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夫婦は只今別居中!
8.※初めての交わり
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シーファスとのキスはとても気持ち良くて、ついうっとりと身を任せてしまった。
俺は別に男色家じゃなかったはずなのに、こんなの…おかしい。
そう思うのに与えられれば与えられるほど酔わされる。
「ラインハルト。ハルって呼んでいいか?」
愛称で呼びたい。
そう言われて深く考えることなく頷いてしまう俺。
そこからまた何度も何度もキスをして、気づけばメチャクチャ長い時間そうしていた。
そして長いキスが終わった時にはトロンとした表情をする俺がいて、そんな俺を見ながらシーファスがクスリと笑った。
「ハル。そんなに隙だらけだと、悪い狼に食べられるぞ?」
それはもしかしてもしかしなくてもシーファスの事?
食べられるっていうのは……そういう意味でってことなのか?
(別に…いいかも)
相手がシーファスなら別に構わない。
だって書類上とは言え、俺の夫なんだから。
そんな俺の心境を知ってか知らずか、シーファスが試すように言ってきた。
「ハル…もしお前が嫌じゃなかったら、今からお前を抱きたい」
────ダメか?
誤解する暇もないほどの直球。
その表情は逃げるなら今だぞと言っているかのようだ。
正直何故シーファスが俺を抱こうと思ったのかなんてわからない。
単にキスからの流れでそう思っただけかもしれないし、嫁から逃げて冒険者業なんかしてるから単純に溜まってるだけなのかもしれない。
少なくとも既婚者なんだから本気ってことだけはないだろう。
じゃあ遊びかって言われると微妙だけど。
だってシーファスは遊びで誰かと寝るようなタイプには見えないんだ。
それなら俺を少なからず思ってくれているから声を掛けてくれたのかって話になるんだけど────。
(ま、いっか)
深く考えた方が負け。
どうせシーファスは俺の夫なのだ。
これは浮気ではない。
夫が妻を抱く。ただそれだけの話。
本人が知らないだけで何ら問題はないだろう。
そう結論を出したから俺はそのままシーファスに抱き着いて、素直に『抱いて』と言ったんだ。
それを受けてシーファスは嬉しそうに俺をベッドに連れて行ったんだけど、俺が初めてだって知って凄く驚いてた。
あまりにもすんなりOKを出したから、『実は経験者なのか?』と思われてしまったらしい。
「そ、その…お礼も兼ねて、シーファスならいいかなって思っただけで!誰にでもってわけじゃないから!」
誤解されて、あまりの恥ずかしさに真っ赤になる俺。
でもそんな俺をギュッと抱きしめて、『俺が初めてで嬉しい』って言ってくれたんだ。
そこから香油?って言うのかな?
『これを使ったら滑りが良くなって身体に負担がかからないから』って教えられた後後ろを慣らされて、『力はできるだけ抜いててくれ』って言われながらバックで挿入された。
初めて受け入れる男根は凄く熱くて硬くて、なんだか串刺しにされてるような怖さもあったけど、ゆっくりゆっくり挿れながら耳元で甘く名前を囁かれ、『絶対に酷くはしないから』って優しく手を重ねてくれたから耐えられたんだ。
全部入り切った時には後ろからぴったり抱きしめられてて、中に馴染むまで動かず待ってくれて、『大丈夫か?』って気遣ってもくれた。
そんな優しさに胸がきゅんとして、初めてがシーファスで良かったって凄く思った。
「最初はゆっくりするから、痛かったら言ってくれ」
そう言って緩々と動き出すシーファス。
香油の滑りも手伝って何度も往復されているうちに、シーファスのモノが俺に馴染んでいくような感覚に襲われる。
「あっ…ん……っ」
違和感を感じたのは本当に最初だけで、感じ始めてからはただただそれを甘受していた。
「ハル…辛くないか?」
「ん…っ、気持ちいっ…」
緩やかに擦られるのは単純に気持ちが良くて、俺は素直にそれを伝える。
それを受けてシーファスはゴクリと喉を鳴らし、髪に優しくキスを落としてきた。
「…っそうか。じゃあもう少し大きく動くな」
そしてシーファスは先程までの緩やかな律動を変化させ、そこから俺が感じる場所を探るように何度も突き上げてきた。
「んっ、あっ、はぁんっ…」
(イイッ!)
ゾクゾクするような気持ち良さに俺はギュッとシーツを握りしめる。
そして一際強くバチュンッ!と奥まで突かれた俺は、さっきまでとは違うその力強さに身を震わせた。
「あっ!」
(なんだ…これ?)
戸惑いを感じたのは一瞬で、何度も何度も強く突かれているうちにそれが快感なんだと理解させられ、口からは甘い声が零れ落ち、シーファスのモノに縋るように勝手にキュッと締め付けてしまう。
「んっ、あっ、はぁっ…」
揺蕩うように快楽に満たされて、ゆさゆさと揺らされながら吐息のようにハフハフと息を吐く。
(き、気持ちいっ!すごっ…!)
初めての快感は俺を一気に染め上げ、セックスの良さを俺へと教え込んでくる。
なのにシーファスはそれでは納得しなかったらしい。
「……流石にまだそんなに感じないか」
何故かそんなことを呟いたかと思うと、徐に手を伸ばして俺の陰茎を握りこんだのだ。
「ひゃっ?!」
「こっちも擦ってやるから、一緒にイこうな?」
「やっ…!そんなっ、いっぺんにしないでっ…!」
(もう十分過ぎるほど感じてるんだけど?!)
そう思いながら快感が過ぎて潤んだ目を向けたのに…。
「……っ!ハルッ!」
何かがツボに嵌ったのか、シーファスは俺の顔をグイッと自分の方へと引き寄せ、そのまま激しく唇を奪いに来た。
舌を絡めて俺の全部を求めるような荒々しいキスに感じさせられて、そのままぎゅうぎゅう下を締めつけてしまう。
全身でシーファスを感じるのが気持ち良くて溺れてしまいそう────。
「もっともっとヨくしてやるからな」
「あっ!やだぁあああっ!」
そこから手でしごかれたり先っぽをクリクリと親指で嬲られて、俺は追い込まれるようにそのままシーファスの腕の中で初めての絶頂を知った。
「あ────ッ!!」
快感が弾けた瞬間身体の奥に熱が注がれ、目の前にチカチカと星が散る。
今までの人生でここまで気持ちよかったことなんてないって言うくらいの初めての快感に息が弾み、そのまま放心してしまう。
「はぁ…はぁ…ハル…ッ」
ドサッと俺を抱きしめるように伸し掛かってくる身体に包まれて、俺はシーファスもイッたのだとその時やっと認識した。
そんな姿を見て、そう言えば…とふと思う。
(これが俺達の初夜…なんだよな)
なんだかそう考えると気恥ずかしい。
でも、全然嫌じゃなかったのはきっと、俺も少なからずシーファスを想ってるからなんだと思う。
「ハル…」
俺を見つめる瞳にはまだまだ熱が燻っているように見え、なんとなくこの温もりからも離れがたくて、俺は誤魔化すようにキスをした。
俺は別に男色家じゃなかったはずなのに、こんなの…おかしい。
そう思うのに与えられれば与えられるほど酔わされる。
「ラインハルト。ハルって呼んでいいか?」
愛称で呼びたい。
そう言われて深く考えることなく頷いてしまう俺。
そこからまた何度も何度もキスをして、気づけばメチャクチャ長い時間そうしていた。
そして長いキスが終わった時にはトロンとした表情をする俺がいて、そんな俺を見ながらシーファスがクスリと笑った。
「ハル。そんなに隙だらけだと、悪い狼に食べられるぞ?」
それはもしかしてもしかしなくてもシーファスの事?
食べられるっていうのは……そういう意味でってことなのか?
(別に…いいかも)
相手がシーファスなら別に構わない。
だって書類上とは言え、俺の夫なんだから。
そんな俺の心境を知ってか知らずか、シーファスが試すように言ってきた。
「ハル…もしお前が嫌じゃなかったら、今からお前を抱きたい」
────ダメか?
誤解する暇もないほどの直球。
その表情は逃げるなら今だぞと言っているかのようだ。
正直何故シーファスが俺を抱こうと思ったのかなんてわからない。
単にキスからの流れでそう思っただけかもしれないし、嫁から逃げて冒険者業なんかしてるから単純に溜まってるだけなのかもしれない。
少なくとも既婚者なんだから本気ってことだけはないだろう。
じゃあ遊びかって言われると微妙だけど。
だってシーファスは遊びで誰かと寝るようなタイプには見えないんだ。
それなら俺を少なからず思ってくれているから声を掛けてくれたのかって話になるんだけど────。
(ま、いっか)
深く考えた方が負け。
どうせシーファスは俺の夫なのだ。
これは浮気ではない。
夫が妻を抱く。ただそれだけの話。
本人が知らないだけで何ら問題はないだろう。
そう結論を出したから俺はそのままシーファスに抱き着いて、素直に『抱いて』と言ったんだ。
それを受けてシーファスは嬉しそうに俺をベッドに連れて行ったんだけど、俺が初めてだって知って凄く驚いてた。
あまりにもすんなりOKを出したから、『実は経験者なのか?』と思われてしまったらしい。
「そ、その…お礼も兼ねて、シーファスならいいかなって思っただけで!誰にでもってわけじゃないから!」
誤解されて、あまりの恥ずかしさに真っ赤になる俺。
でもそんな俺をギュッと抱きしめて、『俺が初めてで嬉しい』って言ってくれたんだ。
そこから香油?って言うのかな?
『これを使ったら滑りが良くなって身体に負担がかからないから』って教えられた後後ろを慣らされて、『力はできるだけ抜いててくれ』って言われながらバックで挿入された。
初めて受け入れる男根は凄く熱くて硬くて、なんだか串刺しにされてるような怖さもあったけど、ゆっくりゆっくり挿れながら耳元で甘く名前を囁かれ、『絶対に酷くはしないから』って優しく手を重ねてくれたから耐えられたんだ。
全部入り切った時には後ろからぴったり抱きしめられてて、中に馴染むまで動かず待ってくれて、『大丈夫か?』って気遣ってもくれた。
そんな優しさに胸がきゅんとして、初めてがシーファスで良かったって凄く思った。
「最初はゆっくりするから、痛かったら言ってくれ」
そう言って緩々と動き出すシーファス。
香油の滑りも手伝って何度も往復されているうちに、シーファスのモノが俺に馴染んでいくような感覚に襲われる。
「あっ…ん……っ」
違和感を感じたのは本当に最初だけで、感じ始めてからはただただそれを甘受していた。
「ハル…辛くないか?」
「ん…っ、気持ちいっ…」
緩やかに擦られるのは単純に気持ちが良くて、俺は素直にそれを伝える。
それを受けてシーファスはゴクリと喉を鳴らし、髪に優しくキスを落としてきた。
「…っそうか。じゃあもう少し大きく動くな」
そしてシーファスは先程までの緩やかな律動を変化させ、そこから俺が感じる場所を探るように何度も突き上げてきた。
「んっ、あっ、はぁんっ…」
(イイッ!)
ゾクゾクするような気持ち良さに俺はギュッとシーツを握りしめる。
そして一際強くバチュンッ!と奥まで突かれた俺は、さっきまでとは違うその力強さに身を震わせた。
「あっ!」
(なんだ…これ?)
戸惑いを感じたのは一瞬で、何度も何度も強く突かれているうちにそれが快感なんだと理解させられ、口からは甘い声が零れ落ち、シーファスのモノに縋るように勝手にキュッと締め付けてしまう。
「んっ、あっ、はぁっ…」
揺蕩うように快楽に満たされて、ゆさゆさと揺らされながら吐息のようにハフハフと息を吐く。
(き、気持ちいっ!すごっ…!)
初めての快感は俺を一気に染め上げ、セックスの良さを俺へと教え込んでくる。
なのにシーファスはそれでは納得しなかったらしい。
「……流石にまだそんなに感じないか」
何故かそんなことを呟いたかと思うと、徐に手を伸ばして俺の陰茎を握りこんだのだ。
「ひゃっ?!」
「こっちも擦ってやるから、一緒にイこうな?」
「やっ…!そんなっ、いっぺんにしないでっ…!」
(もう十分過ぎるほど感じてるんだけど?!)
そう思いながら快感が過ぎて潤んだ目を向けたのに…。
「……っ!ハルッ!」
何かがツボに嵌ったのか、シーファスは俺の顔をグイッと自分の方へと引き寄せ、そのまま激しく唇を奪いに来た。
舌を絡めて俺の全部を求めるような荒々しいキスに感じさせられて、そのままぎゅうぎゅう下を締めつけてしまう。
全身でシーファスを感じるのが気持ち良くて溺れてしまいそう────。
「もっともっとヨくしてやるからな」
「あっ!やだぁあああっ!」
そこから手でしごかれたり先っぽをクリクリと親指で嬲られて、俺は追い込まれるようにそのままシーファスの腕の中で初めての絶頂を知った。
「あ────ッ!!」
快感が弾けた瞬間身体の奥に熱が注がれ、目の前にチカチカと星が散る。
今までの人生でここまで気持ちよかったことなんてないって言うくらいの初めての快感に息が弾み、そのまま放心してしまう。
「はぁ…はぁ…ハル…ッ」
ドサッと俺を抱きしめるように伸し掛かってくる身体に包まれて、俺はシーファスもイッたのだとその時やっと認識した。
そんな姿を見て、そう言えば…とふと思う。
(これが俺達の初夜…なんだよな)
なんだかそう考えると気恥ずかしい。
でも、全然嫌じゃなかったのはきっと、俺も少なからずシーファスを想ってるからなんだと思う。
「ハル…」
俺を見つめる瞳にはまだまだ熱が燻っているように見え、なんとなくこの温もりからも離れがたくて、俺は誤魔化すようにキスをした。
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