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第十四話 静かな手紙
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第十四話 静かな手紙
東棟の騒ぎがようやく収まったのは、昼を少し過ぎた頃だった。
けれど、それで何かが片づいたわけではない。
割れた鏡は元に戻らない。
打たれた侍女の頬は、腫れが引くまで痛むだろう。
そして何より、屋敷中の人間がもう見てしまった。
ミレイユは勝者の顔をしていたのではなく、思い通りにならない現実に癇癪を起こす子どものように暴れただけだったと。
その事実は、伯爵家の空気を目に見えない形で変えていた。
午後、セレナは執務室へ移り、午前のうちに止まっていた仕事を再開していた。領地から上がってきた今季の収穫見込み、夜会の追加支出の整理、そして昨夜の来客への礼状。
文字を追えば、少しだけ心が落ち着く。
紙の上の数字は、人の気分でねじ曲がらない。
少なくとも、今この瞬間だけは。
「お嬢様」
控えめなノックのあと、侍女頭が入ってきた。
「東棟のほうは?」
セレナが先に問うと、侍女頭は小さく息をついた。
「ひとまず静かになりました。ミレイユ様はお部屋へ閉じこもっておいでです。伯爵夫人が何度かお声をかけましたが……返事はないようで」
「お父様は」
「書斎へお戻りです。かなりお疲れのご様子でした」
疲れているのは父だけではないだろう、とセレナは思ったが口にはしなかった。今この家で本当に疲れていないのは、おそらくミレイユ本人だけだ。彼女は怒り狂い、喚き散らし、誰かを傷つけ、それで少しはすっきりしたつもりでいるかもしれない。
だがそうやって吐き散らした感情が、家の中にどんな澱を残すかまでは考えていない。
「怪我をした侍女は?」
「手当てを済ませました。大事には至りません」
侍女頭は少し迷ってから続けた。
「……皆、怯えております」
やはり、と思う。
今までもミレイユに怯えていた者は多かった。けれど、それはまだ“家の中だけの厄介な癇癪持ちの令嬢”として処理できる範囲だったのだろう。
昨夜、婚約を壊した翌日にこの有様では、もう誰も“可愛い妹君”とは思えない。
「今日のうちに若い侍女たちの配置を少し変えて」
セレナは言った。
「東棟に一人きりで行かせないようにして。どうしても必要なら、必ず二人以上で」
「かしこまりました」
「それから、今夜の見回りは年嵩の者を中心に。万一また物を投げたりされたら危険だから」
「承知いたしました」
侍女頭は一礼したが、すぐには部屋を出ていかなかった。何かまだ言いたげにしている。
「どうしたの」
「その……」
侍女頭は視線を落とした。
「お嬢様がそこまでなさる必要は、もうないのではないかと、下の者の中には申す者もおります」
セレナは手を止めた。
ペン先から一滴、黒いインクが紙へ落ちる。
責める響きではない。むしろ逆だ。長年、何か起こるたびに長女が後始末をしてきたのを見てきたからこその言葉なのだろう。
もう、お嬢様が一人で背負うことはないのではないか。
そう言いたいのだ。
「……そうね」
セレナはようやく答えた。
「たぶん、本当はそうなのだと思う」
侍女頭は顔を上げた。
「でも、今すぐ完全に手を離せるほど、私はまだ器用ではないの。皆に怪我をさせたくないだけよ」
侍女頭の目が少しだけ潤んだ。
「十分でございます」
その一言だけ残して、彼女は静かに下がった。
部屋にまた静けさが戻る。
セレナは机の上のインクの染みを見つめながら、侍女頭の言葉を心の中で反芻した。
もう背負う必要はない。
そうかもしれない。
そうであってほしいとも思う。
だが長いあいだ“自分が支えなければ崩れる”場所に立っていると、たとえ手を離してよいと言われても、指はすぐには開かない。
それが責任感なのか、習慣なのか、それともただの惰性なのか、自分でもよく分からなかった。
午後の陽が少し傾き始めた頃、またグレアムが書簡の束を運んできた。今朝より少し厚い。昨夜の件を聞きつけた家々の反応が、本格的にこちらへ届き始めたのだろう。
「どれも急ぎではございませんが」
「見せて」
セレナは一通ずつ封蝋を確かめていく。
子爵家からの礼状。
遠縁の伯母からの見舞いめいたもの。
そして、その束の中に、見覚えのある落ち着いた紋章があった。
レーヴェン公爵家。
指先が少しだけ止まる。
昼前に届けられた傷薬に続いて、また書簡が来たのだろうか。
「こちらは使いの者が『急ぎではないが、できれば本日中にお手元へ』と」
グレアムが言う。
セレナは頷き、封を切った。
中には一枚の便箋だけが入っていた。相変わらず無駄のない筆致で、アルベルトらしい短さだった。
『午前の騒ぎを聞いた。
こちらの屋敷に、数日ほど客として滞在する意思はあるか。
社交上の体裁が必要なら、母の招待という形に整えられる。
返答は急がない。
ただ、あなたが休む場所を必要としているなら、用意はできる。
アルベルト・レーヴェン』
読み終えた瞬間、セレナはしばらく息をするのを忘れた。
滞在する意思はあるか。
それは、優しい逃避の提案ではなかった。
“可哀想だから匿ってあげる”でも、
“君を救いたい”でもない。
もっと静かで、もっと現実的な言葉だ。
休む場所を必要としているなら、用意はできる。
それだけだった。
けれどその一言の中に、今のセレナに一番必要なものが入っていた。
休む場所。
それを、ここ最近どれほど強く求めていたか、自分でも気づいていなかった。
婚約が壊れたことそのものよりも、
その後も変わらず家のために立ち続けなければならないことのほうが、
ずっと彼女を疲れさせていたのかもしれない。
セレナは便箋を机へ置き、窓の外を見た。
午後の庭は穏やかだった。庭師たちは午前の騒ぎが嘘だったかのように黙々と働いている。噴水の水音が淡く響き、薔薇の花弁が風に揺れる。
あの穏やかさを守るために、自分はどれだけのものを飲み込んできただろう。
そして、それは本当に自分の役目だったのだろうか。
「……お返事は」
グレアムが控えめに問う。
セレナはすぐには答えなかった。
レーヴェン公爵家へ滞在する。
それは確かに、体裁の上でもあり得る提案だ。公爵夫人が慈善事業や社交の相談を名目に伯爵家長女を招くこと自体は、さほど不自然ではない。
だが実際には、伯爵家から距離を置くという宣言になる。
父はどう思うだろう。
継母は慌てるだろう。
ミレイユは、自分が逃げたと笑うかもしれない。
けれど――
セレナはその考えに、自分でも少し驚いた。
もう、彼らがどう思うかだけで自分の行き先を決める必要はないのではないか。
「まだ返事はしません」
彼女は静かに言った。
「でも……」
「でも?」
グレアムが顔を上げる。
「ありがたいと思っているわ」
それは本心だった。
今の自分に必要なのは、正論でも慰めでもない。
ただ、ここ以外にも自分が座れる椅子があるかもしれないと知ること。
それだけで息がしやすくなる。
グレアムはゆっくりと頭を下げた。
「左様でございますか」
その顔に、ほっとしたような影がよぎる。老執事もまた、この家の中だけで長女がすり減っていくのを見ていたのだろう。
「返事を書く時は、あなたに託してもいいかしら」
「もちろんでございます」
グレアムが下がると、セレナは再び便箋へ目を落とした。
母の招待という形に整えられる。
そこまで考えてあるところが、いかにもアルベルトらしい。感情だけで声をかけるのではなく、実際にどう動けばいいかまで含めて考えている。
それは頼もしさであり、同時に少しだけ怖さでもあった。こんなふうに、“現実的な逃げ道”を示されたのは初めてだったからだ。
今まではいつも、耐えるか、黙るか、飲み込むか、その三つしかなかった。
けれど今、別の選択肢が紙の上に置かれている。
不意に、また東棟のほうから物音がした。今度は大きくはない。何かを乱暴に置いたような音だ。
セレナはそちらへ顔を向けた。
ミレイユはまだ、自分の中の勝利が本物だと信じたいのだろう。そうでなければ、あそこまで暴れた自分の滑稽さに耐えられないから。
歪んだ勝利。
その言葉が胸に浮かぶ。
でも自分はもう、その歪みの後始末だけをするために生きる必要はない。
そう思えたこと自体が、今日の大きな変化だった。
セレナはそっと便箋を折りたたんだ。
そして引き出しへしまう前に、もう一度だけその最後の一文を目でなぞる。
あなたが休む場所を必要としているなら、用意はできる。
その言葉は、泣きたくなるほど優しいわけではない。
けれど静かに、確かに、彼女の心のどこかへ届いていた。
東棟の騒ぎがようやく収まったのは、昼を少し過ぎた頃だった。
けれど、それで何かが片づいたわけではない。
割れた鏡は元に戻らない。
打たれた侍女の頬は、腫れが引くまで痛むだろう。
そして何より、屋敷中の人間がもう見てしまった。
ミレイユは勝者の顔をしていたのではなく、思い通りにならない現実に癇癪を起こす子どものように暴れただけだったと。
その事実は、伯爵家の空気を目に見えない形で変えていた。
午後、セレナは執務室へ移り、午前のうちに止まっていた仕事を再開していた。領地から上がってきた今季の収穫見込み、夜会の追加支出の整理、そして昨夜の来客への礼状。
文字を追えば、少しだけ心が落ち着く。
紙の上の数字は、人の気分でねじ曲がらない。
少なくとも、今この瞬間だけは。
「お嬢様」
控えめなノックのあと、侍女頭が入ってきた。
「東棟のほうは?」
セレナが先に問うと、侍女頭は小さく息をついた。
「ひとまず静かになりました。ミレイユ様はお部屋へ閉じこもっておいでです。伯爵夫人が何度かお声をかけましたが……返事はないようで」
「お父様は」
「書斎へお戻りです。かなりお疲れのご様子でした」
疲れているのは父だけではないだろう、とセレナは思ったが口にはしなかった。今この家で本当に疲れていないのは、おそらくミレイユ本人だけだ。彼女は怒り狂い、喚き散らし、誰かを傷つけ、それで少しはすっきりしたつもりでいるかもしれない。
だがそうやって吐き散らした感情が、家の中にどんな澱を残すかまでは考えていない。
「怪我をした侍女は?」
「手当てを済ませました。大事には至りません」
侍女頭は少し迷ってから続けた。
「……皆、怯えております」
やはり、と思う。
今までもミレイユに怯えていた者は多かった。けれど、それはまだ“家の中だけの厄介な癇癪持ちの令嬢”として処理できる範囲だったのだろう。
昨夜、婚約を壊した翌日にこの有様では、もう誰も“可愛い妹君”とは思えない。
「今日のうちに若い侍女たちの配置を少し変えて」
セレナは言った。
「東棟に一人きりで行かせないようにして。どうしても必要なら、必ず二人以上で」
「かしこまりました」
「それから、今夜の見回りは年嵩の者を中心に。万一また物を投げたりされたら危険だから」
「承知いたしました」
侍女頭は一礼したが、すぐには部屋を出ていかなかった。何かまだ言いたげにしている。
「どうしたの」
「その……」
侍女頭は視線を落とした。
「お嬢様がそこまでなさる必要は、もうないのではないかと、下の者の中には申す者もおります」
セレナは手を止めた。
ペン先から一滴、黒いインクが紙へ落ちる。
責める響きではない。むしろ逆だ。長年、何か起こるたびに長女が後始末をしてきたのを見てきたからこその言葉なのだろう。
もう、お嬢様が一人で背負うことはないのではないか。
そう言いたいのだ。
「……そうね」
セレナはようやく答えた。
「たぶん、本当はそうなのだと思う」
侍女頭は顔を上げた。
「でも、今すぐ完全に手を離せるほど、私はまだ器用ではないの。皆に怪我をさせたくないだけよ」
侍女頭の目が少しだけ潤んだ。
「十分でございます」
その一言だけ残して、彼女は静かに下がった。
部屋にまた静けさが戻る。
セレナは机の上のインクの染みを見つめながら、侍女頭の言葉を心の中で反芻した。
もう背負う必要はない。
そうかもしれない。
そうであってほしいとも思う。
だが長いあいだ“自分が支えなければ崩れる”場所に立っていると、たとえ手を離してよいと言われても、指はすぐには開かない。
それが責任感なのか、習慣なのか、それともただの惰性なのか、自分でもよく分からなかった。
午後の陽が少し傾き始めた頃、またグレアムが書簡の束を運んできた。今朝より少し厚い。昨夜の件を聞きつけた家々の反応が、本格的にこちらへ届き始めたのだろう。
「どれも急ぎではございませんが」
「見せて」
セレナは一通ずつ封蝋を確かめていく。
子爵家からの礼状。
遠縁の伯母からの見舞いめいたもの。
そして、その束の中に、見覚えのある落ち着いた紋章があった。
レーヴェン公爵家。
指先が少しだけ止まる。
昼前に届けられた傷薬に続いて、また書簡が来たのだろうか。
「こちらは使いの者が『急ぎではないが、できれば本日中にお手元へ』と」
グレアムが言う。
セレナは頷き、封を切った。
中には一枚の便箋だけが入っていた。相変わらず無駄のない筆致で、アルベルトらしい短さだった。
『午前の騒ぎを聞いた。
こちらの屋敷に、数日ほど客として滞在する意思はあるか。
社交上の体裁が必要なら、母の招待という形に整えられる。
返答は急がない。
ただ、あなたが休む場所を必要としているなら、用意はできる。
アルベルト・レーヴェン』
読み終えた瞬間、セレナはしばらく息をするのを忘れた。
滞在する意思はあるか。
それは、優しい逃避の提案ではなかった。
“可哀想だから匿ってあげる”でも、
“君を救いたい”でもない。
もっと静かで、もっと現実的な言葉だ。
休む場所を必要としているなら、用意はできる。
それだけだった。
けれどその一言の中に、今のセレナに一番必要なものが入っていた。
休む場所。
それを、ここ最近どれほど強く求めていたか、自分でも気づいていなかった。
婚約が壊れたことそのものよりも、
その後も変わらず家のために立ち続けなければならないことのほうが、
ずっと彼女を疲れさせていたのかもしれない。
セレナは便箋を机へ置き、窓の外を見た。
午後の庭は穏やかだった。庭師たちは午前の騒ぎが嘘だったかのように黙々と働いている。噴水の水音が淡く響き、薔薇の花弁が風に揺れる。
あの穏やかさを守るために、自分はどれだけのものを飲み込んできただろう。
そして、それは本当に自分の役目だったのだろうか。
「……お返事は」
グレアムが控えめに問う。
セレナはすぐには答えなかった。
レーヴェン公爵家へ滞在する。
それは確かに、体裁の上でもあり得る提案だ。公爵夫人が慈善事業や社交の相談を名目に伯爵家長女を招くこと自体は、さほど不自然ではない。
だが実際には、伯爵家から距離を置くという宣言になる。
父はどう思うだろう。
継母は慌てるだろう。
ミレイユは、自分が逃げたと笑うかもしれない。
けれど――
セレナはその考えに、自分でも少し驚いた。
もう、彼らがどう思うかだけで自分の行き先を決める必要はないのではないか。
「まだ返事はしません」
彼女は静かに言った。
「でも……」
「でも?」
グレアムが顔を上げる。
「ありがたいと思っているわ」
それは本心だった。
今の自分に必要なのは、正論でも慰めでもない。
ただ、ここ以外にも自分が座れる椅子があるかもしれないと知ること。
それだけで息がしやすくなる。
グレアムはゆっくりと頭を下げた。
「左様でございますか」
その顔に、ほっとしたような影がよぎる。老執事もまた、この家の中だけで長女がすり減っていくのを見ていたのだろう。
「返事を書く時は、あなたに託してもいいかしら」
「もちろんでございます」
グレアムが下がると、セレナは再び便箋へ目を落とした。
母の招待という形に整えられる。
そこまで考えてあるところが、いかにもアルベルトらしい。感情だけで声をかけるのではなく、実際にどう動けばいいかまで含めて考えている。
それは頼もしさであり、同時に少しだけ怖さでもあった。こんなふうに、“現実的な逃げ道”を示されたのは初めてだったからだ。
今まではいつも、耐えるか、黙るか、飲み込むか、その三つしかなかった。
けれど今、別の選択肢が紙の上に置かれている。
不意に、また東棟のほうから物音がした。今度は大きくはない。何かを乱暴に置いたような音だ。
セレナはそちらへ顔を向けた。
ミレイユはまだ、自分の中の勝利が本物だと信じたいのだろう。そうでなければ、あそこまで暴れた自分の滑稽さに耐えられないから。
歪んだ勝利。
その言葉が胸に浮かぶ。
でも自分はもう、その歪みの後始末だけをするために生きる必要はない。
そう思えたこと自体が、今日の大きな変化だった。
セレナはそっと便箋を折りたたんだ。
そして引き出しへしまう前に、もう一度だけその最後の一文を目でなぞる。
あなたが休む場所を必要としているなら、用意はできる。
その言葉は、泣きたくなるほど優しいわけではない。
けれど静かに、確かに、彼女の心のどこかへ届いていた。
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