暇つぶしに恋愛を〜 ありえない恋をするまで 君に会いたい

みー

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4人で話し合い

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 3日間の記念旅行も終わり、4日目の昼頃は重い気持ちで運転していたが、あっちこっちの道の駅で特産品を大量に購入した。
 夕方には家のソファにゴロゴロして、僕はリョクと英がくるのを待った。
 ナナは道の駅で買った食材で、夕飯の準備中だった。

 いつもなら、ナナの側に行って(何か手伝おう)って言うが、そんな気になれない。
 だいぶナナに甘えているのはわかるが、頭の中は子供のままだ、自分で自分がもどかしい。

「今まで通りに行きませんか、ヨウさん暗いです」

「えっ、今まで通りだよ」

「・・」無言のナナは、呆れた顔だった。

 偶然駅で一緒になったと言って、リョクと英が来た。
 4人分の夕飯をナナが用意してくれていたので食べながら話しをする事にした。

「お土産くれる為にわざわざ呼んだの、いつでもよかったのに」と、リョクは少し機嫌が悪い。
 最近仕事が忙しくて、疲れたと言っていたのを僕は思い出した。

「ああ、悪いなあ、父ちゃんの都合で呼び出して」

「別に、良いけど」

「リョクも、いい年になってもヨウの前では、いつまでも子供だな」と、英がリョクを揶揄った。

「ふん、おっさん、余計なお世話だよ」
 リョクは、機嫌が悪いのが益々機嫌が悪くなっていた。

「まあまあ、食べてください、全部美味しいはずです」と、ナナがおちゃらけて言った。

「俺、旅行の惚気聞きたくないからな」と、英なりの冗談をヨウに言った。

「ああ、そうだな、、うん、2人に話があるんだ」リョクと英の顔を見ながら、ためらいながら僕は言った。

「あぁ、話があるって呼ばれたんだった。父ちゃん面倒な話は聞きたくないからなあ、自分で解決しろよ」

「リョク、おまえは相変わらずだな、、
旅行中に来いって連絡来たんだ、面倒な話に決まっているだろう。
 疲れて旅行から帰って来て、俺達を速攻呼ぶ訳ないだろ」

「おっさん、それくらい分かっているよ。フェイントだよ、おっさんだって惚気なんたらって言ってたろ、おあいこだよ、、父ちゃん、言えよ、」

「じぁ、私から言います。
 私の父、有と言いますが、ヨウさんの友達でした。28歳の時m症候群と言う病気で、突然亡くなりました。そういう病気です。防ぎようがない病気でした。
 遺伝性の病気です。

 私は、2か月前この病気の検査を受けました。検査を受けた理由は、遺伝性の病気と知っていましたので、私は受け継いでいないと確認の為です。
 20年記念旅行を目前に安心したかったのかもしれません。

 ひと月前に結果がでました。
 私は、父と同じ病気でした。ヨウさんに教えて良いのかひと月悩みました。
 言わずに、急に亡くなってしまえば、父の似の前です。
 
旅行最終日、昨日、ヨウさんに病気の事伝えました」

 2人は、呆然と聞いている。
 僕は、涙が出て止まらない。



 暫く4人は、黙り込んだん。
ナナが、

「父の時は治療薬ありませんでしたが、今はあります」

 リョクと英が一瞬明るくなったように見えたが、僕の涙はまだ止まらない。

「治療薬使えばいいんだろう」リョクが言った。

 英は携帯で治療薬を検索していた。

「・・」英は、携帯を見て言葉を失っていた。

リョクも携帯で検索しだした。「・・」

また、沈黙した。

 ここは僕が言わないといけない、頭の中ではわかっているけど、言葉がなかなか出ない、
(落ち着け、泣くな)と自分に言い聞かせた。

「僕は、ナナに治療を受けて、寿命まで生きて欲しい。
 治療を受けないで、もしナナが亡くなってしまったら僕は後悔する。

 ナナは治療を受けないと言うが、ナナが僕の立場だったら、同じ事を言うって、、、言ってくれたよな、
・・・
 この考えが正解だとも、、わからない、
リョク、英、僕はどうしたらナナの事を、気持ち良く(治療して来いよ)と、送り出せるんだろうか」

「急な脳の萎縮による生活困難、無菌の施設にて外部との接触禁止って、おれらの事忘れて、会う事も出来ないんだろう」
 リョクは携帯を見て言いながら、ため息をついた。

「でも、生きている」英が、言った。


ナナが僕達3人を見ながら、

「ひと月前、検査結果を見た時、目の前が真っ暗になり、真っ暗な穴に堕ちたような気持ちになりました。

 この結果をヨウさんに知らせるべきか、悩みました。
 親子で同じ過ちは犯せない、伝えようと決めました。
 人生経験も少ない有の言わない判断は、今は気持ちがわかります。

 たしかに、知らない幸せもたくさんある事も、わかっているつもりです。

 記念旅行の最終日に伝えたのは、旅行という現実から離れた場所で言うと、何かかが変わるんじゃないか、期待がありました。
 変わる訳ありませんよね、

 治療薬も伝えたくなかった。今は調べると直ぐわかります。

 伝えた後の、私の気持ちわかりますか、・・
全部終わった、と思いました。

 5歳の初恋が実ったのは夢だった。
20年一緒だったのも夢だった、

・・結末が悲しい小説を私は読み終わった・・

上手く伝えれないのが、もどかしいですが、
辛いです」
 一言、一言を、ナナはゆっくり話た。


10分以上の沈黙後、

「俺が呼ばれた理由わかった。3人は仲の良い家族だ。
 情がお互い深すぎて、進めない。

 急に来る病気だから治療も早い方がいいんだろう。

 ナナ、治療進めていいのか、、、

 ヨウがなんと言おうと、ナナの気持ちが一番優先だ」

 英に、一番嫌な事を言わせた。やっぱり英は凄い、僕の気持ちがわかっている。

 僕は心の中で、英にありがとうと言った。
 だいぶ冷静になってきた。


「私は、今まで通りの生活をしたい。
…朝起きる毎に、生きていると確認する生活を考えると、私と同じ事をヨウさんも考える生活になる・・
 昨日もヨウさんに説得され、ずっと考えました。
 英さんの都合のいい時に一緒に病院に行ってもらえますか」

「わかった、明日予約の電話して、病院の先生の都合の良い日教えろ、俺が合わせるから一緒に行こう」

「ありがとうございます、明日決まったら英さんに連絡します」

 後味の悪い集まりになったが、仕方がない。
リョクと英は泊まらずに、帰った。

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