ねむれない蛇

鈍色の街

#18＊

　凛太朗の腰を掴み、後ろから自分の性器を押し付ける。ぬるつくそこにこすりつけると穴がひくひくと物欲しげに動く。
「は、はやくっ……」
「じらしてるわけじゃないんだけどさ」
　穴の上を行ったり来たりさせながらしばし迷う。迷った末に、太ももの隙間に性器を滑り込ませた。
「なっ」
　驚いた顔で振り向く凛太朗にキスをしながら閉じさせた足の間で硬くなったものを扱く。敏感な脚の付け根から袋のほうまで刺激されて彼も気持ちよさそうだ。
「な、なんでっ……」
　シーツを握る凛太朗を見下ろしながら腰をぶつける。
「お前が子供だからだよ」
「答えになってなっ」
「なにお前、そんなに俺に犯されたかったの？」
　皮膚の薄い太ももの間をこすりながら、尚もひくつく穴に指を入れてやる。
「あっ、あ」
「ここも触ってやるから、我慢しな」
「むり、い、きそうっ……」
「どっちだよ」
　凛太朗は結局、不本意な素股を続けられて射精してしまった。だらだらと精液をこぼす性器を掴んで全部出させてやってから、後は口でしてもらうことにした。
「ん、そう、もっと強く握って」
　脚の間に屈んで口いっぱいに性器を頬張る小さな頭をなでる。指示するとすぐ言う通りに動くところが優秀だ。反応を窺うように見上げてくるのもなかなか可愛い。
「気持ちいいよ」
　教えるように伝えてやって、耳をくすぐる。両耳にピアスが開いていることに今さら気づいた。
「もっと奥まで入れていい？」
　きいておきながら返事を待たず、ジーノは形のいい頭を両手で鷲掴みにした。
「ぅ、んぅっ、ぐっ」
　苦し気に呻く凛太朗の喉の奥に性器を突き立てる。狭い粘膜の一番奥まで犯しながらここに射精したら気持ちよさそうだと考える。深いところを突き過ぎたのか吐き気を催したときのように凛太朗の喉が時折痙攣し、それがまた気持ち良くて止まらない。ぎりぎりのところで引き抜くと倒れそうな凛太朗の頭を掴んで支え、顔に向かって射精した。ちゃんと目を閉じたことをほめるように頭をなでながら残りも全部絞り出して滑らかな頬になすり付ける。
「あーあ、べたべただな。ティッシュ」
　取れるか？　ときこうとしたら凛太朗は再びジーノの性器に唇を寄せた。先端からこぼれるものやその周りについたものに丁寧に舌を這わせてくる。
「うわ、お前いつもそんなことさせられてんの？」
　さすがにちょっと引くわ、などと興奮と紙一重の嘲りを笑みに乗せると凛太朗はやっと顔を上げた。
「シャワー浴びてくる」
　そう言い残して部屋を出て行ってしまった。先ほどまでの表情が嘘のように、欲のかけらもない顔をしていた。
　怒らせたのか？
「わっかんねーなー」
　考えるのが面倒になって、ジーノはベッドに倒れこんだ。