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学園生活ですわ!3

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「ねーえーさーんー! 今日は父様もフリード兄様もクロード兄様もいないんだよ! 稽古つけてくれよぉー」

「今日は明日クロード様にお召し上がりいただくカレーを煮込むから無理。
 私じゃなくて、もっと強い殿方に頼んだら?」

 祖父母は強化魔法の達人で、王国にその人ありと言われる人たちだけど私はちょっと妄想癖の強いレディなだけよ? 多少、お遊び程度には使えるけどお師匠などいないし。
 料理をするにあたり、強化魔法を覚えたけれど。
 美味しいお肉を仕留めたり、お魚を釣ったり、大量の野菜を剥いたり切ったりするためにも根性で習得しましたの。
 これこそ、愛のなせるワ・ザ! ですの!

「義姉さん。俺の中でクロード兄様とのデートを邪魔されたからって、邪法使いの魔法使いが呼んだ魔物をフライパンで殴り殺すのは十分強いに分類されると思う」

「殺してないわよ! 再生する気が失せるまで叩いて叩いて叩き続けて、クロード様の素晴らしさを延々と説き伏せただけよ! あの根性無し、なぁにが大悪魔よ! 『頼むから死なせてくれ』よ! 私の聖書『クロード様に捧げる愛の賛歌№7』で挫折して! まだ第三章五節までしかいってなかったのよ! №79まであったのに!
 あれは悪魔が勝手に消滅しただけよ! 自主的にいなくなっただけ!」

「それは更に怖い」

「何故? 私のクロード様への愛の前に敗北したのだけよ? ちょっと途中で反応薄くなったり、相槌が適当になったら聖水ぶっかけてぶっ飛ばしたけど。
 平和的な、愛の勝利なのよ……! やはりクロード様は素晴らしいの! ラブパワーは世界を平和にするのよ!」

「俺は義姉さんが味方なのは嬉しいけれど、自分の婚約者じゃなくて心底よかったと思っている」

「ローゼスは十分素敵よ? ただクロード様の足元にも及ばないだけで」

「義姉さん、どうかそのままの貴女でいてください」

 褒められているのに、なぜかローゼスから怯えの色を感じるのはなぜか。
 なんでそんなに必死なの。私は浮気する気なんて微塵もない。泥棒猫相手にキャットファイトはいつでも受けて立つけど、最近は不戦勝ばかり。
 まあ、クロード様をディスる輩も減ったので良しとしましょう。
 クロード様は相変わらずお優しくて、紳士で、それでもやっぱりお忙しいの。
 でも、お茶会はちゃんと都合を付けてくださるし、お誕生日やお祝いの品を忘れたことがないの。
 糞親父は忘れるがな。


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