孤島の丘

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「………ヒッ!やめっ!ぐっ!だれかっつ!!」

綾継の抵抗虚しく腹を殴られ、マウントをとられたようだ。

腹にかかるどっしりとした体重にかなり逞しい男だと解る

腕をまっすぐにのばされ、縛り上げられ近くに木にでも結んだのだろう

綾継は、万歳の形で固定された

殴られた腹がじくじくと痛み、急な暴挙で歯の根すら合わない

「うわぁあああ!やめっ!やめろ!!」

暴漢が綾継のスラックスを抜き、洗いざらしのボクサーに手をかけた時、綾継は初めて貞操の危機を感じた

繰り出された蹴りはすべて宙を蹴り、あっさりと男は綾継の脚をひろげ体を間に滑りこませてきた。

「ひぃ……やっ、いや、いやぁあああ」

なにかどろりとしたものを半身にかけれられ、背筋が震える

綾継にのしかかった男は、フーフーと息荒く、だれも触れたことのない窄まりへと指を這わせて潜り込ませてきた

「やぁあ!やだやだやだ!いやっ!!ぁあああ!」

大きく太い指を強引に2本、妙な粘着音と共に突き入れると、男は涙声で泣き叫ぶ綾継にかまうことなく、探るように内壁をかき混ぜる

やがて、指を曲げた所にしこったものをひっかくように撫でられ、綾継の背筋がしなった

「ぁああ!んっ…やぁ…そこ、だめ、ぁあああ」

逃げるように綾継が悶えれば、男は一層興奮したようにそこばかり指でしごく

「うっう。う…ぁあ!」

どくどくと綾継の腹に熱い飛沫がかかる

一度も前の屹立に触れられず、後ろのみの吐精に綾継も頭がついていかず、霞がかかったような視界にショックで動けず、息を上げながら、だらりと四肢の力を抜く

「……はぁ、…はぁ…んぁ!!!!やぁ!!ダメッ!!入れないぅう!いれ…抜い…てぇ!!」

生理的な涙で目の前がけぶる

暴力や荒事は自分には関係ない出来事だと思っていた

男は綾継が四肢の力を抜いたのを、同時に男の巨大な屹立を綾継の窄まりに突き入れたのだ

男の恍惚とした、ため息に身が震えるほどの怒りを覚える

男は綾継が慣れるのも待たず、乱暴に腰をゆすった。

「ぐっ…ぅぁっ…まだっ…まってぇ…」

腰をとられ、何度も腰を打ちつけられて、あまりの圧迫感に綾継の目尻から零れる

「ひぃいいぁああああ!たすけ……はや…隆ぁああぐ…ぁあ、ん、ん」

今の窮地を救えるのは、駿隆しかいない

思い切って駿隆の名前を何度も泣き叫べば、男は急に動きを止めた

さらりと綾継の腹を撫でゆっくりと身を沈める

先ほどまでの荒々しさはなく、むしろ綾継に快楽を与えるように動く

痛みに萎えかけていた屹立を撫でられ、腰を動かされて、綾継は初めて焦りを感じた

脳幹突き抜ける快楽は今まで体験したことのないものだった。

何度もこみあげる射精感をこらえきれず一突きされたのと同時に吐精する

「……ここか」

初めて男が口をひらき、綾継は戦慄した

それはとても聞き覚えのあるもので

「……は、は…やたか?ぁああん…んく、ひぅ……」

急に動き男が深く突き入れ動きを止めると、顔に被せられていた袋をとられた

そのまま男は身をかがませ熱く唇を塞ぎ、舌を絡めてくる

とろりと蕩けるような空気と共に男の顔が離れて、綾継は息をのんだ

顔を離した駿隆は月光のせいか、微笑んでいるのに、どこか空恐ろしいものだった

凄まじい美貌は情欲に濡れ、綾継の体を蹂躙するように激しく動く

「んあっ…やっ…駿隆、なんでぇ……」

涙ぐみながら、駿隆を睨んだところで逆に男を煽るとも知らず、綾継が身をよじる

すると、まるでそれを咎めるように、腰をぐいぐいと動かされ、同時に揺れる脚が厭わしかった。

「……なんでぇって、こっちが言いたいよ。綾継、なんで?どうしちゃったのかなあ?」

何度も綾継の唇をついばみ、綺麗な顔で笑い、首を傾げる

それはぞっとする美貌で狂喜に満ちていた

「あっ……ん…ぅひいぃいいい」

すすり泣く綾継に駿隆はなだめるようにキスを繰り返し乳首を弄る

下半身は激しく責め立てるのに、上半身の刺激に煩悶し、綾継は泣いた

「綾継、こんな時間にこんなところに来たんだから…手を縛られたのは、可哀想だったけど、だけど、されてもしょうがないな。全部あの雌豚が悪い。どうしようか?あれが消えればお前も目を覚ますか?やっぱり豚は豚らしく屠殺しないと…豚のくせに…綾継ぐを誘惑して…くっ…」

やがて、揺さぶるだけ揺さぶって駿隆は綾継の身のうちで身を震わせて吐精する

熱い迸りに綾継は身を震わせて涙を流した

「………ぁ、なま……?やだ…やだ…いやぁ…!!」

びゅくびゅくと体内に出される感覚になれず綾継がばたばたと脚を動かすが、駿隆はより一層強く腰を動かしてくる


しばらく身を震わせてじっとしていた駿隆だったが、その屹立は全く力を失わず熱く硬いまま再び窄まりから出入りを繰り返す

駿隆が放ったもののせいか、ぐちゅぐちゅと水音が響き、綾継は両手で顔を覆った。

「はっ……綾継、気持ちいい…生に決まってるだろ。生のが気持ちいい癖になに言ってるんだ…ほら、腰まで動かして……」

やらしい、耳元でささやかれ綾継は首を振った

縛られた両腕が痛い

何度目になるのかわからない射精に綾継の口からは唾液が零れ目もうつろになってきた

手の拘束もとられたが、繰り返し与えられる快楽に綾継は、次第に従順になり今では自分から駿隆の首に腕を回し腰に脚を絡ませていた

「はっ…はっ…あぁ…んっ…駿隆…んっぅあああ」

綾継の嬌声はいつの間にか運ばれた洞窟に響く

頭の隅に花音の笑顔が浮かんだ



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