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第13章
第76話 一騒動があったらしい。
しおりを挟むお兄様達が伯父様達を問い詰めたらしいのですが…どうやら詰めが甘かったと仰います。
私は良く分からない話しなので、早速訳を聞くことにしますわ。
「まあ、その話しとは別にな?少し前に城で一騒動あったんだよ。シアがここに居たから、何事もなく済んだんだがな?」
「なんですのそれは…?」
聞いてないわよ?そんな事は!
「ほら、父上に伯父達の事を話してと言ってたろ?」
「ええ、それは、話しましたがそれが何か?」
「父上が私達と話し合って伯父を呼び出して話が拗れた。これはさっきした話しだが」
「ええ、いま聞きましたわね?それで」
「俺と兄上で、どんなつもりでここに来たかのか?パトリシアの身辺を探るのは何故かと聞いたが話しに為らなかった」
「……それで?」
「そんな話し合いが終わったその日の夜に、伯父の所の三男が、城の三階の結界が張ってあるフロアに、無理やり侵入しょうとしのだよ。あそこには、人が立ち入らない様にしてあるだろ?そして、侵入者がいれば罠が発動する仕組みにしたろ?」
そうだった、あそこに、先日というか少し前にルシス対策をしたのよね?私達以外の者が、結界に触れば電流が流れる仕組みにしたのよ!
それとおまけに、アラームが鳴る様にしたのよね?それも城中に響く様にしてある。
まあ、要は鼠取りかしらね。
あれは確か、痴漢用のブザーの倍以上の警報音が鳴る様にしたから、あの音を知らない人は心臓が止まる位驚くと思うのよね…。
それが発動したの?
本当に……何をしたいのかしらね?
城は広い、私達の関係者以外が足を踏み入れると罠に掛かる仕組みにしてある場所もちらほら。
だから…安易に彷徨くのは……お勧めしないのだけれどね。
だから使用人達には、城の地図を渡してあるはずだから使用人は迷わないけど…。
「だったら、怪我が酷いのではなくて?」
「ああそうみたいだな!フフフ手の平が火傷で酷いらしいぞ?知らんがな。出禁にしたのに無理やり侵入したのが悪いんだがなぁ……」
「まあ、ポーションは?」
ってか!出禁にしたのに入ったの?
どれだけ図々しいのかしら?
「ああ買いに出てたらしいね。まあ、町に出回るのポーション等!シアの作るポーションに比べれば、下級以外だろうがな?フフフ」
「それに今は、牢にぶちこんであるしな」
こ、怖い…笑顔が怖いからお兄様達!
「それで、なんで伯父様と揉めてるの?良く意味が、わからないのですが?」
「ほら、勝手に動いて怪我をしたとなると、伯父が父上と話し合った時にすっとぼけた話が嘘に為ったろ?」
「……?」
「それで私達がやはり、何かするつもりでしたね?と問い詰めたんだが……」
「城に罠を仕掛けるなんてと言い出したよ」
「はあ?勝手に用も無いのに、ふらふらさせて?勝手に怪我をしたのに?」
「ああ、全く肝が据わってるよ……」
「私もビックリしてるのよ?お姉様も何も謝罪してこないし?逆に謝れと言われたわ」
「は?」
「本当だぞ?それにパトリシアの作った化粧水を只で寄越せと言ってきた。どうやらルシスが怪我をしたのは、こちらの所為でその慰謝料だそうだ」
「は?」
なんですか?それは信じられない、信じられない!信じられない!!
それなら、それだったら!殺っても良いわね?
私の力で眠らせるなんてすぐ……。
「シア……驚き過ぎだ!おい、戻って来い!」
「はっ!お兄様……私は夢を見てたわ……」
「ククク、因みにどんな夢かな?」
「それは……伯父達を沈める夢よ?フフフ」
「それは良いな!お前の魔法なら直ぐだな!早速行くか!」
「まあ、お兄様ったら。フフフ冗談でしてよ?」
「ハハハ!私も冗談だ!」
「二人とも……怖いことを言うなよ?後始末が大変なのだからな?」
「後始末等しなくても良いのでは?」
「それは………なぜかな?」
「だって、あの方達は領領地経営を失敗して一家でここへ逃げて来たのよ?それを此方で引き取ったのよ?領地に残っていれば、確実に一家で断罪ですわね。今頃は命も無かったのでは無いかしら?」
「そ、そうなのか?パトリシア!」
「ええ、そうですわね?お父様」
だから何処に行ってもお荷物一家ですわね。
悲惨よね?一家揃って何処にも居場所がないって……。
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