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08.それでいいのかと言われれば、それでもいいのだと言うしかない。
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大爆笑へのいら立ちで殴ってみたが、ケインはその後も声を抑えながら肩を震わせていた。
罰の悪そうな顔をするファース様。
だけど!! 笑われようと、勘違いだろうと、ソレがなんだと言うんですか!! 興味のない、嫌いな男と結婚するぐらいなら、私の恋心を引っ込めて、適当に丸め込んでかくしてしまいましょう。 ガンバレ私、ベンニング公爵家のトップとして、馬鹿なカスペルを横目にどれだけの苦労を重ねてきたか、それら全てが私の力なの! 負けるな私!
「現状、お付き合いされている方が、いえ、思われている方がいないなら、私を助けると思って、条件付きの契約結婚で構いません。 どうか、私と結婚してください」
淡々となるべく感情を抑えていえば、ファース様の表情にさっきの突発的プロポーズの時には見られなかった動揺が……見えたような気がした。
「だっ」
ファース様が何かを言おうとしたその瞬間。
「大丈夫ですよ。 ファース様にはこの2年ほどお付き合いしている女性はいません」
ケインの言葉に何で知っているんだろうと顔を見れば、ファース様はファース様でギョッとした顔でケインを見ていた。
「な、んで……そんなことを知っているんだ?」
「あたり前ですよ。 ファース様、アナタ、ベンニング家の名を使ってはいませんが、公爵家との縁を切った訳ではありませんからね。 本来、アナタがすんなり当主の地位についていてくれれば、俺達はコレほど苦労する必要など分かった訳ですよ。 その意味、分かりますか?」
「……俺が、一族と関係無いからと、相手を選ばず、欲深な女性と付き合ってしまった場合大変なことになると言うことか?」
「えぇ、そういうことです。 カスペル坊ちゃまがもっとまともなら、亡き公爵も公爵家を分裂させるリスクを減らすために除名を願ったでしょうが、何しろ信頼に値しない人ですからねぇ。 カスペル坊ちゃまは、」
ファース様の視線がチラリと私の頬に向けられているのが分かった。 その目には、罪悪感のような、切なさが見えたような気がした。
が、気付かないふりを結構する!! 口は悪いし意地悪もするけれど、ケインだけは絶対に私の味方だから。
私の小さな恋心は、2年前からケインは知っている。
『あぁ、やっぱりイジメられちゃいましたか。 頼んでおいてよかったぁ~。 本当なら俺がおそばに居られればよかったんですけどね』
と……相手の好意を期待していた私を、速攻叩き潰してくれたんですよねぇ……。 まぁ、その後は失恋したと酷く荒れたものでした……。
カスペル様の婚約者として社交界に出ておきながら、おかしな話ですけど……いえ、だからこそ早急にケインは私の恋心を叩き潰したのかもしれません。
そういう経緯があってこその、後押しなんでしょう。
ケインは、当主問題、婚姻問題を、私の問題から、ファース様への問題へと切り替えて追い込んでいく。 頼もしいと言うか、なんというか……そりゃぁ、最初から恋愛等期待してはいけないことはわかってはいますけど、結婚をまとめるために、わずかながらの恋愛の可能性を薄氷を踏み割るかのごとく潰していません?!
「ケイン、余り追い詰めるものではありません。 今は、他の方と同様に候補者の1人に名乗りを上げて下さるだけでも十分です。 どうか、お願いできませんか?」
亡き公爵が大好きだった両手を合わせた媚び媚びお願いポーズを上目遣いですれば……視線を逸らされた。
そっかぁ……ダメかぁ~。
失敗したかぁ~~~。
だけどまぁ、想像していなかった出会いで、楽しめたし、良い思い出が出来た事はケインに感謝しましょう。
そんなことを考えながら、ケインを見れば、向こうもコッチを見ていて、私は偽らない自分の笑みでヘラリと笑って見せた。 ワシワシと頭が撫でられれば、泣きそうになる。
初恋は実らないとは言うけど、切ないなぁ……。 と、感傷に浸っている私の頭をワシワシし続けるケイン。 編み込まれている髪が大変なんですけど?
ワシワシしながらケインは再び語りだす。
「ちなみに、今現在求婚を申し込んできているのは、金融事業部で副主任を務めるバフマン君」
ファース様が、眉間を寄せた。
「エーリク様の息子、外交官を務められているエイリアス様、貿易管理をなされているエドワード様、倉庫管理をなされているエリック様。 そしてブラーム様、ヘリット様、建設部門の監査官をなされているホドフリート君です」
「ちょっと待て……」
「はい?」
「なぜ、既婚者ばかりなんだ!!」
「いえいえ、エドワード様、エリック様は婚約者こそいますが、未婚ですよ。 それに、ブラーム様も愛人と子供は沢山いますが婚姻自体は不公平になるからとされていませんし、ヘリット様は昨年奥様を亡くされております。 で、ホドフリート君は独身です」
ケインが淡々と告げた。
「いや、ソレでいいのか?」
「それは、まぁ……。 野心のある方は大抵若いうちに婚約者を持ち、婚姻をしているものですからね。 それにこの国では複数の妻を持つことは禁じられていませんから。 仕方がありません。 そこは俺が一生かけてつくすのでティアには我慢してもらいますよ」
色々思うところはあれど、まぁ……聞き流そうと、私は考えたのですが、ファース様はイラっとした様子で声を少し荒げて、ビクッとした私はケインに寄り添うように逃げてしまう。
「ティアはそういう夫でいいのかと聞いているんだ」
怒られているのでしょうか?
オロオロしそうになるが、仕事仕事と自己暗示。
「あ、えっと、まぁ構いませんよ。 婚姻と言っても子供の有無によって何らかの影響が出るという遺言はありませんし。 それに日頃のあの方々の態度を見ている限り、私に手を触れようと言う方はいませんよ。 あははっは、せいぜい殴る時ぐらいじゃないですか?」
結婚や恋愛なんてのは、大抵は家のために行うものと割り切っているのに、執拗に疑問を呈されてはイライラしてくる。 感情的になってくる。 自棄になって要らぬ言葉を吐いてしまって後悔した。
そして、後悔しているのに、言葉が止められない。
「覚悟の無い方や、自己意識の弱い方を、今から当主として育てればよいと幼い方を選んだとしても、精神的に支障をきたすだけですからね。 とは言っても、現状名乗り出ている方は、公爵家の事業バランスを大きく崩し、庶民に影響を与えかねない方ばかりなんですよね。 そういう意味では、ヘリット様が一番良い婚姻相手なのですが、何しろ御年80歳を超えていらっしゃるでしょう? 直ぐに次の当主問題が出てくると言うのが頭の痛いところですよ」
ウンウンと私の言葉にケインはうなずく。
「婚姻はあくまで当主を迎えるために行うものだと?」
私とケインに苛立ちが向けられた。
だけど、仕方がないじゃな?
金も地位も名誉も、ファース様は必要としていない訳でしょう?
私は静かに大人の顔で、仕事モードで答えた。
「はい、公爵家の事業に問題が起これば、国が傾きかねません。 それほど大きな力を持ち過ぎているがゆえに、必要な手段なのだと理解しております」
大きな大きな溜息が、ファース様からつかれた。
「もし……」
「はい?」
「俺が夫になったなら、手を出さないと言う選択はないが、それは大丈夫なのか?」
フェース様が、私に顔を寄せたかと思えば、赤く腫れたままで未だ放置されている頬をペロリと舐めてきた……。
罰の悪そうな顔をするファース様。
だけど!! 笑われようと、勘違いだろうと、ソレがなんだと言うんですか!! 興味のない、嫌いな男と結婚するぐらいなら、私の恋心を引っ込めて、適当に丸め込んでかくしてしまいましょう。 ガンバレ私、ベンニング公爵家のトップとして、馬鹿なカスペルを横目にどれだけの苦労を重ねてきたか、それら全てが私の力なの! 負けるな私!
「現状、お付き合いされている方が、いえ、思われている方がいないなら、私を助けると思って、条件付きの契約結婚で構いません。 どうか、私と結婚してください」
淡々となるべく感情を抑えていえば、ファース様の表情にさっきの突発的プロポーズの時には見られなかった動揺が……見えたような気がした。
「だっ」
ファース様が何かを言おうとしたその瞬間。
「大丈夫ですよ。 ファース様にはこの2年ほどお付き合いしている女性はいません」
ケインの言葉に何で知っているんだろうと顔を見れば、ファース様はファース様でギョッとした顔でケインを見ていた。
「な、んで……そんなことを知っているんだ?」
「あたり前ですよ。 ファース様、アナタ、ベンニング家の名を使ってはいませんが、公爵家との縁を切った訳ではありませんからね。 本来、アナタがすんなり当主の地位についていてくれれば、俺達はコレほど苦労する必要など分かった訳ですよ。 その意味、分かりますか?」
「……俺が、一族と関係無いからと、相手を選ばず、欲深な女性と付き合ってしまった場合大変なことになると言うことか?」
「えぇ、そういうことです。 カスペル坊ちゃまがもっとまともなら、亡き公爵も公爵家を分裂させるリスクを減らすために除名を願ったでしょうが、何しろ信頼に値しない人ですからねぇ。 カスペル坊ちゃまは、」
ファース様の視線がチラリと私の頬に向けられているのが分かった。 その目には、罪悪感のような、切なさが見えたような気がした。
が、気付かないふりを結構する!! 口は悪いし意地悪もするけれど、ケインだけは絶対に私の味方だから。
私の小さな恋心は、2年前からケインは知っている。
『あぁ、やっぱりイジメられちゃいましたか。 頼んでおいてよかったぁ~。 本当なら俺がおそばに居られればよかったんですけどね』
と……相手の好意を期待していた私を、速攻叩き潰してくれたんですよねぇ……。 まぁ、その後は失恋したと酷く荒れたものでした……。
カスペル様の婚約者として社交界に出ておきながら、おかしな話ですけど……いえ、だからこそ早急にケインは私の恋心を叩き潰したのかもしれません。
そういう経緯があってこその、後押しなんでしょう。
ケインは、当主問題、婚姻問題を、私の問題から、ファース様への問題へと切り替えて追い込んでいく。 頼もしいと言うか、なんというか……そりゃぁ、最初から恋愛等期待してはいけないことはわかってはいますけど、結婚をまとめるために、わずかながらの恋愛の可能性を薄氷を踏み割るかのごとく潰していません?!
「ケイン、余り追い詰めるものではありません。 今は、他の方と同様に候補者の1人に名乗りを上げて下さるだけでも十分です。 どうか、お願いできませんか?」
亡き公爵が大好きだった両手を合わせた媚び媚びお願いポーズを上目遣いですれば……視線を逸らされた。
そっかぁ……ダメかぁ~。
失敗したかぁ~~~。
だけどまぁ、想像していなかった出会いで、楽しめたし、良い思い出が出来た事はケインに感謝しましょう。
そんなことを考えながら、ケインを見れば、向こうもコッチを見ていて、私は偽らない自分の笑みでヘラリと笑って見せた。 ワシワシと頭が撫でられれば、泣きそうになる。
初恋は実らないとは言うけど、切ないなぁ……。 と、感傷に浸っている私の頭をワシワシし続けるケイン。 編み込まれている髪が大変なんですけど?
ワシワシしながらケインは再び語りだす。
「ちなみに、今現在求婚を申し込んできているのは、金融事業部で副主任を務めるバフマン君」
ファース様が、眉間を寄せた。
「エーリク様の息子、外交官を務められているエイリアス様、貿易管理をなされているエドワード様、倉庫管理をなされているエリック様。 そしてブラーム様、ヘリット様、建設部門の監査官をなされているホドフリート君です」
「ちょっと待て……」
「はい?」
「なぜ、既婚者ばかりなんだ!!」
「いえいえ、エドワード様、エリック様は婚約者こそいますが、未婚ですよ。 それに、ブラーム様も愛人と子供は沢山いますが婚姻自体は不公平になるからとされていませんし、ヘリット様は昨年奥様を亡くされております。 で、ホドフリート君は独身です」
ケインが淡々と告げた。
「いや、ソレでいいのか?」
「それは、まぁ……。 野心のある方は大抵若いうちに婚約者を持ち、婚姻をしているものですからね。 それにこの国では複数の妻を持つことは禁じられていませんから。 仕方がありません。 そこは俺が一生かけてつくすのでティアには我慢してもらいますよ」
色々思うところはあれど、まぁ……聞き流そうと、私は考えたのですが、ファース様はイラっとした様子で声を少し荒げて、ビクッとした私はケインに寄り添うように逃げてしまう。
「ティアはそういう夫でいいのかと聞いているんだ」
怒られているのでしょうか?
オロオロしそうになるが、仕事仕事と自己暗示。
「あ、えっと、まぁ構いませんよ。 婚姻と言っても子供の有無によって何らかの影響が出るという遺言はありませんし。 それに日頃のあの方々の態度を見ている限り、私に手を触れようと言う方はいませんよ。 あははっは、せいぜい殴る時ぐらいじゃないですか?」
結婚や恋愛なんてのは、大抵は家のために行うものと割り切っているのに、執拗に疑問を呈されてはイライラしてくる。 感情的になってくる。 自棄になって要らぬ言葉を吐いてしまって後悔した。
そして、後悔しているのに、言葉が止められない。
「覚悟の無い方や、自己意識の弱い方を、今から当主として育てればよいと幼い方を選んだとしても、精神的に支障をきたすだけですからね。 とは言っても、現状名乗り出ている方は、公爵家の事業バランスを大きく崩し、庶民に影響を与えかねない方ばかりなんですよね。 そういう意味では、ヘリット様が一番良い婚姻相手なのですが、何しろ御年80歳を超えていらっしゃるでしょう? 直ぐに次の当主問題が出てくると言うのが頭の痛いところですよ」
ウンウンと私の言葉にケインはうなずく。
「婚姻はあくまで当主を迎えるために行うものだと?」
私とケインに苛立ちが向けられた。
だけど、仕方がないじゃな?
金も地位も名誉も、ファース様は必要としていない訳でしょう?
私は静かに大人の顔で、仕事モードで答えた。
「はい、公爵家の事業に問題が起これば、国が傾きかねません。 それほど大きな力を持ち過ぎているがゆえに、必要な手段なのだと理解しております」
大きな大きな溜息が、ファース様からつかれた。
「もし……」
「はい?」
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