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第13章
閑話 伯父side 4 詰んだ。
しおりを挟む「そういえば、伯父上?」
「なんだ?アレク」
「少し前に…リシュタールは滅びたと聞きましたねぇ…。伯父上の領地も残ってると良いですね?ククク」
「ど、どうしてそんな事を?兎に角!お前達の母の呼び出しで、ここに来た事には代わりはないからな!お前達ベルガモット家には責任を取って貰う!リシュタールが滅びた等嘘を付きおって!私達はこれで失礼させて貰う!」
「そうですか?では、私達から伯父上にお出ししていた仕事に対しての対価は、今後一切支払いませんので。それと今後は、城に足を踏み入れる事は無いようにお願いします。特にそこの二人、特にルシスお前だ!」
ヴァンスが、息子のルシスにまた何かを言うが…。自分の息子とはいえ、あの三男の行動に注意等しても……とは思うが見てるだけにしたが…。
「なぁ~にぃ?ヴァンス従兄さん?」
「城のあちこに勝手に入ると怪我をするからな!城には近づくなよ?」
「えぇ~それじゃぁ~つまらないよぉ?」
「良いか!兄上からの忠告忘れぬ様に?」
「そ、そんなもの知るか!私は一切関係ないぞ!それに資金を止める?巫山戯るなよ!馬鹿にしおって!おい、クロノスお前達!屋敷に帰るぞ!ついてこい!」
「いえ、父上私は残ります。ヴァンス陛下の仕事の手伝いが有りますので?陛下、申し訳御座いません。父の勝手な行動でご迷惑を…」
な、な、クロノス私を裏切るのか!お前!
「クロノス!お前は!ライアン!ルシス帰るぞ」
「「……」」
なんとかアデス達から話を息子二人と、屋敷に戻る事が出来たが……。
非常に不味い!
あの会話の内容を知られてしまった!
だが待てよ?未だあの会話嵩が知られてるだけだぞ?ハハハなんだまた猶予はあるではないか!
アレクが、パトリシアの事を可愛がってるのはここにきてよく分かったが…。
だが、私の計画を見透かしたのはアレクだ!
あれは不味い…くそ私にも頼りになる影の様な者が居ればここまで積んで無いのだが……。
息子を、頼りにしたが役に立つ者ではなかったか。さて、これからどうする?
城には息子共々出入り禁止になってしまったしな……。
しかし、それでも不味いのには変わらないか。
…反逆者罪で、打ち首しかない未来が待っているなんて御免被りたいがそれではどうする?
今更どう繕うか…これは詰んだか?
それにしてもクロノス!あやつは私を裏切りおって!
散々目を掻けて育てて遣った恩を忘れおって!腹の立つ!
「父上……」
「な、なんだ!ライアン」
「アレク従兄様が言っていた事は本当ですか?」
「な、何がだ!」
「リュシタールが滅びた事と、従妹を使ってベルガモット家を乗っ取ると言うのは?我々二人は父上に騙されたのですか?」
「う、煩い!役立たずめ!お前達が早くパトリシアの弱味を掴んで来ないから、この様な事に為ったのだ!愚か者!」
「つ……!私はここれで失礼します」
「僕もぉ~!お父様……あの王様達の方が頭は良いねぇ……。でも僕……お城に興味があるんだよねぇ……フフ。少しずつ遊んでくるよ」
「お、おい!ルシス!お前はもう動くな!これ以上余計な事をすると私の計画が!」
「あれぇ……未だ何か計画があったの?ま、知らないけどねぇ……。僕は好きにさせて貰うよ?」
「ま、まて!ルシス」
そして、その日の夜にルシスがベルガモットの城に忍び込み騒ぎを起こしたのだった。
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