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30.コレで仲良くなれるのか? 02
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何かを不意に思い出したかのように、ナルサスは真顔になり、陛下のデスクの前に両手をドンッとついて威圧的に語りだす。
「そうだ、あと本当に気を付けなさい。 女の子相手に突然な乱暴も良くないわ。 そうしていいのは、そういう事を好む子だけになさい!」
「だが、愛妾として募集したのだろう?」
ちょっと乱暴を好む子ってとこ突っ込もうよ!! 陛下。
「……あぁ、その子は逃げたわ。 まぁ、余りにも素行が酷い子だったから、報告は一切していなかったんだけど。 前の子は、悪人と言うには単純で分かりやすく、本能的で、皇都の華やかさに酔って、調子に乗って、一定数いる獣フェチにチヤホヤされ、彼方此方の貴族令息相手に手を出した挙句、行く先々で、自分の都合の良い嘘をつくような子だったのよぉ~。 栄養として愛妾にするには構わないけど、大地の民って言うのがねぇ……森を抜けて逃げ出すことが出来る力を持っていそうだったから? 顔合わせの前に、逃げるに任せたのよ」
それは……知らなかった。 後で色々と聞く必要があるようだ。 と、私は心のメモ帳に記載した。
「そこまで、好き放題に贅沢を堪能しながら逃げたのですか?」
呆れた様子の陛下。
「皇妃の侍女が、陛下に仕えると危険だと……。 だけれど契約を交わした以上、責任が伴うから皇妃様に庇ってもらうのが最善でしょう。 なんて話があったらしいのよねぇ~。 あれ、コレって陛下に嫉妬している?」
ちなみに、これらの話は、キャノのための高級集合住宅でキャノ自身が、使用人に話した内容らしい。
「そんな事は、絶対にありませんよ……」
陛下が溜息と共に答えれば、愛想笑いで返すナルサスは言葉を続けた。
「キャノって子、女性を信用していなかったようね。 そう言う子は時々いるの。 でもあの子凄く勘が良かったわぁ……、皇都に魅入られ欲まみれの生活していたくせに、皇妃様からの美味い話に恐怖を覚えて逃げたのよ。 大地の民って本当、頭が悪い癖に勘だけはいいんだから」
これは、褒めてる?
「で、小鳥ちゃんはその子とは別件で来てもらった子、陛下の身体を治してくださいってお願いしてきてもらったのよ。 だ・か・ら、食べちゃダメ。 捕食的にも性的にも」
「それは、申し訳ない事をした。 余りにも美味しそうだったので、見境を失った事をお詫びしましょう。 何かお詫びの品を送りたいのですが、要望はありますか?」
「仕事!!」
「……それは、私のために、食べて寝て運動して、清潔さを維持して、美味しいご飯を食べて、沢山良いエネルギーを蓄えてください」
「違う!! そうじゃない!! そんな堕落した日々ではなくて!! まったく堕落を促す悪魔のような人っぴ!!」
「……ナルサス……、女心が理解できないのですが……。 適当に彼女の望みを聞いて差し上げて下さい」
「それで仲良くなれると思っているの? 甘い、てんで甘ちゃんだわ!! そもそも皇帝陛下だからって、誰もが機嫌を取るって思っているなら大間違いなのよ!!」
「いえ、思ってませんよ……好意的な言葉を貰った事なんて……」
やっぱり気の毒な人だ……。
「女の子はね、公共事業とは違う……いえ、でも、ちょっと似ているかしら? 現地調査をして、必要とするものを知り、予算と利益の兼ね合いを出し、ダメだったら住民好感度の上がる代替え案を出し、企画を集め、見積もりをさせ、人が感謝するようなインフラを作り上げる。 そうね……手順的には、似ているわ!! 陛下、貴方なら出来るはずよ!!」
なんて、語るナルサスは、凄く無責任に楽しんでいた。 勢いだけで語られた言葉は、皇帝陛下を混乱させる。 最強の耐性所持者もこういう時には余り意味をなさないのかもしれない。
「と、とりあえず……貴方は今までどんな仕事をし、どんな仕事が出来るのですか?」
「……あんなことをして置きながら、私が何をしていたかも知らないっぴ?!」
ナルサスのノリに追従するように言えば、少しだけムッとされた。
「私が知っている貴方は、ご飯を食べて、お昼寝して、日にあたってお昼寝して、ご飯を食べて、飛び回る。 普通の小鳥でしたから。 やっぱり、ご飯を食べ、寝て、散歩して過ごしていてください」
「ピヨッ? 面識があるの?」
「幼い頃、崩れだす身体を、貴方の母君に何度となくフォローしていただきました。 あぁ、そうですね……恩人の娘さんだからこそ、より、優しく出来るよう心がけるべきなのですね。 何か望みがありますか?」
「……正直、人の姿に戻れないから、余り出来る事が無いの……。 まぁ、これって陛下のせいだから、そうね、しばらく陛下のせいで働けない私を堪能する!! そこにある本を読んでいい?? あと、そこにあるケーキ全部食べて良い?」
「どうぞ、全部召し上がってください」
「あら、わ、た、し、が!! 買ってきたのに」
なんて、割と平和なところに話しが落ち着き、ケーキと茶を食べ終え、縁側でふっくらモフモフ姿で仮眠を取っていた頃、一旦は引き上げていった皇妃の侍女と騎士達が、再びやってきたのだ。
ただ、前回と違うのは……。
私を寄越せと言う者。
そして……死んだ事にしてほしいと望む者だった。
そんな人達にモイラはこういったそうだ。
「大地の娘は、陛下のお姿を見て逃げ出し、今は森をさまよっている事でしょう。 私共は、私共を裏切った彼女を救うつもりはありません。 皇妃が彼女を守りたいがために、寄越せと言っているなら……、ぜひ、探し出してくださいませ」
そうモイラは静かに告げたと言う。
偽装死を望む者達には、助ける代わりの交換条件として、皇妃の事を語ってもらう事にしたらしい……。
「そうだ、あと本当に気を付けなさい。 女の子相手に突然な乱暴も良くないわ。 そうしていいのは、そういう事を好む子だけになさい!」
「だが、愛妾として募集したのだろう?」
ちょっと乱暴を好む子ってとこ突っ込もうよ!! 陛下。
「……あぁ、その子は逃げたわ。 まぁ、余りにも素行が酷い子だったから、報告は一切していなかったんだけど。 前の子は、悪人と言うには単純で分かりやすく、本能的で、皇都の華やかさに酔って、調子に乗って、一定数いる獣フェチにチヤホヤされ、彼方此方の貴族令息相手に手を出した挙句、行く先々で、自分の都合の良い嘘をつくような子だったのよぉ~。 栄養として愛妾にするには構わないけど、大地の民って言うのがねぇ……森を抜けて逃げ出すことが出来る力を持っていそうだったから? 顔合わせの前に、逃げるに任せたのよ」
それは……知らなかった。 後で色々と聞く必要があるようだ。 と、私は心のメモ帳に記載した。
「そこまで、好き放題に贅沢を堪能しながら逃げたのですか?」
呆れた様子の陛下。
「皇妃の侍女が、陛下に仕えると危険だと……。 だけれど契約を交わした以上、責任が伴うから皇妃様に庇ってもらうのが最善でしょう。 なんて話があったらしいのよねぇ~。 あれ、コレって陛下に嫉妬している?」
ちなみに、これらの話は、キャノのための高級集合住宅でキャノ自身が、使用人に話した内容らしい。
「そんな事は、絶対にありませんよ……」
陛下が溜息と共に答えれば、愛想笑いで返すナルサスは言葉を続けた。
「キャノって子、女性を信用していなかったようね。 そう言う子は時々いるの。 でもあの子凄く勘が良かったわぁ……、皇都に魅入られ欲まみれの生活していたくせに、皇妃様からの美味い話に恐怖を覚えて逃げたのよ。 大地の民って本当、頭が悪い癖に勘だけはいいんだから」
これは、褒めてる?
「で、小鳥ちゃんはその子とは別件で来てもらった子、陛下の身体を治してくださいってお願いしてきてもらったのよ。 だ・か・ら、食べちゃダメ。 捕食的にも性的にも」
「それは、申し訳ない事をした。 余りにも美味しそうだったので、見境を失った事をお詫びしましょう。 何かお詫びの品を送りたいのですが、要望はありますか?」
「仕事!!」
「……それは、私のために、食べて寝て運動して、清潔さを維持して、美味しいご飯を食べて、沢山良いエネルギーを蓄えてください」
「違う!! そうじゃない!! そんな堕落した日々ではなくて!! まったく堕落を促す悪魔のような人っぴ!!」
「……ナルサス……、女心が理解できないのですが……。 適当に彼女の望みを聞いて差し上げて下さい」
「それで仲良くなれると思っているの? 甘い、てんで甘ちゃんだわ!! そもそも皇帝陛下だからって、誰もが機嫌を取るって思っているなら大間違いなのよ!!」
「いえ、思ってませんよ……好意的な言葉を貰った事なんて……」
やっぱり気の毒な人だ……。
「女の子はね、公共事業とは違う……いえ、でも、ちょっと似ているかしら? 現地調査をして、必要とするものを知り、予算と利益の兼ね合いを出し、ダメだったら住民好感度の上がる代替え案を出し、企画を集め、見積もりをさせ、人が感謝するようなインフラを作り上げる。 そうね……手順的には、似ているわ!! 陛下、貴方なら出来るはずよ!!」
なんて、語るナルサスは、凄く無責任に楽しんでいた。 勢いだけで語られた言葉は、皇帝陛下を混乱させる。 最強の耐性所持者もこういう時には余り意味をなさないのかもしれない。
「と、とりあえず……貴方は今までどんな仕事をし、どんな仕事が出来るのですか?」
「……あんなことをして置きながら、私が何をしていたかも知らないっぴ?!」
ナルサスのノリに追従するように言えば、少しだけムッとされた。
「私が知っている貴方は、ご飯を食べて、お昼寝して、日にあたってお昼寝して、ご飯を食べて、飛び回る。 普通の小鳥でしたから。 やっぱり、ご飯を食べ、寝て、散歩して過ごしていてください」
「ピヨッ? 面識があるの?」
「幼い頃、崩れだす身体を、貴方の母君に何度となくフォローしていただきました。 あぁ、そうですね……恩人の娘さんだからこそ、より、優しく出来るよう心がけるべきなのですね。 何か望みがありますか?」
「……正直、人の姿に戻れないから、余り出来る事が無いの……。 まぁ、これって陛下のせいだから、そうね、しばらく陛下のせいで働けない私を堪能する!! そこにある本を読んでいい?? あと、そこにあるケーキ全部食べて良い?」
「どうぞ、全部召し上がってください」
「あら、わ、た、し、が!! 買ってきたのに」
なんて、割と平和なところに話しが落ち着き、ケーキと茶を食べ終え、縁側でふっくらモフモフ姿で仮眠を取っていた頃、一旦は引き上げていった皇妃の侍女と騎士達が、再びやってきたのだ。
ただ、前回と違うのは……。
私を寄越せと言う者。
そして……死んだ事にしてほしいと望む者だった。
そんな人達にモイラはこういったそうだ。
「大地の娘は、陛下のお姿を見て逃げ出し、今は森をさまよっている事でしょう。 私共は、私共を裏切った彼女を救うつもりはありません。 皇妃が彼女を守りたいがために、寄越せと言っているなら……、ぜひ、探し出してくださいませ」
そうモイラは静かに告げたと言う。
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