【R18】短編集

むの

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[短編3]幼なじみは裸族

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俺は幼なじみの家へ遊びに行った。
玄関で声をかけると「どうぞー上がってー」と幼なじみの母親が言う。
『勝手に上がってくれ』、そんな感じだ。
よく遊びに行く親戚の家のようだ。

「お邪魔しまーす」とだけ言うと、幼なじみの部屋へ直行した。
2階だ。

トントンとドアを叩くと、幼なじみが顔を出す。
俺だとわかると、部屋の中に入らせ、ドアを閉め鍵をかけた。

今、俺の目の前には、真っ裸の幼なじみがいた。

ふくらんだおっぱい。
へこんだお腹とお尻と太ももの女性的曲線。
股に生えた陰毛。

隠すことなく、真っ裸。

コイツは裸族だ。
服が嫌いらしく小学校へ上がるまでは家の中では真っ裸で過ごしていたらしい。
小学生になると親が厳しくなったので、コイツは仕方なく自分の部屋の中だけ裸族を続けることにした。
親に見つかると怒られるので、コッソリと。

そのことを幼なじみの俺だけが知っている。
2人だけの秘密。

俺は小さい頃からコイツと仲が良いので、よくコイツと部屋で遊んだ。
コイツは自室に入ると、服を脱いで、下着も脱いで、俺の前で真っ裸で平気で振る舞った。

変なヤツだとは思っていたけど、まあいいや、と思った。
最初は驚いただろうが、そのうち『そんなもんか』と慣れてしまったのだろう。
それでも、何だかドキドキして、後ろめたい気持ちもあった。
だからこそ、コイツの自室内裸族を外に漏らすことはなかったのだろう。

小学校高学年にあると、正直コイツの裸目当てで、コイツんちに遊びに行っているような、そんな気もして、ますます後ろめたくなった。
そんな自分が嫌で『服を着てくれ』とも言おうと思ったけど、言い出せなかった。
コイツの自由を奪うのがイヤだったのもあっただろうが、他の気持ちもあることを自分でもわかっていた。

ゲームをしているとき隣であぐらをかいでいるコイツの股間をコッソリ覗き見た。
女の子ってこの角度ではこう見えるんだ、と思った。

四つん這いになると、ああ見えるんだ、とか。
体育座りだとこう見えるんだとか。
……色々コッソリ観察していた。

時に下半身を熱くしながら……
いや、時に、か?

でもコイツは、俺のムラムラに、まるで気付いていないようだった。

そんな風に俺は、自室内裸族のコイツと共に時間を過ごしてきたのだが……
最近は本当にキツい。
もう、完璧に女のカラダなのだ。
と言いつつ、コイツんちに来るんだから、どうかしている、俺は……

大丈夫、だと思った。
つい無理矢理してしまう、なんてことはないと思った。
幼い頃から裸を見てきたので、そこまで抑えられないことはない、と。
それに実は、最近、いやもうここ何年も、コイツの部屋に来るときは抜いてから来るようにしている。

でも……

俺はコイツの裸をチラッと見た。
するとコイツに気付かれたようで、

「エッチ」

と言われた。
『はあ!? おまえが言うか!』である。

「裸見せてる、おまえが言うな!」

と実際口に出して言うと、ジト目で言い返してくる。

「裸だとわかっているのに、私の部屋に来るあなたも悪い」

ぐぬぬ……。
確かにそうじゃねーか。

「わかったよ」と俺はふて腐れて言った。
コイツは微笑んだ。

「自分がスケベだと認めた?」

「ああ」と言うと立ち上がった。

「もう、来ないよ」

ちょうど、もうそろそろこんなことはやめなければと思っていたのだ。
コイツの裸を見られなくなるのは寂しいが、仕方がない。
今までの状況が変だったのだ。普通じゃなかった。

この関係をやめるキッカケができて、逆に良かったのでは、と思っていたが、

「えっ……」とコイツは目を丸くし、悲しそうな顔になった。

「怒った?」

「別に」と俺は言った。

「ただ。
こんなの、変かなあ、って。
今更だけど」

コイツは悲しそうな顔をした後、「わかった」と頷いた。

「じゃあ」

と言うと、大股を広げ、

「最後に。見納めに。
私の穴を確認してみない?」

何言っているんだコイツ。
……と冷静に思えたのは、一瞬だけだった。

俺はコイツの股間にジッと視線を注いでしまった。
ガン見。


――――

ギラギラ股間に視線を落とす俺の顔を見て「うふふ」と微笑むと、彼女は一旦足を閉じ、立ち上がった。
見せてくれるんじゃなかったのかよ、と思っていたら、ベッドに向かい、腰を下ろす。

そして、寝転び、股を広げた。

俺もベッドに乗り、コイツの足先に座った。
おま○こが目の前にあった。

いつも見ている。
見ていたが。
大抵、ピッタリと合わさっていたから、穴までは目撃していない。

彼女はお尻を上げ、太ももを持ちながら指でくぱあと広げた。

穴、が見えた。

「どうかな?」

「うん……」と俺は素直に答えた。

「見える……」

「入れてみたい?」

と彼女は言った。

「うん」と俺はまた素直に、

「入れてみたい」

「いいよ」

何言ってんだコイツ、と思いながら、興奮していた。
が、俺はそれでも少しは冷静だった。

「妊娠、するし」

彼女はお尻を下ろすと起き上がり、ベッドから出た。
机の引き出しから、箱を取り出して俺に渡す。

コンドーム。

受け取りながら、コレでヤれる、と思いつつ。
何でコイツ、こんなもの持っているんだ? と思った。
実はコイツ、俺の知らない間に男を知って、今では手当たり次第男とヤるヤリマンなのだろうか?
今日の性欲解消相手に俺を選んだのだろうか。

でも、今はそんなことどうでも良いと思った。
コイツと、することができるんだ。

服を脱ぐと、当然もう勃起していたモノに、コンドームを付ける。

彼女を見ると、先程と同じ体勢で、俺が来るのを待っていた。

おま○こに先を付けてみて、十分濡れていることがわかる。

「何でこんなに濡れてんの?」

と意地悪に聞いてみた。

「別に」
 
「興奮してる?」

「……うん」不承不承と言った風に言うと、

「……来て」と言う彼女の穴に俺はモノを宛がった。


――――

「ふうっ、うっ……」

先を沈めると、何だか苦しげな息を吐く彼女の顔を見た。
顔をしかめている。

「大丈夫……?」

「仕方ないよね」

と彼女は笑った。

「初めてなんだし」

初めて……

「初めて、なんだ?」

いや、その期待が全くなかったとは言えない。
と言うか、今日誘われるまでは、そしてコンドームを見せられるまでは処女だろうと思っていた。
ただ誘われて、処女ならこんなことは言わないだろうと。
コンドームを見せられて、処女なら持っているわけないと。
勝手だけど、1人ちょっとガッカリしていたのに……

初めて。

「初めて、じゃないなら、何だと思っていたの……」

と吐息を挟みながら彼女はむくれたように言った。

「いや。
だって、初めてなのに、言うか? 普通。
『入れてみる?』なんて」

「あなただから……」

と彼女はちょっと微笑んで、

「あなたがずっと好きだったから、言ったの……」

「そうか」

頭の中は感激でいっぱいだったのに何故かクールに答えると、少しずつ腰を進めた。
ギチギチ、と入っていく。
狭い。
コレでは前後に動くのも大変そうだ。
でも包まれている感覚は、気持ち良かった。

「ねえ、あなたは……?」

「えっ?」

「初めて?」

今、聞かれたくない質問だ。
しかし、正直に答えるしかなかった。

「うん。初めてだ」

彼女はフッと微笑んだ。

「おまえ。
だから下手なのか、とか思った?」

「違うよ」と彼女は優しげに俺を見つめた。

「とっても、嬉しい……」

また、感激してしまった。
心の動揺を隠そうと、胸に手を伸ばした。
おっぱい。

コイツは裸族で俺はコイツとよく一緒に過ごしてきたので、おっぱいに不意に触れることは今までにもあった。
しかし『揉む』と言う目的で触ったのは、初めてだ。
手で包んで、揉み始める。柔らかい……

「ああ……」

と彼女が気持ち良さそうに、幸せそうに目を閉じた。
乳首を胸を揉む指で挟むと「アッ」と小さく喘いで、目を開けてぼんやり、うっとり俺を見る。

そのうち、おま○この中が少し広がったように感じ、先に進んだ。

深く繋がると、身体を抱き締め合って、キスをした。
初めて彼女とキスをしたのだ。
繋がった後にするなんて、順番が違う。
いや、最初から色々、順番が違う。
恋人でもないのに裸を知る間柄だったのだから。

その後、ゆっくり動き始めた。
彼女の中は大分、動きやすくなっていた。
気持ちが良くて……

「うっ……」

腰を止め射精すると、彼女の中も動き、モノをぎゅうぎゅう締め始めた。
2人がほぼ同時にイッたことを、俺は中で感じ取っていた。


――――

その後。
彼女は自分の部屋でも服を着るようになった。
実は、もうずいぶん前から、裸族ではなかったらしい。
小学高学年頃から、服を着ている方が楽になっていたらしい。

しかし、俺の前では裸族として振る舞っていた。
それは『いきなり裸から服になるのも恥ずかしい、照れ臭い』と最初は思ったらしい。変な考え方だけど。

が、その照れ臭さもなくなった頃。
次には、こう、思い始めた……

『裸のままでアイツの前にいたら。
いつか、身体を求めてきてくれるのではないか?』

そして『そのとき』のために用意周到にコンドームまで手に入れた。

しかし俺の方は、あまりにコイツの裸に耐性が付いてしまったのもあるのか、『思わず身体を求めてしまう』まで理性がなくなることはなかったのだ。

「結局私から、言い出すことになるんだもん……」

ちょっとむくれた彼女を見ながら、こっそり思った――『仕方ないだろ?』と。

男女を意識する言動をすることで、気まずくなって。
小さい頃から好きな子と二度と会えなくなることを俺は恐れていたのだから。




――終――
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