、どこから出ていると思ってまして?
ばぅ
恋愛
「真実の愛を見つけた!婚約破棄だ!」と騒ぐ王太子。
でもその真実の愛の相手に贈ったドレスも宝石も、出所は全部うちの金なんですけど!?
国の財政の半分を支える公爵家の娘であるセレスティアに見限られた途端、
王家に課せられた融資は 即時全額返済へと切り替わる。
「愛で国は救えませんわ。
救えるのは――責任と実務能力です。」
金の力で国を支える公爵令嬢の、
爽快ザマァ逆転ストーリー!
⚫︎カクヨム、なろうにも投稿中
婚約者に値踏みされ続けた文官、堪忍袋の緒が切れたのでお別れしました。私は、私を尊重してくれる人を大切にします!
ささい
恋愛
王城で文官として働くリディア・フィアモントは、冷たい婚約者に評価されず疲弊していた。三度目の「婚約解消してもいい」の言葉に、ついに決断する。自由を得た彼女は、日々の書類仕事に誇りを取り戻し、誰かに頼られることの喜びを実感する。王城の仕事を支えつつ、自分らしい生活と自立を歩み始める物語。
ざまあは後悔する系( ^^) _旦~~
小説家になろうにも投稿しております。
婚約者の私を見捨てたあなた、もう二度と関わらないので安心して下さい
神崎 ルナ
恋愛
第三王女ロクサーヌには婚約者がいた。騎士団でも有望株のナイシス・ガラット侯爵令息。その美貌もあって人気がある彼との婚約が決められたのは幼いとき。彼には他に優先する幼なじみがいたが、政略結婚だからある程度は仕方ない、と思っていた。だが、王宮が魔導師に襲われ、魔術により天井の一部がロクサーヌへ落ちてきたとき、彼が真っ先に助けに行ったのは幼馴染だという女性だった。その後もロクサーヌのことは見えていないのか、完全にスルーして彼女を抱きかかえて去って行くナイシス。
嘘でしょう。
その後ロクサーヌは一月、目が覚めなかった。
そして目覚めたとき、おとなしやかと言われていたロクサーヌの姿はどこにもなかった。
「ガラット侯爵令息とは婚約破棄? 当然でしょう。それとね私、力が欲しいの」
もう誰かが護ってくれるなんて思わない。
ロクサーヌは力をつけてひとりで生きていこうと誓った。
だがそこへクスコ辺境伯がロクサーヌへ求婚する。
「ぜひ辺境へ来て欲しい」
※時代考証がゆるゆるですm(__)m ご注意くださいm(__)m
総合・恋愛ランキング1位(2025.8.4)hotランキング1位(2025.8.5)になりましたΣ(・ω・ノ)ノ ありがとうございます<(_ _)>
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる