上 下
32 / 48
第1章

24話 森のなかで※

しおりを挟む
 唇を重ねたふたりは、どちらからともなく舌を出し、絡め始めた。

「あむ……れろぉ……ちゅぷ……」

 しばらくキスを続けたあと、ルーシーのほうから顔を離す。

「んはぁ……ん……ケント……」

 彼女は彼の名を呼び、潤んだ瞳を向ける。

「……しよ?」

 そして、そう訴えかけてきた。

「いや……」

 突然の言葉に、ケントはあたりを見回す。
 周囲は鬱蒼と生い茂る木々ばかりだが、どこから魔物が出てくるかもわからない場所だ。

「さすがに、危険だろう?」
「ん……ちょっとまって……」

 すると彼女は軽く目を閉じた。
 少し眉を寄せて、なにかに集中するようなそぶりを見せたあと、ほっと息をついて目を開く。

「大丈夫、ちょっと離れたところにコボルトらしい気配はあるけど、ここまで来ないわ」
「……わかるの?」
「集中すればね」

 得意げな笑みを浮かべたルーシーだったが、すぐに切なげな表情になった。

「だから、ね?」
「いや、でも……」

 当面の危険はないのかもしれない。
 だが、屋外ということにも、多少の抵抗があった。

 なにせケントには、野外プレイの経験がないのだ。

「ケントが、悪いんだからね?」

 迷うケントに対して、彼女は少しむくれたように言い、彼の手を取った。

「あなたに、なにかあったんじゃないかって、すっごく不安になって」

 そう言いながら、彼女は賢人の手を引き下げていく。

「数分がすごく長い時間に感じられて……でも、ケントがまた現れたときは、ほっとして……」

 そしてケントの手は、ルーシーの股間に誘導された。

「とても愛おしくって、キスしたくなったの。そしたら、こんなに……」

 ルーシーは自身の股間にケントの手を押し当てた。
 ホットパンツの裾から入った指が、ショーツに触れる。

「んっ……」

 賢人の指が触れた瞬間、ルーシーは短く呻いた。
 指先が、ねっとりと濡れる。

「こんなの、我慢できないよ……だから、いいでしょ?」

 そこまで言われると、ケントも我慢するのは難しい。

「……早く、終わらせるよ?」
「うん、いいよ。どうしたらいい?」
「じゃあ……」

 そこでケントはもう一度周囲を見回し、すぐ近くの大木を捉える。

「下、脱いで」
「うん……」

 ルーシーはケントの手を離し、自分でホットパンツのボタンを外してショーツと一緒に脱ぎ去った。
 黒い恥毛の先がしっとりと濡れ、束になっている。

「じゃあ、そこの木に手をついて……むこうを向いて……そう。そしたら、お尻をこっちに……」

 ルーシーはその指示に従ってケントに背を向けて立ち、木に手をついて尻を突きだした。

「このカッコ、恥ずかしいね……」

 ルーシーは下半身を晒し、尻尾をピンと立てながら、顔だけをケントに向け、恥じらいつつも嬉しそうに微笑む。

 ケントは形のいい尻と、ぱっくりと開いた割れ目を凝視した。
 秘部はすでにぐっしょりと濡れ、木漏れ日を反射して微かに光っている。

「すぐに、挿れるよ?」

 ケントはスラックスとトランクスの前開きを開け、イチモツを取り出しながら尋ねた。
 ぽろんとまろび出た肉棒は、表面に血管を浮かせて硬直し、赤黒い亀頭ははち切れんばかりに膨張している。

「大丈夫、と……思う……」

 か細く告げる声を聞きながら、ケントは右手でイチモツをつまみ、左手を彼女の尻に置いた。
 かすかに汗ばんだ肌は、少しだけひんやりしていた。

 位置を調整し、秘部に先端を当てる。

「んんっ……」

 ゆっくりと、挿入していく。
 痛みがあってはいけないと慎重に押し進めたが、膣内までしっかりと濡れているようで、ルーシーはほとんど抵抗なくケントの肉棒を受け入れた。

「はぅ……ん……」

 膣内で彼の存在をしっかりと感じ取ったのか、ルーシーは手を置いた木に軽く爪を立て、かすかに呻く。

「ルーシー、動くよ?」
「ん……」

 その問いかけに、彼女は小さく頷いた。

 ケントは両手で彼女の腰を掴み、ゆっくりと腰を動かし始めた。

「んっ……んっ……」

 じゅぶじゅぶと肉棒が出入りし、内側をこすられる刺激に、ルーシーがくぐもった声を漏らす。
 ケントは様子を見ながら、少しずつ速度を上げていった。

「んっんっ……! ああっ……!」

 抽挿が激しくなり、ルーシーが甲高い声を上げる。

「ルーシー……声っ……!」

 ケントは声を抑えて、彼女を窘める。

「んぁっ……んっ……ふぅっ……!」

 彼女は片腕で自身の身体を支えながら、慌ててもう片方の手を口に当てた。

「んっふぅっんんっ……!」

 ルーシーは自分の口を押さえ、声を殺して快感に耐える。

「んっんっ! ふぐぅっ……んんっ……!」

 ぐちゅぐちゅと漏れ出す卑猥な水音と、押し殺したルーシーの喘ぎ声が、静かな森に響いた。

「くっ……!」

 ギュウギュウと締め上げられながら、ねっとりと絡みついてくる快感に、ケントは思わず声を漏らす。

 野外という環境のせいか、いつもより興奮しているのを自覚していた。

 必死に喘ぎを漏らすまいとこらえるルーシーの姿にも、情欲をかき立てられる。

「ルーシー……!」

 ケントが囁くように声をかけると、彼女は口元を抑えながら少しだけこちらに顔を向け、小さく頷いた。

 限界が、近づいていた。

「ぐぅ……!」

 最後は彼女の腰を引き寄せながら、思い切り股間を押しつけ、彼女の膣内に射精した。

 ――びゅるるるっ! びゅるるっ!! びゅぐるるっ!! びゅるっ……!

 キュウキュウと締まる膣内で、肉棒がドクドクと何度も脈打つ。
 そのたびに放出される精液が、ルーシーの内側に満たされていった。

「んっ……ふぅ……」

 ケントの射精を受け止めながら、ルーシーは口から手を離し、両手で自分の身体を支え直した。

「んぁ……!」

 ケントが腰を引き、肉棒を抜き去ると、彼女は小さく呻いた。
 ぽっかりと開いたままの膣口から、とろとろと精液が溢れ出す。

「ふぅ……んん……」

 ルーシーは木にしがみつくような格好で尻を突き出し、自分の中からケントのものが溢れ出すのを見せつけるような格好をしていた。
 垂れ落ちた精液は、パタパタと音を立てて雑草を汚していく。

「はぁ……はぁ……ふふ……」

 満足げな笑みを漏らしたルーシーは大木を離し、少しふらつきながらも自分の脚で立った。

「ありがと、ケント。わがままいってごめんね?」

 彼女はそう言いながら彼に歩み寄り、抱きつきながらキスをした。

「んちゅ……はぁ……ふふっ」

 軽く唇を押し当てたあと、すぐに離れた彼女は、再び微笑んだ。

「俺も、気持ちよかったからいいよ」
「そっか。よかった」
「そうだ、そのバッグ、取ってくれる?」

 ケントはそう言って、彼女の足下に置かれていた防災バッグを指し示す。

「どうしたの?」
「いや、なにか拭くものが入ってないかなって」

 射精してしなびたケントのイチモツには、べっとりと粘液がまとわりついている。
 ルーシーの股間も、ちゃんと拭いたほうがいいだろう。
 そう思って言ったのだが。

「ふふっ、心配しなくてもいいわよ。ほら」

 彼女がそう言って股間に手をかざすと、少しあった不快感がなくなった。

「きれいになってる、のか?」

 イチモツを中心とした股間回りの汚れが、すっかり無くなっていた。

「浄化よ。魔術の」
「浄化って……」
「ええ、宿にある装置はこれを再現する魔道具なの」

 彼女はそう言いながら、脱ぎ捨てたホットパンツとショーツ、そして自身の股間に魔術をかけた。

「便利だね」
「ええ、すごくね。だから、ケントも覚えておかないと」
「そっか、俺にも使えるのか」
「もちろん」

 ケントは魔術という新しい力が使える可能性に、少し胸を高鳴らせた。


 それから身だしなみを整えたふたりは、森の外を目指して歩き始めた。

 帰るには少し早いが、初日から無理をするのもよくないだろうとの判断からだ。

「あ……」

 歩いていると、不意にルーシーが足を止めた。

「どうしたの?」
「うん、えっと……」

 彼女は恥じらうように、少しだけ頬を染める。

「おなかの中までは、きれいにできないみたい」
「そ、そっか」

 そう言って自身の股間に魔術をかけるルーシーの姿に、ケントもなにやら照れくさそうな表情を見せるのだった。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

【R18】深夜に蜜は滴り落ちる

恋愛 / 完結 24h.ポイント:63pt お気に入り:23

念願の婚約破棄を受けました!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:475pt お気に入り:1,130

1年後に離縁してほしいと言った旦那さまが離してくれません

恋愛 / 完結 24h.ポイント:3,409pt お気に入り:3,764

憧れのテイマーになれたけど、何で神獣ばっかりなの⁉

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:440pt お気に入り:134

一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~

恋愛 / 完結 24h.ポイント:667pt お気に入り:1,125

婚約破棄されましたが、幼馴染の彼は諦めませんでした。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:2,201pt お気に入り:281

異世界でいっぱいH!

BL / 連載中 24h.ポイント:227pt お気に入り:240

処理中です...