22 / 50
03.快楽都市『デショワ』
22.加護と呪い 04
しおりを挟む
「……痛いこと、怖いことはしない?」
そう問いかける時には、既に首筋から鎖骨にかけて舐められていた。 両手は軽くだが今も押さえられていて、続けて良いかと返事を求められはしたが恰好だけなのだと分かった。
仕方がない……。
そう、仕方がないのだ……。
それでも、それなのに、獣は、私の体液が必要だと言いながら、私の肌を舐める獣は、私の覚悟を待っている。 獣の口から零れ落ちる唾液は、彼の飢えを表しているのだろう。 肌に触れる唾液はぬるりと生暖かく……決して、気持ちの良いものではなかった……。
仕方がない……。
茶髪の青年が語る内容が本当なら、
断る理由はない。
断ってはいけない。
それに、私の時間はお金で買われているし……。
私は獣との行為を必死に言い訳しており、ソレは嫌悪を意味している事は自覚していた。
「痛みも恐怖もお前のもの……俺には分からないが、気を付けよう」
胸が大きく舐められた。
ザラリとした舌が、敏感な部分を刺激する。
「んっ……」
ザラリとした刺激に肌が泡立ち、無意識で身体を捩らせ顔を背ければ、獣の動きは止まった。 嫌ならやめると言う訳にはいかない癖に……。
人から獣に変化している姿を見てしまっているのだから、彼等の発言を疑うつもりはない。
「つづけて、いいよ」
快楽に敏感な先端部分が柔らかい舌が執拗にねぶり、絡められ、興奮状態に入ったように見える獣は、柔らかな肉を大きな口内に収め、口内で肉を蹂躙する。
「母乳、で、ない、よ」
時折、固い牙が肉にあたるが、私を傷つける事はなく、ただ……彼は私を味わっていた。
「だが、甘くて……うまい……」
金色の瞳から涙が溢れていた。 その涙にどんな意味があるのか? それとも、なんらかの生理現象なのか? 恐怖よりも……金色の瞳が余りにも愛おしそうに私を見るから、それが妙に神聖な行為に思えてきて、マロリーの行為とは違うのだと自分に言い聞かせる事ができた。
そう割り切って、身を投げ出そうとすれば……。 私をあざ笑うミリヤ様の声が聞こえるような気がして顔を顰める。
……声が聞こえた。
ミリヤ様の声が……。
死者の声が……。
ねっとりと纏わりつくように、コレは……人の行為ではないと嬉しそうに嘲笑う。 もっと、もっと不幸に、不幸でなければ、私は許されない。 あぁ、なんてすばらしいのでしょう。 こんなにも醜い獣と交わるなんて……。 これほどの不幸等存在しない。 これで、私は救われるはず……。
歓喜に震える声が脳裏に響く。
耳を塞げば消える音ではない事は、彼女が死んだ時から知っていた。
彼女は、生きている頃からそうだった……。
彼女は自分の罪に対する罰を私に与え許しを請う。
ミリヤ様は、自身の欲のために幼い頃から加護を使い続けた。 常時加護を発動させていた。 愛の加護の対価は、愛を巡らせる事にあるのに、彼女は自分が愛……いえ、欲求を満たすためだけに他者を不幸にすることを続け、むしろ他者の不幸こそ己の幸福であり愛なのだと考えていたらしいと……彼女の祖父であるエヴラール様は語った事がある。
そして、彼女の加護は奪われ呪いだけが残った。
彼女は呪いから逃れようと、
再び加護を行使しようと、
加護の行使のみがブレソールを手に入れるのだと、
死んだ今も考えているらしい。
ミリヤ様の欲は私を呪い、不幸を願う。
自らの贖罪のために。
不安そうな金色の目が私を見つめる。
「平気よ……」
私が笑って見せれば、今も私を抑えている茶髪の男が優しく、どこまでも優しく慈悲深い声で問いかけてくる。
「……止めて差し上げれば良いのですが、主の呪いも限界に近い。 夢現の中で全てを終わらせてあげる事が、私が出来る唯一の救い。 どうしますか?」
「……このまま……」
馬鹿みたい……。 そんな言葉の何処に救いがあると言うのだろうか? それでも、私と同じように贄とされる人は、彼の言葉に救われた気になったのだろうか?
「代わりに……嘘偽りない愛の言葉を頂戴、今はただの贄で、それが無理だとしても……」
もし、この獣と愛し合う事が出来たなら……受け入れる事が出来たなら、不幸だと感じず幸福なのだと、彼が愛おしいと私が思えたなら……。
それは、ミリヤ様の考える絶対的な不幸と言う贖罪を完結させるだけの満足を与える事になるかもしれない。
そして、それは、愛の加護への対価となるかもしれない。
そんな愛とは遠い下心を持っての言葉だったのに……。
金色の瞳を持つ獣は、より大粒の涙を溢れさせた。
「愛しているよ。 ずっと……今までも、これからも、ラシェル……君だけだ……」
そういって獣は、私に抱き着くように胸の上に顔を寄せ、何処までも涙を流していた。 いつの間にか、私の手を取っていた茶髪の男の手は外されていて。 私は黒い柔らかな毛並みを抱きしめる。
「私を愛して?」
「愛して……いる……」
大粒の涙を流していた金色の瞳が、血の色が波打ちだしていた。 神の加護を持つものは決して多くは無いが、高位貴族はその素質を問わず加護を得る者は多く、身を亡ぼす者を幾人も見て来た。
私自身加護を持つからこそ、その力の使い方に注意をするようにと、エヴラール侯爵代理によって学ぶ機会を得て来た。
「いいよ……。 私を食べていいよ」
どうせ、私の傷は治癒の力で治るのだから。
獣はそれでも、顔を小さく横にふり、私にそっと口づけた。 甘えるように唇を舐め、口内の唾液をなめとってくる。 そんなものでは済まないだろう……姿を変えるほどに対価が積み重なっているのだから。
徐々に口づけは、抉る様に奪うように口内を貪られだす。
口内が舐られ、擦られ、舌が絡められ、溢れる唾液が水音を立て奪われる。
息が上手くできずにいれば、茶髪の男が獣の頭を無理やり私から引きはがした。 がるると唸り声をあげ、邪魔をするなと男の手に噛みつけば、男はあえて腕を与えた。
あたたかな血が、私の肌に落ちれば、獣は血を流す腕ではなく、血が落ちた私の肌へと顔を埋め舐め始める。 ぴちゃぴちゃと音を立て、興奮に唾液を溢れさせ、シツコク舐めとられれば、舌はザラリと肌に痛く血がにじみだす……。
痛い……。
痛い……。
痛い……。
ただ、舐められるだけでも痛いのに、これがもっと続くのだろうか? 私は……強くはない……泣きそうになり、恐怖を言葉にしようとしたとき、甘い果汁が口の中に流し入れられた。
視線を向けた先には、茶髪の男が今も血を流しながら私に言った。
「飲んで。 もう、引き返せないから、飲んで」
そう問いかける時には、既に首筋から鎖骨にかけて舐められていた。 両手は軽くだが今も押さえられていて、続けて良いかと返事を求められはしたが恰好だけなのだと分かった。
仕方がない……。
そう、仕方がないのだ……。
それでも、それなのに、獣は、私の体液が必要だと言いながら、私の肌を舐める獣は、私の覚悟を待っている。 獣の口から零れ落ちる唾液は、彼の飢えを表しているのだろう。 肌に触れる唾液はぬるりと生暖かく……決して、気持ちの良いものではなかった……。
仕方がない……。
茶髪の青年が語る内容が本当なら、
断る理由はない。
断ってはいけない。
それに、私の時間はお金で買われているし……。
私は獣との行為を必死に言い訳しており、ソレは嫌悪を意味している事は自覚していた。
「痛みも恐怖もお前のもの……俺には分からないが、気を付けよう」
胸が大きく舐められた。
ザラリとした舌が、敏感な部分を刺激する。
「んっ……」
ザラリとした刺激に肌が泡立ち、無意識で身体を捩らせ顔を背ければ、獣の動きは止まった。 嫌ならやめると言う訳にはいかない癖に……。
人から獣に変化している姿を見てしまっているのだから、彼等の発言を疑うつもりはない。
「つづけて、いいよ」
快楽に敏感な先端部分が柔らかい舌が執拗にねぶり、絡められ、興奮状態に入ったように見える獣は、柔らかな肉を大きな口内に収め、口内で肉を蹂躙する。
「母乳、で、ない、よ」
時折、固い牙が肉にあたるが、私を傷つける事はなく、ただ……彼は私を味わっていた。
「だが、甘くて……うまい……」
金色の瞳から涙が溢れていた。 その涙にどんな意味があるのか? それとも、なんらかの生理現象なのか? 恐怖よりも……金色の瞳が余りにも愛おしそうに私を見るから、それが妙に神聖な行為に思えてきて、マロリーの行為とは違うのだと自分に言い聞かせる事ができた。
そう割り切って、身を投げ出そうとすれば……。 私をあざ笑うミリヤ様の声が聞こえるような気がして顔を顰める。
……声が聞こえた。
ミリヤ様の声が……。
死者の声が……。
ねっとりと纏わりつくように、コレは……人の行為ではないと嬉しそうに嘲笑う。 もっと、もっと不幸に、不幸でなければ、私は許されない。 あぁ、なんてすばらしいのでしょう。 こんなにも醜い獣と交わるなんて……。 これほどの不幸等存在しない。 これで、私は救われるはず……。
歓喜に震える声が脳裏に響く。
耳を塞げば消える音ではない事は、彼女が死んだ時から知っていた。
彼女は、生きている頃からそうだった……。
彼女は自分の罪に対する罰を私に与え許しを請う。
ミリヤ様は、自身の欲のために幼い頃から加護を使い続けた。 常時加護を発動させていた。 愛の加護の対価は、愛を巡らせる事にあるのに、彼女は自分が愛……いえ、欲求を満たすためだけに他者を不幸にすることを続け、むしろ他者の不幸こそ己の幸福であり愛なのだと考えていたらしいと……彼女の祖父であるエヴラール様は語った事がある。
そして、彼女の加護は奪われ呪いだけが残った。
彼女は呪いから逃れようと、
再び加護を行使しようと、
加護の行使のみがブレソールを手に入れるのだと、
死んだ今も考えているらしい。
ミリヤ様の欲は私を呪い、不幸を願う。
自らの贖罪のために。
不安そうな金色の目が私を見つめる。
「平気よ……」
私が笑って見せれば、今も私を抑えている茶髪の男が優しく、どこまでも優しく慈悲深い声で問いかけてくる。
「……止めて差し上げれば良いのですが、主の呪いも限界に近い。 夢現の中で全てを終わらせてあげる事が、私が出来る唯一の救い。 どうしますか?」
「……このまま……」
馬鹿みたい……。 そんな言葉の何処に救いがあると言うのだろうか? それでも、私と同じように贄とされる人は、彼の言葉に救われた気になったのだろうか?
「代わりに……嘘偽りない愛の言葉を頂戴、今はただの贄で、それが無理だとしても……」
もし、この獣と愛し合う事が出来たなら……受け入れる事が出来たなら、不幸だと感じず幸福なのだと、彼が愛おしいと私が思えたなら……。
それは、ミリヤ様の考える絶対的な不幸と言う贖罪を完結させるだけの満足を与える事になるかもしれない。
そして、それは、愛の加護への対価となるかもしれない。
そんな愛とは遠い下心を持っての言葉だったのに……。
金色の瞳を持つ獣は、より大粒の涙を溢れさせた。
「愛しているよ。 ずっと……今までも、これからも、ラシェル……君だけだ……」
そういって獣は、私に抱き着くように胸の上に顔を寄せ、何処までも涙を流していた。 いつの間にか、私の手を取っていた茶髪の男の手は外されていて。 私は黒い柔らかな毛並みを抱きしめる。
「私を愛して?」
「愛して……いる……」
大粒の涙を流していた金色の瞳が、血の色が波打ちだしていた。 神の加護を持つものは決して多くは無いが、高位貴族はその素質を問わず加護を得る者は多く、身を亡ぼす者を幾人も見て来た。
私自身加護を持つからこそ、その力の使い方に注意をするようにと、エヴラール侯爵代理によって学ぶ機会を得て来た。
「いいよ……。 私を食べていいよ」
どうせ、私の傷は治癒の力で治るのだから。
獣はそれでも、顔を小さく横にふり、私にそっと口づけた。 甘えるように唇を舐め、口内の唾液をなめとってくる。 そんなものでは済まないだろう……姿を変えるほどに対価が積み重なっているのだから。
徐々に口づけは、抉る様に奪うように口内を貪られだす。
口内が舐られ、擦られ、舌が絡められ、溢れる唾液が水音を立て奪われる。
息が上手くできずにいれば、茶髪の男が獣の頭を無理やり私から引きはがした。 がるると唸り声をあげ、邪魔をするなと男の手に噛みつけば、男はあえて腕を与えた。
あたたかな血が、私の肌に落ちれば、獣は血を流す腕ではなく、血が落ちた私の肌へと顔を埋め舐め始める。 ぴちゃぴちゃと音を立て、興奮に唾液を溢れさせ、シツコク舐めとられれば、舌はザラリと肌に痛く血がにじみだす……。
痛い……。
痛い……。
痛い……。
ただ、舐められるだけでも痛いのに、これがもっと続くのだろうか? 私は……強くはない……泣きそうになり、恐怖を言葉にしようとしたとき、甘い果汁が口の中に流し入れられた。
視線を向けた先には、茶髪の男が今も血を流しながら私に言った。
「飲んで。 もう、引き返せないから、飲んで」
0
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる