上 下
2 / 41

2

しおりを挟む

「父上も母上もおかしいんじゃないか?何で誕生日の日までイリナが我慢しないといけないんだよ。メアリーはもう7歳なんだから我慢することも覚えさせなよ」

「エリック!!貴方はお兄ちゃんなのに何で妹にそんな冷たいこと言うのよ」

「メアリーだけじゃなくイリナも俺にとったら大切な妹だよ。イリナは3歳の頃から色々我慢をさせてたんだから、メアリーだって我慢出来るだろ。本来ならイリナの誕生日なのにメアリーも買って貰ってる時点でおかしいんだから」

お兄様はお父様とお母様にど正論で文句を言っているけど、メアリーに甘い2人には何にも響いていないみたいだ。

「グズッ、お兄様は何でいつもお姉様の味方するの?グズッ、お兄様はメアリーのことが嫌いなの?」

「俺は自分に甘い奴が嫌いなだけだ。何の努力もしないくせに、いつもいつもイリナに狡いって文句言うけど、そう言うことはイリナみたいに努力してから言え」

メアリーはお兄様に冷たく突き放され大泣きし始めた

「メアリー泣かないでちょうだい。エリックもそんなに厳しいこと言わなくてもいいでしょ。メアリーだって頑張ってるのよ。何でも出来る貴方やイリナとは違うのよ」

そうやって甘やかすから駄目なんじゃない、メアリーが出来ないのは勉強が嫌で逃げ回るからでしょ。

それをお父様もお母様も怒らないからこの子は反省しないのよ

それなのに私が出来て、自分が出来ないと癇癪起こすんだからたまったもんじゃないわ

「だったら母上もメアリーが家庭教師から逃げた時くらい注意しろよ。そんなんだから何時までも出来ないんだろ」

「お母様は悪くないもん。お勉強なんてつまんないだからやる必要ないもん」

「だったらイリナに突っかかるなよ。イリナはメアリーと違ってちゃんと勉強してるから出来るんだ。逃げ回ってるメアリーとは違うんだ」

「エリックそこまで言うことないでしょ。メアリーだっていずれは自分からやるようになるわ」

私の時はそんなに優しくなかったのに

「メアリーにはそんなに甘いのに何で私の時は厳しくしたの?メアリーがこれから勉強することは私が4歳の頃にしてたことだよね?当時私も嫌がって逃げたけど、長時間の説教の後、椅子に紐で縛り付けて勉強させたでしょ。私とメアリーの何が違うの?メアリーが今出来ないのは私の時みたいに厳しくしないから、勉強から逃げてるせいで出来ないだけでしょ」

「イリナは王太子の婚約者候補だから仕方ないのよ。厳しくしたのは婚約者確定して貰うためよ。そのおかげで今は婚約者第1候補でしょ」
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

規格外で転生した私の誤魔化しライフ 〜旅行マニアの異世界無双旅〜

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:1,359pt お気に入り:138

報奨は私との離縁です〜なにか文句でも?〜

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:35pt お気に入り:21

婚約破棄って、貴方誰ですか?

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:99pt お気に入り:7,233

【本編完結済】夫が亡くなって、私は義母になりました

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:631pt お気に入り:2,628

【完結】転生後も愛し愛される

恋愛 / 完結 24h.ポイント:305pt お気に入り:858

王太子妃候補、のち……

恋愛 / 完結 24h.ポイント:92pt お気に入り:2,564

伯爵令嬢は執事に狙われている

恋愛 / 完結 24h.ポイント:653pt お気に入り:449

処理中です...