どけ!私が白馬の王子様だ!〜百戦錬磨の乙女ゲーマーがお姫様(男)を全員攻略していく話〜

すいか

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プロローグ又は共通ルート

五色

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「そう言えば、五色に関する情報を伝えておくように言われていたんだったな。すっかり忘れていたよ」

 え? 学園長の言葉に、私は目を瞬いた。学園長は私の神託を知らないはずなのに、どうして……?

「その顔はまさか……バレていないと思っていたのかい?」

 学園長は驚いた顔をした。

「というと、まさか……」

「陛下にはバレておるよ」

 えっ。えええ~~!?
 困惑し、顔を青ざめさせる私を見て、学園長は困った顔をした。

「言いにくいことだが、うちの王家と神殿は相当癒着しているのだよ、隣国と違ってな。そして君を受け入れるにあたり、王命が下ったのだ。神託の子を導けとな」

 え、それなら私とお父様に血縁がないこととか、私たちが人の記憶を操作したこととか知って……どこまで……? しかし続けた学園長の言葉に、私は胸をなでおろした。

「しかし安心してくれ、五色の証を持っている子たちには伝えていない。……知っているのは、国王陛下、宰相閣下、神官長、そして私だけだ。君の父上である子爵すらも知らないはず。国としても、世界が滅んでは困るからね。五色が君に変な警戒をしないように、とこれまで君の存在は緘口令が敷かれていた、らしいのだが」

「らしい、とは?」

「その部分の記憶をだれも持っていないのだ。……残っているのは、記録だけでな。国中の君に関する記憶を消すとは。君は今、もしかしたらかなりの勢力に狙われているのかもしれない。こちらでも君を守るため全力を尽くすが、君の方でもよく気を付けておくように」

 ……つまり、私たちがその記憶を消した張本人であることは気付かれていないのか? それに、先ほどまでの発言から考えれば、私と子爵の間の関係は私たちが組み上げた設定通り__おじい様の落とし胤の子だと思われているようだ。それならやりようはある。

「ご心配ありがとうございます。良く警戒して生きてゆきたいと思います」

「うむ。……ただでさえ大変な役目を負わせている君だ。せめて周りを頼れるよう、私の方でもサポートしていこう」

 手始めにこれを、そう言って、学園長は一枚の冊子を取り出した。

「君にはすでに校内地図を渡してあったと思うが、これはまた別の……五色の証を持つ者たちに関する基本情報だ。きっと君の役に立つだろう」

 私はそれを有り難く頂いた。そもそも記憶操作については私とリズがやったことであるため些か申し訳なかったが、あった方が良いに決まっているので言わないでおこう。

「ああ、良い機会だから学園で必要なものも今渡してしまおう。鞄は……よし、入りそうだね」

「え、こんなに頂いてしまってよろしいんですか?」

「これはもともと学園に入るものは皆入学時に貰うものなのだ。君以外にも転入生が入ることも稀にあるから、常に準備しておいている」

 次から次へと学園生活に必要な教材を出してくれる学園長に感謝して鞄にしまっていく。ほとんど情報のなかった出発前とは段違いに、私はこの学園についての知識を身につけていった。
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