7 / 302
第一章 『秘められた異次元(シークレットディメンション)』への扉!
第6話 お姫様の実力!
しおりを挟む
オレと残ったオーク達、オーガで、ナンパをするため、街に繰り出す準備を始める。
朝になってしばらくするとシルビアさんが服を買って来てくれた。
全員が同じ服なのは抵抗があるが、共同意識を持つためだ。
ただし、オレだけは特別なオーダーメイドの服を着る。
領主であるオレは、どんな理由があってもカッコよく振る舞わなければならない。
当然だ、この国の顔となるのだからな!
美しい妻、カッコいい衣装、国一番の大きな屋敷、自家用車はもちろん、自家用ジェット機や船も所有しなければならない。
国民がオレを目標にするように。
というのは冗談で、実際には維持とか、掃除とか、管理とか、いろいろ面倒くさいから、美しい妻とお城だけで我慢する。
それ以外の必要な物は、オーガに所有させ、必要になった時に使う。
オーガに恩を売っておき、あえてオーガにいろいろな物を所有させる事で維持管理させるのだ。
相手は感謝するし、分け前もいくらかもらえる。
当然、オレが作った酒場も、オレとオーガの共同所有だ。
維持管理はオーガがし、仕事はオーク、オレが半分の稼ぎをもらえる様にしてある。
オレが必要な時は、ただで酒やビール、食事が出来るのだ。
オーガの経営能力はかなり高い。
ちょっと訓練してやるだけで、オレの指導もいらない。
オーガが素直で真面目だと見抜いたからこそできる経営方法だった。
まずは、オーガとオーク達の為に、可愛い妻を探してやらないとな。
それには、オレにも当然メリットがある。
まず、酒場の女将さんは美人でなければならない。
そして、働く女の子も可愛くなくてはならない。
経営がうまく行けば、ゆくゆくはホテル、銀行、喫茶店、メイド喫茶、牧場、テーマパークなど拡張していく予定だ。
美少女や働き手は、多ければ多いほどいい。
ちなみに失敗した時は、オレとシルビアさんだけ日本に帰るという切り札が残っている。
まあ、オーガ一人に経営を集中すればそうなるかもしれないが、徐々に能力のある奴に任せれば、それを回避する事が出来るだろう。
そして、いずれは日本に居ながら、異次元世界を管理するという構図が出来上がる。
最初に一歩、オーガとオークの嫁探しも手を抜いてはいけない重要な仕事なのだ!
オレがそんな事を考えていると、オーク達の着替えが終わった。
「丁度バーゲンセールをやっていたので、なんかカッコいいと思う服を買って来ましたけど……。
これで良いでしょうか?」
シルビアさんは伝手で、同じ服を大量に買って来ていた。
これも主婦の知恵というものなのだろうか?
オレの妻である以上、このくらいのスキルは必須と言えるだろう。
オレは、オーク達を見ながら疑問を感じた。
些細な事も、ナンパを成功させるには必要なのだ。
こういう第六感は、意外と当たる!
「うーむ、カッコいいが、集団だと目立つな。
大勢でこの行動はちょっと怪しいかな?」
さすがに全員が同じ格好だと、不信感を抱くかもしれないと、オレは感じる。
しかし、それはオレの取り越し苦労だった。
「そんなことないですよ!
街のみなさんも同じ服を着ていますから、全然目立ちません。
むしろ、融け込んでいますよ!」
これが田舎の怖い所だ。
服のデザインが少ないため、必然的に同じ服を着る事になってしまう。
まあ今回は、それが幸いしたようだ。
オーク達が彼女を見付けたら、オレは専門のデザイナーを育てようと考え始めていた。
やはり、一人前の男なら自分の格好にこだわりたいものだ。
それは、村人達も同じ考えだろう。
また、金を生み出すアイデアが増えたのだ。
二、三店舗の有名ブランド店を作り、競わせる事で利益を生む。
後は、そういうカリスマのある奴を見付ける事が出来ればいいのだが……。
オレは、そういう服のセンスのある奴を探し始める。
女の子の中にこそ、そういうのが得意な子がいるのだ。
シルビアさんの言葉を聞き、オーク達は喜ぶ。
「全員が同じ格好なら、人間だかオークだか全然分かんねえだ。
服装や髪形もマモルに言われた通りに、清潔にしたし、これなら彼女がゲットできるべ!」
「んだ、んだ。むしろ、オイラ達の方がちょい悪感が出てて、カッコよく見えねえか?
ほれ、グラサンとかすると、マフィアのボスだべ!」
「ちょい、マフィアのボスはやりすぎでねえ。逆にリアルだべ。
オラはワイルド系がいいだ!」
「問題はオーガの服だべ。サイズが合ってねえぞ。
ちょい変態になってるでねえか!」
オーガは照れながら答える。
「やっぱ、人間のサイズは小さいな……。特注ができるまで、この格好で我慢してくれ!
俺はもう一人は嫌なんだ……。彼女はゲット出来なくて良いから……」
オーガが恥ずかしそうにしているので、心優しいオレはシルビアさんに頼む。
オークの中に、オーガを超える経営能力を持つ者はいない。
オーガの必要を満たす事が先決だった。
「シルビアさん、あの、即席でも良いんで、オーガの服を作ってもらえませんかね?
オレ達は全員で街に繰り出さなきゃいけないんです!
可愛い彼女達をゲットする為に!」
シルビアさんはなぜか怒って言う。どうしたのだろうか?
「それはいいですけど……。彼女をゲットしに行くって、何ですか?
あなたには私がいますよね?」
オレはシルビアさんにすごまれ、オーク達にナンパの手助けをすることを教える。
「なるほど、オークさんとオーガさんが可愛い彼女をゲットする為ならば、私も協力しましょう!
でも、あなたはダ・メ・よ♡」
シルビアさんはそう言って、オレの肩を強く掴む。その笑顔はちょっと怖かった。
嬉しいような、ちょっと悲しいような、そんな感じをオレは抱く。
結婚するというのは時にそう感じるものだ。
お互いをより知ることで、お互いの愛は強くなっていく。
オレもシルビアさんをよく知ることで、愛情は強くなることだろう。
それには、変態的な努力も必要だ。
シルビアさんもそれを分かってか、はたまた、束縛体質なのか知らないが、オレと一緒にいたいようだ。
そういえば、街でのデートも久し振りかもしれない。
「私もマモルと一緒にデートして、みんなでハッピーな生活を送りましょう!」
シルビアさんはかなりやる気で、オーク達を統率していく。
オレの役割は、シルビアさんに取られてしまったようだ。
まあ、女の子はシルビアさんの方がよく知っているだろう。
こうして、オレ達は街に繰り出す。
街に着いて、多くの可愛い女性を見かける。
オーク達はそれを見つめつつも、怖れを感じていた。
彼らの境遇は、オレが考える以上に厳しかったようだ。
偏見や差別もあったのだろう。
行動する勇気が無くては話にならない。
「オイラ、やっぱ怖いだ……。
女の子を真近で見ると、緊張しちまって……」
「オイラもだ。人間に近づいたと言い聞かせても、やっぱり卑屈になってしまうだよ」
シルビアさんは怖がるオーク達を励ます。
「ダメですよ、弱気になっちゃ。
ほら、胸を張って! それだけで違いますから」
そう、シルビアさんの言う通り、自信は女の子を落とすのに、とても重要なのだ。
何の根拠もない自信でも、傍から見たら余裕に見える。
オレ自身が苦労して身に付けたスキルだった。
自分が苦労した末に編み出した技は、時に絶対の必殺技となる。
たとえ失敗したとしても、新たなスキルを生み出す礎になるのだ。
オーク達には、まだそれが無い為、言われてもわからない。
「しかし、オイラ達、ナンパの経験なんてないだ。
どうやって声をかければいいのかも分かんねえだ!」
「大丈夫です。まずはターゲットを決めましょう。
まず、私とマモルさんがカップルで歩き、オークさんの一人が後を付いて来てください。私が女の子に話し掛けるので、オークさんは適当に話を合わせてください」
やはり女性の一言は違う。
オレもシルビアさんの違う一面を見て、ちょっと尊敬してしまう。
とても、立派な女性に感じていた。
「分かっただ! 任せるだ」
オレはシルビアさんに言われた通りカップルとして歩き、オークは後ろを歩く。
すると、シルビアさんはだいたい二十代くらいの女性に目を付けた。
どうやら女性の眼には、結婚している人物か、フリーの女性かが分かるようだ。
その女性の特徴は、ちょっと可愛く、内気そうな感じだった。
演劇の様な娯楽施設に一人で入るのを並んでいるようだ。
「チャンスですね! 見た感じカップルもいない。
まず、ちょっとした質問をして近づき、そこから徐々に仲良くなっていけば、彼氏になってくれるかもしれません。
振られるかもしれませんが、勇気を出して行きましょう!」
そう言って、シルビアさんはターゲットとなる女性に近づいて行く。
「すいません。この辺で美味しい食事処のお店を知りませんか?
私達、この町に詳しくないので教えてください!」
「え? ああ、良いですよ。あの角の店が美味しいって評判ですよ。
後は、地図のこの辺の店です」
「おお! 親切にありがとう。あなた、とってもいい人ですね。
この劇は何ですか? 面白いのかな?」
「この劇ですか? 面白いそうですよ。
私も一度は見てみたいと思っていたので、こうして並んでいるんです」
「おお、私もみたいよ、ダーリン♡」
「ああ、いいな、ハニー?」
「じゃあ、一緒に見ますか? お連れの方もいるようですし、四人で……」
オークの服装を見て、女の子は偏見もないようだ。
清潔感と服装が、女の子を落とす秘訣なのだ。
オレはそれを感じ、満足する。
シルビアさんは女性を落とすため、更に喰らいついていく。
「そうですね。その後、四人でそこの角の店で食事といきましょう!」
こうして、オレ達は劇を見た後、食事をしてから、オークを彼女の荷物持ちとして、女性の家まで同伴させて、オレ達は別れた。
シルビアさんはカッコ良く言う。
「ふっ、田舎娘なんて、ちょろいもんだね。
もう、オークの彼女決定だよ!」
まあ、彼女も田舎者だが、日本での経験が活かされているのだろう。
ナンパの基本が分かっていたようだ。オレが出るまでもない。
その後も、シルビアさんのおかげで、あらかたのオーク達は彼女を持つ事ができた。
シルビアさん
(日本語名は、冷菓さんだぞ!)
年齢 20歳 女 人間
職業: お姫様
称号: お城のお菓子係り
HP(体力): 60
MP(魔力): 70
攻撃力: 10 (魔法により高くなる)
防御力: 30 (精神的強さ70)
スピード: 40 (女性では高い方)
知力: 60 (言語が堪能)
得意技: ケーキ作り コーヒーとお茶の用意 ナンパ 風・氷系の魔法
スタイル: B85・W58・H82
朝になってしばらくするとシルビアさんが服を買って来てくれた。
全員が同じ服なのは抵抗があるが、共同意識を持つためだ。
ただし、オレだけは特別なオーダーメイドの服を着る。
領主であるオレは、どんな理由があってもカッコよく振る舞わなければならない。
当然だ、この国の顔となるのだからな!
美しい妻、カッコいい衣装、国一番の大きな屋敷、自家用車はもちろん、自家用ジェット機や船も所有しなければならない。
国民がオレを目標にするように。
というのは冗談で、実際には維持とか、掃除とか、管理とか、いろいろ面倒くさいから、美しい妻とお城だけで我慢する。
それ以外の必要な物は、オーガに所有させ、必要になった時に使う。
オーガに恩を売っておき、あえてオーガにいろいろな物を所有させる事で維持管理させるのだ。
相手は感謝するし、分け前もいくらかもらえる。
当然、オレが作った酒場も、オレとオーガの共同所有だ。
維持管理はオーガがし、仕事はオーク、オレが半分の稼ぎをもらえる様にしてある。
オレが必要な時は、ただで酒やビール、食事が出来るのだ。
オーガの経営能力はかなり高い。
ちょっと訓練してやるだけで、オレの指導もいらない。
オーガが素直で真面目だと見抜いたからこそできる経営方法だった。
まずは、オーガとオーク達の為に、可愛い妻を探してやらないとな。
それには、オレにも当然メリットがある。
まず、酒場の女将さんは美人でなければならない。
そして、働く女の子も可愛くなくてはならない。
経営がうまく行けば、ゆくゆくはホテル、銀行、喫茶店、メイド喫茶、牧場、テーマパークなど拡張していく予定だ。
美少女や働き手は、多ければ多いほどいい。
ちなみに失敗した時は、オレとシルビアさんだけ日本に帰るという切り札が残っている。
まあ、オーガ一人に経営を集中すればそうなるかもしれないが、徐々に能力のある奴に任せれば、それを回避する事が出来るだろう。
そして、いずれは日本に居ながら、異次元世界を管理するという構図が出来上がる。
最初に一歩、オーガとオークの嫁探しも手を抜いてはいけない重要な仕事なのだ!
オレがそんな事を考えていると、オーク達の着替えが終わった。
「丁度バーゲンセールをやっていたので、なんかカッコいいと思う服を買って来ましたけど……。
これで良いでしょうか?」
シルビアさんは伝手で、同じ服を大量に買って来ていた。
これも主婦の知恵というものなのだろうか?
オレの妻である以上、このくらいのスキルは必須と言えるだろう。
オレは、オーク達を見ながら疑問を感じた。
些細な事も、ナンパを成功させるには必要なのだ。
こういう第六感は、意外と当たる!
「うーむ、カッコいいが、集団だと目立つな。
大勢でこの行動はちょっと怪しいかな?」
さすがに全員が同じ格好だと、不信感を抱くかもしれないと、オレは感じる。
しかし、それはオレの取り越し苦労だった。
「そんなことないですよ!
街のみなさんも同じ服を着ていますから、全然目立ちません。
むしろ、融け込んでいますよ!」
これが田舎の怖い所だ。
服のデザインが少ないため、必然的に同じ服を着る事になってしまう。
まあ今回は、それが幸いしたようだ。
オーク達が彼女を見付けたら、オレは専門のデザイナーを育てようと考え始めていた。
やはり、一人前の男なら自分の格好にこだわりたいものだ。
それは、村人達も同じ考えだろう。
また、金を生み出すアイデアが増えたのだ。
二、三店舗の有名ブランド店を作り、競わせる事で利益を生む。
後は、そういうカリスマのある奴を見付ける事が出来ればいいのだが……。
オレは、そういう服のセンスのある奴を探し始める。
女の子の中にこそ、そういうのが得意な子がいるのだ。
シルビアさんの言葉を聞き、オーク達は喜ぶ。
「全員が同じ格好なら、人間だかオークだか全然分かんねえだ。
服装や髪形もマモルに言われた通りに、清潔にしたし、これなら彼女がゲットできるべ!」
「んだ、んだ。むしろ、オイラ達の方がちょい悪感が出てて、カッコよく見えねえか?
ほれ、グラサンとかすると、マフィアのボスだべ!」
「ちょい、マフィアのボスはやりすぎでねえ。逆にリアルだべ。
オラはワイルド系がいいだ!」
「問題はオーガの服だべ。サイズが合ってねえぞ。
ちょい変態になってるでねえか!」
オーガは照れながら答える。
「やっぱ、人間のサイズは小さいな……。特注ができるまで、この格好で我慢してくれ!
俺はもう一人は嫌なんだ……。彼女はゲット出来なくて良いから……」
オーガが恥ずかしそうにしているので、心優しいオレはシルビアさんに頼む。
オークの中に、オーガを超える経営能力を持つ者はいない。
オーガの必要を満たす事が先決だった。
「シルビアさん、あの、即席でも良いんで、オーガの服を作ってもらえませんかね?
オレ達は全員で街に繰り出さなきゃいけないんです!
可愛い彼女達をゲットする為に!」
シルビアさんはなぜか怒って言う。どうしたのだろうか?
「それはいいですけど……。彼女をゲットしに行くって、何ですか?
あなたには私がいますよね?」
オレはシルビアさんにすごまれ、オーク達にナンパの手助けをすることを教える。
「なるほど、オークさんとオーガさんが可愛い彼女をゲットする為ならば、私も協力しましょう!
でも、あなたはダ・メ・よ♡」
シルビアさんはそう言って、オレの肩を強く掴む。その笑顔はちょっと怖かった。
嬉しいような、ちょっと悲しいような、そんな感じをオレは抱く。
結婚するというのは時にそう感じるものだ。
お互いをより知ることで、お互いの愛は強くなっていく。
オレもシルビアさんをよく知ることで、愛情は強くなることだろう。
それには、変態的な努力も必要だ。
シルビアさんもそれを分かってか、はたまた、束縛体質なのか知らないが、オレと一緒にいたいようだ。
そういえば、街でのデートも久し振りかもしれない。
「私もマモルと一緒にデートして、みんなでハッピーな生活を送りましょう!」
シルビアさんはかなりやる気で、オーク達を統率していく。
オレの役割は、シルビアさんに取られてしまったようだ。
まあ、女の子はシルビアさんの方がよく知っているだろう。
こうして、オレ達は街に繰り出す。
街に着いて、多くの可愛い女性を見かける。
オーク達はそれを見つめつつも、怖れを感じていた。
彼らの境遇は、オレが考える以上に厳しかったようだ。
偏見や差別もあったのだろう。
行動する勇気が無くては話にならない。
「オイラ、やっぱ怖いだ……。
女の子を真近で見ると、緊張しちまって……」
「オイラもだ。人間に近づいたと言い聞かせても、やっぱり卑屈になってしまうだよ」
シルビアさんは怖がるオーク達を励ます。
「ダメですよ、弱気になっちゃ。
ほら、胸を張って! それだけで違いますから」
そう、シルビアさんの言う通り、自信は女の子を落とすのに、とても重要なのだ。
何の根拠もない自信でも、傍から見たら余裕に見える。
オレ自身が苦労して身に付けたスキルだった。
自分が苦労した末に編み出した技は、時に絶対の必殺技となる。
たとえ失敗したとしても、新たなスキルを生み出す礎になるのだ。
オーク達には、まだそれが無い為、言われてもわからない。
「しかし、オイラ達、ナンパの経験なんてないだ。
どうやって声をかければいいのかも分かんねえだ!」
「大丈夫です。まずはターゲットを決めましょう。
まず、私とマモルさんがカップルで歩き、オークさんの一人が後を付いて来てください。私が女の子に話し掛けるので、オークさんは適当に話を合わせてください」
やはり女性の一言は違う。
オレもシルビアさんの違う一面を見て、ちょっと尊敬してしまう。
とても、立派な女性に感じていた。
「分かっただ! 任せるだ」
オレはシルビアさんに言われた通りカップルとして歩き、オークは後ろを歩く。
すると、シルビアさんはだいたい二十代くらいの女性に目を付けた。
どうやら女性の眼には、結婚している人物か、フリーの女性かが分かるようだ。
その女性の特徴は、ちょっと可愛く、内気そうな感じだった。
演劇の様な娯楽施設に一人で入るのを並んでいるようだ。
「チャンスですね! 見た感じカップルもいない。
まず、ちょっとした質問をして近づき、そこから徐々に仲良くなっていけば、彼氏になってくれるかもしれません。
振られるかもしれませんが、勇気を出して行きましょう!」
そう言って、シルビアさんはターゲットとなる女性に近づいて行く。
「すいません。この辺で美味しい食事処のお店を知りませんか?
私達、この町に詳しくないので教えてください!」
「え? ああ、良いですよ。あの角の店が美味しいって評判ですよ。
後は、地図のこの辺の店です」
「おお! 親切にありがとう。あなた、とってもいい人ですね。
この劇は何ですか? 面白いのかな?」
「この劇ですか? 面白いそうですよ。
私も一度は見てみたいと思っていたので、こうして並んでいるんです」
「おお、私もみたいよ、ダーリン♡」
「ああ、いいな、ハニー?」
「じゃあ、一緒に見ますか? お連れの方もいるようですし、四人で……」
オークの服装を見て、女の子は偏見もないようだ。
清潔感と服装が、女の子を落とす秘訣なのだ。
オレはそれを感じ、満足する。
シルビアさんは女性を落とすため、更に喰らいついていく。
「そうですね。その後、四人でそこの角の店で食事といきましょう!」
こうして、オレ達は劇を見た後、食事をしてから、オークを彼女の荷物持ちとして、女性の家まで同伴させて、オレ達は別れた。
シルビアさんはカッコ良く言う。
「ふっ、田舎娘なんて、ちょろいもんだね。
もう、オークの彼女決定だよ!」
まあ、彼女も田舎者だが、日本での経験が活かされているのだろう。
ナンパの基本が分かっていたようだ。オレが出るまでもない。
その後も、シルビアさんのおかげで、あらかたのオーク達は彼女を持つ事ができた。
シルビアさん
(日本語名は、冷菓さんだぞ!)
年齢 20歳 女 人間
職業: お姫様
称号: お城のお菓子係り
HP(体力): 60
MP(魔力): 70
攻撃力: 10 (魔法により高くなる)
防御力: 30 (精神的強さ70)
スピード: 40 (女性では高い方)
知力: 60 (言語が堪能)
得意技: ケーキ作り コーヒーとお茶の用意 ナンパ 風・氷系の魔法
スタイル: B85・W58・H82
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる