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人とは愚かな生き物だ。
少しばかりの私の加護を我がもののように扱う。
苦労もしようとせずに当然のようにあやかろうとする。
傲慢な生き物だ。
同じものであろうに、身分だけで中身を見ずに判断する。
私はそんなつもりで貴様らを創ったのではない。
私が創ったのは、人が人を思いやる世界だ。
だから、私は貴様らを見てきたのだ。
私を絶望させないでくれー。
私がお前を選んだのは、清い心を持っていたからだ。
正直いえば、誰でも同じだった。
ただの気まぐれだ。
あの時は、
ほんの好奇心からだった。
私を思うその気持ちが心地よくて、声をかけただけなのだ。
それだけのこと。
別にお前でなくてもよかったのだ。
なのに、お前は私に縛られてしまった。
大事なものと離れ離れになってしまった。
ずっと、私を思い我慢をしてきた。
時が過ぎるのをひたすら待っていた。
そして、お前は死んだ。
自分のせいだと言ってー。
自ら命を絶てば、私のもとには来れないのを知っていながら、お前は迷うことなく行動を起こした。
そして祈ってきた。
『女神様、わたしは貴女を恨みます。
それでいて、愚かなわたしは貴女に願うのです。
どうか、どうか、この国が不幸でありますようにー。
女神様、自ら命を絶つわたしは、あの人の元に行けますかー?』
恨めば良い。
罵れば良い。
お前を選んだ私をー。
願えば良い。
国の不幸をー。
お前は彼らとは、違う道へ行く。
険しい道だ。荊の道だ。
後悔しても遅い、辛い道。
お前の大事な、あの者の側にはいけない。
自ら命を絶ったからには、相応の罰を与えねばならない。
苦しまなければならない。
その苦しみの分、あの国の者たちも苦しめよう。
特にあの男を特別に苦しませてやろう。
それで、許してくれ。
本当は、お前には幸せになって欲しかったのだ。
ずっと、笑っていて欲しかったのだ。
私に祈りを捧げて欲しかったのだ。
私の前で美しい姿を見せて欲しかった。
どれもできなかった。
私にできる事は一つだけ。
来世はお前たち二人は再び私のもとには来るまで幸せになれるようにしよう。
ずっと、ずっと、手を取り合って生きれる生涯を与えよう。
お前の笑顔が見れるようにしよう。
お前の大事な者たちが幸せであれるようにしよう。
私にはその力がある。
だから、それまで自分の罪を償ってきてくれ。
もう二度と自ら命を絶とうと思わないようにー。
ーおわりー
少しばかりの私の加護を我がもののように扱う。
苦労もしようとせずに当然のようにあやかろうとする。
傲慢な生き物だ。
同じものであろうに、身分だけで中身を見ずに判断する。
私はそんなつもりで貴様らを創ったのではない。
私が創ったのは、人が人を思いやる世界だ。
だから、私は貴様らを見てきたのだ。
私を絶望させないでくれー。
私がお前を選んだのは、清い心を持っていたからだ。
正直いえば、誰でも同じだった。
ただの気まぐれだ。
あの時は、
ほんの好奇心からだった。
私を思うその気持ちが心地よくて、声をかけただけなのだ。
それだけのこと。
別にお前でなくてもよかったのだ。
なのに、お前は私に縛られてしまった。
大事なものと離れ離れになってしまった。
ずっと、私を思い我慢をしてきた。
時が過ぎるのをひたすら待っていた。
そして、お前は死んだ。
自分のせいだと言ってー。
自ら命を絶てば、私のもとには来れないのを知っていながら、お前は迷うことなく行動を起こした。
そして祈ってきた。
『女神様、わたしは貴女を恨みます。
それでいて、愚かなわたしは貴女に願うのです。
どうか、どうか、この国が不幸でありますようにー。
女神様、自ら命を絶つわたしは、あの人の元に行けますかー?』
恨めば良い。
罵れば良い。
お前を選んだ私をー。
願えば良い。
国の不幸をー。
お前は彼らとは、違う道へ行く。
険しい道だ。荊の道だ。
後悔しても遅い、辛い道。
お前の大事な、あの者の側にはいけない。
自ら命を絶ったからには、相応の罰を与えねばならない。
苦しまなければならない。
その苦しみの分、あの国の者たちも苦しめよう。
特にあの男を特別に苦しませてやろう。
それで、許してくれ。
本当は、お前には幸せになって欲しかったのだ。
ずっと、笑っていて欲しかったのだ。
私に祈りを捧げて欲しかったのだ。
私の前で美しい姿を見せて欲しかった。
どれもできなかった。
私にできる事は一つだけ。
来世はお前たち二人は再び私のもとには来るまで幸せになれるようにしよう。
ずっと、ずっと、手を取り合って生きれる生涯を与えよう。
お前の笑顔が見れるようにしよう。
お前の大事な者たちが幸せであれるようにしよう。
私にはその力がある。
だから、それまで自分の罪を償ってきてくれ。
もう二度と自ら命を絶とうと思わないようにー。
ーおわりー
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