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第2章 ざまぁ篇
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しおりを挟む玄関を出ると私専用の馬車が直ぐに出れるように待機されていた
この馬車はお父様からの初めてのプレゼント、毎日使う物だからとかなりいい物を買ってくれた
馬車を走らせても全く揺れず座り心地も最高の物を用意してくれた。
この馬車って男爵家で私が使ってた馬車の何倍の値段なのかしら?
絶対に5倍以上はするわよね。
「お嬢様おはようございます。遅刻してしまいますからお急ぎ下さい」
「ジャックおはよう。待たせてごめんなさいね。今日もよろしくね」
ジャックの手を借り馬車に乗り込んで直ぐに馬車が走り出した
ジャックは男爵家にいた時から私の御者をしていた人、男爵家の使用人はみんな解雇された。
勿論、ジャックも解雇されて当時は路頭に迷っていた。
お祖父様がジャックに付けた見張りからの報告書を読んだから、男爵家から解雇されてからのジャックの様子は多分全て知ってるはず
最初はジャックは母親と父親と姉のとジャックの4人で行動していた。
元男爵家の使用人って事で4人を雇ってくれるところは何処にもなかった。
生活が掛かってるのに全く仕事が決まらないことで、ジャックの母親と姉はストレスがたまり、私とお母様に対して恨み言を言っていたらしい
それを聞いたジャックは自分たちが苦労してるのは自業自得だって反論して大喧嘩になりそのまま家族と絶縁して、どうにかしようと低賃金の日払いの仕事をしながら、過労で死にそうになってるところをお祖父様に声をかけられた
お祖父様は孫娘を命にかけて守るなら、孫娘の御者として雇ってやると提案した。
その条件をのんだジャックは御者だけど、いざって時に戦えるように護衛として鍛えられてから、正式に私の御者として雇われるようになった
「お嬢様もうすぐ学校に着きますよ」
「あっという間ね。家から学校は近いから馬車に乗る必要性を感じないわよね」
「確かにそうですけど、それを言われたら私の存在意義が無くなります、歩いて行くなど決して言わないでくださいよ」
「言わないわよ。それに家が近くても公爵家の娘が歩いて学校に行ったら、周りからなんて言われるか分からないもの」
「理解してるようで安心しました。お嬢様は今日からAクラスな成られるんですね。おめでとうございます。制服すごくお似合いですよ」
「ありがとう。似合ってるって言われて安心したわ」
会話が終わったところでちょうど学校に着いた
「お嬢様行ってらっしゃいませ」
「行ってきます」
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