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そして白鬼は王女と別れて
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そんなフォスキーアを冷ややかな目で見ていた白鬼は、音もなく立ち上がりました。
「フォスキーア・アナスン。ファイルヒェンはどこに行ったんだ」
その言葉に、フォスキーアはびくりと体を揺らしました。目は皿のようになり、冷や汗がだらだらと流れています。
「お、お前、なんで……まさか、本当に、あの庭師なのか?」
「ああそうだよ。信じるか信じないかは勝手だが、俺は不死身なんだ。だから、あの海の中でも生きていられた。最近になって足枷が錆びて壊れてな、浮かんでこれたんだ」
白鬼の説明に、フォスキーアはわなわなと身を震わせてました。そんな彼に、白鬼は一歩詰め寄ります。
「それで、ファイルヒェンはどこに行ったんだ」
歯の根が合わなくなっていたフォスキーアですが、やがてなんとかといった風に声を絞り出しました。
「私は知らない! 結婚式が終わった夜に、どこかにいなくなったんだ! 私だって、ずっと探している。彼女はアナスン王家に泥を塗った。見つけ出して、きちんと罰を受けてもらわなければ気が済まない!」
白鬼は目の前が真っ赤になったのを、なんとか抑えつけました。
「俺はお前の言ったことに納得した。俺と一緒になってもファイルヒェンは幸せになれない。俺がいない方が彼女は幸せになれるって。だから俺は海の底に沈んだんだ。でも、違ってたんだな。俺が間違っていた」
冷たい目を向けてくる白鬼に、フォスキーアは歯ぎしりをしました。
「おい兵士たち、この化け物を捕まえるんだ! 二度と私の目の前に現れないように、今度は八つ裂きにでもしてしまえ!!」
フォスキーアの命令に、兵士たちが白鬼を捕まえようと動き始めました。しかし、彼らの行く手をティグレが遮りました。兵士たちから庇うように、白鬼を背に立ちはだかります。
そんなティグレを見て、フォスキーアは声を荒げました。
「ティグレ! 何をしているんだ! そいつは不老不死の化け物なんだぞ! 君も見ただろう、彼の傷がすぐに癒えたのを!」
「見ました。だけど、化け物なんかじゃありません。彼は教会の子供たちに優しく接してくれました。それにファイルヒェンという女性を愛して、彼女の幸せを願っている。優しい人です。そんな彼を八つ裂きにするだなんて、お父さまの方が化け物です!」
ティグレの言葉に、フォスキーアは呆然としました。兵士たちも、どうしていいものかと迷っています。
ティグレが白鬼を振り返りました。
「今のうちに行って」
彼女の目の縁に宿る輝きに、白鬼は胸が苦しくなりました。
「ありがとう、ティグレ。ごめん」
それだけ言うと、白鬼は駆け出しました。
「フォスキーア・アナスン。ファイルヒェンはどこに行ったんだ」
その言葉に、フォスキーアはびくりと体を揺らしました。目は皿のようになり、冷や汗がだらだらと流れています。
「お、お前、なんで……まさか、本当に、あの庭師なのか?」
「ああそうだよ。信じるか信じないかは勝手だが、俺は不死身なんだ。だから、あの海の中でも生きていられた。最近になって足枷が錆びて壊れてな、浮かんでこれたんだ」
白鬼の説明に、フォスキーアはわなわなと身を震わせてました。そんな彼に、白鬼は一歩詰め寄ります。
「それで、ファイルヒェンはどこに行ったんだ」
歯の根が合わなくなっていたフォスキーアですが、やがてなんとかといった風に声を絞り出しました。
「私は知らない! 結婚式が終わった夜に、どこかにいなくなったんだ! 私だって、ずっと探している。彼女はアナスン王家に泥を塗った。見つけ出して、きちんと罰を受けてもらわなければ気が済まない!」
白鬼は目の前が真っ赤になったのを、なんとか抑えつけました。
「俺はお前の言ったことに納得した。俺と一緒になってもファイルヒェンは幸せになれない。俺がいない方が彼女は幸せになれるって。だから俺は海の底に沈んだんだ。でも、違ってたんだな。俺が間違っていた」
冷たい目を向けてくる白鬼に、フォスキーアは歯ぎしりをしました。
「おい兵士たち、この化け物を捕まえるんだ! 二度と私の目の前に現れないように、今度は八つ裂きにでもしてしまえ!!」
フォスキーアの命令に、兵士たちが白鬼を捕まえようと動き始めました。しかし、彼らの行く手をティグレが遮りました。兵士たちから庇うように、白鬼を背に立ちはだかります。
そんなティグレを見て、フォスキーアは声を荒げました。
「ティグレ! 何をしているんだ! そいつは不老不死の化け物なんだぞ! 君も見ただろう、彼の傷がすぐに癒えたのを!」
「見ました。だけど、化け物なんかじゃありません。彼は教会の子供たちに優しく接してくれました。それにファイルヒェンという女性を愛して、彼女の幸せを願っている。優しい人です。そんな彼を八つ裂きにするだなんて、お父さまの方が化け物です!」
ティグレの言葉に、フォスキーアは呆然としました。兵士たちも、どうしていいものかと迷っています。
ティグレが白鬼を振り返りました。
「今のうちに行って」
彼女の目の縁に宿る輝きに、白鬼は胸が苦しくなりました。
「ありがとう、ティグレ。ごめん」
それだけ言うと、白鬼は駆け出しました。
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