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記憶がなくなる前の話
21話
しおりを挟む藍羅サイド
「佐々木、用意をしていてちょうだい。」
時刻は午後7時40分。
佐々木のことだから準備はできているとは思うがもうあの人たちの前に出してもいい頃だろう。
というか察しているだろう。
「承知いたしました。」
パタン、と佐々木が去っていった扉が閉まる。
はぁ、と息を吐き、目を瞑る。
神経を集中させこれから起こることを予測する。
「っよし!いける!」
パン、と頬を叩いて私は部屋を出た。
目指すは会議室!!
ーーーーーーーーーーーーーー
午後8時ちょうど。
ガチャリ、と僕たちを集めた張本人である母さんが入ってくる。
かあさんは席に着く間も無く言い放った。
「さあ、琉架と理斗の従者の審査を始めようじゃないかしら。」
やはり、とみんな予想がついていたのか驚いた様子はなくすぐさま気を引き締めて背筋を伸ばす。
父さんと母さんはどんな人物たちなのか知っているはずだけれどぼくたちが良しというかどうかは分からないらしく不安げだ。
「入ってきて。」
「「失礼します。」」
そう言って入ってきたのは双子の僕たちより年上の男の子二人だった。
今から琉架と理斗に一生涯連れ添う従者の審査が始まるーーーー。
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