【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

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第一章 『秘められた異次元(シークレットディメンション)』への扉!

第6話 お姫様の実力!

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 オレと残ったオーク達、オーガで、ナンパをするため、街に繰り出す準備を始める。
朝になってしばらくするとシルビアさんが服を買って来てくれた。
全員が同じ服なのは抵抗があるが、共同意識を持つためだ。

ただし、オレだけは特別なオーダーメイドの服を着る。
領主であるオレは、どんな理由があってもカッコよく振る舞わなければならない。
当然だ、この国の顔となるのだからな!

美しい妻、カッコいい衣装、国一番の大きな屋敷、自家用車はもちろん、自家用ジェット機や船も所有しなければならない。
国民がオレを目標にするように。

というのは冗談で、実際には維持とか、掃除とか、管理とか、いろいろ面倒くさいから、美しい妻とお城だけで我慢する。
それ以外の必要な物は、オーガに所有させ、必要になった時に使う。
オーガに恩を売っておき、あえてオーガにいろいろな物を所有させる事で維持管理させるのだ。
相手は感謝するし、分け前もいくらかもらえる。

当然、オレが作った酒場も、オレとオーガの共同所有だ。
維持管理はオーガがし、仕事はオーク、オレが半分の稼ぎをもらえる様にしてある。
オレが必要な時は、ただで酒やビール、食事が出来るのだ。

オーガの経営能力はかなり高い。
ちょっと訓練してやるだけで、オレの指導もいらない。
オーガが素直で真面目だと見抜いたからこそできる経営方法だった。

まずは、オーガとオーク達の為に、可愛い妻を探してやらないとな。
それには、オレにも当然メリットがある。
まず、酒場の女将さんは美人でなければならない。

そして、働く女の子も可愛くなくてはならない。
経営がうまく行けば、ゆくゆくはホテル、銀行、喫茶店、メイド喫茶、牧場、テーマパークなど拡張していく予定だ。

美少女や働き手は、多ければ多いほどいい。
ちなみに失敗した時は、オレとシルビアさんだけ日本に帰るという切り札が残っている。

まあ、オーガ一人に経営を集中すればそうなるかもしれないが、徐々に能力のある奴に任せれば、それを回避する事が出来るだろう。
そして、いずれは日本に居ながら、異次元世界を管理するという構図が出来上がる。

最初に一歩、オーガとオークの嫁探しも手を抜いてはいけない重要な仕事なのだ!
オレがそんな事を考えていると、オーク達の着替えが終わった。

「丁度バーゲンセールをやっていたので、なんかカッコいいと思う服を買って来ましたけど……。
これで良いでしょうか?」

シルビアさんは伝手で、同じ服を大量に買って来ていた。
これも主婦の知恵というものなのだろうか? 
オレの妻である以上、このくらいのスキルは必須と言えるだろう。

オレは、オーク達を見ながら疑問を感じた。
些細な事も、ナンパを成功させるには必要なのだ。
こういう第六感は、意外と当たる!

「うーむ、カッコいいが、集団だと目立つな。
大勢でこの行動はちょっと怪しいかな?」

さすがに全員が同じ格好だと、不信感を抱くかもしれないと、オレは感じる。
しかし、それはオレの取り越し苦労だった。

「そんなことないですよ! 
街のみなさんも同じ服を着ていますから、全然目立ちません。
むしろ、融け込んでいますよ!」

これが田舎の怖い所だ。
服のデザインが少ないため、必然的に同じ服を着る事になってしまう。
まあ今回は、それが幸いしたようだ。

オーク達が彼女を見付けたら、オレは専門のデザイナーを育てようと考え始めていた。
やはり、一人前の男なら自分の格好にこだわりたいものだ。
それは、村人達も同じ考えだろう。

また、金を生み出すアイデアが増えたのだ。
二、三店舗の有名ブランド店を作り、競わせる事で利益を生む。
後は、そういうカリスマのある奴を見付ける事が出来ればいいのだが……。

オレは、そういう服のセンスのある奴を探し始める。
女の子の中にこそ、そういうのが得意な子がいるのだ。
シルビアさんの言葉を聞き、オーク達は喜ぶ。

「全員が同じ格好なら、人間だかオークだか全然分かんねえだ。
服装や髪形もマモルに言われた通りに、清潔にしたし、これなら彼女がゲットできるべ!」

「んだ、んだ。むしろ、オイラ達の方がちょい悪感が出てて、カッコよく見えねえか? 
ほれ、グラサンとかすると、マフィアのボスだべ!」

「ちょい、マフィアのボスはやりすぎでねえ。逆にリアルだべ。
オラはワイルド系がいいだ!」

「問題はオーガの服だべ。サイズが合ってねえぞ。
ちょい変態になってるでねえか!」

オーガは照れながら答える。

「やっぱ、人間のサイズは小さいな……。特注ができるまで、この格好で我慢してくれ!
俺はもう一人は嫌なんだ……。彼女はゲット出来なくて良いから……」

オーガが恥ずかしそうにしているので、心優しいオレはシルビアさんに頼む。
オークの中に、オーガを超える経営能力を持つ者はいない。
オーガの必要を満たす事が先決だった。

「シルビアさん、あの、即席でも良いんで、オーガの服を作ってもらえませんかね? 
オレ達は全員で街に繰り出さなきゃいけないんです!
可愛い彼女達をゲットする為に!」

シルビアさんはなぜか怒って言う。どうしたのだろうか?

「それはいいですけど……。彼女をゲットしに行くって、何ですか? 
あなたには私がいますよね?」

オレはシルビアさんにすごまれ、オーク達にナンパの手助けをすることを教える。

「なるほど、オークさんとオーガさんが可愛い彼女をゲットする為ならば、私も協力しましょう! 
でも、あなたはダ・メ・よ♡」

シルビアさんはそう言って、オレの肩を強く掴む。その笑顔はちょっと怖かった。
嬉しいような、ちょっと悲しいような、そんな感じをオレは抱く。
結婚するというのは時にそう感じるものだ。

お互いをより知ることで、お互いの愛は強くなっていく。
オレもシルビアさんをよく知ることで、愛情は強くなることだろう。
それには、変態的な努力も必要だ。

シルビアさんもそれを分かってか、はたまた、束縛体質なのか知らないが、オレと一緒にいたいようだ。
そういえば、街でのデートも久し振りかもしれない。

「私もマモルと一緒にデートして、みんなでハッピーな生活を送りましょう!」

シルビアさんはかなりやる気で、オーク達を統率していく。
オレの役割は、シルビアさんに取られてしまったようだ。
まあ、女の子はシルビアさんの方がよく知っているだろう。

こうして、オレ達は街に繰り出す。
街に着いて、多くの可愛い女性を見かける。
オーク達はそれを見つめつつも、怖れを感じていた。

彼らの境遇は、オレが考える以上に厳しかったようだ。
偏見や差別もあったのだろう。
行動する勇気が無くては話にならない。

「オイラ、やっぱ怖いだ……。
女の子を真近で見ると、緊張しちまって……」

「オイラもだ。人間に近づいたと言い聞かせても、やっぱり卑屈になってしまうだよ」

シルビアさんは怖がるオーク達を励ます。

「ダメですよ、弱気になっちゃ。
ほら、胸を張って! それだけで違いますから」

そう、シルビアさんの言う通り、自信は女の子を落とすのに、とても重要なのだ。
何の根拠もない自信でも、傍から見たら余裕に見える。
オレ自身が苦労して身に付けたスキルだった。

自分が苦労した末に編み出した技は、時に絶対の必殺技となる。
たとえ失敗したとしても、新たなスキルを生み出す礎になるのだ。
オーク達には、まだそれが無い為、言われてもわからない。

「しかし、オイラ達、ナンパの経験なんてないだ。
どうやって声をかければいいのかも分かんねえだ!」

「大丈夫です。まずはターゲットを決めましょう。
まず、私とマモルさんがカップルで歩き、オークさんの一人が後を付いて来てください。私が女の子に話し掛けるので、オークさんは適当に話を合わせてください」

やはり女性の一言は違う。
オレもシルビアさんの違う一面を見て、ちょっと尊敬してしまう。
とても、立派な女性に感じていた。

「分かっただ! 任せるだ」

オレはシルビアさんに言われた通りカップルとして歩き、オークは後ろを歩く。
すると、シルビアさんはだいたい二十代くらいの女性に目を付けた。
どうやら女性の眼には、結婚している人物か、フリーの女性かが分かるようだ。

その女性の特徴は、ちょっと可愛く、内気そうな感じだった。
演劇の様な娯楽施設に一人で入るのを並んでいるようだ。

「チャンスですね! 見た感じカップルもいない。
まず、ちょっとした質問をして近づき、そこから徐々に仲良くなっていけば、彼氏になってくれるかもしれません。
振られるかもしれませんが、勇気を出して行きましょう!」

そう言って、シルビアさんはターゲットとなる女性に近づいて行く。

「すいません。この辺で美味しい食事処のお店を知りませんか? 
私達、この町に詳しくないので教えてください!」

「え? ああ、良いですよ。あの角の店が美味しいって評判ですよ。
後は、地図のこの辺の店です」

「おお! 親切にありがとう。あなた、とってもいい人ですね。
この劇は何ですか? 面白いのかな?」

「この劇ですか? 面白いそうですよ。
私も一度は見てみたいと思っていたので、こうして並んでいるんです」

「おお、私もみたいよ、ダーリン♡」

「ああ、いいな、ハニー?」

「じゃあ、一緒に見ますか? お連れの方もいるようですし、四人で……」

オークの服装を見て、女の子は偏見もないようだ。
清潔感と服装が、女の子を落とす秘訣なのだ。
オレはそれを感じ、満足する。
シルビアさんは女性を落とすため、更に喰らいついていく。

「そうですね。その後、四人でそこの角の店で食事といきましょう!」

こうして、オレ達は劇を見た後、食事をしてから、オークを彼女の荷物持ちとして、女性の家まで同伴させて、オレ達は別れた。
シルビアさんはカッコ良く言う。

「ふっ、田舎娘なんて、ちょろいもんだね。
もう、オークの彼女決定だよ!」

まあ、彼女も田舎者だが、日本での経験が活かされているのだろう。
ナンパの基本が分かっていたようだ。オレが出るまでもない。
その後も、シルビアさんのおかげで、あらかたのオーク達は彼女を持つ事ができた。






シルビアさん
(日本語名は、冷菓さんだぞ!)

年齢 20歳 女 人間
職業: お姫様
称号: お城のお菓子係り
HP(体力): 60
MP(魔力): 70
攻撃力: 10 (魔法により高くなる)
防御力: 30 (精神的強さ70)
スピード: 40 (女性では高い方)
知力: 60 (言語が堪能)

得意技: ケーキ作り コーヒーとお茶の用意 ナンパ 風・氷系の魔法

スタイル: B85・W58・H82
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