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3日目 旅館
しおりを挟む日本庭園が素晴らしい旅館だった。
部屋に通されテーブル一杯に、豪華な料理が並んでいた。
記念旅行最後の日は温泉旅館だった。
「ナナこの旅館の離れの個室、人気宿によく選ばれているよな、ありがとう、泊まれて嬉しいよ」
「私とヨウさんの20年記念です。無理を通しましたヨウさんに喜んでもらいたかった」
「喜ぶよ、最高だな」
「なんか、私の告白の3日間になりました。
私的には、満足でしたが、受け取ったヨウさんは、どうでした」
「ナナ、あんまりさらっと聞かないでよ。
ナナのお母さんは、ナナから見ると色々思う事あると思うけど、
僕から見ると、ナナを産んでくれた事、有から離れてくれた事、僕とナナの関係を認めてくれた事、感謝している。
初恋が僕だったって事は、嬉しいの一言だよ。
病気の事は、頭に入れて置いて、今まで通りの生活だよな」
「全部に有がいます。私は有から離れたい。
父は、狡いです。
私がお父さんを必要としていた時期にはいなくて、私の肝心な場面で、出てきて邪魔をする。
ヨウさんの大切な時間も奪った。」
「うん。そうなるのかな、」
「この3つは、後でまた話しましょう。
ヨウさんに聞きたい事があるんですが、この20年間、色々な所に旅行、勉強の名目で様々な場所に行きましたよね、
本当は私、ヨウさんと一緒に楽しみたくて次々と予定を入れました」
「えっ、様々な場所の体験とか講演会資料の為じゃなかったの」
「資料に殆ど使っていないでしょう、私が最新情報を探して膨らませて作った資料が多いです」
「まあね、行った所の話題入れてもちょっとだけだしな、あっ聞きたい事って何」
「2人で行った場所で、一番思い出深い所は何処ですか」
「20年前の真夏の遊園地デートだよ、決まっているだろう」
「やっぱり、私も同じです」
「遊園地に誘われた日、僕が悩んでいる事言ったから気分転換に誘ってくれたんだよな」
「違います。告白するつもりで誘いました。その日はヨウさんからの誘いで、僕が告白をする日ではないと思ったからです」
「ああ、そうか。
あの日誘ったのは占いの先生に言われたからなんだ」
「なんですか。初めて聞きました」
「ああ、初めて言うんだった、もう昔に教えたつもりでいたよ」
「早く、教えてください」
「この話も、運命的な話だよ。
ナナが初めて僕に会いにラジオ局に来ただろう、あの日一緒に仕事をしていたB 子って言う俳優が、数年後占い師になったんだよ。
僕はあの辺り数年間、悩んでいたのを見かねて英が占いでもして貰えば、気分が変わるかもしれないと言ってくれたんだが、最初は断ったんだ。
その後1回10万と言う値段を聞いたら、興味が出て、英に頼んだ。
B子に会って、占う覚悟はあるかと聞かれ、ないと言ったら、帰れと言われたんだ。
帰り際、3人に会って話しなさい答えが見えるはずだと言われた。
ナナ、英、リョクの3人と話した。以上
、B子ともナナとも初対面の日から運命が動き出したんだ、、まあナナとは小さい時会っていたけどな」
「へぇ、なんか凄いですね、
英さんとリョクはなんと言っていましたか」
「英は趣味を見つけろと、リョクはナナと恋でもして見ればと言っていたなあ」
「リョクいい事いうなあ、ヨウさんは、ありえないって頑固に言ったんだろうな」
「まあな、その後ナナと一緒になったら悩み消えた、ありがとう、不思議だろ」
「うん」
「20年殆ど一緒だったな、感謝している。面倒な事全部やってくれた。リョクとばあちゃんの事も大切にしてくれた。ありがとう」
「そんなの言わなくていいんです。家族ですから、あたり前です。
最近、戸籍が別なのは気になりますが、どうしたらいいのか・・」
「僕に養子に入るのか、僕が養子に入るか、どれが一番良いのか、ナナのお母さん、おじいさん、おばあさんを考えると、このままが良いのかと思うしね」
「紙1枚で、とも思いますが、だんだん年を重ねるうちに、亡くなったら離れるんだと思うと寂しいです」
「そうだな・・」
「今度ゆっくり、リョクも交えて話し合いましょう」
「ああ、そうしよう、ばあちゃんなら、(ナナ私の戸籍に入りなさい)って言うんだろうな
まあ、今、考えても、たらればだからなあ」
「そういえば、
ヨウさん、おばあさんの杖良く持ってきましたね、喜んでいますよ」
「ああ、」
母が気に入って使っていた杖を母の代わりに持ってきたが、本当は母も一緒に連れてきたかった。
「僕の小さい時は、母の後ろに隠れる、子供だったんだ、
ナナが知っている晩年の母は凄い我儘だったろう。ずっと若い時から変わりないよ。
我儘さを外に向けて、僕を守ってくれたんだ。前にも言ったと思うけど、僕は小さくて女の子みたいな、どこにも馴染めない子供だった。
過保護に育てられたんだ、母なりに頑張ったんだろうな、外の世界で良い思い出ないけど、母は優しかった。それだけだよ。好きな事だけしないって、笑えるよな。
反面教師だった。僕はリョクに僕のようになってほしくないので、勉強の大切さを教えたんだ。
僕さぁ、30過ぎまでママって呼んでたんだ。自分でも呆れるよ、、。
でもやっぱり、我儘でも大好きだったよ」
「おばあさんは、私にはとっても優しくしてくれましたよ。ヨウさんやリョクに我儘言っているの見ると、少し羨ましかったです。英さんにも我儘言うんですよ、」
「ばあちゃんは、ナナが家の事全部やってくれているのわかっているから、少しは我慢してたのかな、ナナにはばあちゃんも凄く感謝していたよ」
「そうですね。いつも、、、ありがとう、ありがとうって言ってくれてた」
「晩年はだんだんと動けないし、話も出来なくなって来たよな、僕が手を握っていると、
(ヨウ、あなたが小さい時良く海を見に行ってたね、また行きましょう)って、
(一緒に行こうな)って言ったんだ。
それが最後の会話になった。寂しいよ」
「そうでしたか」
「ばあちゃんは大往生だから良いよ。
ナナが一番辛いのに、病気の事、教えてくれてありがとうな」
「・・・」
「全て今まで通りなって、強がり言っても、やっぱり辛い、僕も強くなるよ、今はそれしか言えないよ、治療法とかまだ無いの」
「医学の進歩は日進月歩で凄いので、無い事はないですが、ちょっと考え中かな、今は病気の事はリョクとか英さんには言わないつもりです」
「そういえば、リョクが高校生の頃、知らない幸せって言っていたよ」
「へぇ、高校生で凄い事言って言ったんだ」
「僕が悩んでいた時期だよ、何も気づかなきゃよかっのにって、言われた。
それより、治療出来るの、なんで教えてくれないの、考える必要ないでしょ、何か問題があるの」
「ううん、そうですね、調べると直ぐわかるのでいいますが、治療薬の副作用が脳の萎縮です。
明日、亡くなるかもしれない病気の薬です。
急激な脳萎縮で生活が困難になり、無菌の施設での生活になります、誰とも会えません。
私はヨウさんと一緒だから生きたい。体だけ生きて、何が楽しいんですか、」
「・・」
「考え中と言いましたが、治療は受けないつもりです」
「検査結果出てひと月たったよな、治療するなら早くって言われたんだろう」
「まあ、そうですが」
「なあ、、ナナ、、僕はナナとこのまま生活をしたい、僕の我儘だろうか」
「私も同じです」
「もし、ナナが明日亡くなったら僕は後悔するだろう。
・・・
治療法があるなら、生きて欲しい、僕の事がわからなくなっても、ナナは、その事が悲しい事だって、、わからないんだよな、」
「絶対に、治療は受けません。
今まで大丈夫だったので、、これからも大丈夫です」
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