【R18】婚約者がとんでもない女を運命のツガイだといいました。 そして私は運命に出会う。【完結】

迷い人

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27.侍女達の仕事 03

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「私達には、こんなところに引きこもっているアナタ達とは違って崇高な使命がありますのよ! 皇妃様の期待にこたえなければいけませんの!!」

 余りの必死さに、皇帝派がひるんだところにモイラが現れた。

「ソレをして、アナタ方は救われるのですか? 昨日……屋敷に、皇妃様の元に戻ったアナタ方は捨てられたことを知ったはずですよ?」

「私達が、私達が、子供を憐れむ皇妃様の期待に応える事が出来なかったから。 それさえできれば皇妃様は!」

「では、今までコチラに使いに来た皇妃様が戻りましたか?」

「それは、その方々が皇妃様の期待に応えなかったから……」

「そんな訳無いでしょう? アナタが言ったんですよ。 陛下の正体を知った者は処分されると」

「私共は陛下にお会いしておりません!! ソレに皇妃様との間に信頼関係が結ばれています。 私共は皇妃様に愛されています!」

 そう叫ぶのは騎士だった。 きっと、皇妃様の愛人も務めていたに違いないと、陛下の使用人達は呆れたように息をついた。

「美しい楽園で、美しい者を集め、人を集められ、あははおほほと笑いあう信頼ねぇ……。 そんな贅沢な要件で人を雇うのは皇妃様くらいですわ」

「ソレは皇妃様が美しいものが好きだから」
「皇妃様が高貴な方だから」

「美しいものが好きな皇妃様が、愛玩用の使用人を入れ替えないとでも思っているの? それに、皇妃様と一緒にいらっしゃるものは偽物だと知っていますよね? 偽物と知らずに貴族達が頭をさげ、金品を貢いでいると知っていますよね?」

「絶対、誰にも言いませんわ!!」
「えぇ、秘密は守りますもの!!」

「ソレで通用する相手ですか」

 なんてやり取りが行われ、私の心は一気に皇妃様怖い!! 近寄りたくない へと傾いた。

 だけど、皇妃様に仕えていた人達は違うらしい。

「では、どうすればよいと言うのですか!!」

 ボーゼンと絶望に身を任せる騎士達。
 泣き崩れる侍女達。

 溜息と共にモイラが静かに口を開いた。

「ようやく、自分達の置かれた状況を受け入れる気になったようですね。 貴方方が生き残るために取れる方法は1つしかありません」

「それは……」

「死んだものとして新しい人生を生きることです」

「そんな……」
「せめて、家に戻れば嫁ぐこともできましょう」
「皇帝騎士にだってつける家柄なんですよ! 私は」
「私に何かあれば、家が黙ってませんわ!」

 そんな声があがる。

「アナタ達が知りえた情報はそこまでしなければならない物なのですよ。 もし屋敷に戻れば、きっと秘密を守るために一族共に殺されてしまうでしょう」

「そんなバカなことがあるわけない!」
「ありえる訳などない!」
「あのお優しい皇妃様が!」
「慈悲深い皇妃様が!」

「分かりました。 では、皇妃様の命令を遂行なさいませ」

 そうモイラが告げ、使用人達に屋敷への道をあけるようにと命じるのだった。



 私は、ソレを侍女の胸の間から見守る。

「あの人達は何を調べるの?」

「お嬢様の部屋に敷き詰められた布地の痕跡ですよ」

 そう苦笑交じりに伝えられた。



 彼女達は部屋に敷き詰められた白い布地を回収していった。 それに何の意味があるのか? あるに決まっている!! 私の髪でも落ちていれば、血の跡を調べる事が出来る者がいれば、大地の民ではないことぐらいは分かるだろう。

 陛下がアレで、皇妃は皇妃を続けるようなしたたかさを持つ者だと考えれば、ただ、高い爵位の家系の娘と言うだけではないなら?

 特に、あの噂……えっと祖父の従姉弟の……なんかから聞かされた話。 王族は途絶え、どこかから陛下が連れてこられたと言う話……それが事実なら……。

 やっぱり、中庸の者って怖いなぁ……。

 私は恐怖に、身を細めた。

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