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一部 同じ日のループ

6-③エレベーターの中で※

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 ゲーセンから出て、デパートの最上階にある観覧車に乗ろうということになった。そのためにエレベーターに乗る。乗ったのは三浦と涼太の二人だけで、どことなく気まずい。
 何か喋るべきだろうか。プリクラ撮れなくて残念だったね、とか?先ほどの想像と体の熱を思い出しかけて、慌てて飲み込む。



 ――ガタンッ


 小さな音を立てて、エレベーターが止まった。


「へっ」



 こんな密室で二人っきりで閉じ込められてしまったら……まずいんじゃないか?







「ね、もし今直って、突然開いたら、待ってた人びっくりしちゃうね?涼太のやらしいところ全部見えちゃうね」
「やだあっ」

 扉と反対側の壁に手をついて、尻を扉に突き出すようなポーズをとらされている。上半身は乱れてもいないのに、ズボンと下着だけ下ろされて、むき出しになった尻に指を突っ込まれた。

 ローションに濡れた指がズプズプと出入りするのを、キュンキュンと締め付けてしまう。そうして締め付けると指が内壁に引っ掛かって甘い声が漏れる。

「んんっ」
「ほら、美味しそうにパクパクしてる」
「やっ、ひろげちゃやだっ」

 両手の人差し指で、扉に見せつけるように広げられる。飲み込まされたローションがトロトロと溢れだして、そこが期待したように収縮する。

 もしも今、エレベーターが直ったら。
 扉が開いて、その向こうに誰かがいたら。

 柴田の前で犯された時のことを思い出す。あんな風に、誰かに熱のこもった目で見られながら、犯される?
 ……想像するだけで体温が上がるような気がした。

「初めてなのにこんなにいやらしくて可愛い……もう入れていい?」
「ひんっ♡だめっ、こんなとこで……」
「こんなところじゃなきゃいいの?」
「あっ♡ズプズプしちゃだめっ……っ♡」

 こんなところでしたら変態だ。なのに体はあさましく快楽に溺れる。指だけじゃ物足りなくて、はやく熱いもので貫いて欲しくて。







「……あっ、動いた」
「……っ!」
「一瞬閉じ込められたかと思ったけどすぐ動いてよかったね。……?涼太、どうしたの?」
「…………なんでもない」


 想像していた三浦の熱のこもった視線を思い出して、目をそらす。
 ……さっきから、どうしてこんなことを考えてしまうんだろうか。

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