お母様が私の恋路の邪魔をする

ものくろぱんだ

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◆扉の前で呆然とする馬鹿の話

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「・・・何をしているので?」
「・・・はっ」

口を馬鹿みたいに開けて呆然とお嬢様の部屋の扉を見つめる灰銀頭に声をかける。

ばっとこちらを見る灰色の瞳。
相変わらず顔だけはいいですねぇ。

「・・・何かあったので?」
「あ・・・や、天国見てました、すんません」
「すみません」
「すみません・・・」
「いいでしょう」

・・・本当に、

さっさと部屋に戻れと促せば、ぺこぺこと頭を下げる灰銀頭。

それを見送って、ポツリと呟いた。

「・・・お幸せそうでなにより、

もう、あなたのそばに侍ることは許されませんが・・・。
最期の時、あなたが望んだように、どうか。

幸せに、なってください。

「だって、あなたは馬鹿なので」

ただの側近に、大天使を愛しているだなんて言い出す馬鹿のこと、嫌いじゃありませんでしたよ。

私も、微弱ながらお力添えを。

どうか今度こそ、あんな結末を迎えないよう。
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