【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ

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第一章

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 お母様が別棟で暮らすようになって3日が経った。

 その間、お父様は仕事が忙しいせいで帰って来ることはなかった。

 3日目にやっと帰ってきたかと思ったら、本邸の応接室に家族全員とリリヤと母方の祖父母が集められた。

 お父様と祖父母が一緒に帰ってきた時はビックリした。

 別にお父様と母方の祖父母は仲悪くはないけど、一緒に行動するほど仲良いわけでもないのよね。

 リリヤは初めて祖父母と会うことと、お父様から本邸に入ることを許されたことが嬉しいようでとてもニコニコしている。

 私とお兄様はこれからされる話を予想できてるから、これから修羅場になるのを想像して憂鬱な気分でいっぱいになる。

「イリーナとセミュンは大きくなったわね。最後に会ったのは半年前かしら?」

「はい。お祖母様の誕生日が最後なので半年前になりますね。」

「お祖母様がお変わりなく元気そうで良かったです。叔父上とは学園で会うのでお二人の様子を聞くことがあるんですけど、直接会って様子を見ることが出来て良かったです」

 そういえば叔父様は学園の教師をしてるんだっけ?

 何の教科を教えてるのか知らないのよね。

 考え事をしてると、私の体がふわっと抱き上げられる

「えっ!?あっ、お祖父様!!止めてくださいよ!!私はもう抱っこされる年齢じゃないですからね!!」

 頬を膨らませてお祖父様を睨みつける。

「それは無理なお願いだな。イリーナを抱っこするのはワシの生き甲斐だからな。イリーナが抱っこ出来るうちは毎回抱っこするぞ」

 それってずっとじゃないの?

 お祖父様はガタイが良くて大きいから、私がどんなに大きくなっても、お祖父様からしたら軽いわよね。

「あの~、お祖父様、お祖母様、初めまして!!私はリリヤって言います。お二人に会うのをずっと楽しみにしてました!!私もお祖父様に抱っこして欲しいです」

 リリヤはお祖父様の側まで来ると、お祖父様の服をちょんと掴み上目遣いでお願いする。

 私はお祖父様に抱っこされてるから、リリヤの上目遣いを見ることになったけど、絶対に意識してやってるのがわかった。

「離しなさい。私はお前を孫とは認めてない。私の孫はイリーナとセミュンそして息子の子供たちだけだ」

「私も貴女にお祖母様って呼ばれたくないわ。貴女が少しでも娘に似てたら良かったのに、あの憎い男と瓜二つなんて最悪だわ」

 叔母様の顔を1度も見たことがないけど、そんなに似てないんだ。

 お祖父様とお祖母様に拒絶されたリリヤの顔は屈辱で歪んでいる。

 お母様を簡単に落とすことが出来たから、お祖父様とお祖母様のことも簡単に落とせると思ったんでしょうね。

 お祖母様はリリヤの顔をもう見たくないのか、私の方に来て私とお祖父様の様子を見て笑っている。

「シリウス良かったですわね。イリーナに抱っこを拒絶されたらって心配してたけど、まだ抱っこさせてくれるみたいね」

 お祖母様はそう言って、私の頬を撫でてくる。

 お祖父様はそんな心配してたんだ。

 会ってすぐに有無を言わせず抱き上げてたのに?

 ……………お父様とお母様は離縁をするけど、私達はお祖母様とお祖父様に今までみたいに会えるのかしら?

「狡い………、何でイリーナさんは私が欲しい物を全部持ってるの。お祖父様もお祖母様の愛情を独り占めしないで!!私だってお二人に可愛がって貰いたい!!狡い狡い狡い狡い!!」

 また始まったわね。

 確かにリリヤ自身は、お祖父様とお祖母様に嫌われるようなことはしないかもしれない、でもお二人にだって感情はあるのだから、憎い相手の子供ってだけで受け入れられないのは仕方ないじゃないかしら?

 どうしてもお二人に愛してもらいたいなら、時間をかけてちょっとずつ自分を知って貰う必要があるわよね。

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