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続 少し前の赤岩くんたち

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赤岩は、結羽とカナトくんを連れて、動植物園で遊んでいた。

いくつもの温室でサボテンや南国のフルーツの樹木を見て回りブーゲンビリアのピンクの花のような葉のゲートのところでスマホで写真をとったりした。

人工の滝壺でマーライオンの彫像の前でも写真をとった。そこの池には、コインがたくさん沈んでいる。

 何処の国の観光地でも大概は水場にはコインが沈んでいるものである。例え、コインを投げないでと書かれた看板がある場合でも皆やってるからと。ここには魚はいないけど、他の水鳥や鯉が棲んでるところでそれをやるべきではないし、買える専用の餌以外をあげてはいけません。

それを、守れる人ばかりならいいんですけどねぇ。


このエリアが偶然空いていて良かった。


近くで違反してる人を見て注意した場合は、こっちが正しくとも、双方が嫌な気分になるものなのだ。喧嘩まではいかずとも止めたあとで悪態つくものが大半だとは思うのであまり出くわしたくない。トラブルは、極力回避したい。知人の子供を預かってるときは正に。


水鳥がたくさんいる大きな池では、モナカの中に緑色の丸い餌が入ってるものが小さな自販機で売られている。皆で、1個ずつ買ってみた。


最初は、遠くにいた白鳥やオシドリや鴨たちに黒い鯉が集まってきた。すごい勢いだった。

「うわぁ、すごい。こんなにいたんだぁ。どこに隠れていたんだろう?」

「あ、あのおっきな鳥ばっかたくさん食べてるぅ。他の子にあげたつもりなのにぃ。」

「蓄えといて、あとで、小さいやつにもわけるんじゃないか?ほら。」

一見、弱肉強食のようでいて鳥の世界は以外と優しい。意中のメスや、自らの子供に口渡しであげているのだ。

「仲良しだねぇ。…叔父さんたちもくれば良かったのに…。」

カナトくんは、少し寂しそうだった。

「カナトくん、こんどは、朝陽さんたちをここに誘ったらどうです?叔父さんも付いてきてくれるかもしれませんよ。神崎先輩が来るならさっきの犬塚さん一家も呼んで皆で来たらきっとすごく楽しいですよ。」

「あの双子ちゃんたち、すごくいいこ達でしたね。また会いたいなぁ。」

もしも、双子ちゃんの片割れがカナトくんと将来、付き合いでもして例えば結ちゃんと結婚したとしたら面白いだろうなと思った。先程は、どちらかといえば、誓くんのほうがカナトくんに懐いていたのだが…。まだ、わからない。

「きっと、会えるんじゃなぁい?犬塚さんは知らないけど。カナちゃん先輩の親戚?ならカナトくんにとってもきっとそうだよぉ。」

「違いない。犬塚さんたち、クロトさんと神崎先輩のことをわりとあっさり認めてくれていたからな。」

「そっか。叔父さんっていうか父さんみたいな人から引き離されるんじゃなくて家族や親戚が増えると思えばいいんだよね。」

この子は、聞きわけが良すぎると思う。

「そんなに、急いで大人にならなくても…といいたいんですが…そうも言ってられませんかね。大人たちのほうが子供みたいなんで。クロトさん、カナトくんのこと大事に思っていますけど、一番はカナエさん…神崎先輩でしょうし。」

「きっと、カナトくんにもいつかはあんたが一番好きよって言ってくれる誰かが見つかるって!ガンバ!」

好きが噛み合うかどうかは、ものすごく奇跡なはずなんだけどな。

「YES!MAMU。」この子も面白い子だ。

「アハ!ボク、ママになっちゃった!良いよ、うちの子になってもっ。クフフっ。」

いつの間にか、カナトくんを真ん中にして3人で仲良く手を繋いで動物と触れあえるコーナーまで来ていたのだった。

そして、アルパカやポニーにヤギやモルモットたちに触ったり飼育員から買った餌をあげたりした。
主に、リンゴやキャベツに人参で小さなバケツに入っていた。こっちは、500円か。さっきのは1個200円くらいした。

カピバラは、温水?の水場からあがって、一本100円の餌の笹に殺到した。思ってたよりだいぶデカイ。ネズミの仲間とは思えないほどだった。

「へぇー、パンダと同じもの食べるんだぁ。」

すごい勢いだった。小さな子だったら逃げ出してもおかしくないほどだ。なのに、この子は落ち着いていた。クロトさんたちのかわりにここでも写真を撮った。
「カナトくん、こっちむいて、はい。チーズ。」

「ねぇ、なんで日本じゃ写真撮るときはチーズなんだろうね。はんぺんじゃだめなの?」

「チーズっていうといい感じに口元が笑顔の形になるからですよ。っと。」ぱしゃ。

「あのー、写真お願いしてもいいですかぁ?ここ押して下さい。」

近くに他の家族連れが来て写真をとってほしそうだったが、俺のとこには話しかけてこず、結羽のほうに声をかけてきた。結羽のほうが愛想よく見えるんだよな。やっぱり。飼育員さんはグッズ販売なども有り、丁度忙しそうだった。

昔の結羽だったら、すげなく断って俺のほうにいくように言ったりしたかも知れないが、そういうと相手は大概俺の外見だけ見て勝手に恐れて逃げていくと分かっていたので結羽も素直に応じた。

俺の代わりに憤っていたあいつは、それが続くと慣れてしまったのだ。返す際に、もしかして芸能人かモデルかと興奮気味に詮索されるのもいつものルーティンだった。仕方がない。











追記 モデルにした場所や施設は実在したりしていなかったりと曖昧です。なにぶん、ここにいったのが結構昔なのです。だいたいグルメ情報などはあわせています。あのお弁当屋さんは本当に美味しいのですが店名は明かせません。価格設定も現実とは違ってたりしてるかもしれません。書いてるうちに詳しく描きこみすぎる傾向があるので予定よりも話が長くなりました。誤字も自分でなるたけすぐに気づいた時に直したり目次のタイトルと書き出した内容が合わないと直しが入るので、すみません。




 


 

 
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