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14巻
14-1
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亜空の海への移住を希望する〝色んな意味での猛者〟達の試験は特に何事もなく終わり、僕――深澄真は、彼らとの最終面談の日を迎えていた。
リミア王国訪問の日取りが先方の都合で上手い事先延ばしになってくれたおかげで、先に面談を済ませてしまえるのはラッキーだ。こちらにも都合が良いなら、わざわざ事を荒立てる必要はない。
移住試験の様子なんかは資料として事前に渡され、既に読んでいるので予習もばっちり。この前の時と違ってある程度勝手も分かっているから、余裕をもって相手を待てる。
今回の面談も、隣にいるのはハイランドオークのエマ。彼女は亜空の雑事を取り仕切ってくれていて、本当にお世話になっている。
「では、始めます」
エマの一声で、海の種族達との面談が始まった。
最初に来たのはサハギン。頭部に河童よろしく皿がついている和洋折衷な半魚人である。
水陸どちらでも生活できるけど、メインは海中で、家もそっち。
資料を見る限り、試験期間中は実に穏やかに亜空の海で暮らしていた。
狩猟も採取も得意で、一部養殖みたいな事も試みていて……僕の印象としては海のハイランドオークといったところだ。
どの種族とも軋轢はなく、是非移住したいという意思も示している。
更に建設予定の港湾都市との連携にも賛成してくれていて、こちらとしては断る理由など全くない優等生。
エマも終始ニコニコで、族長さんご夫婦との面談もスムーズに終わった。なんとも平和な面談だった。
ちなみに、鱗が緑なのが男で、鮮やかな赤は女。男が戦士を担当し、部隊戦闘が得意、魔法も水に関わるものを得手としているのだとか。
戦闘スタイルに関してはミスティオリザードに近い印象を持った。
なんにせよ、いい出だしだ。
「次は?」
「人魚ですね」
エマはサラッと答えたが、ふと疑問が頭を掠める。
「……ここへはどうやって来たんだろ?」
人魚って言ったら、下半身は完全に魚なのに。
ちなみに、面談は海辺に設置された建物でやっている。陸に上がれない種族は後でまとめて別会場で行う予定だ。
「なんでも〝代償つきの薬〟で、一時的に人型になれるそうです。なので今回は、私どもからの援助は必要ないという事でした」
「なに、その悲しいおとぎ話的な感じは」
薬の代償って、声が……とか、体が泡に……とか?
笑えないんだけど。そこまでしなくても、こっちが海に行くから。
「ええと、代償はランダムらしいですが、大したものではないようです。一番重い代償で微熱だそうです」
市販薬レベルの副作用かよ、と突っ込みたくなった。
「……確かに、秘薬とは言ってないよね。なんでか騙された気分がするけど」
「若様? 次の方々をお呼びしても?」
「あ、ああ。いいよ」
「ではお呼びします」
秘薬の件で今日の第一印象はあまり良くなかった人魚だけど、いざ面接をしてみると人格的には全く問題ない人達だった。
というか、戦闘を嫌うあまり亜空からの誘いに乗った、というくらいの平和思考。
最近ヒューマンの漁場が増えてきたため、種族間の摩擦が生まれるのが嫌で引っ越し先を考えていたところだったらしい。
魔法の使い手として優秀で、回復系統を主に扱うのみだが、その実力は特筆に値するとか。
あとは芸能を好み、歌が好き。その関係で、同じく音楽を嗜むセイレーンやローレライとも亜空で仲良くなった。
彼女達は薬を使うなどの手段で陸にも適応できるけど、本来の住まいは海。種族で村を持ち、現状の延長で生活したいと希望だ。
それは当然OK。
他種族との関わりは積極的かつ好意的だし、港湾都市への協力も約束してくれた。
一通り話をして、エマも僕からの確認の視線に満足げに頷く。
「近いうちに我々を招待して歌を披露してくれるとは、嬉しいですね」
なんでも、人魚とセイレーンが歌い、ローレライが楽器を担当するんだとか。
「そうだね。せっかくだから海辺で盛大にお祭りでもやろうか、ぱーっと」
「新たな同胞との出会いを祝してですか。素晴らしいお考えだと思います。早速企画しますね」
「よろしく」
と、エマとお祭りの話をした後に次の移住候補者を呼び込む。
しかし登場したのは……マリンブルーの小山。
巨大な扉から一気に差し込んでくる光と、それを遮る影。
背後から光を受けて青く宝石みたいに輝く山の正体は甲羅だ。
特撮映画に出てきそうな巨大な亀――青月。
実際会うのは初めてだけど……でかいねー。
ちなみにこの面談を行なっているのは、後々集会場にも使えるように造られた、かなり大きな体育館のような建物だ。
入り口は巨大で、開ける者のサイズに合わせて適切な大きさで扉が開くという、エルドワことエルダードワーフ自慢のギミックが組み込まれている。
普通に僕らサイズの生き物が使っている限りだと、大きな扉の騙し絵でもついているようにしか見えないけど、大きな生き物が押すとその巨大扉が本物だと分かる。
エマはぽけーっと青月を見上げている。最近はキリッとした表情が多かっただけに、これはレアだ。
どういう原理か、青月の体はふわふわ浮いていて、その巨大さと相まって少し不安になる。
一歩ごとに足音が響いて、振動で床が破壊される、なんて心配がないのは嬉しいけどさ。
それにしても、よく入れたな。
エルドワの設計能力って本当に変態じみていると確信した。
「はじめまして、王よ。青月、フアと申す」
青月の口から出てきたのは、なんと共通語!
これほどの幻獣が共通語を喋ると、凄く新鮮だな。
エマは僕を王と呼ぶ青月の言葉で我に返ったのか、表情を引き締めて彼と向かい合った。
「はじめまして、フアさん。深澄真です。こちらは部下のエマです」
「この広大な海を生んだのが、かように小さき人の子とは……。まことに世界は広い。して、今後も我はこの豊かな海に在れるのだろうか?」
「もちろんですよ。ここで伺いたいのは、大体の住所と、居住する意思があるかどうかです。後は多少のルールをお伝えするだけですから」
「ありがたい。青月は海と交わり、子を残す。我はどうも、〝女神の世界〟の海とは相性が良くなかったようで、悩んでおった。この海と上手く暮らせるかはまだ分からぬが、居心地は非常に好い」
青月はここを女神の世界のどこかじゃなくて、違う場所だと認識しているみたいだった。
海と交わるというのも言葉通りの意味で、彼らは繁殖に相手を必要とせず、本当に海と子を生すんだとか。
彼は男性人格でありながら自分が卵を産む事になんの違和感も持っていないらしい。
彼らは性別というものに曖昧な種族かもしれない。
……でも、なんでかな、あの上位竜――ルトの時と違って敬意を持てるのは。
あれだな、標的が生々しくないからだろうな、多分。
そして彼は種族でただ一人の移住希望者。
今回単身で亜空に移住を求めたのは二種族だけだったから、そのうちの一つという事になる。
どちらもそれで困らないんだろうけど、寂しくないのかと少しばかり気になっていた。
当の青月としては、海と在るのに寂しいなんて事はないんだそうだ。
とにかく、泰然とした種族だ。
もちろん、問題は何もなかったので合格。
去り際に、もしも子を生す事ができたなら産卵を見ていてほしいと頼まれたけど……。
繁殖の周期は五百年から千年に一度だそうで、物凄い幸運が必要なレベルだ。
その時は是非、と応えておいたものの、立ち会える気がしない。
「まさに、山でした」
青月が退出したところで、エマが大きく息を吐きながら感想を漏らした。
「だね」
「夜、月明かりで淡く輝く甲羅から青月と呼ばれるようになったそうですが、昼間に見ても美しい姿でした」
「うん。住所は不定だったけど、念話には反応してくれると言っていたから、用事がある時は近場にいる種族か僕で対応するよ」
「当面は資源などを見かけたら報告していただきたいとお願いしようかと思ってます」
「いいんじゃないかな。気ままに泳いだり浮いたりしてる彼だからこそ、思いがけないものを発見するかもしれないしね」
巨大なんだけど、実におっとりとした雰囲気の持ち主だった。
その辺は、カメという生き物に対して僕が持っているイメージも影響しているのかもしれない。
「次も、お一人での移住希望者ですね」
エマに言われて、資料に目を落とす。
「あ、彼女か。確か……スキュラだっけ」
「ええ。彼女には少し問題もありますので、これからの面談で見定めてくださいませ」
「了解」
「ではお呼びします」
エマの言葉からしばらくして、見た感じ僕と同じくらいの年齢の女の子が一人入ってきた。
スキュラ。
女神の世界の海でもそんなに数がいない種族らしい。
ヒューマンに対して非常に好戦的で、遠洋の島で静かに暮らす事も可能なのに、わざわざ船を襲ったり、ヒューマンの町の傍まで引っ越してきたりする始末。
数が少ないのに、船乗りの間では海に存在する最強の魔物として認識されている。
そもそもこの亜空に来る必要性が低い種族でもあるんだけど、何故か一人だけここにいる。
「はじめまして、亜空の王。私はスキュラのレヴィと申します」
優雅に一礼するスキュラの娘。
セーラー服なんてあるんだなあ。着てる人、この世界ではじめて見たわ。
えらく懐かしい、女子高生を見ている気分になる。
「はじめまして、レヴィさん。僕は深澄真です。こちらはエマ、僕の部下です」
僕の紹介を受けて、エマは若干硬い表情で礼をした。
「真様、私はこれが最終面談だと聞いています。つまり、今日までの試験で私は合格レベルだったという事ですね?」
「ええ」
僕に代わってエマが答える。
「ありがとうございます。歯ごたえのある相手ばかりで、私も楽しかったです」
スキュラの報告には戦闘の情報ばかりが載っていた。
同じ移住希望者との、だけじゃない。
彼女は亜空の海に住む強そうな生き物に自分から挑みかかっていたそうだ。
そして、時には陸の生物までその対象になっている。
かなり好戦的な性格をしているのだけは間違いない。
「いくつか、私からも質問をしたいのですがよろしいですか、レヴィさん?」
「もちろんですエマさん。なんでもお聞きください」
「貴女方スキュラはヒューマンを好んで襲いますね。しかしここにはヒューマンなどいません。真様がそうと言えない事もありませんが。そもそも、移住の目的はなんなのでしょう?」
……もしもし、僕は何枠でしょうか、エマさん。
「スキュラという種族全体について言えば、前者の問いに対する答えはハイです。そして種族のほとんどの者にとって、後者の答えは何もありません。だから私以外の者は誰もこの場にいないのです。そう、つまり私は変わり者のスキュラなのです」
おどけた様子で胸を張るレヴィさん。
「……率直に聞きますが、真様に対しての敵意、及び悪意は?」
少し遠まわしで、言葉遊びを楽しむようなレヴィさんの言い分に、エマが端的な質問をぶつける。
心配性な彼女らしくもある。
「まったくありません」
「それは、貴女が変わり者だから?」
皮肉めいた口ぶりで問うエマに、レヴィは悪意のない満面の笑みで頷いた。
「その通りです。私、ヒューマンじゃ全然楽しくないんです」
「楽しくない?」
「そう。あいつら、大抵弱いので。なのに、私の周りは何匹ヒューマンを狩ったか競おうとする者ばかり。それも女神の目を盗んで上手くやるとか、つまらない奴らしかいないんです」
「……」
「……せっかくこんなに強い体に生まれてきたのに、ねえ?」
レヴィさんとエマの会話は続く。
「つまり貴女が亜空に移住したいのは、そこに強者がいるから?」
「はい! ここは素晴らしい所です! 見た事のない相手もいるし、いつか挑みたかった海王の強者も何人か見ました。貴女方ハイランドオークもミスティオリザードも、あのアルケーも! 皆さん本当に素晴らしい方々です!」
レヴィさんは興奮気味に亜空の戦力を自分の主観で説明していく。
なんとまあ、凄い。
だけど僕はふと、その言葉から伝わる彼女の〝ある思考〟に気付いた。
「あー、レヴィさん。割り込んで悪いんだけど、そうなるとレヴィさんは……敵意や悪意はまったくないけど、僕とも戦いたいと思っているって事?」
「……今はまだ。ですが、いずれは手合わせをお願いしたいと思っています。まずは亜空ランキングという強者が力を磨くシステムに参加したいと考えています」
亜空ランキングは僕の従者、巴主導で始まった亜空内の模擬戦システムみたいなものだ。
当然陸の種族だけで構成されているし、これまで面談した種族からはその名前すら出てこなかったんだけど……レヴィさんは既にそれを知っていて、更に参加しようとしている。
「亜空ランキング……ですか。しかしあれは海の種族の方々の事はまるで考慮されていないルールですので……」
エマは訝しげに首を捻る。
「私は一向に構いません。ルールの変更を求める気もありません」
「生活の場を陸にしようと考えているんですか?」
「ん、それは……海には海でしか味わえない戦いもありますから、どちらと決めたくはないです」
戦い基準、きました。
この人、多分亜空で結構気が合う人がいるな。
見境がないわけじゃない戦い好きか……断定はできないけど。
「巨大鮫とかウニ、甲殻類にウツボ。随分戦っているようだけど、なんで僕とはまだ戦わないんですか?」
確認の意味も込めてもう一回割り込んで聞いてみる。
自己申告も多いけど、報告書には、勝利、敗北含めて海での戦闘記録は結構な数が出ている。特に相手を選んでいるようにも見えない。
中には命からがら逃走したって相手もいる。何故かその後も三度ほど挑んでいるみたいだけど。
「……全然湧かないんですよ、真様と戦うイメージが。かといって、つまらない感じもしない。こういう時は経験的に、大抵今の私じゃどうしようもない相手って事が多いんです。なので、今はまだ、です。ちなみに巴様と澪様と識様も同じ感覚です」
レヴィさんは僕の従者達の名前を挙げていく。その認識は間違っていないと思う。
「なるほど。ここで生活するにはそれなりにルールってものがありますけど、それを受け入れる事を含めて移住したいと見て良いんですね?」
一応、大丈夫そうだから、僕は最後の確認をした。
「はい。初めはご迷惑をおかけするかもしれませんが、是非ここに住まわせてほしいです。貨幣とか、分からない事はおいおい勉強します」
貨幣か……。巴が無茶をやったからなあ。亜空で小判が流通するのを目にする日がくるとは思わなかった。
まあ、今その話はいいや。レヴィさんも適応してくれるって言ってるんだし。
「では、レヴィさんの移住を認めます。これからよろしく」
「ありがとうございます!」
深々と頭を下げたレヴィさんが、元気良く回れ右して帰っていく。
弱いヒューマンを狩っては〝耳何個ゲットだぜー〟とか言って喜んでいる同族の人達がぬるく思えるのかな、彼女の場合。
強敵さえいればいいっていうなら、亜空は楽園かもしれない。
「あ……」
ふと、レヴィさんが立ち止まって一言漏らした。
こういう何気ない仕草といい、女子高生に見える、本当に。
――いや、見えた。
その時までは。
「でも、どこかと戦争になったら、必ず呼んでほしいです。だって……戦争ならいくら殺しても問題ないですもんね? では、失礼しまーす!」
振り返って屈託なく笑うレヴィさんの表情は、口調と内容とのギャップも相まって背筋がぞくっとした。
スキュラは種族として深くヒューマンを憎悪している。その理由までは資料に書かれていない。
ただ彼女の場合は、ヒューマンであるかどうかも問わず、殺すの大好きなバトルジャンキーと言った方がいいのかも。
血が舞い肉片が躍るようなデンジャラスな空間そのものを愛しているというか。
……なんにせよ、やっぱり異端児なんだな、と思った。
「野心が戦いだけに向いているという意味では安全な子ではありますが……大丈夫ですか、若様?」
「まだまだランキングに参加しても中堅から出てこないレベルだろうし、問題ないんじゃないかな」
「ああいう子は、環境が整うと化けると思いますけど……。強化と言いますか、凶化と言いますか、それとも狂化でしょうか」
何故か、当てはまる漢字が全部分かった。
殺し合いにならないように、亜空ランキングはきっちりシステムが構築されているから、そこは安心できる。
時々……識とかにガス抜きしてもらえば大丈夫さ。
……体を変異させて魔術を乱射しながら襲い掛かってくる女子高生の相手なんて、精神的に僕はご免だけど。
「ええっと、お次の方は……」
次はセイレーンだった。
上半身は人の女性、下半身は鳥。
僕は背中に翼が生えているんだと思っていたけど、目の前にいるセイレーンは腕が翼になっていて、鳥成分強めの種族だった。そしてよく言えば陽気で明るく、客観的に見れば少しばかり子供っぽくもある性格の持ち主が多い印象。
前にエマは、陸にいるノリが似た種族と揉めた事があるから、ご機嫌が心配でもある。
セイレーン達は海というか海辺の砂浜や岩礁なんかをメインの生活域にしていて、亜空では少し沖にある切り立った断崖の島がお気に入りだとか。
別に住んでもらって問題はないので許可した。
彼女達も人魚同様に基本的には平和主義な種族で、歌好きな点も似ている。
一方で、女性しかいない種族の持つ問題点はゴルゴンに似ていた。子を生すのに他種族の男を必要とする、って部分だ。
この試験期間中に彼女達の種族の事情を知るいくつかの種族の間で話し合いがなされ、問題にはなっていないし、僕としても双方合意の上であれば特に異議はない。
ライム辺りも一安心だろう。
もし何かの間違いで襲われても、経験豊富な彼なら多分〝ばっちこい〟ってなるんじゃないかな、うん。手伝ってはあげられないけど頑張れ。
人魚やローレライ達と合同で歌を披露する計画についても話してくれたから、その流れでさっき思いついた〝お祭り〟の事を伝えると、彼女達は歓声を上げて飛び回らんばかりに喜んでいた。
ノリのいい種族だ。
セイレーン達は、次に面談が控えているローレライをくれぐれもよろしくお願いします、と頭を下げて退室した。
仲良き事は素晴らしき哉、だね。
「賑やかな方々でしたね」
「エマが怒り出さなくて良かったよ」
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「あれは! アルエレメラがあまりに礼を失していたからです。事実、今の彼らはそれなりの振舞いができているのですよ? つまり、実際はできるのにやらなかったわけで、私が怒ったのはそこなのです!」
……。
僕も大概他人の事を言える身じゃないけど、サーカスのライオンが火の輪をくぐれるからって、野生のライオンにそれをやれって言うようなものなんじゃないかな、と思ってみたり。
「何か?」
「いや、なんでも」
何はともあれ、セイレーンの態度についてはエマにとって許容範囲内だった。セーフ。
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