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2度目の目撃
12話 部屋での会話
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先生たちのセックスを目撃した水曜日から5日後の月曜日。
私は彼と、自宅の自分の部屋にいた。
私の家は学校近くにあるのだが、先生たちのセックスを目撃した水曜日の翌日から学校帰り、家で彼と一緒に勉強をするようになった。
高校三年生なので、受験勉強。
1人より2人の方が、勉強ができる。
見張り役がいるから。
……と言いつつ、その実は……
セックスをしていた。
私の両親は7時過ぎまで家に帰ってこないし、私は一人娘だ。
ウチのマンションは近所付き合いがほとんどないから『娘が家に彼氏を連れ込んでいる』と親に告げ口する人も居ない。
今までも彼氏を家に招いても支障がなかった。
が、後ろめたくてできなかった……
でも、あのセックス目撃以来、何だか箍が外れたようで。
と言うか、シンプルに、したくてたまらなくなってしまったのだ。
毎日。
と言うことで私は彼を自宅へ招き、あれからほぼ毎日セックスしている。
休日は彼の家でしたけど。
私はこんな自分の変化を彼がどう思っているのか気になって聞いてみた。
「最近、毎日、したくなる。
先生たちがしているのを見てからだと思う。
私、性欲が強くなっちゃったのかな……?」
「いいんじゃね?」
と彼は笑った。
「俺の方は別に変わってないけどな。
今までも毎日オナニーしていたし」
そうだったのか、と私は驚いて彼を見た。
彼はフッと笑うと、
「でもラッキーだった。
おまえがアレきっかけで、何かエロくなって。
おかげで俺は毎日セックスできるようになった」
ニヤニヤする。
「俺も小野先生の『ラッキースケベ』にあやかった1人なわけだ」
先生のセックスを見ることができた時点で『ラッキースケベ』な気もする。
彼は私の中へ入ると、気持ち良さそうに言った。
「おまえの穴、最高」
多分、彼以外に『穴』などと言われたらキレるだろう。
でも彼に言われてもイヤじゃなかった。
愛情があることを確信している、何故か。
「いっぱい、使って」
と答えると、
「おまえも俺の棒、味わえよ」
と彼は優しく言った。
『穴』と言ってしまったことを内心『しまった』と思って自分のことを『棒』と言い出したのだろうと推理して、彼が可愛くなった。
「うん」
私は笑いかけた。
「とっても美味しいよ……」
「おまえ。
ちょっとエロいこと、言うようになったよな?」
と彼は笑った。
――――――
終わると私たちは勉強を始めた。
やはり勉強もしなければ親に悪いと言う気持ちがあった。
一緒に机に向かいながら聞きたかったことを切り出す。
「水曜日。
どうする?」
今週の水曜日――先生と正木くんが図書室セックスの約束をしていた日。
おそらく正木くんは、私たちのことも意識しながら言っていた。
「行くだろ?」
彼はずいぶんアッサリ言う。
「でも……」
「後ろめたい?」
と彼は言うと『うーん』と考えるような顔をした。
「でもさ。
アイツ、『おまえらも来いよ』って感じだったし。
あっちから誘ったようなもんだろ?
後ろめたく感じる必要ないんじゃないか。
まあ、何も気付いていないみたいな先生には悪いけど」
「でも。
正木くんは何で私たちを誘うようなことを言ったのかな……」
「そりゃ」と彼はにやりとした。
「『乱交』にハマったんだろうよ」
私は口をとがらせた――「うーん……」
彼はニヤニヤしている。
「おまえ。
いまだ正木くんのことを『真面目な正木くん』だと思っているわけ?
裏の顔を見たのに?
アイツめっちゃ先生のことイジってたじゃん。
色んな意味で」
上手いこと言ったみたいな顔するな。
でも可愛い。
……と思いつつ、まだ「うーん」と悩ましい相槌を打つ。
「それにさ。
俺ももう一回したいんだよ。
乱交――複数プレイ? ――グループセックス?
めっちゃ興奮したから」
ジト目で私を見る。
「おまえもだろ?」
私は顔を熱くしながら、答えず顔を逸らした。
フッと彼の笑い声が聞こえる。
「見たいから行く。
したいから行く。
それでいいんじゃね?」
「大丈夫かな。
先生に次はバレるかも……」
「大丈夫」
と彼はあっけらかんと言った。
「でも……」
「確かにバレないに越したことはないけどさ。
あっちの方が俺たちより、立場が弱いんだぜ?
たとえ先生に俺たちが見ていたことがバレても」
彼は明るい調子で、怖いことを言い出した。
「こっちも学校でセックスしていたと学校にバレたら、最悪退学かな。
と言うか自主退学になるかも――恥ずかしくて学校行けなくなったり。
でも、こっちは人生は終わらない――もちろん、退学はきっついけどな。
正木くんの年齢にもよるけど、このことで――図書室での集団セックスをした4人の中で――人生が終わるレベルなのは先生だけだろ。
正木くんが17歳なら、ニュースになるかもね。
名前も顔も出るかもしれない――ネットで騒がれるよ、『無罪』って」
何だよ、無罪って。
意味わかるけど。
『4歳年上美女教師が性欲旺盛な教え子の男子高校生とセックス。被害者がいない』
ってことか。
でもネットでいくら擁護されようが、先生が正木くんが17歳の時点で性行為をしたなら法律的には犯罪者になるのだ。
「立場が弱いのはあっちだから。
俺たちは心配しなくていいと思う。
ってか、正木くんはさぞ心配しているだろうな――先生にベタ惚れって感じだったし。
俺たちに共犯になってもらおうと、俺たちを『次』に誘ったのかもしれないな」
彼は何も考えてなさそうで、意外と考えていた。
確かにそうだな、と私も納得した。
今考えれば2回戦の見せつけるようなセックスも、私たちを『グループセックス』の虜にし『チクリ』を回避しようとしたのかもしれない。
私たちにはたとえ匿名でもチクろうなんて気は全くなかったのだが。
別に正義感とか同情からではない。面倒くさいからだ。
人の人生に影響を与える行動をして余計な感情――罪悪感など――を感じたくない。
受験シーズンならなおさら。
と言いつつ、複雑な気持ち、罪悪感を感じながら、また『乱交』をしに行こうとしているのだが……
彼が言った。
「明日はセックス、お休みにしよーぜ。
オナニーもするなよ?」
彼を見るとニヤニヤしながら
「水曜日に向けて溜めておこーぜ」
ほんとバカだな、と思う。楽観的と言うか。
でもそんなところが好きなのだが。
「そんなに、先生の裸、良かった?」
と意地悪を言ってみると「まあ。それもあるけど?」と彼は一枚上手だった。
「でも。
一番は『乱交』かな?
もう二度とできないかもしれないし」
そうだ――複数カップルで同じ部屋でセックス。
この機会を逃したらもう二度とできないだろう。
もう一度してみたい――先生たちと一緒に。
私はまだ迷った振りをしつつも、きっと水曜日には彼とともに図書室へ行くだろうと内心では確信していた。
私は彼と、自宅の自分の部屋にいた。
私の家は学校近くにあるのだが、先生たちのセックスを目撃した水曜日の翌日から学校帰り、家で彼と一緒に勉強をするようになった。
高校三年生なので、受験勉強。
1人より2人の方が、勉強ができる。
見張り役がいるから。
……と言いつつ、その実は……
セックスをしていた。
私の両親は7時過ぎまで家に帰ってこないし、私は一人娘だ。
ウチのマンションは近所付き合いがほとんどないから『娘が家に彼氏を連れ込んでいる』と親に告げ口する人も居ない。
今までも彼氏を家に招いても支障がなかった。
が、後ろめたくてできなかった……
でも、あのセックス目撃以来、何だか箍が外れたようで。
と言うか、シンプルに、したくてたまらなくなってしまったのだ。
毎日。
と言うことで私は彼を自宅へ招き、あれからほぼ毎日セックスしている。
休日は彼の家でしたけど。
私はこんな自分の変化を彼がどう思っているのか気になって聞いてみた。
「最近、毎日、したくなる。
先生たちがしているのを見てからだと思う。
私、性欲が強くなっちゃったのかな……?」
「いいんじゃね?」
と彼は笑った。
「俺の方は別に変わってないけどな。
今までも毎日オナニーしていたし」
そうだったのか、と私は驚いて彼を見た。
彼はフッと笑うと、
「でもラッキーだった。
おまえがアレきっかけで、何かエロくなって。
おかげで俺は毎日セックスできるようになった」
ニヤニヤする。
「俺も小野先生の『ラッキースケベ』にあやかった1人なわけだ」
先生のセックスを見ることができた時点で『ラッキースケベ』な気もする。
彼は私の中へ入ると、気持ち良さそうに言った。
「おまえの穴、最高」
多分、彼以外に『穴』などと言われたらキレるだろう。
でも彼に言われてもイヤじゃなかった。
愛情があることを確信している、何故か。
「いっぱい、使って」
と答えると、
「おまえも俺の棒、味わえよ」
と彼は優しく言った。
『穴』と言ってしまったことを内心『しまった』と思って自分のことを『棒』と言い出したのだろうと推理して、彼が可愛くなった。
「うん」
私は笑いかけた。
「とっても美味しいよ……」
「おまえ。
ちょっとエロいこと、言うようになったよな?」
と彼は笑った。
――――――
終わると私たちは勉強を始めた。
やはり勉強もしなければ親に悪いと言う気持ちがあった。
一緒に机に向かいながら聞きたかったことを切り出す。
「水曜日。
どうする?」
今週の水曜日――先生と正木くんが図書室セックスの約束をしていた日。
おそらく正木くんは、私たちのことも意識しながら言っていた。
「行くだろ?」
彼はずいぶんアッサリ言う。
「でも……」
「後ろめたい?」
と彼は言うと『うーん』と考えるような顔をした。
「でもさ。
アイツ、『おまえらも来いよ』って感じだったし。
あっちから誘ったようなもんだろ?
後ろめたく感じる必要ないんじゃないか。
まあ、何も気付いていないみたいな先生には悪いけど」
「でも。
正木くんは何で私たちを誘うようなことを言ったのかな……」
「そりゃ」と彼はにやりとした。
「『乱交』にハマったんだろうよ」
私は口をとがらせた――「うーん……」
彼はニヤニヤしている。
「おまえ。
いまだ正木くんのことを『真面目な正木くん』だと思っているわけ?
裏の顔を見たのに?
アイツめっちゃ先生のことイジってたじゃん。
色んな意味で」
上手いこと言ったみたいな顔するな。
でも可愛い。
……と思いつつ、まだ「うーん」と悩ましい相槌を打つ。
「それにさ。
俺ももう一回したいんだよ。
乱交――複数プレイ? ――グループセックス?
めっちゃ興奮したから」
ジト目で私を見る。
「おまえもだろ?」
私は顔を熱くしながら、答えず顔を逸らした。
フッと彼の笑い声が聞こえる。
「見たいから行く。
したいから行く。
それでいいんじゃね?」
「大丈夫かな。
先生に次はバレるかも……」
「大丈夫」
と彼はあっけらかんと言った。
「でも……」
「確かにバレないに越したことはないけどさ。
あっちの方が俺たちより、立場が弱いんだぜ?
たとえ先生に俺たちが見ていたことがバレても」
彼は明るい調子で、怖いことを言い出した。
「こっちも学校でセックスしていたと学校にバレたら、最悪退学かな。
と言うか自主退学になるかも――恥ずかしくて学校行けなくなったり。
でも、こっちは人生は終わらない――もちろん、退学はきっついけどな。
正木くんの年齢にもよるけど、このことで――図書室での集団セックスをした4人の中で――人生が終わるレベルなのは先生だけだろ。
正木くんが17歳なら、ニュースになるかもね。
名前も顔も出るかもしれない――ネットで騒がれるよ、『無罪』って」
何だよ、無罪って。
意味わかるけど。
『4歳年上美女教師が性欲旺盛な教え子の男子高校生とセックス。被害者がいない』
ってことか。
でもネットでいくら擁護されようが、先生が正木くんが17歳の時点で性行為をしたなら法律的には犯罪者になるのだ。
「立場が弱いのはあっちだから。
俺たちは心配しなくていいと思う。
ってか、正木くんはさぞ心配しているだろうな――先生にベタ惚れって感じだったし。
俺たちに共犯になってもらおうと、俺たちを『次』に誘ったのかもしれないな」
彼は何も考えてなさそうで、意外と考えていた。
確かにそうだな、と私も納得した。
今考えれば2回戦の見せつけるようなセックスも、私たちを『グループセックス』の虜にし『チクリ』を回避しようとしたのかもしれない。
私たちにはたとえ匿名でもチクろうなんて気は全くなかったのだが。
別に正義感とか同情からではない。面倒くさいからだ。
人の人生に影響を与える行動をして余計な感情――罪悪感など――を感じたくない。
受験シーズンならなおさら。
と言いつつ、複雑な気持ち、罪悪感を感じながら、また『乱交』をしに行こうとしているのだが……
彼が言った。
「明日はセックス、お休みにしよーぜ。
オナニーもするなよ?」
彼を見るとニヤニヤしながら
「水曜日に向けて溜めておこーぜ」
ほんとバカだな、と思う。楽観的と言うか。
でもそんなところが好きなのだが。
「そんなに、先生の裸、良かった?」
と意地悪を言ってみると「まあ。それもあるけど?」と彼は一枚上手だった。
「でも。
一番は『乱交』かな?
もう二度とできないかもしれないし」
そうだ――複数カップルで同じ部屋でセックス。
この機会を逃したらもう二度とできないだろう。
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