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魔族の新年の祝い方!
day 1
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「……魔族ってどうやって新年を祝うんだ?」
ルカに合わせて人間用の年越しの少し華やかな盛り合わせ料理を作っているアルバをソファから眺めてルカは聞く。
アルバはルカをチラと見た。そしてまた目線を料理へと戻す。
魔族には年越しや新年という概念そのものが存在しない。年というものも曖昧で魔界に季節はなく、記録は1年で管理などされていないし、時に祭りなどをすることはあるものの人間のような整然と規則正しい祭りはない。
それをそのままルカに伝えてもよかったが、せっかく暇な時間があるのだからルカで遊ぶのも悪くない。
「魔族の祝い方か。試してみるか?」
「……なんか、血腥いことはしないよな?」
人間の世界では悪魔とも称される魔族だ。生贄の生首の串刺しに沸き立つ魔物でも想像していそうなルカの表情にアルバはふっと笑った。
「そんな趣味の悪いことはしない」
そもそも新年の祝なんて存在しないのだが。
アルバは料理の最後の一品を盛り付けたあと、ルカの隣へ腰掛けた。
「じっくり、ゆっくり、時間をたっぷりと使って、快楽に浸る数日を過ごすんだよ」
アルバはルカの頬に手を沿わせ、耳をなぞり、首筋をとおり、胸の上をそっと撫でる。ルカはそれだけでふるふる震えてごく、と喉を鳴らした。
「なんだ、乗り気じゃないか」
「…っそんな、わけ」
アルバの唇が重なり、浅いキスが数回繰り返される。ルカはぎゅっと目をつむった。こうなればあとは舌を挿入され口内を蹂躙され、アルバに押し倒されて、夕食はしばらくお預けだ……とルカが覚悟をすると、それに反してアルバはスッと立ち上がって夕食の支度に戻った。中途半端に期待してあがった熱の行き場を失いルカは困惑した。
(まさか……これでおしまい?からかわれた?気が変わった……?)
「先に夕食にしよう」
アルバはテキパキと机に料理を並べる。キラキラと豪華な食事が並び、くぅとおなかがなり食欲がそそられるが、この後アルバとすることを考えるとあまり食べるわけにもいかない気がして、それならばすべておわった後に食べたいのになどとルカは考えて悶々としているとアルバに早く席につけと促される。
「どうした?腹が減ってないのか」
「減ってる……けど。いいんだな、食って」
するなら先のほうがいいぞと暗に伝えるが、アルバにはくつくつと笑われてしまう。
「そんなにシたいのか」
誘ってきたのはアルバのくせに一向に手を出さない事に怒りを覚えてルカは顔を赤くしながらガッとダイニングの椅子を引き、どかっと腕を組んで椅子に座った。
「もう知らないからな!!後でしたいとか言っても!食う」
怒ると更にアルバは笑いながらグラスにワインを注いだ。今年も1年お疲れ様と言い合い、アルバの手の込んだ豪勢な食事を思う存分楽しみ、風呂も浴びて、腹も膨れてさっぱりして満足してソファに座ると同じく風呂を済ませたアルバが横に密着して腰掛ける。ルカはそれを見て少しムッとした。
「近い。今日はしないっていっただろ。あっち行け」
しっしっと手振りをするとアルバはルカの腰に手を回して引き寄せる。
「おい」
「シなきゃ近づいちゃいけないのか?」
そう言われると、性交などしなくても一緒にいたい気持ちはルカにもあるため口を閉じた。
「街では花火が上がるそうだな」
「ただの火花だ。見ても仕方ない」
「……もう少し情緒を楽しむということを知らないのか」
「魔族のアルバには言われたくない」
「俺のほうがよっぽどロマンチストだと思うけど」
ルカは少し沈黙した後にアルバを見た。
「花火が見たけりゃ見に行ってもいいけど、混むぞ」
「別に見たいわけじゃない」
「……そう。まあ、もし見たけりゃ春の祭りの時のほうがすいててあったかくていいよ」
そう勧めるとアルバは自分から花火の話題を振ったくせに興味がなさそうに「そうか」と一言。
「しょっちゅう祭りをしていて、人間は楽しそうでいいな」
アルバが「いいな」などというのが珍しくてルカは気になった。お祭り騒ぎとか、この顔で案外好きなのかもしれない。前も休みの日に祭りに連れて行かれたし、誕生日も豪華に祝われたし。それなら1年で最大のお祭りとも言える年越しにルカに合わせて家で過ごさせたのは申し訳がないような気がした。
「祭り、好きなの?」
「いや?別に」
表情を変えずに答えるアルバの本心はわからない。やっとアルバが「祭り好きの愉快な男」的な面白い一面を開示してくれたのかと思ったのに、それが嘘か本当かの一つもわからずルカはひどくつまらなく思った。
「寝る」
年越しの瞬間をカウントダウンする人も世間では多いが、こんな静かな森の中の小さな家で日付が切り替わることを今か今かと待つことは意味もなく滑稽だ。アルバも祭りに興味がないならいつも通り寝ようとルカは席を立ち寝室へと向かった。するとアルバもしれっと明かりを消しあとをついてくる。
「ついてくんなよ」
「俺も寝るんだ。同じ寝室に行くのについてくるなと言われてもな」
「真似すんなよ。後で寝ろ」
「真似してない」
ルカは先に部屋にはいりアルバが入る前に戸を閉めようとしてアルバがその戸を手で押さえて開けようとする。
「ガキか」
「うるさい。お前が後で寝ろ!」
2人の力は拮抗し、扉は閉まる方にも開く方にもどちらにも動かない。
「何拗ねてんだ」
「すねてない」
ルカが一瞬力を弱めたところでアルバは中へとはいった。一歩近づきルカの手を掴み引き寄せキスをする。ルカはアルバをぐっと押し返した。
「やめろ!今日はしないって言っただろ」
「しないよ」
ルカの瞳が僅かに揺らぐ。アルバはルカを抱き上げてベッドへおろした。
「今日はしない」
もう一度言ってからルカの寝間着のボタンに手をかける。
「なっ、いってることと、やってることが、ちがう」
ルカはアルバの手を掴んでやめさせようとするがそれをアルバに振り払われた。アルバあっという間にルカの服をはぎ取り、自らも服を脱ぐとルカを膝に乗せ向かい合った。
「なん、だよ……こんな、格好……」
ルカは素面で明るい中裸で向き合う状況に耐えきれず恥じらい、うつむく。
「目を見て」
アルバがルカの顎をすくって無理やりルカに自分と目線を合わせさせる。ルカはみるみる顔を赤くさせた。
「どんな気持ち?」
「……からかってんのか?」
「とんでもない」
目線をそらそうとするルカをアルバは追って阻止し、目を合わせるよう仕向けるとルカは終いには困ったように目をつむる。
「目つむらないで、こっち見て」
アルバがおでこを合わせるとルカは恐る恐るといった形で閉じた目を開いた。金色の長いまつ毛がくるりと上がり、自然と潤んだ瞳でルカはアルバをみる見る。鼻を合わせくすぐったそうにするルカの腰を両手で引き寄せると、ルカの勃ち上がったそこから溢れた雫がアルバの腹につく。
「もう期待してるの?まだ何もしてないのに」
「ぅううるさいっ」
「ルカ、かわいいね」
ルカの胸にアルバが手を当てるとドドドドッと早い鼓動が手に伝わる。もう何度も体を重ねているはずなのにルカの未だ初な反応をアルバは可愛らしく思い、笑いを噛み殺した。この反応を見るたびに同じように胸が高鳴る自分がいる。
「…バカにしてんだろ」
「してないよ、まずはこうやって視線を合わせて、何もせず裸で抱き合うのが魔族流でね」
ありもしない祝い方を教えるとルカは唇を僅かにかみ、それならば仕方ないというようにさっきまでの抵抗がみるみる弱くなりアルバに従いはじめる。
「……で、なにするんだよ」
ルカは赤くなりながらアルバとしっかりと目を合わせやり方を訊ねる。
「なにも」
「はぁ?」
「今日は何もせずこうして互いの肌の温もりだけ感じあって、眠りにつく」
ルカを見れば嫌そうな呆れたような顔をして、イラつきを隠しもしない。
「何もしないのに裸なんて落ち着かない。俺は服着てねたい」
「でも、ルカの言ってたゆっくりたっぷり焦らして気持ちよくなるやつ、やりたくない?」
「……そこまでは、いってないだろ」
ルカの身体はわかりやすく想像に期待を示して、アルバはそれを指摘した。
「ピンク色に張り詰めて綺麗だ。しゃぶりたくなる」
すぐにルカは呼吸を乱して、想像しているのがわかりやすい。
「アルバだって、勃ってる……」
「そりゃあルカがえろいから」
「……おっきい……え、でか……ぐろ……こんなんはいってんの?無理なんだけど」
ルカはぼそ、と呟き軽く引いた。
「そんな言い方ないだろ」
ムードも何もないなとアルバが呆れるとルカは手でアルバの物をはかり、自分の腹にそれを一瞬だけあて、首を傾げた。
「物理的に無理だろ」
アルバはルカの腹を指さし、ほんの少しだけ撫でる。
「いつもルカのここに、しっかりと奥まで入ってる」
「……っ、やめろ」
「この奥をトントン、て突いてやると声が止まらなくなって、おもらししちゃうほどよくなれる……だろ?」
腹をツンツンと軽くつつくと抑えてもいないのにルカはびくっと肩を震わせ元気に勃ち上がったそれをひくひくと揺らした。
「……ぁっ、やだ……」
「へんたい」
「もう、いいだろ、さわって」
ルカはピンと張り詰めたそれをそれを恥じらいながらアピールする。アルバはそれをいい眺めだと思いながらルカを押し倒して、期待したルカの隣に横になり明かりを消して、足を絡めてルカを抱き寄せ布団をかぶる。
「今日はしないって言っただろ。おやすみ」
ルカの香りをかぎながら目をつむるとルカはやっとうるさく抗議しはじめた。
「は?おい、本気か」
「うるさいな…寝ろよ」
「寝られるわけないだろ」
「興奮して寝られませんって?」
「そういう……わけじゃ」
興奮して寝れないというのはプライドが許さないのか、ルカは急に静かになった。
「……せめて、はなれろ」
しばらくしてから離れようとするルカを離すまいとアルバ抱いている腕を強くする。
「後ろ向きとか……」
「離れず正面から抱き合うのも年越しの儀式の一つだ」
テキトウなことを言うとルカは抵抗はやめたものの少し沈黙した後に一言呟いた。
「……お前の匂いかいでたら、治まるものも……おさまらないんだよ」
アルバはふふ、ははは、と笑い出す。
「かわいいこと言うなよ」
「かわいくない」
2人が黙るとちょうど遠くの方で花火が上がる音が窓越しにかすかに聞こえた。目をつむりかけていたルカが目を開く。アルバはルカが目を開けたことを確認して、挨拶をした。
「年明け、おめでとう」
ルカは一瞬複雑な顔をする。けれどすぐに挨拶は返した。
「おめでとう。……今年もよろしく」
「よろしく」
「っくそ、どんな気分でいればいいんだこれっ」
ルカが嘆くようにいう。
アルバからも逃げられない、後ろも向けない、となると……百歩譲って顔を隠すため、ルカはアルバの胸に顔を埋めた。するとすぐにアルバが頭をなでる。ルカもそれはうれしく、やっと少し落ち着く気持ちになれてこれでも寝れるか。と思っているとアルバがふと一言くぎを刺すように言った。
「おれが先に寝ても一人でいじんなよ」
からかい交じりのアルバの声に、ルカは本当にはらがたった。
「するわけないだろっ」
ルカに合わせて人間用の年越しの少し華やかな盛り合わせ料理を作っているアルバをソファから眺めてルカは聞く。
アルバはルカをチラと見た。そしてまた目線を料理へと戻す。
魔族には年越しや新年という概念そのものが存在しない。年というものも曖昧で魔界に季節はなく、記録は1年で管理などされていないし、時に祭りなどをすることはあるものの人間のような整然と規則正しい祭りはない。
それをそのままルカに伝えてもよかったが、せっかく暇な時間があるのだからルカで遊ぶのも悪くない。
「魔族の祝い方か。試してみるか?」
「……なんか、血腥いことはしないよな?」
人間の世界では悪魔とも称される魔族だ。生贄の生首の串刺しに沸き立つ魔物でも想像していそうなルカの表情にアルバはふっと笑った。
「そんな趣味の悪いことはしない」
そもそも新年の祝なんて存在しないのだが。
アルバは料理の最後の一品を盛り付けたあと、ルカの隣へ腰掛けた。
「じっくり、ゆっくり、時間をたっぷりと使って、快楽に浸る数日を過ごすんだよ」
アルバはルカの頬に手を沿わせ、耳をなぞり、首筋をとおり、胸の上をそっと撫でる。ルカはそれだけでふるふる震えてごく、と喉を鳴らした。
「なんだ、乗り気じゃないか」
「…っそんな、わけ」
アルバの唇が重なり、浅いキスが数回繰り返される。ルカはぎゅっと目をつむった。こうなればあとは舌を挿入され口内を蹂躙され、アルバに押し倒されて、夕食はしばらくお預けだ……とルカが覚悟をすると、それに反してアルバはスッと立ち上がって夕食の支度に戻った。中途半端に期待してあがった熱の行き場を失いルカは困惑した。
(まさか……これでおしまい?からかわれた?気が変わった……?)
「先に夕食にしよう」
アルバはテキパキと机に料理を並べる。キラキラと豪華な食事が並び、くぅとおなかがなり食欲がそそられるが、この後アルバとすることを考えるとあまり食べるわけにもいかない気がして、それならばすべておわった後に食べたいのになどとルカは考えて悶々としているとアルバに早く席につけと促される。
「どうした?腹が減ってないのか」
「減ってる……けど。いいんだな、食って」
するなら先のほうがいいぞと暗に伝えるが、アルバにはくつくつと笑われてしまう。
「そんなにシたいのか」
誘ってきたのはアルバのくせに一向に手を出さない事に怒りを覚えてルカは顔を赤くしながらガッとダイニングの椅子を引き、どかっと腕を組んで椅子に座った。
「もう知らないからな!!後でしたいとか言っても!食う」
怒ると更にアルバは笑いながらグラスにワインを注いだ。今年も1年お疲れ様と言い合い、アルバの手の込んだ豪勢な食事を思う存分楽しみ、風呂も浴びて、腹も膨れてさっぱりして満足してソファに座ると同じく風呂を済ませたアルバが横に密着して腰掛ける。ルカはそれを見て少しムッとした。
「近い。今日はしないっていっただろ。あっち行け」
しっしっと手振りをするとアルバはルカの腰に手を回して引き寄せる。
「おい」
「シなきゃ近づいちゃいけないのか?」
そう言われると、性交などしなくても一緒にいたい気持ちはルカにもあるため口を閉じた。
「街では花火が上がるそうだな」
「ただの火花だ。見ても仕方ない」
「……もう少し情緒を楽しむということを知らないのか」
「魔族のアルバには言われたくない」
「俺のほうがよっぽどロマンチストだと思うけど」
ルカは少し沈黙した後にアルバを見た。
「花火が見たけりゃ見に行ってもいいけど、混むぞ」
「別に見たいわけじゃない」
「……そう。まあ、もし見たけりゃ春の祭りの時のほうがすいててあったかくていいよ」
そう勧めるとアルバは自分から花火の話題を振ったくせに興味がなさそうに「そうか」と一言。
「しょっちゅう祭りをしていて、人間は楽しそうでいいな」
アルバが「いいな」などというのが珍しくてルカは気になった。お祭り騒ぎとか、この顔で案外好きなのかもしれない。前も休みの日に祭りに連れて行かれたし、誕生日も豪華に祝われたし。それなら1年で最大のお祭りとも言える年越しにルカに合わせて家で過ごさせたのは申し訳がないような気がした。
「祭り、好きなの?」
「いや?別に」
表情を変えずに答えるアルバの本心はわからない。やっとアルバが「祭り好きの愉快な男」的な面白い一面を開示してくれたのかと思ったのに、それが嘘か本当かの一つもわからずルカはひどくつまらなく思った。
「寝る」
年越しの瞬間をカウントダウンする人も世間では多いが、こんな静かな森の中の小さな家で日付が切り替わることを今か今かと待つことは意味もなく滑稽だ。アルバも祭りに興味がないならいつも通り寝ようとルカは席を立ち寝室へと向かった。するとアルバもしれっと明かりを消しあとをついてくる。
「ついてくんなよ」
「俺も寝るんだ。同じ寝室に行くのについてくるなと言われてもな」
「真似すんなよ。後で寝ろ」
「真似してない」
ルカは先に部屋にはいりアルバが入る前に戸を閉めようとしてアルバがその戸を手で押さえて開けようとする。
「ガキか」
「うるさい。お前が後で寝ろ!」
2人の力は拮抗し、扉は閉まる方にも開く方にもどちらにも動かない。
「何拗ねてんだ」
「すねてない」
ルカが一瞬力を弱めたところでアルバは中へとはいった。一歩近づきルカの手を掴み引き寄せキスをする。ルカはアルバをぐっと押し返した。
「やめろ!今日はしないって言っただろ」
「しないよ」
ルカの瞳が僅かに揺らぐ。アルバはルカを抱き上げてベッドへおろした。
「今日はしない」
もう一度言ってからルカの寝間着のボタンに手をかける。
「なっ、いってることと、やってることが、ちがう」
ルカはアルバの手を掴んでやめさせようとするがそれをアルバに振り払われた。アルバあっという間にルカの服をはぎ取り、自らも服を脱ぐとルカを膝に乗せ向かい合った。
「なん、だよ……こんな、格好……」
ルカは素面で明るい中裸で向き合う状況に耐えきれず恥じらい、うつむく。
「目を見て」
アルバがルカの顎をすくって無理やりルカに自分と目線を合わせさせる。ルカはみるみる顔を赤くさせた。
「どんな気持ち?」
「……からかってんのか?」
「とんでもない」
目線をそらそうとするルカをアルバは追って阻止し、目を合わせるよう仕向けるとルカは終いには困ったように目をつむる。
「目つむらないで、こっち見て」
アルバがおでこを合わせるとルカは恐る恐るといった形で閉じた目を開いた。金色の長いまつ毛がくるりと上がり、自然と潤んだ瞳でルカはアルバをみる見る。鼻を合わせくすぐったそうにするルカの腰を両手で引き寄せると、ルカの勃ち上がったそこから溢れた雫がアルバの腹につく。
「もう期待してるの?まだ何もしてないのに」
「ぅううるさいっ」
「ルカ、かわいいね」
ルカの胸にアルバが手を当てるとドドドドッと早い鼓動が手に伝わる。もう何度も体を重ねているはずなのにルカの未だ初な反応をアルバは可愛らしく思い、笑いを噛み殺した。この反応を見るたびに同じように胸が高鳴る自分がいる。
「…バカにしてんだろ」
「してないよ、まずはこうやって視線を合わせて、何もせず裸で抱き合うのが魔族流でね」
ありもしない祝い方を教えるとルカは唇を僅かにかみ、それならば仕方ないというようにさっきまでの抵抗がみるみる弱くなりアルバに従いはじめる。
「……で、なにするんだよ」
ルカは赤くなりながらアルバとしっかりと目を合わせやり方を訊ねる。
「なにも」
「はぁ?」
「今日は何もせずこうして互いの肌の温もりだけ感じあって、眠りにつく」
ルカを見れば嫌そうな呆れたような顔をして、イラつきを隠しもしない。
「何もしないのに裸なんて落ち着かない。俺は服着てねたい」
「でも、ルカの言ってたゆっくりたっぷり焦らして気持ちよくなるやつ、やりたくない?」
「……そこまでは、いってないだろ」
ルカの身体はわかりやすく想像に期待を示して、アルバはそれを指摘した。
「ピンク色に張り詰めて綺麗だ。しゃぶりたくなる」
すぐにルカは呼吸を乱して、想像しているのがわかりやすい。
「アルバだって、勃ってる……」
「そりゃあルカがえろいから」
「……おっきい……え、でか……ぐろ……こんなんはいってんの?無理なんだけど」
ルカはぼそ、と呟き軽く引いた。
「そんな言い方ないだろ」
ムードも何もないなとアルバが呆れるとルカは手でアルバの物をはかり、自分の腹にそれを一瞬だけあて、首を傾げた。
「物理的に無理だろ」
アルバはルカの腹を指さし、ほんの少しだけ撫でる。
「いつもルカのここに、しっかりと奥まで入ってる」
「……っ、やめろ」
「この奥をトントン、て突いてやると声が止まらなくなって、おもらししちゃうほどよくなれる……だろ?」
腹をツンツンと軽くつつくと抑えてもいないのにルカはびくっと肩を震わせ元気に勃ち上がったそれをひくひくと揺らした。
「……ぁっ、やだ……」
「へんたい」
「もう、いいだろ、さわって」
ルカはピンと張り詰めたそれをそれを恥じらいながらアピールする。アルバはそれをいい眺めだと思いながらルカを押し倒して、期待したルカの隣に横になり明かりを消して、足を絡めてルカを抱き寄せ布団をかぶる。
「今日はしないって言っただろ。おやすみ」
ルカの香りをかぎながら目をつむるとルカはやっとうるさく抗議しはじめた。
「は?おい、本気か」
「うるさいな…寝ろよ」
「寝られるわけないだろ」
「興奮して寝られませんって?」
「そういう……わけじゃ」
興奮して寝れないというのはプライドが許さないのか、ルカは急に静かになった。
「……せめて、はなれろ」
しばらくしてから離れようとするルカを離すまいとアルバ抱いている腕を強くする。
「後ろ向きとか……」
「離れず正面から抱き合うのも年越しの儀式の一つだ」
テキトウなことを言うとルカは抵抗はやめたものの少し沈黙した後に一言呟いた。
「……お前の匂いかいでたら、治まるものも……おさまらないんだよ」
アルバはふふ、ははは、と笑い出す。
「かわいいこと言うなよ」
「かわいくない」
2人が黙るとちょうど遠くの方で花火が上がる音が窓越しにかすかに聞こえた。目をつむりかけていたルカが目を開く。アルバはルカが目を開けたことを確認して、挨拶をした。
「年明け、おめでとう」
ルカは一瞬複雑な顔をする。けれどすぐに挨拶は返した。
「おめでとう。……今年もよろしく」
「よろしく」
「っくそ、どんな気分でいればいいんだこれっ」
ルカが嘆くようにいう。
アルバからも逃げられない、後ろも向けない、となると……百歩譲って顔を隠すため、ルカはアルバの胸に顔を埋めた。するとすぐにアルバが頭をなでる。ルカもそれはうれしく、やっと少し落ち着く気持ちになれてこれでも寝れるか。と思っているとアルバがふと一言くぎを刺すように言った。
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