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33.辺境伯来襲 その1
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禁書とされる聖人・聖女に関する書籍数冊をクルト公爵は差し出してくる。
「シバラク考えるといいでしょう」
そう言って与えられた部屋に戻ったのだけど、
この屋敷では、静かに考えると言うのが難しかった。
まず問題に思ったのは、貶し、罵り、蔑みをする年の近い侍女達は、それを親しみだと言い笑う。 そして年が近いのだから仲良くしましょうと、私に同調を求めるのだ。
これは恐ろしい。
何がって? 何時、自分がやられる側になるか分からないと言うこと。 同調をしなければ、親しみと言いながら、私達仲が良いのよね? 等と言われながら、仕事を押し付けられている若い料理人にオヤツを作らせ食べていた。
私はどうなんだろうと、もぐもぐする。
公爵自身は、奥に引っ込んでいて本館に来ないのだから、知らないのか……関与しないのか……。 どのみち、自分の置かれる環境の一部として、考える1つとするべきだと思う。
もぐもぐもぐ。
翌々日、クルト公爵から部屋に来るよう求められた。
本が大量に重なった部屋の埃が少しだけスッキリしたなとか考えて居る私に公爵はこう告げた。
「レイバ辺境伯が迎えに来るそうだ」
「そうですか」
「あの様子であれば、4.5日で到着するだろう。 それまで、進退を決めておくように」
私は、物事を都合よく考えすぎていた。
今回の件、私は被害者でしかない。
私が、辺境に置いて重要な存在であるのは確かだ。
きっと、私に配慮された条件で迎えに来てくれる。
と……。
公爵家に来て7日目。
本館は基本的に客人対応の館らしく、7日間の間にも幾人かの客を迎えていた。 客人にあだ名をつけ、評価し、笑い物にする若い侍女達。 そんな侍女達の世話になりながら日々を送っていた。
四六時中、誹謗中傷?
悪口とまではいかない。
1悪く言ったら1良く言う。
微妙な兼ね合いなのだ。
笑顔で、楽しそうに。
本人たち的には、私を気遣い馴染ませるために楽しい話をしているのだと言う、完全なる善意で……。
私は1度お姉さん侍女に聞いた。
「アナタは、あの会話が平気なのですか?」
「そうですね……笑い者にされる方を考えれば、余り楽しめる話ではありません。 ですが、良くも悪くも人の心と言うものはあのようなものです。 ネタにされている側だって完全な善人ではありません。 だからって笑い者にされるほどの悪人でもないでしょう。 そして、ソレを語っている彼女達も善人であり悪人でもあるのです」
「よくわかりません。 ですが、アナタは何を考えアレを見ているのですか?」
「そうですねぇ……下品だなぁ……とか、声を小さく出来ないのでしょうか? とかでしょうか? コレも言い換えれば、貴族の令嬢でありながらあのような品性の無さ、教育のためと家をだされたのも仕方がない。 声の大きさが田舎者まるだしですわとなります。 まぁ、物の言い方ひとつです」
「そういうもの?」
「えぇ、そういうものです。 ノエル様は真摯に声を受け止め過ぎているのかもしれませんね。 渦の中に入るのではなく、渦を眺めることを覚えてみませんか?」
保身のために行動すれば、性格が歪むとか思っていた。 でも、私も口に出していないだけで、彼女達の悪心を抱いていたと言うことになる。 そう思えば……静かな生活に戻りたくて戻りたくて仕方がなかった。
私に人を悪く思わせないで!!
私の中の思いは何時の間にか、コレで全てになっていた。
力なんか持ち合わせていないのに、その攻撃力は半端ない。 私はそんな彼女達に嫌悪感を抱いているけれど、彼女達は、私に対する嫌がらせは一切ない。 同情ばかりなのに、可哀そうな子と優しくされるのに、私は耐えられなくなっていた。
こんなのが常時一緒にいるなんて!!
時折意地悪しにくるフレイの方がマシに思えてきていた。
だから、辺境伯が迎えに来たと告げられた時は、正直喜んだ。
「すぐ、参ります!!」
「シバラク考えるといいでしょう」
そう言って与えられた部屋に戻ったのだけど、
この屋敷では、静かに考えると言うのが難しかった。
まず問題に思ったのは、貶し、罵り、蔑みをする年の近い侍女達は、それを親しみだと言い笑う。 そして年が近いのだから仲良くしましょうと、私に同調を求めるのだ。
これは恐ろしい。
何がって? 何時、自分がやられる側になるか分からないと言うこと。 同調をしなければ、親しみと言いながら、私達仲が良いのよね? 等と言われながら、仕事を押し付けられている若い料理人にオヤツを作らせ食べていた。
私はどうなんだろうと、もぐもぐする。
公爵自身は、奥に引っ込んでいて本館に来ないのだから、知らないのか……関与しないのか……。 どのみち、自分の置かれる環境の一部として、考える1つとするべきだと思う。
もぐもぐもぐ。
翌々日、クルト公爵から部屋に来るよう求められた。
本が大量に重なった部屋の埃が少しだけスッキリしたなとか考えて居る私に公爵はこう告げた。
「レイバ辺境伯が迎えに来るそうだ」
「そうですか」
「あの様子であれば、4.5日で到着するだろう。 それまで、進退を決めておくように」
私は、物事を都合よく考えすぎていた。
今回の件、私は被害者でしかない。
私が、辺境に置いて重要な存在であるのは確かだ。
きっと、私に配慮された条件で迎えに来てくれる。
と……。
公爵家に来て7日目。
本館は基本的に客人対応の館らしく、7日間の間にも幾人かの客を迎えていた。 客人にあだ名をつけ、評価し、笑い物にする若い侍女達。 そんな侍女達の世話になりながら日々を送っていた。
四六時中、誹謗中傷?
悪口とまではいかない。
1悪く言ったら1良く言う。
微妙な兼ね合いなのだ。
笑顔で、楽しそうに。
本人たち的には、私を気遣い馴染ませるために楽しい話をしているのだと言う、完全なる善意で……。
私は1度お姉さん侍女に聞いた。
「アナタは、あの会話が平気なのですか?」
「そうですね……笑い者にされる方を考えれば、余り楽しめる話ではありません。 ですが、良くも悪くも人の心と言うものはあのようなものです。 ネタにされている側だって完全な善人ではありません。 だからって笑い者にされるほどの悪人でもないでしょう。 そして、ソレを語っている彼女達も善人であり悪人でもあるのです」
「よくわかりません。 ですが、アナタは何を考えアレを見ているのですか?」
「そうですねぇ……下品だなぁ……とか、声を小さく出来ないのでしょうか? とかでしょうか? コレも言い換えれば、貴族の令嬢でありながらあのような品性の無さ、教育のためと家をだされたのも仕方がない。 声の大きさが田舎者まるだしですわとなります。 まぁ、物の言い方ひとつです」
「そういうもの?」
「えぇ、そういうものです。 ノエル様は真摯に声を受け止め過ぎているのかもしれませんね。 渦の中に入るのではなく、渦を眺めることを覚えてみませんか?」
保身のために行動すれば、性格が歪むとか思っていた。 でも、私も口に出していないだけで、彼女達の悪心を抱いていたと言うことになる。 そう思えば……静かな生活に戻りたくて戻りたくて仕方がなかった。
私に人を悪く思わせないで!!
私の中の思いは何時の間にか、コレで全てになっていた。
力なんか持ち合わせていないのに、その攻撃力は半端ない。 私はそんな彼女達に嫌悪感を抱いているけれど、彼女達は、私に対する嫌がらせは一切ない。 同情ばかりなのに、可哀そうな子と優しくされるのに、私は耐えられなくなっていた。
こんなのが常時一緒にいるなんて!!
時折意地悪しにくるフレイの方がマシに思えてきていた。
だから、辺境伯が迎えに来たと告げられた時は、正直喜んだ。
「すぐ、参ります!!」
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