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第一話 わたくしが婚約破棄を望むワケ
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「で、ディアナ。今度こそ、本当に記憶をなくしてしまったのかい?」
柔らかなアイスグレーの髪に、宝石のような紫の瞳を持つ私の婚約者のリオン様。
リオン様は、その優しそうな外見とは裏腹に目が全く笑っていません。
実際、何をどうしたらこうなったのか。
現在私は婚約者であるリオン様のお膝の上に横向きに座らされています。
ただそれだけでも、すでに口から心臓が飛び出してきてしまうのではないかという生きた心地がしません。
でも今ここで引き下がっては、何もかも水の泡になってしまいますので我慢です。
うーーーーーー。
そう、我慢。我慢なのです。
「執事が、今朝階段の下で倒れている私わたくしを発見したそうなのです。お医者様に見ていただいたところ、頭の後ろにコブが出来ていて、おそらく階段から落ち、その時に記憶を失くしたのだと言われました」
「ああ、コブというのはこれかい」
長く綺麗な指が私の茶色に近いブロンドの髪を掻きわける。
その腕から、ほのかにムスクの匂いがした。
ああ、この匂いが好きなどと言ったら、きっと私は変態さんになってしまいますね。
「あ、あの」
後頭部にできた小さなコブを見つけると、まるで子どもをあやすかのように撫でた。
なでなでされるのも好きなのですが、違います。
これではダメなのです。
リオン様のペースに巻き込まれてしまっては、また流されてしまうから。
「これは痛かっただろう。かわいそうに。それで僕のことを忘れてしまったというんだね」
「はい、そうなのです。ですので、殿下のことを忘れてしまった私は……」
「僕が殿下ということは覚えているんだね」
あああ。でもだって。
嬉しそうにリオン様が私の顔を覗き込む。
そう、私は本当に記憶を無くしたわけではないのです。
この婚約を破棄したいがために、演技なのです。
「そ、それは殿下がここへお見舞いに来られるというのでその前に執事や両親に確認したんですわ。粗相があるといけませんので」
「ふーん、そうなんだ」
これくらいではもうひっかかりません。
なにせ、婚約してからそこれで32回目の記憶喪失ですから。
落ち着けば大丈夫。
きっと今日こそは大丈夫なはずです。
「どうしていつも、こんなことをするんだい?」
むしろ私は、どうして私なんかをリオン様のお妃候補にしたいのかという事の方が、未だに分かりません。
この髪の色も、薄いブルーの瞳も社交界では平凡そのものです。
背も殿下より頭一つ以上も小さく、胸だってたわわなわけでもありません。
今年で17となりましたが、セクシーさは幼稚さの陰に隠れ、未だに成長途中。
婚約は5歳の頃に決められ、それ以降お妃教育を行ってきました。
しかし、ダンスにしても勉強にしてもギリギリ及第点。
こんなぽんこつな私は、お妃様になど到底向いていないのです。
それでもリオン様は昔から私に優しくして下さり、絶対に婚約破棄などして下さいません。
だからこうやって記憶をなくたふりを。
そして何もできない、何も思い出せないという演技でなんとか破棄を勝ち取ろうと思ったのです。
それなのに、リオン様はとても頭が良い方なのでいつも見破られてしまいます。
「どうして? あの、どうしてと言われましても、その……」
「んー?」
「こ、これは事故なのです。したくてしたわけじゃなくて、そう。不可抗力というものなのですわ」
私はリオン様の顔を見上げた。
ああ。私を見つめ、小首をかしげながら覗き込む姿もまた様になっています。
長い睫毛がなんともうっとりとしてしまいますが、この甘いマスクに騙されてはダメです。
そう、私だってしたくてしているわけじゃないんです。
でもこんなぽんこつな私はリオン様の隣に立つ資格なんてないもの。
私はあまりに不釣り合いだから。
自覚があるだけ、マシだと思っていただきたい。
私はぽんこつでおバカですが、淑女としての弁えくらいはちゃんとあるのです。
「考え事をしていて、そしたら手と足が同じになっていて」
これはホントです。
厨房から何やらいい匂いがして、後ろ髪を引かれつつ部屋に戻ろうとした時にうっかり足を滑ってしまいました。
朝ご飯を食べた後だというのに、午後のティータイム用のお菓子の匂いが気になったなど、淑女としてはあるまじき行為です。
なのでここは、考え事をしていたのだと濁すに限ります。
「うん、そこまで覚えていれば大丈夫だね。でも、本当に気を付けないと。本当に大きな怪我をしたら困るからね。やっぱり、すぐにでも王宮へ引っ越そう。うん、それがいい。騎士が付いていれば階段から落ちることも、転ぶことも、噴水に飛び込むこともないからね。33回目が本当の記憶喪失になったなんてことになると、笑えないからね」
「え……」
あれ、私はどこで返答を間違えたのでしょう。
リオン様はもう満面の笑みです。
「あの」
「考え事をしながらの階段は危ないね。一体、今回は何を考えていたんだい?」
ああ、落ちた時の状況を話すのはアウトなのですね。
確かに、記憶がなくなる前の情報ですものね。
盲点です。次からはこれも気を付けないと。
いえその前に、先ほどから何やら他の方向に話が進んでしまっています。
このままでは、こんな未熟な私が城へ行くことになってしまうではないですか。
そんなことになれば、婚約者であるリオン様が笑いものになってしまいます。
何としてでも回避しなくては。
「殿下、階段も気を付けますし、考え事もやめますので、王宮へ引っ越すというのはさすがに飛躍しすぎていると思うのです」
「そんなことはないよ、もう婚約して長いわけだし。それに考えてみて、ディアナ。王宮の侍女たちのほとんどが行儀見習いなどの貴族だよ。王宮へ上がるというのは、彼女たちと一緒で花嫁修業の一環さ」
そう言われると、確かに王宮へ上がる貴族の娘などはあまり身分の高くない者や婚約者のいない者で、王宮で仕事をして箔を付けることで結婚相手を探すとも言います。
私の場合は次期国王であるリオン様の婚約者なので、花嫁修業の一環と言われれば確かにそうなのかもしれません。
「いえでも、そういう大事なことは一度お父様たちに相談しませんと」
リオン様はとても口がうまい方です。このままだと言いくるめられてしまいます。
「じゃあ、今日はこのまま王宮へ行ってお茶だけしよう。ディアナが倒れたと聞いて、母がとても心配していたんだ。元気な顔を一度見せてやってほしい。それなら、かまわないだろ?」
リオン様のお母様はこの国の正妃様です。
私のことを実の娘のようにとても可愛がって下さっています。
リオン様には他にもお二人の弟君がいます。
お二人の側妃様がそれぞれお産みになった腹違いのご兄弟です。
リオン様が正妃様の子で第一王位継承者なのですが、それにご納得されていない側妃様たちとの間で昔はよくいざこざが起こっていたようです。
しかし今は、国王様がリオン様を正式に次期国王にご指名。
これによりそういった話は聞かなくなりました。
いつもそんなことでお心を痛められていた王妃様は、男なんて本当にどうしようもない生き物だとよく嘆いていらっしゃいます。
そのせいでしょうか、私は本当によく可愛がっていただいているのです。
今回の私の記憶喪失を装ったことで、王妃様が心を痛めたとなれば、全て私の責任です。
王宮へはあまり近寄りたくはないのですが、仕方がありません。
ここは、王妃様にきちんと謝らないと。
「分かりました……。王妃様のお顔を伺いにまいります」
「ありがとう、ディアナ。最近、また落ち込むことが多かったようだから、ぜひとも元気づけてほしいんだ」
「はい、殿下」
「ん?」
私の返答が気に入らなかったのか、リオン様はぐんっと顔を近づけてきました。
リオン様の匂いで、心臓が口から出てしまいそうです。
「リオン様」
「うん。二人の時はちゃんと名前で呼ぶ約束だものね」
「はい……」
「さぁ、行こうか」
私をお膝に乗せたままのリオン様は、背中と膝の後ろに手を回すと、そのまま抱えて立ち上がる。
「り、リオン様。お、おおおお下ろしてくださいませ」
「ダメだよ、転んで記憶がなくなると困るからね」
なんとも意地悪く、私に微笑みかける。
このまま気絶して、記憶をなくしたいです。
私は真っ赤になっているだろう顔を、リオン様の肩にうずめる。
せめて他の人に見られないように抵抗だけはしました。
うーーーー。
ささやかでも、抵抗なんですもん。
柔らかなアイスグレーの髪に、宝石のような紫の瞳を持つ私の婚約者のリオン様。
リオン様は、その優しそうな外見とは裏腹に目が全く笑っていません。
実際、何をどうしたらこうなったのか。
現在私は婚約者であるリオン様のお膝の上に横向きに座らされています。
ただそれだけでも、すでに口から心臓が飛び出してきてしまうのではないかという生きた心地がしません。
でも今ここで引き下がっては、何もかも水の泡になってしまいますので我慢です。
うーーーーーー。
そう、我慢。我慢なのです。
「執事が、今朝階段の下で倒れている私わたくしを発見したそうなのです。お医者様に見ていただいたところ、頭の後ろにコブが出来ていて、おそらく階段から落ち、その時に記憶を失くしたのだと言われました」
「ああ、コブというのはこれかい」
長く綺麗な指が私の茶色に近いブロンドの髪を掻きわける。
その腕から、ほのかにムスクの匂いがした。
ああ、この匂いが好きなどと言ったら、きっと私は変態さんになってしまいますね。
「あ、あの」
後頭部にできた小さなコブを見つけると、まるで子どもをあやすかのように撫でた。
なでなでされるのも好きなのですが、違います。
これではダメなのです。
リオン様のペースに巻き込まれてしまっては、また流されてしまうから。
「これは痛かっただろう。かわいそうに。それで僕のことを忘れてしまったというんだね」
「はい、そうなのです。ですので、殿下のことを忘れてしまった私は……」
「僕が殿下ということは覚えているんだね」
あああ。でもだって。
嬉しそうにリオン様が私の顔を覗き込む。
そう、私は本当に記憶を無くしたわけではないのです。
この婚約を破棄したいがために、演技なのです。
「そ、それは殿下がここへお見舞いに来られるというのでその前に執事や両親に確認したんですわ。粗相があるといけませんので」
「ふーん、そうなんだ」
これくらいではもうひっかかりません。
なにせ、婚約してからそこれで32回目の記憶喪失ですから。
落ち着けば大丈夫。
きっと今日こそは大丈夫なはずです。
「どうしていつも、こんなことをするんだい?」
むしろ私は、どうして私なんかをリオン様のお妃候補にしたいのかという事の方が、未だに分かりません。
この髪の色も、薄いブルーの瞳も社交界では平凡そのものです。
背も殿下より頭一つ以上も小さく、胸だってたわわなわけでもありません。
今年で17となりましたが、セクシーさは幼稚さの陰に隠れ、未だに成長途中。
婚約は5歳の頃に決められ、それ以降お妃教育を行ってきました。
しかし、ダンスにしても勉強にしてもギリギリ及第点。
こんなぽんこつな私は、お妃様になど到底向いていないのです。
それでもリオン様は昔から私に優しくして下さり、絶対に婚約破棄などして下さいません。
だからこうやって記憶をなくたふりを。
そして何もできない、何も思い出せないという演技でなんとか破棄を勝ち取ろうと思ったのです。
それなのに、リオン様はとても頭が良い方なのでいつも見破られてしまいます。
「どうして? あの、どうしてと言われましても、その……」
「んー?」
「こ、これは事故なのです。したくてしたわけじゃなくて、そう。不可抗力というものなのですわ」
私はリオン様の顔を見上げた。
ああ。私を見つめ、小首をかしげながら覗き込む姿もまた様になっています。
長い睫毛がなんともうっとりとしてしまいますが、この甘いマスクに騙されてはダメです。
そう、私だってしたくてしているわけじゃないんです。
でもこんなぽんこつな私はリオン様の隣に立つ資格なんてないもの。
私はあまりに不釣り合いだから。
自覚があるだけ、マシだと思っていただきたい。
私はぽんこつでおバカですが、淑女としての弁えくらいはちゃんとあるのです。
「考え事をしていて、そしたら手と足が同じになっていて」
これはホントです。
厨房から何やらいい匂いがして、後ろ髪を引かれつつ部屋に戻ろうとした時にうっかり足を滑ってしまいました。
朝ご飯を食べた後だというのに、午後のティータイム用のお菓子の匂いが気になったなど、淑女としてはあるまじき行為です。
なのでここは、考え事をしていたのだと濁すに限ります。
「うん、そこまで覚えていれば大丈夫だね。でも、本当に気を付けないと。本当に大きな怪我をしたら困るからね。やっぱり、すぐにでも王宮へ引っ越そう。うん、それがいい。騎士が付いていれば階段から落ちることも、転ぶことも、噴水に飛び込むこともないからね。33回目が本当の記憶喪失になったなんてことになると、笑えないからね」
「え……」
あれ、私はどこで返答を間違えたのでしょう。
リオン様はもう満面の笑みです。
「あの」
「考え事をしながらの階段は危ないね。一体、今回は何を考えていたんだい?」
ああ、落ちた時の状況を話すのはアウトなのですね。
確かに、記憶がなくなる前の情報ですものね。
盲点です。次からはこれも気を付けないと。
いえその前に、先ほどから何やら他の方向に話が進んでしまっています。
このままでは、こんな未熟な私が城へ行くことになってしまうではないですか。
そんなことになれば、婚約者であるリオン様が笑いものになってしまいます。
何としてでも回避しなくては。
「殿下、階段も気を付けますし、考え事もやめますので、王宮へ引っ越すというのはさすがに飛躍しすぎていると思うのです」
「そんなことはないよ、もう婚約して長いわけだし。それに考えてみて、ディアナ。王宮の侍女たちのほとんどが行儀見習いなどの貴族だよ。王宮へ上がるというのは、彼女たちと一緒で花嫁修業の一環さ」
そう言われると、確かに王宮へ上がる貴族の娘などはあまり身分の高くない者や婚約者のいない者で、王宮で仕事をして箔を付けることで結婚相手を探すとも言います。
私の場合は次期国王であるリオン様の婚約者なので、花嫁修業の一環と言われれば確かにそうなのかもしれません。
「いえでも、そういう大事なことは一度お父様たちに相談しませんと」
リオン様はとても口がうまい方です。このままだと言いくるめられてしまいます。
「じゃあ、今日はこのまま王宮へ行ってお茶だけしよう。ディアナが倒れたと聞いて、母がとても心配していたんだ。元気な顔を一度見せてやってほしい。それなら、かまわないだろ?」
リオン様のお母様はこの国の正妃様です。
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お二人の側妃様がそれぞれお産みになった腹違いのご兄弟です。
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しかし今は、国王様がリオン様を正式に次期国王にご指名。
これによりそういった話は聞かなくなりました。
いつもそんなことでお心を痛められていた王妃様は、男なんて本当にどうしようもない生き物だとよく嘆いていらっしゃいます。
そのせいでしょうか、私は本当によく可愛がっていただいているのです。
今回の私の記憶喪失を装ったことで、王妃様が心を痛めたとなれば、全て私の責任です。
王宮へはあまり近寄りたくはないのですが、仕方がありません。
ここは、王妃様にきちんと謝らないと。
「分かりました……。王妃様のお顔を伺いにまいります」
「ありがとう、ディアナ。最近、また落ち込むことが多かったようだから、ぜひとも元気づけてほしいんだ」
「はい、殿下」
「ん?」
私の返答が気に入らなかったのか、リオン様はぐんっと顔を近づけてきました。
リオン様の匂いで、心臓が口から出てしまいそうです。
「リオン様」
「うん。二人の時はちゃんと名前で呼ぶ約束だものね」
「はい……」
「さぁ、行こうか」
私をお膝に乗せたままのリオン様は、背中と膝の後ろに手を回すと、そのまま抱えて立ち上がる。
「り、リオン様。お、おおおお下ろしてくださいませ」
「ダメだよ、転んで記憶がなくなると困るからね」
なんとも意地悪く、私に微笑みかける。
このまま気絶して、記憶をなくしたいです。
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