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第三十六話 所有の印
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第三十六話 所有の印
侯爵家別邸での数日は、日付だけが進み、中身は少しずつ削られていくような時間だった。
朝は決まった時刻に起こされる。
食事の場所も時間も決まっている。
外へ出るには許可が要る。
手紙は勝手に出せない。
使用人へ命じても、以前のように慌てて従う者はいない。
最初の二日ほど、ミレイユはそれを“特別な管理”だと解釈しようとした。
大事にされているから。
外から余計なものを遮られているから。
自分は秘密の場所で守られているのだ、と。
だが、そう思おうとするたびに現実がそれを壊す。
侍女たちは丁寧だが媚びない。
侍従たちは礼儀正しいが、明らかに“命令を受ける相手”として彼女を見ていない。
ルシアンは会うたびに穏やかだが、その穏やかさは恋情ではなく観察に近い。
そして何より、ミレイユの自由は日に日に小さく削られていった。
その日の午後も、ことの始まりは小さな苛立ちだった。
部屋へ運ばれたドレスが気に入らなかったのだ。
くすんだ青の昼用ドレス。仕立ては良い。生地も上質。けれどミレイユの好きな華やかさが足りない。今の自分には、もっと人目を引く、もっと“特別な女”に見える色が必要だった。
「これでは地味すぎるわ」
そう言って、彼女は侍女の差し出したドレスを指でつまんだ。
「もっと明るい色はないの?」
「本日は庭へ少しお出になられるとうかがっておりますので、こちらが適しているかと」
年嵩の侍女は落ち着いた声で答える。
「適しているかどうかは私が決めるの」
ミレイユは苛立ちを隠さなかった。
「侯爵家の趣味がどうであれ、私はこんな色で満足しないわ」
「ご希望は承ります」
侍女はそう言って一礼した。
「ですが、本日こちらでご用意できるのはこの三着のみです」
またそれだ。
希望は承る。
だが思い通りにはしない。
ミレイユは胸の奥がざらつくのを感じた。
「役に立たないのね」
侍女の手からドレスを奪うように取り上げる。
「こんなもの、誰が着ると思っているの」
そして次の瞬間、苛立ちのまま床へ投げつけた。
上質な布が鈍い音を立てて崩れる。
侍女は顔色一つ変えなかった。ほんの一拍だけ沈黙し、それから静かに告げる。
「そのようなことをなさいますと、本日のご外出は見合わせとなるかもしれません」
ミレイユは耳を疑った。
「……何ですって?」
「物に当たられた場合、安全確認のため予定を変更するよう申しつけられております」
安全確認。
またその言葉だ。
誰の安全か、言うまでもない。
この屋敷の中では、すでにミレイユは“何をしでかすか分からない存在”として扱われているのだ。
「ふざけないで!」
ミレイユは叫び、今度は鏡台の上に置かれていた小瓶を払い落とした。
香水瓶が砕け、甘い香りが床へ広がる。
その瞬間、侍女の背後にいた侍従が一歩前へ出た。
静かな動きだった。
荒々しくもない。
だが明確な“制止”の気配があった。
「お控えください」
低い声。
ミレイユは反射的にその男を睨みつけた。
「私に命令するつもり?」
「被害が広がる前に止めるよう、申しつけられております」
これもまた、同じだ。
誰も感情で動かない。
怖がりもしない。
ただ、決められた対応をする。
その無機質さが、彼女には侮辱よりも恐ろしかった。
「ルシアン様を呼んで」
ミレイユは歯を食いしばって言った。
「今すぐよ」
「ご用件を承ります」
「本人に言うわ!」
「旦那様はご多忙です」
「呼んで!」
声が高くなる。
侍従は一瞬だけ侍女と目を交わした。そのわずかな合図だけで、部屋の空気が変わる。
「ミレイユ様」
侍従が静かに言った。
「これ以上荒れられるようであれば、今後しばらく刃物類とガラス器の持ち込みを控えます」
ミレイユは凍りついた。
刃物類とガラス器。
つまり、自分は今やその程度の扱いなのだ。
危険なものを持たせないほうがよい存在。
子どもでも、客人でも、花嫁でもなく。
「そんな権利、あなたたちに――」
「ございます」
声は別のところから落ちてきた。
ルシアンだった。
部屋の入口に立っている。いつからいたのか分からない。だが彼は、散らばった布と割れた香水瓶、そして険しい顔のミレイユを一目見ただけで、状況を理解したようだった。
「ルシアン様……!」
ミレイユの声が一気に変わる。怒りと救いを求める甘さが混ざり合った声。
「見てくださいませ、この者たち、私に――」
「見ています」
彼は静かに言った。
「十分に」
その一言で、ミレイユの言葉が止まる。
ルシアンは部屋へ入ると、砕けた香水瓶のそばで足を止めた。視線は床に散った破片ではなく、ミレイユへ向けられている。
「随分と短気ですね」
穏やかな声だった。
だからこそ恐ろしい。
「だって、この者たちが――」
「違う」
あっさり遮られる。
「君が、自分を抑えられなかっただけだ」
ミレイユは唇を噛んだ。
そうではない。
悪いのはこの屋敷の人間たちだ。
誰も自分を立てない。
誰も自分の気分を汲まない。
そう言いたかったのに、ルシアンの前ではその理屈が妙に薄っぺらく感じられる。
「私はただ、ふさわしいものを望んだだけですわ」
ようやくそれだけ言う。
ルシアンは少しだけ目を細めた。
「君は、いつも“望む”と言う」
「当たり前でしょう?」
ミレイユは思わず声を張る。
「欲しいものを欲しいと言って何が悪いの? 私は、惨めな色のドレスなんて着たくないわ。こんな扱いを受けるためにここへ来たのでもありません!」
その瞬間、ルシアンの目に何か冷たいものが宿るのが分かった。
「ようやく本音がきれいに出ましたね」
ミレイユは息を呑む。
「本音?」
「君は、自分が特別扱いされて当然だと思っている」
ルシアンは近づいた。
「それがどこから来る自信なのか、私はまだ見極めきれていない」
その言い方はまるで、目の前にいるのが人ではなく、癖の悪い動物か何かであるかのようだった。
「私は……伯爵令嬢ですわ」
ミレイユがようやくそれを絞り出すと、ルシアンは小さく笑った。
「伯爵令嬢なら、何をしても許される?」
「そうは言っていません」
「では、何を言っているのです」
返せない。
伯爵令嬢という立場は、今まで自分を守ってくれていた。
けれどこの男の前では、その肩書きがまるで薄い紙みたいに頼りない。
ルシアンは沈黙のまま彼女を見つめ、それから侍従へ命じた。
「明日から、外出は当面取りやめに」
「かしこまりました」
「食事は時間通り。手紙は引き続き確認のうえ。私物は一度棚卸しを」
淡々とした指示。
ミレイユの顔色が変わる。
「待って!」
思わず一歩踏み出す。
「何ですの、それ……私は囚人ではありませんわ!」
「囚人ではない」
ルシアンの声はあくまで静かだった。
「だが、今の君には自由を増やす理由がない」
理由がない。
その言い方があまりにも冷酷で、ミレイユは胸の奥がぎゅっと縮むのを感じた。
「そんなこと……あなたに決める権利があると?」
「あります」
即答だった。
「ここでは、私が決める」
ミレイユは震えた。
怒りでか、恐怖でか、自分でも分からない。
この男は本気で、自分を物みたいに扱うつもりだ。
気に入らないところを削り、暴れるなら囲いを狭め、従順になるまで環境そのものを変えていく。
怒鳴りもしない。
手も上げない。
それなのに、どんどん逃げ場だけがなくなっていく。
「私はあなたの所有物ではありません!」
ついにそう叫ぶ。
部屋の空気が張り詰めた。
ルシアンはしばらく何も言わなかった。
そして、ゆっくり口を開く。
「そう思いたいなら、今のうちはそれでもいい」
今のうちは。
その一言で、ミレイユの背中に冷たいものが走る。
ルシアンはそれ以上何も言わず、踵を返した。部屋を出る直前、振り返りもせずに告げる。
「次に逃げるような真似をしたら、印が要る」
扉が閉まる。
その場に残されたミレイユは、しばらく動けなかった。
印。
それが何を意味するのか、正確には分からない。
けれど、ろくでもないことだけは確信できた。
侍女たちは黙って散らばったガラスを片づけ始める。
侍従は淡々と棚の中を確認し、帳面へ何かを書きつけている。
それはまるで、怒り狂う女の後始末ではなく、“扱いづらい荷物の管理記録”みたいだった。
ミレイユはその光景を見ながら、初めて本当の意味で寒くなった。
ここは花嫁修業の場所ではない。
大事にされる秘密の別邸でもない。
自分は今、少しずつ折られている。
その事実だけが、香水の甘い匂いの残る部屋の中で、やけに冷たくはっきりしていた。
侯爵家別邸での数日は、日付だけが進み、中身は少しずつ削られていくような時間だった。
朝は決まった時刻に起こされる。
食事の場所も時間も決まっている。
外へ出るには許可が要る。
手紙は勝手に出せない。
使用人へ命じても、以前のように慌てて従う者はいない。
最初の二日ほど、ミレイユはそれを“特別な管理”だと解釈しようとした。
大事にされているから。
外から余計なものを遮られているから。
自分は秘密の場所で守られているのだ、と。
だが、そう思おうとするたびに現実がそれを壊す。
侍女たちは丁寧だが媚びない。
侍従たちは礼儀正しいが、明らかに“命令を受ける相手”として彼女を見ていない。
ルシアンは会うたびに穏やかだが、その穏やかさは恋情ではなく観察に近い。
そして何より、ミレイユの自由は日に日に小さく削られていった。
その日の午後も、ことの始まりは小さな苛立ちだった。
部屋へ運ばれたドレスが気に入らなかったのだ。
くすんだ青の昼用ドレス。仕立ては良い。生地も上質。けれどミレイユの好きな華やかさが足りない。今の自分には、もっと人目を引く、もっと“特別な女”に見える色が必要だった。
「これでは地味すぎるわ」
そう言って、彼女は侍女の差し出したドレスを指でつまんだ。
「もっと明るい色はないの?」
「本日は庭へ少しお出になられるとうかがっておりますので、こちらが適しているかと」
年嵩の侍女は落ち着いた声で答える。
「適しているかどうかは私が決めるの」
ミレイユは苛立ちを隠さなかった。
「侯爵家の趣味がどうであれ、私はこんな色で満足しないわ」
「ご希望は承ります」
侍女はそう言って一礼した。
「ですが、本日こちらでご用意できるのはこの三着のみです」
またそれだ。
希望は承る。
だが思い通りにはしない。
ミレイユは胸の奥がざらつくのを感じた。
「役に立たないのね」
侍女の手からドレスを奪うように取り上げる。
「こんなもの、誰が着ると思っているの」
そして次の瞬間、苛立ちのまま床へ投げつけた。
上質な布が鈍い音を立てて崩れる。
侍女は顔色一つ変えなかった。ほんの一拍だけ沈黙し、それから静かに告げる。
「そのようなことをなさいますと、本日のご外出は見合わせとなるかもしれません」
ミレイユは耳を疑った。
「……何ですって?」
「物に当たられた場合、安全確認のため予定を変更するよう申しつけられております」
安全確認。
またその言葉だ。
誰の安全か、言うまでもない。
この屋敷の中では、すでにミレイユは“何をしでかすか分からない存在”として扱われているのだ。
「ふざけないで!」
ミレイユは叫び、今度は鏡台の上に置かれていた小瓶を払い落とした。
香水瓶が砕け、甘い香りが床へ広がる。
その瞬間、侍女の背後にいた侍従が一歩前へ出た。
静かな動きだった。
荒々しくもない。
だが明確な“制止”の気配があった。
「お控えください」
低い声。
ミレイユは反射的にその男を睨みつけた。
「私に命令するつもり?」
「被害が広がる前に止めるよう、申しつけられております」
これもまた、同じだ。
誰も感情で動かない。
怖がりもしない。
ただ、決められた対応をする。
その無機質さが、彼女には侮辱よりも恐ろしかった。
「ルシアン様を呼んで」
ミレイユは歯を食いしばって言った。
「今すぐよ」
「ご用件を承ります」
「本人に言うわ!」
「旦那様はご多忙です」
「呼んで!」
声が高くなる。
侍従は一瞬だけ侍女と目を交わした。そのわずかな合図だけで、部屋の空気が変わる。
「ミレイユ様」
侍従が静かに言った。
「これ以上荒れられるようであれば、今後しばらく刃物類とガラス器の持ち込みを控えます」
ミレイユは凍りついた。
刃物類とガラス器。
つまり、自分は今やその程度の扱いなのだ。
危険なものを持たせないほうがよい存在。
子どもでも、客人でも、花嫁でもなく。
「そんな権利、あなたたちに――」
「ございます」
声は別のところから落ちてきた。
ルシアンだった。
部屋の入口に立っている。いつからいたのか分からない。だが彼は、散らばった布と割れた香水瓶、そして険しい顔のミレイユを一目見ただけで、状況を理解したようだった。
「ルシアン様……!」
ミレイユの声が一気に変わる。怒りと救いを求める甘さが混ざり合った声。
「見てくださいませ、この者たち、私に――」
「見ています」
彼は静かに言った。
「十分に」
その一言で、ミレイユの言葉が止まる。
ルシアンは部屋へ入ると、砕けた香水瓶のそばで足を止めた。視線は床に散った破片ではなく、ミレイユへ向けられている。
「随分と短気ですね」
穏やかな声だった。
だからこそ恐ろしい。
「だって、この者たちが――」
「違う」
あっさり遮られる。
「君が、自分を抑えられなかっただけだ」
ミレイユは唇を噛んだ。
そうではない。
悪いのはこの屋敷の人間たちだ。
誰も自分を立てない。
誰も自分の気分を汲まない。
そう言いたかったのに、ルシアンの前ではその理屈が妙に薄っぺらく感じられる。
「私はただ、ふさわしいものを望んだだけですわ」
ようやくそれだけ言う。
ルシアンは少しだけ目を細めた。
「君は、いつも“望む”と言う」
「当たり前でしょう?」
ミレイユは思わず声を張る。
「欲しいものを欲しいと言って何が悪いの? 私は、惨めな色のドレスなんて着たくないわ。こんな扱いを受けるためにここへ来たのでもありません!」
その瞬間、ルシアンの目に何か冷たいものが宿るのが分かった。
「ようやく本音がきれいに出ましたね」
ミレイユは息を呑む。
「本音?」
「君は、自分が特別扱いされて当然だと思っている」
ルシアンは近づいた。
「それがどこから来る自信なのか、私はまだ見極めきれていない」
その言い方はまるで、目の前にいるのが人ではなく、癖の悪い動物か何かであるかのようだった。
「私は……伯爵令嬢ですわ」
ミレイユがようやくそれを絞り出すと、ルシアンは小さく笑った。
「伯爵令嬢なら、何をしても許される?」
「そうは言っていません」
「では、何を言っているのです」
返せない。
伯爵令嬢という立場は、今まで自分を守ってくれていた。
けれどこの男の前では、その肩書きがまるで薄い紙みたいに頼りない。
ルシアンは沈黙のまま彼女を見つめ、それから侍従へ命じた。
「明日から、外出は当面取りやめに」
「かしこまりました」
「食事は時間通り。手紙は引き続き確認のうえ。私物は一度棚卸しを」
淡々とした指示。
ミレイユの顔色が変わる。
「待って!」
思わず一歩踏み出す。
「何ですの、それ……私は囚人ではありませんわ!」
「囚人ではない」
ルシアンの声はあくまで静かだった。
「だが、今の君には自由を増やす理由がない」
理由がない。
その言い方があまりにも冷酷で、ミレイユは胸の奥がぎゅっと縮むのを感じた。
「そんなこと……あなたに決める権利があると?」
「あります」
即答だった。
「ここでは、私が決める」
ミレイユは震えた。
怒りでか、恐怖でか、自分でも分からない。
この男は本気で、自分を物みたいに扱うつもりだ。
気に入らないところを削り、暴れるなら囲いを狭め、従順になるまで環境そのものを変えていく。
怒鳴りもしない。
手も上げない。
それなのに、どんどん逃げ場だけがなくなっていく。
「私はあなたの所有物ではありません!」
ついにそう叫ぶ。
部屋の空気が張り詰めた。
ルシアンはしばらく何も言わなかった。
そして、ゆっくり口を開く。
「そう思いたいなら、今のうちはそれでもいい」
今のうちは。
その一言で、ミレイユの背中に冷たいものが走る。
ルシアンはそれ以上何も言わず、踵を返した。部屋を出る直前、振り返りもせずに告げる。
「次に逃げるような真似をしたら、印が要る」
扉が閉まる。
その場に残されたミレイユは、しばらく動けなかった。
印。
それが何を意味するのか、正確には分からない。
けれど、ろくでもないことだけは確信できた。
侍女たちは黙って散らばったガラスを片づけ始める。
侍従は淡々と棚の中を確認し、帳面へ何かを書きつけている。
それはまるで、怒り狂う女の後始末ではなく、“扱いづらい荷物の管理記録”みたいだった。
ミレイユはその光景を見ながら、初めて本当の意味で寒くなった。
ここは花嫁修業の場所ではない。
大事にされる秘密の別邸でもない。
自分は今、少しずつ折られている。
その事実だけが、香水の甘い匂いの残る部屋の中で、やけに冷たくはっきりしていた。
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