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第80話 騒動1
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「で、お前達、俺に何か話があって来たんだよな?こちらの話ばっかりですまなかったな。」
おおぅ。そうだ。
俺は、ギルマスのレトから促されてギルドに来た事を思い出す。
調査隊員を受けるって話をするんだったな。
俺はアイルをチラリと見るとコクリと頷き話始めた。
「ギルマス。私達、調査隊の件、受けようと思います。」
「おぉ!決めてくれたか!助かるぜ!で、いつから入れる!?」
アイルがそう言うと、ギルマスは満面の笑みで握手してくる。
て、もう仕事にいつから行けるかの確認か。
まるでバイトのシフトみたいだな。
「え、まだこっちでどこに住むかも決めてないので……直ぐにいつから入れるかはちょっと相談させて下さい。」
「そうか。住む所か。ギルドが贔屓にしてる不動産屋があるからいい物件、探しといてやろうか?」
「え!いいの!?ギルマス!?パンツ!お願いしちゃいましょう!!」
「住居場所の用意までして貰っていいんですか?」
「あぁ。任せとけ!でも、家賃はおまえらで払えよな?」
ギルマス、頼りになるなぁ。
この街でのギルドの影響力を考えると当然か。
俺の偽りの伝手と違って、あちこちに何かしらの伝手があるのかもしれない。
「所でお前達はいつまでこっちにいるんだ?それまでに住む場所を探してみよう。」
「ギルマス、物件探すのにどれくらいかかります?」
「そうだな。明後日また来てくれるか?そうすれば大体、物件もいくつか用意出来る筈だ。」
「明後日ですね。分かりました。アイルも覚えておいてくれ。」
「うん。わかった!」
「パンツ兄ちゃんの件だが、グリ便の手配もその時までに確認しとく。」
「何から何まで有難う御座います。」
「イイって事よ!もう俺達はギルド仲間なんだしな!!ハッハッハッハッ!」
レトはそう言うと快活に笑う。
ギルドマスターって職種も人付き合いが上手くないと務まらないんだろうな。
俺は出来そうにない。
どちらかと言うと俺は一人で黙々とやるタイプだし。
人には向き不向きがある。適材適所、量才録用だ。
そして明後日来る約束をして、俺達はギルドを後にし『ゆっくりしていっ亭』へ向かった。
すると宿が騒々しい。
何かあったのか?
宿に入ると、目に飛び込んできたのは、酒盛りをしているガガンさんとコフィさん、ステフおっさん3人だった。
「うっぷ……お酒くさぁ~い!お父さん!お母さん!何してるの!?」
宿に入るなりアイルが鼻を摘まんで呻く。
ガガンさんは既に酔いつぶれてカウンター席に突っ伏して寝てしまっている。
奥さんのコフィさんとステフおっさんはまだ飲み続けている。
「コフィ!相変わらず酒つええな!」
「当たり前だよぉ!今まであんたに酒で負けた事はないんだからねぇ!今日こそどっちが酒豪王なのか……決着を付けてやるよぉ!!」
「おう!望むところだぜ!!!」
そう言うと二人は酒を再びパカパカ酒を煽り始めた。
な、何なんだ……これ?
酒豪王なんて称号……それは競い合うモノなのか!?
辺り一面、空の酒瓶が転がっている。
これいつまで続くんだ?止めた方がいい気がする。
ステフおっさんは酒の国と呼ばれている『プリンタイ帝国』出身で酒にはめっぽう強い体質だったよな。
そのペースに付いて行くコフィさんも相当な酒豪だ。
「アイル、これ止めた方が良くないか?……アイル?」
「えー?何言ってるれすかぁ?ぷあぁんつぅうう?」
「………え?」
振り向くとアイルも既に酔っぱらっていた。
どうやら宿に充満している酒気だけで酔っぱらってしまったらしい。
「ぱぁあんつぅうう……わたひ……がんばるから……ろうららい(調査隊)でがんばるららね!!」
「あ、あぁ、そうだな。頑張れ。」
「おまぁえも、がんばぇええぇえ!!」
ボコーッ!
ガラガラがっしゃーん……。
「あーっはっはっあはっはあははは!!ぷあんつぅおもしろーい勝手に飛んで行ったりしてぇ!」
俺はアイルに殴られたその勢いで吹っ飛ばされて、宿の待合室のテーブルと椅子が散乱する。(この宿2回目)
ヤバイヤバイヤバイ……アイルが酔っぱらうと力加減出来なくなるんだった!
俺は四つん這いでハイハイしながらまだ酒盛りを続けている二人の元に逃げる。
「コフィさん、ステフさん、助けて!!」
「お!パンツ兄ちゃんか!!おめぇさんがガガン達を連れて来てくれたらしいな。ありがとよ!すげぇな兄ちゃん、冥魔法まで使えるとはなぁ!」
「冥魔法だけじゃないよ!この子は光魔法まで使えるんだから大したもんだよ!」
「いや、そんな事よりアイルが酔っぱらっちゃって暴走してます!!」
「「ん?」」
2人が俺の後ろにいる筈のアイルを見ると……
「Zzzzzzzzz……zzzzzz………」
やっぱり寝てる!!早ッ!!!
おおぅ。そうだ。
俺は、ギルマスのレトから促されてギルドに来た事を思い出す。
調査隊員を受けるって話をするんだったな。
俺はアイルをチラリと見るとコクリと頷き話始めた。
「ギルマス。私達、調査隊の件、受けようと思います。」
「おぉ!決めてくれたか!助かるぜ!で、いつから入れる!?」
アイルがそう言うと、ギルマスは満面の笑みで握手してくる。
て、もう仕事にいつから行けるかの確認か。
まるでバイトのシフトみたいだな。
「え、まだこっちでどこに住むかも決めてないので……直ぐにいつから入れるかはちょっと相談させて下さい。」
「そうか。住む所か。ギルドが贔屓にしてる不動産屋があるからいい物件、探しといてやろうか?」
「え!いいの!?ギルマス!?パンツ!お願いしちゃいましょう!!」
「住居場所の用意までして貰っていいんですか?」
「あぁ。任せとけ!でも、家賃はおまえらで払えよな?」
ギルマス、頼りになるなぁ。
この街でのギルドの影響力を考えると当然か。
俺の偽りの伝手と違って、あちこちに何かしらの伝手があるのかもしれない。
「所でお前達はいつまでこっちにいるんだ?それまでに住む場所を探してみよう。」
「ギルマス、物件探すのにどれくらいかかります?」
「そうだな。明後日また来てくれるか?そうすれば大体、物件もいくつか用意出来る筈だ。」
「明後日ですね。分かりました。アイルも覚えておいてくれ。」
「うん。わかった!」
「パンツ兄ちゃんの件だが、グリ便の手配もその時までに確認しとく。」
「何から何まで有難う御座います。」
「イイって事よ!もう俺達はギルド仲間なんだしな!!ハッハッハッハッ!」
レトはそう言うと快活に笑う。
ギルドマスターって職種も人付き合いが上手くないと務まらないんだろうな。
俺は出来そうにない。
どちらかと言うと俺は一人で黙々とやるタイプだし。
人には向き不向きがある。適材適所、量才録用だ。
そして明後日来る約束をして、俺達はギルドを後にし『ゆっくりしていっ亭』へ向かった。
すると宿が騒々しい。
何かあったのか?
宿に入ると、目に飛び込んできたのは、酒盛りをしているガガンさんとコフィさん、ステフおっさん3人だった。
「うっぷ……お酒くさぁ~い!お父さん!お母さん!何してるの!?」
宿に入るなりアイルが鼻を摘まんで呻く。
ガガンさんは既に酔いつぶれてカウンター席に突っ伏して寝てしまっている。
奥さんのコフィさんとステフおっさんはまだ飲み続けている。
「コフィ!相変わらず酒つええな!」
「当たり前だよぉ!今まであんたに酒で負けた事はないんだからねぇ!今日こそどっちが酒豪王なのか……決着を付けてやるよぉ!!」
「おう!望むところだぜ!!!」
そう言うと二人は酒を再びパカパカ酒を煽り始めた。
な、何なんだ……これ?
酒豪王なんて称号……それは競い合うモノなのか!?
辺り一面、空の酒瓶が転がっている。
これいつまで続くんだ?止めた方がいい気がする。
ステフおっさんは酒の国と呼ばれている『プリンタイ帝国』出身で酒にはめっぽう強い体質だったよな。
そのペースに付いて行くコフィさんも相当な酒豪だ。
「アイル、これ止めた方が良くないか?……アイル?」
「えー?何言ってるれすかぁ?ぷあぁんつぅうう?」
「………え?」
振り向くとアイルも既に酔っぱらっていた。
どうやら宿に充満している酒気だけで酔っぱらってしまったらしい。
「ぱぁあんつぅうう……わたひ……がんばるから……ろうららい(調査隊)でがんばるららね!!」
「あ、あぁ、そうだな。頑張れ。」
「おまぁえも、がんばぇええぇえ!!」
ボコーッ!
ガラガラがっしゃーん……。
「あーっはっはっあはっはあははは!!ぷあんつぅおもしろーい勝手に飛んで行ったりしてぇ!」
俺はアイルに殴られたその勢いで吹っ飛ばされて、宿の待合室のテーブルと椅子が散乱する。(この宿2回目)
ヤバイヤバイヤバイ……アイルが酔っぱらうと力加減出来なくなるんだった!
俺は四つん這いでハイハイしながらまだ酒盛りを続けている二人の元に逃げる。
「コフィさん、ステフさん、助けて!!」
「お!パンツ兄ちゃんか!!おめぇさんがガガン達を連れて来てくれたらしいな。ありがとよ!すげぇな兄ちゃん、冥魔法まで使えるとはなぁ!」
「冥魔法だけじゃないよ!この子は光魔法まで使えるんだから大したもんだよ!」
「いや、そんな事よりアイルが酔っぱらっちゃって暴走してます!!」
「「ん?」」
2人が俺の後ろにいる筈のアイルを見ると……
「Zzzzzzzzz……zzzzzz………」
やっぱり寝てる!!早ッ!!!
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