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お買い物

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「ついたぁー!」

「由紀、声をもう少し抑えて?」

あらら、怒られてしまった。
俺たちは病院に行き検査などをしてもらったところ、体に別状はなしと言われた。

「なんでそうなったのかほんとに心当たりはないのか?」

「医者にも言ったけどなんもない昨日はやっと金曜の学校が終わって家に帰宅、ご飯とか済ませてそのまま寝たさ」

ちなみに俺は今父さんが昔仕事の時に使っていた家に一人暮らし中だったりする。まだ解約してないからそのまま使っていいぞと父さんに言われたので有難く貰った。裕太は実家暮らしだけど、

「そうか…んじゃまぁ買い物行きますか」

「おぉー」

そして俺たちはショッピングモールへ、

「んー、なぁ裕太これなんてどうか?」

俺は裕太にクリーム色の服を見せながら言う

「少し明るすぎるような気がする」

「ふむふむなるほど…ならこっちにするか」

「あり」

次に見せたのは濃い青色の服、

「…よし、服とかはこれで今のところは良いか?」

「だな、あとは下着か」

裕太のその言葉に俺は思った。

「なんか恥ずかしいってか犯罪感が凄い感じてしまう予感がするんだが…。」

「がんば」

その思いに裕太は苦笑いをしながらそう答えた。

そしてついてしまった下着売り場、

「俺はここで待ってるから由紀は店員に色々聞きながら下着、そうだな…三着ぐらいでいいんじゃないか?」

「えぇー、一緒に来て欲しいんだが…まぁ頑張る、三着で大丈夫だと思う。んじゃ行ってくるわ?」

「おう、」

そして俺は店内に入り店員さんに色々聞き下着を三着選んで買った。

「買ってきたぞー…あれ?裕太?」

辺りを見渡すが裕太らしき姿はなかった。御手洗かな?っと思い俺は近くにあったベンチに座って裕太を待つことにした。

「…(やっぱり凄い見られてるなぁ)」

ふぅ、っと一息付きながらちらっと周りを見るとやはり俺の事をチラ見してくる人が何人もいた。

「…(そりゃあ銀髪空眼のネコパーカー幼女だもんな、チラ見しない方が無理って話か)」

それに美少女にも見えるもんな!っと付け足しながら裕太を待っていると、

「すまんすまん、ちょっと買い物行ってたわ」

「おかえり」

裕太が帰還してきた。

ヒソヒソと辺りか少しさっきより騒がしくなった。

「…?」

少し聞き耳を立ててみたり…

『ねぇあの子可愛くない!?』『小一くらいかな?確かに可愛いね』『隣の人はお兄さんかな?』『なぁあの幼女の隣にいるやつ絞めないか?』『お、その話詳しく聞こうか?』『うっわ可愛i(ドガッ』『おいおい大丈夫かy(ドスッ』『お前ら2人して何やってんだ(笑)』

「…裕太お兄ちゃん?」

「はっ!?…なぜそうなったんだ?」

おっと、声に出てたみたい。裕太がびっくりしてこっちを見てきた。

「いやぁ周りが裕太のことをな?俺の兄なのか?って言ってたからな」

裕太はその言葉に納得したのか2回ほど頷いてから

「まぁ可愛い子に兄と呼ばれるのは悪くないな」

「あ、ずりぃ俺も呼ばれてみたいのに」

裕太は苦笑いしながら、

「いや、今のお前の場合兄より姉だろ」

その言葉に俺は確かにと思うと同時に兄と呼ばれたかったと思った。

「あ…」

「ん?どうした?」

俺はテレビ売り場を通りかかった時、テレビで流されている特集が目に入った。

「これ、」

「なんだ、あぁ今話題になってるVTuberか?なんだ?デビューでもしてみるのか?」

俺は気になっただけど言おうとしたが裕太のその言葉に俺は、

「…デビューか、良いかもな」

「あ、これする流れだわ」

そうと決まれば!

「裕太!機材買いに行くぞ!」

「わかったがなんでそんなにわくわくしてんだよ!?あと、お金どうすんだ!?」

「…あ、そうだよ…お金、どうしよう」

そうだったと俺はしょんぼりする。

ザワザワ…

『ねぇあの子なんか泣きそうになってない?』『可哀想…』『おいあいつあの可愛い幼女を泣かせたぞ?』『殺るか?刺すか?凸の準備はできてるぜ?』『俺も下の準備はできてるぜ?』『お前は警察にお世話になってこい』『何故だ!』

「あぁもう!分かりましたよ!俺が出すからここから離れるぞ!?」

「え?っ!」

そう裕太が言い俺の手を取りその場から離れた。

「…ふぅ、ここなら周りには見えないよな?」

「裕…太?大…丈夫か?」

俺は走ったせいで息が上がり途切れ途切れでそう言った。

「いや、由紀の方が大丈夫かよ…いや、だめだな。少し座るか」

俺は無言で頷く、

「さっき言ったが、機材俺が買ってやるよ」

そんなことを言う裕太に俺は驚き、

「え!?良いのか!?」

そう言い嬉しくなった。
でも裕太はその後、ただしっと付け足した。

「ただし、俺を由紀のアシスタント兼同居人にさせてもらうからな?」

っと裕太は言う、

「なんだそんなことか…、うん!全然大丈夫だ!逆に申し訳ないぐらいなんだが?大丈夫なのか?」

俺は不安になり裕太のことを見る。

「大丈夫だ、今の由紀には心配だしな。由紀は俺に部屋をくれればいい、俺も親元から離れて暮らしてみたいとは前々から思ってたし」

っと言ってくれた。

「ありがとう裕太!」

俺はガバッと隣に座ってる裕太に思いっきり抱きついた。

「ちょおまっ!」

裕太が何やら慌てふためいているが俺のこの嬉しい気持ちは抑えられないぞ!っと言うように俺はそんな裕太の体に頭をぐりぐりとした。

「はぁ…気が済んだら機材、見に行くぞ?」

そういいながら裕太は俺の頭を撫でる。
裕太は神では?あ、前々から神だったか。そういや俺…学校で裕太ぐらいしか友達と思えるやついなくないか…?考えないどこう…。

その後、気が済んだら俺は裕太と一緒に機材を色々見てたまに店員さんにも助けてもらいながらもなんとか一応は全部買うことが出来た。

「…なぁ裕太」

「なんだ?」

車の中で俺は疑問に思ったことを裕太に言う。

「裕太はどこからかあんな大金持ってきたの?」

そう、機材には高性能なPCもあってそれはばかでかい大金となった。それをすました顔で払った裕太は正直かっこいいと思った。あと心配になった。

「大丈夫?騙されてお金とか払ったらダメだぞ?気をつけろよ?」

「大金は前から貯金していたやつだな?それに騙されないから安心しろ。こんなことすんの由紀だけだからな?」

おぉう…俺だからなのか…、

「それって俺が可愛い幼女だからか?」

そう言うと裕太は、

「ばっかちげぇよ、男の時でもだ!」

っと言ってくれた。その言葉に俺は胸が暖かくなるのを感じた。

そうして俺達は帰宅した。
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