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47.変化
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カフェに行ったその日、色々と重要な話をする事があるからと、モイラに預けられてしまった。 お胸の大きな侍女ではなく、モイラに……。
今までは、陛下は私にこう言っていたのに……。
『ずっと側にいるのだから隠し事なんてする必要はありませんよ』
何か気に障るような事でもしただろうか? と、ヒューゴに問いたくても、彼もまた忙しいのだと問う機会が与えられない。
翌日も、その翌日も……同じ建物にいるのに陛下にも、ヒューゴにも、ナルサスにも、ヘイシオにも合わず……私は、自分が預けられているモイラに問う。
「私、陛下に嫌われるようなことをしちゃったかな?」
「少し、お忙しいだけですよ。 陛下にとってお嬢様は必要な方なのですから」
そう言って撫でてくれた。
でも、手が違う……。
こう、甘く温かく幸福に包まれるような、そんな感じがしなくて切ない。
「何があったか聞いてはダメなのかな?」
「皇妃様のおいたが、少々行き過ぎたようで、その対策に忙しいのだそうです。 ナルサス様に預けた私兵団の増強のために、出入りも激しく、そこに陛下も同席なさっているため、側にお嬢様がいると危険だと判断されたのでしょう。 なにしろ、お嬢様はお小さいですから」
コロコロとモイラは笑った。
「小さいから? そんな理由?」
「えぇ、今、訓練の場は人が多く出入りしているので、うっかり落としてしまうと、踏みつけてしまうかもしれませんからね。 こっそりと見学に行ってみますか?」
そう問われた私は少し離れた場所から見学をさせてもらった。 中庭の見える建物の2階部分。 そこにはモイラが言っていたように多くの人がいたのだけど、陛下だけが見つからない。 何処にいるか分からなくて、イライラする。 ナルサスやヒューゴのように大声を出すような方ではないので、まぁ、仕方ないのかもしれないけれど。
なんだか……モヤモヤする。
「でも、夜まで訓練している訳ではないよね?」
「いえ、しておりますよ」
「なら、余計に、ご飯が必要なんじゃないかな?!」
「ソレですが、先日の外出から身体を小さくすると、消費エネルギーが節約できると覚えられ、お小さい姿でお過ごしになっておられるのですよ。 それに、お嬢様が同じ屋敷にいらっしゃることも陛下にとっては助力になっているのでしょう」
「そう、なのかな?」
「えぇ、そうですとも」
遠くから眺めていても、陛下が何処にいるか分からない。 陛下は特別なはずなのになぁ……。 と、じっと見つめて時間を過ごしてしまう。
「会いに行ったら叱られるかな?」
そんな事はないですよ。 きっと陛下はお喜びになるでしょう。 そう言われると思っていたが、
「大勢の人前にその姿を晒してしまえば、私が叱られてしまいますので勘弁してください」
「どうして?」
反射的に聞いてしまった。
想像していない返事だったから、ビックリしてしまったのだ。
「一応、厳重にチェックはしておりますが、皇妃の手の者と通じている者がいるかもしれませんから」
モイラは深い溜息をついた。
「皇妃様は、陛下には出来るはずもない貴族との関係を密接に築いております。 継承に関係のない貴族の私兵団への入団は、自然と兵士達と貴族との関係性を深めさせていて……それが自然のものなのか? それとも、故意に行われているものなのか分からないと言う不安に感じられたそうです。 何しろ、経歴、出自、年齢に関係なく、皇妃様との接触跡が見られたそうですから」
そして、今、兵士や使用人達には蟲と呼ばれる諜報ギルドの面々が、密偵をつけているそうだ。 それは、ダニとかいう小さな存在らしい。 とても小さく、視覚や聴覚情報は期待できませんが、嗅覚には優れていると言うので、少しばかり特殊な匂いを纏う皇妃様周辺の人と接触があれば分かりやすいと言う事だ。
そして何より、能力が限定されるために数が使える事もメリットらしいと教えてくれた。
「秘密にしておいてくださいね。 これは、他の使用人達にも内緒ですから」
シーとモイラは少しお茶目に人差し指を立て微笑んで見せる。
私は、秘密を教えられた事で少しだけ安堵しながら、オヤツにしましょうとモイラに声をかけられるまで陛下を探すのだった。
今までは、陛下は私にこう言っていたのに……。
『ずっと側にいるのだから隠し事なんてする必要はありませんよ』
何か気に障るような事でもしただろうか? と、ヒューゴに問いたくても、彼もまた忙しいのだと問う機会が与えられない。
翌日も、その翌日も……同じ建物にいるのに陛下にも、ヒューゴにも、ナルサスにも、ヘイシオにも合わず……私は、自分が預けられているモイラに問う。
「私、陛下に嫌われるようなことをしちゃったかな?」
「少し、お忙しいだけですよ。 陛下にとってお嬢様は必要な方なのですから」
そう言って撫でてくれた。
でも、手が違う……。
こう、甘く温かく幸福に包まれるような、そんな感じがしなくて切ない。
「何があったか聞いてはダメなのかな?」
「皇妃様のおいたが、少々行き過ぎたようで、その対策に忙しいのだそうです。 ナルサス様に預けた私兵団の増強のために、出入りも激しく、そこに陛下も同席なさっているため、側にお嬢様がいると危険だと判断されたのでしょう。 なにしろ、お嬢様はお小さいですから」
コロコロとモイラは笑った。
「小さいから? そんな理由?」
「えぇ、今、訓練の場は人が多く出入りしているので、うっかり落としてしまうと、踏みつけてしまうかもしれませんからね。 こっそりと見学に行ってみますか?」
そう問われた私は少し離れた場所から見学をさせてもらった。 中庭の見える建物の2階部分。 そこにはモイラが言っていたように多くの人がいたのだけど、陛下だけが見つからない。 何処にいるか分からなくて、イライラする。 ナルサスやヒューゴのように大声を出すような方ではないので、まぁ、仕方ないのかもしれないけれど。
なんだか……モヤモヤする。
「でも、夜まで訓練している訳ではないよね?」
「いえ、しておりますよ」
「なら、余計に、ご飯が必要なんじゃないかな?!」
「ソレですが、先日の外出から身体を小さくすると、消費エネルギーが節約できると覚えられ、お小さい姿でお過ごしになっておられるのですよ。 それに、お嬢様が同じ屋敷にいらっしゃることも陛下にとっては助力になっているのでしょう」
「そう、なのかな?」
「えぇ、そうですとも」
遠くから眺めていても、陛下が何処にいるか分からない。 陛下は特別なはずなのになぁ……。 と、じっと見つめて時間を過ごしてしまう。
「会いに行ったら叱られるかな?」
そんな事はないですよ。 きっと陛下はお喜びになるでしょう。 そう言われると思っていたが、
「大勢の人前にその姿を晒してしまえば、私が叱られてしまいますので勘弁してください」
「どうして?」
反射的に聞いてしまった。
想像していない返事だったから、ビックリしてしまったのだ。
「一応、厳重にチェックはしておりますが、皇妃の手の者と通じている者がいるかもしれませんから」
モイラは深い溜息をついた。
「皇妃様は、陛下には出来るはずもない貴族との関係を密接に築いております。 継承に関係のない貴族の私兵団への入団は、自然と兵士達と貴族との関係性を深めさせていて……それが自然のものなのか? それとも、故意に行われているものなのか分からないと言う不安に感じられたそうです。 何しろ、経歴、出自、年齢に関係なく、皇妃様との接触跡が見られたそうですから」
そして、今、兵士や使用人達には蟲と呼ばれる諜報ギルドの面々が、密偵をつけているそうだ。 それは、ダニとかいう小さな存在らしい。 とても小さく、視覚や聴覚情報は期待できませんが、嗅覚には優れていると言うので、少しばかり特殊な匂いを纏う皇妃様周辺の人と接触があれば分かりやすいと言う事だ。
そして何より、能力が限定されるために数が使える事もメリットらしいと教えてくれた。
「秘密にしておいてくださいね。 これは、他の使用人達にも内緒ですから」
シーとモイラは少しお茶目に人差し指を立て微笑んで見せる。
私は、秘密を教えられた事で少しだけ安堵しながら、オヤツにしましょうとモイラに声をかけられるまで陛下を探すのだった。
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