戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石

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第287話 誰が恨んでいてもおかしくない

パチッ

パチッ

夜の森に焚火の火が爆ぜる小気味のいい音が響く。

あの後、ルークが取った行動は、追跡者が目覚めるまでの間今の場所を動かないというものだった。

「ルークってば、どれだけ強く叩いたの?」

火の番をしているルークにミリーナが声を掛ける。

中々目が覚めない追跡者の状況からの発言である。

ルークが追跡者を気絶させてから既に半日近く経過しており、辺りはすっかりと暗くなっていた。

「・・・すまない。手加減ができなかった」

ルークは謝った後、ミリーナとヒルダに追跡者と戦った時の状況を説明した。

毒入りの含み針を吐いてきたこと、それを避けたルークの攻撃にも反応したこと。

確実に気絶させなければ何をするか分からないと考え手加減なしの一撃をお見舞いしたということ。

ちなみに追跡者が吹いたものが含み針だったことは拘束した後にそれが刺さっていた木を確認したため分かった。

その木は見事に変色していたため、直撃していたらルークと言えどもどうなっていたか分からなかっただろう。

「ごめんなさい。それは手加減できないわね」

事情を聞いたミリーナは素直に謝った。

ルークは気にするなというように片手を上げる。

「それにしてもこやつは何のために我々を追って来たのかの?ルークは心当たりはあるか?」

ヒルダが話題を変える。

「・・・心当たりか、さっきからずっと考えているがあり過ぎて分からん。 誰が恨んでいてもおかしくない」

ルークは戦場で数多くの敵を葬ってきた。

また、守り切れずに死なせてしまった仲間も20年間で言えば沢山いる。

最近でも色々やってきたためもはや誰がルークを恨んでいてもおかしくはない。

「・・・そうじゃよな。ミリーナはどうじゃ??」

ヒルダが今度はミリーナに話を振った。

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