暇つぶしに恋愛を〜 ありえない恋をするまで 君に会いたい

みー

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20年後 葉

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 日常を書いたヒューマンドラマの長編小説だった。
 小説の中に有、本人が紛れ込んでいた、紛れていた部分だけ頭の中に残った。

 この題名、初めて見た時、中の文章はどうでも良くなった。半日に涙が止まる事がなかった
 
 小説 Yu Yo

 僕と有が、いた。

 本当はもっと辛さ動揺を書きたかったのかもしれない。僕の為我慢したのだろう。

 飛ぶ鳥跡を残さず、、、この言葉、有だ。

 20年前、ナナは
「ヨウさんの為の小説ですが、父が書いていた時は、期限のある余命宣告ではないので、所々に父が出てきますが、フィクション小説です」と、軽く教えてくれた。

 

 僕とナナは20年前、遊園地デートから付きあいだした。
 その時この小説がある事をナナが教えてくれた、見て良いと言ってくれたが、これからナナと手をとって行こうという時に、有の小説は僕には重かった。
 当時は有の比重がまだ大きい、時期がきたら見せてもらうつもりだった。

 有と過ごした日が遠い昔になった。
 近いうちに、ナナと20年記念旅行に行く予定だ。

 

 その当時、薄い人間が成功した後に何もない僕自身に、悩んでいた。
 B子さんの助言の、3人のおかげで悩みが消えた。

 仕事は週2日、後は、余暇だ。
 ナナは僕の家に引っ越しをして、4人で上手く生活した、ナナが3人の面倒事をやってくれた、
 
 英も、最初の頃は面白くなさそうだったが、今だに週1回は僕の家に来てくれる。

リョクは、もうすぐ40歳になる、希望通り国を動かしているかどうかは知らないが、公務員になった。

 まだ売れないバンドマンと時間が合えば会っているらしい。

 リョクの大学合格のお祝いを家でやっている時、いきなりバンドマンと彼女さんが尋ねてきた事があった。

(リョクが前日に家族に祝ってもらうとメッセージを送っていたらしい)
 リョクも驚いていたが、喜んでいた。
僕も会いたいと思っていたので、大歓迎だった。

 バンドマンさんは、僕とナナと英の3人を見て、
「なんか、やべェ、来るんじゃなかった、おれが霞む、さっさと帰ろう」と、リョクにお祝いの袋を渡し、彼女さんに言っていた。

「えっ、まだいましょ。普段見ることないし、こんな素敵な人達いるのね、TVの中にしかいないと思ってい
た。ほらTVって作っているでしょ」

「おまえさぁ、TVの中のカッコイイやつって、作られていると思ったの」

「そうよ、全身修正済みでしょ」

「そうか、、、そうだよ」

 2人の会話を聞いて僕達は、笑いあった。漫才より面白い。20年前初対面の僕の前での2人の会話は鮮明に印象的だった。

 この前、バンドマンってまだやっているのかと聞いたら、(たぶん、一生だ)って、笑って言っていた。

 25歳で、マンションを買い独立している。
アルバイトのお金を、株と投資で増やしたようだ。
 ナナが教えていたというより、やってあげてた気もするが、リョクは自分の才能だと笑っていた。
 ナナもあわせてあげていた。

 ばあちゃんは5年前、100歳で有の所へ行った。

 
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