(完結)婚約破棄ですか…いいでしょう!! おい国王! 聞いていましたね! 契約通り自由にさせてもらいます!!

にがりの少なかった豆腐

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終章

閑話 国王2

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 国王視点
 ―――――

 あの娘との話し合いが終わり、控室から退室する。

 これでようやくスタンピードに関した私が進めなければならないことが終わった。まだ細々としたことは残っているが、それは私が手を出すものではない。既にそれを担当する者の選定は終わっているので、その者たちがどうにかするだろう。私がやることと言えば最後の確認くらいか。

 あの娘には、毎度驚かされる。
 まさか、キングウルフを魔法もなしに手なずけてくるとは想定もしていなかった。あの手の魔物は種族として誇りがあるのか同族意識が強いのか、なかなか魔法で従えることができない存在だ。最初はあの男が強引に従えていたと聞いたが、そのあとに主導権を塗り替えることも普通ではありえないことだ。

 中には不意に従属の魔法が解けて被害を出すこともあるが、まあ、魔法は使っていない上にあそこまで従っている様子を見れば問題はないことはわかる。

 少し強引ではあったが予定通り爵位の授与は終わった。
 スタンピードの件もこちらである程度誘導し、あの娘がやりやすいように調整もした。最初は領地の騎士があの男に従う動きを見せていたが、こちらからけん制したことで動くことはなかった。
 こちらの思うように動かすにはなかなかに手間がかかる。

 これに関わらせなかった場合、最悪ファニール公爵家に取り込まれる可能性もあった。いや、何もなければ確実に取り込まれていただろう。残念なことに今の私ではあの家を完全に制御することはできない。多少、わきまえてくれているのか下手に手を出してこないのはありがたいことではある。いや、あれは単純に面倒なことをこちらに押し付けていいところだけを享受しているだけか。
 
 あの娘の親の都合もあったが、恩人であるあの娘をこちらの都合で親元から離してしまったのは少し負い目に感じている。
 できるだけ、あの娘にとって都合のいいようになるようこちらで動いていたが、それは今回が最後になるだろう。さすがに爵位を持った者を一人だけ優遇するわけにもいかない。まあ、最初のうちは陰ながら手助けすることになるだろうが。

 貴族としての執務能力にやや不安があるが、屋敷の方へ向かわせる使用人はこちらで選別した、使える者たちを送り出す予定なので、そこはどうにかなるだろう。学園で修めた成績を見れば問題なくできることはわかるのだが、実務となれば話は変わるからな。

 それと再度利用することになってしまったが、式の際に残りの不安分身の排除とけん制ができたのは僥倖だった。あの時を逃せば無駄に時間がかかっただろうからな。

 これで当分は落ち着ける時間が取れるだろう。やらなければならないことは山積しているが、その辺りは後を継がせる予定の息子に手伝わせればいい。すぐに王位を譲ることはしないが、いつ何があるかわからない以上早めに経験を積ませるのは悪いことではないだろう。

 さて、今日はまだやることが残っているのでさっさと執務室に戻ることにしようか。                                         

   
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