常夜灯
缶ビールと空き缶だけの冷蔵庫。眠れない夜。終電を逃すことにすら慣れた、空っぽの日々。
黒瀬冬馬、27歳。壊れかけていることに気づかないまま、緩やかに腐っていくだけの生活を送っていた。
深夜のコンビニの前で、凍えている青年を見つけた。女と見紛う顔に、光のない目。水無瀬司、19歳。虐待の家から逃げてきて、もう怯えることにすら疲れていた。
放っておけばよかった。面倒ごとだとわかっていた。それでも差し出したカップ麺に、あいつは「いただきます」と言った。
味噌汁の匂い。常夜灯のオレンジ色の光。「おかえり」の二文字。空っぽだった部屋に少しずつ生活が根を下ろし、淀んでいた空気がかすかに揺れ始める——壊れた者同士が、ただ隣にいることで息を覚えていく話。
社畜SE×女顔の家出青年/全4話+番外編
※表紙と本編にAIを使用しています
黒瀬冬馬、27歳。壊れかけていることに気づかないまま、緩やかに腐っていくだけの生活を送っていた。
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放っておけばよかった。面倒ごとだとわかっていた。それでも差し出したカップ麺に、あいつは「いただきます」と言った。
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