30 / 302
第一章 『秘められた異次元(シークレットディメンション)』への扉!
第29話 戦う理由
しおりを挟む
火焔の顔から笑顔が消える。
それは彼が本気になった証拠だった。
「どうやら防御力をあげて来たようだが、それだけで対等になったと思われては困るぞ。
私はまだ攻撃をしていない。全ての攻撃を受け切ってから、初めて対等と言えるのだ!」
「あんたもオレの実戦での攻撃は知らないだろ。
この前のような戦いじゃない、動きと戦術を駆使した攻撃を防げるかな?」
オレは一気に勝負に出る。
ナイフの火薬を発火させ、ナイフを高速で飛ばし、火焔に攻撃する。
いかに火焔とはいえ、高速で動きながらのこの技を見切れるはずはない。
そう思って攻撃する。
しかし、大小様々なナイフを投げて攻撃しているにもかかわらず、火焔は的確にナイフを叩き落としていく。
近付いて来る火焔を見て、オレもさすがにやばいと感じ、剣王アルシャードを倒した時に使った、地面にナイフを突き刺して動きを止める技を使う。
本来、ナイフの攻撃には敏感でも、動いている地面の事までは考えない。
相手の動きが速く、ナイフにつまずいて動きが止まれば、それだけで勝機が見えて来るのだ。
しかし、火焔は地面のナイフに気付き、突然動きを遅くする。
実戦経験の差がここまであるのか、とオレは考える。
「ふん、私がことごとく君の攻撃を防ぐので、不思議に思っているのかな?
ちゃんとネタがある。君はナイフを丁寧に仕舞っているな。
私も以前に君のナイフ道具を見たから、ナイフの位置と大きさを知っているのだよ。
そこから、君がどのナイフを使おうとしているかが予測できる。
地面に刺さったナイフを避けたのは、勘だけどな!」
なんと火焔はオレの出す武器の位置から、オレがどんな攻撃をして来るかを予測しているのだ。
素人には驚くほどの技術だが、戦闘訓練を積んだ軍人ならばできても不思議ではない。
オレの攻撃が終わり、今度は火焔が攻撃して来る。
「今度はこちらの番だ! 私の三種の攻撃を防ぐ事ができるかな?」
火焔はナイフの高速突きで、オレを攻撃して来る。
ギンロウの高速の爪と攻撃の仕方が似ているため、オレは何とか防ぎきった。
「ふむ、この突き技は防いだか……。ならば次だ!」
火焔は二本のナイフを同時に突いて来た。
スピードは速いが、止められない攻撃ではない。
オレはナイフを使いその攻撃を防ぐ。
しかし、火焔はその鍛え上げられた腕力を使い、オレのナイフを扉を開けるようにしてガードをくぐり抜けて来た。
オレの腕が開き、ノーガードの身体が火焔の前に現れた。
このままでは、火焔の攻撃をまともに受け、致命傷を負ってしまう。
オレは咄嗟に、身体を後ろ側に回転させ、火焔のナイフ攻撃を防ぐとともに、火焔に蹴りを喰らわせる。
柔道の巴投げのような形になり、火焔は不意打ちを食らい、オレから少し離れた体勢を取る。その間に、オレは起き上がり、また戦闘に備える構えをした。互角の勝負が続く。
「まさか、これをも防ぐとはな……。機転もきくようだ。ハア、ハア……」
火焔もだいぶ息が上がり始めている。
オレの攻撃が少しずつだが、火焔の体力を奪っているのだ。
しかし、勝負はまだ決まってはいない。一瞬の油断が命取りとなるのだ。
「君の知らない攻撃はこれで最後だな。
これを防いだら、君をライバルと認め、同じ力量を持った事にしてやろう!」
火焔は腕を振り上げ、オレの右肩をナイフで攻撃して来る。
オレは経験から、火焔のその攻撃を片手で受けるのは不可能と判断し、両腕で攻撃を防ぐ。
もしも、片腕で受けたならば、ナイフは弾き飛ばされ、勝負が決まってしまうかもしれない。オレは何とか、火焔の攻撃を受ける。
しかし、それも火焔の計算の内だった。
「ふむ、そう来るよな。ならばこれならどうかな?」
火焔は反対側を攻撃して来る。オレは咄嗟に、両腕でガードしようとする。
実は、火焔の攻撃はフェイクであり、オレに両腕を使わせて、反対側を責める魂胆なのだ。
火焔の攻撃を受けるには、両腕を使うしかない。
かといって、両腕をガードに回せば、他の所がガードできなくなる。
恐ろしい攻撃方法だ。腕力のある火焔だからこそできる技とも言える。
「どうかね? 確かに、君の反射神経などは鋭い。称賛に値する!
しかし、力で押し込む戦法もあるのだよ。こうすれば、一度はガードできても、次からは君を不利にしていく。強くガードしなければならないからこそ、そこに隙が生じるのだ!」
またしても、ガードしていない側から火焔は攻撃を仕掛けて来る。
今度は、咄嗟の蹴りも出来ない状況だ。
火焔の攻撃を受けて終わるとオレが思った瞬間、オレはもう一つの武器がある事に気が付いた。オーガを倒した仕込み武器だ。
本来戦闘を想定していなかったオレだが、そのために様々な道具も作っていた。
ある意味、暗殺用の武器と言えるかもしれない。
火焔の攻撃をガードできない状況というのは、逆に言えば、火焔にとっても油断の多い状況なのだ。
これでカウンターが決まれば、オレの勝ちになる。
オレは火焔の攻撃を、隠し武器で攻撃する事にした。
遠心力を使わないと武器は出て来ない仕組みだが、この状況ならば武器が出せる。
オレに近づく火焔に一筋の光が襲う。
火焔は勘からか、経験からか知らないが、咄嗟の反射速度でオレから遠ざかる。
火焔の腹には、軽い傷が付いていた。
「なんだ? 今のは……。ものすごい寒気を感じた。
ハア、ハア、何か、得体の知れない恐怖を感じたぞ……」
火焔は咄嗟に腹を触る。そこには少し血が流れていた。
「ハア、ハア、なるほど、仕込み武器か!
それで私を攻撃したというのだね。恐ろしい男だ……」
火焔はそう言いつつも、笑顔だった。
「もうそろそろ止めないか? あんたは傷を負った。
それで勝負が付いたという事にしようじゃないか!」
「ふざけるな! こんな物、かすり傷とも言わん! 私は負けるわけにはいかないんだ!」
「あんたはなぜ戦うんだ? そこまでして……」
火焔は少し躊躇したが、ゆっくりと話し出す。
「ふん、知れた事。日本を世界一の強国にするためだ!
今のうちに異世界から武器を生産すれば、アメリカを覆す恐るべき勢力となる。
まだ世界が知らない今のうちに準備をしなければ……。
日本が独占している今しかチャンスがないのだ! そこを攻めずに、いつ攻めるのだ!」
「確かに、今ならアメリカとも良い戦いになるかもしれないが、結局はアメリカの技術が追い付き、ついにまた多くの悲劇が生まれるんだ。それがなぜわからない!」
「そうかな?
日本がかつてアメリカに敗れたのは、物資が足りなかったからに他ならない!
もしも、物資さえあれば、日本の技術がアメリカの戦闘機を破っていたはずだ!
それに今は核兵器を保有している国はたくさんにある。分かるかね?
自分でここを攻めればいいと教えてくれているような物だ。
そこをピンポイントに攻め込めば、世界の支配者になれる! 日本が優位に立てるのだ!」
「いや、そううまくはいかんだろう。それに、そんな灰の山を支配してどうする?
あんたのやっている事は、ただの私怨による怒りだろう?」
火焔は少し笑って言う。
「私怨か……。そうだろうな! 私は憎い!
私をないがしろにし、たらい回しにした政府がな!
高官の奴らを一人残らず殺さずにはおれん!
君には分からないかもしれないがね……。
能力を存分に使えず、ただ時を過ぎる日々など……。
その理由は力があり過ぎたせい等だ!」
「分かるさ! まあ、あんたの場合は、ある程度実績もあるから、そういう境遇になったかもしれないが、オレも能力があり過ぎて落とされた口さ!」
「ほう、ならば、君が異世界にやって来た時の職業を言ってみたまえ!
当ててやろう。無職だろう? 会社にでも立て付いて、クビになった口だろう?」
「ああ、そうだ!」
「ふはははは、ならば私と同じかもな……。
どうかね? このまま世界を滅ぼすというのは?」
「この異世界に来た時のオレなら、この誘いに乗ったかもしれない。でも、今は違う!
大切な守りたい人ができたんだ! あんただってそういう人物はいるだろう?」
「確かに、かつてはいた。しかし、今はいない。私に守る人などいないさ!」
「いや、いるはずだ!」
「いるかもしれん。しかし、私の恨みがそれを守ろうとしない!
復讐したいという衝動にかられておるわ!」
「確かに、地位や境遇でいろいろ状況も変わって来るさ。
良い大学に行ったり、長官になったりすれば、誰からも尊敬される。
それを悪いとは言わない。だけど、出来なかった時はどうする?
簡単だ、地位や称号は重要な武器の一つだが、結局は自分自身の心のあり方だ!
武器も重要だが、本当に大切なのは強い自分だ!
武器が無くとも、批判されても、何とか活路を見いだせる!」
「ほう、武器を捨てろか……。
私に武器を捨てさせられたら、君の意見を考えてもいい!
出来るかな?」
火焔はものすごい勢いで迫って来るが、攻撃は単調だ。
オレは、火焔の攻撃の真似をし、扉を開けるようにして、火焔の二本の刃を弾き飛ばした。火焔のナイフが遠くに飛んで行く。
「見事! と言いたいが、私にももう一本の刃があるのだよ!」
火焔は隠し持っていたナイフで、オレの隙を突く。
しかし、完全に覚醒したオレに隙など無かった。
火焔の最後の刃も弾き飛ばし、自分の武器も捨てた。火焔はそれを見て笑う。
「ほう、自分自身の肉体のみで戦えというのか!
いいだろう、私の気が済むまで付き合ってもらうぞ!」
オレと火焔の長い戦いが、今開始されたのだ。
それは彼が本気になった証拠だった。
「どうやら防御力をあげて来たようだが、それだけで対等になったと思われては困るぞ。
私はまだ攻撃をしていない。全ての攻撃を受け切ってから、初めて対等と言えるのだ!」
「あんたもオレの実戦での攻撃は知らないだろ。
この前のような戦いじゃない、動きと戦術を駆使した攻撃を防げるかな?」
オレは一気に勝負に出る。
ナイフの火薬を発火させ、ナイフを高速で飛ばし、火焔に攻撃する。
いかに火焔とはいえ、高速で動きながらのこの技を見切れるはずはない。
そう思って攻撃する。
しかし、大小様々なナイフを投げて攻撃しているにもかかわらず、火焔は的確にナイフを叩き落としていく。
近付いて来る火焔を見て、オレもさすがにやばいと感じ、剣王アルシャードを倒した時に使った、地面にナイフを突き刺して動きを止める技を使う。
本来、ナイフの攻撃には敏感でも、動いている地面の事までは考えない。
相手の動きが速く、ナイフにつまずいて動きが止まれば、それだけで勝機が見えて来るのだ。
しかし、火焔は地面のナイフに気付き、突然動きを遅くする。
実戦経験の差がここまであるのか、とオレは考える。
「ふん、私がことごとく君の攻撃を防ぐので、不思議に思っているのかな?
ちゃんとネタがある。君はナイフを丁寧に仕舞っているな。
私も以前に君のナイフ道具を見たから、ナイフの位置と大きさを知っているのだよ。
そこから、君がどのナイフを使おうとしているかが予測できる。
地面に刺さったナイフを避けたのは、勘だけどな!」
なんと火焔はオレの出す武器の位置から、オレがどんな攻撃をして来るかを予測しているのだ。
素人には驚くほどの技術だが、戦闘訓練を積んだ軍人ならばできても不思議ではない。
オレの攻撃が終わり、今度は火焔が攻撃して来る。
「今度はこちらの番だ! 私の三種の攻撃を防ぐ事ができるかな?」
火焔はナイフの高速突きで、オレを攻撃して来る。
ギンロウの高速の爪と攻撃の仕方が似ているため、オレは何とか防ぎきった。
「ふむ、この突き技は防いだか……。ならば次だ!」
火焔は二本のナイフを同時に突いて来た。
スピードは速いが、止められない攻撃ではない。
オレはナイフを使いその攻撃を防ぐ。
しかし、火焔はその鍛え上げられた腕力を使い、オレのナイフを扉を開けるようにしてガードをくぐり抜けて来た。
オレの腕が開き、ノーガードの身体が火焔の前に現れた。
このままでは、火焔の攻撃をまともに受け、致命傷を負ってしまう。
オレは咄嗟に、身体を後ろ側に回転させ、火焔のナイフ攻撃を防ぐとともに、火焔に蹴りを喰らわせる。
柔道の巴投げのような形になり、火焔は不意打ちを食らい、オレから少し離れた体勢を取る。その間に、オレは起き上がり、また戦闘に備える構えをした。互角の勝負が続く。
「まさか、これをも防ぐとはな……。機転もきくようだ。ハア、ハア……」
火焔もだいぶ息が上がり始めている。
オレの攻撃が少しずつだが、火焔の体力を奪っているのだ。
しかし、勝負はまだ決まってはいない。一瞬の油断が命取りとなるのだ。
「君の知らない攻撃はこれで最後だな。
これを防いだら、君をライバルと認め、同じ力量を持った事にしてやろう!」
火焔は腕を振り上げ、オレの右肩をナイフで攻撃して来る。
オレは経験から、火焔のその攻撃を片手で受けるのは不可能と判断し、両腕で攻撃を防ぐ。
もしも、片腕で受けたならば、ナイフは弾き飛ばされ、勝負が決まってしまうかもしれない。オレは何とか、火焔の攻撃を受ける。
しかし、それも火焔の計算の内だった。
「ふむ、そう来るよな。ならばこれならどうかな?」
火焔は反対側を攻撃して来る。オレは咄嗟に、両腕でガードしようとする。
実は、火焔の攻撃はフェイクであり、オレに両腕を使わせて、反対側を責める魂胆なのだ。
火焔の攻撃を受けるには、両腕を使うしかない。
かといって、両腕をガードに回せば、他の所がガードできなくなる。
恐ろしい攻撃方法だ。腕力のある火焔だからこそできる技とも言える。
「どうかね? 確かに、君の反射神経などは鋭い。称賛に値する!
しかし、力で押し込む戦法もあるのだよ。こうすれば、一度はガードできても、次からは君を不利にしていく。強くガードしなければならないからこそ、そこに隙が生じるのだ!」
またしても、ガードしていない側から火焔は攻撃を仕掛けて来る。
今度は、咄嗟の蹴りも出来ない状況だ。
火焔の攻撃を受けて終わるとオレが思った瞬間、オレはもう一つの武器がある事に気が付いた。オーガを倒した仕込み武器だ。
本来戦闘を想定していなかったオレだが、そのために様々な道具も作っていた。
ある意味、暗殺用の武器と言えるかもしれない。
火焔の攻撃をガードできない状況というのは、逆に言えば、火焔にとっても油断の多い状況なのだ。
これでカウンターが決まれば、オレの勝ちになる。
オレは火焔の攻撃を、隠し武器で攻撃する事にした。
遠心力を使わないと武器は出て来ない仕組みだが、この状況ならば武器が出せる。
オレに近づく火焔に一筋の光が襲う。
火焔は勘からか、経験からか知らないが、咄嗟の反射速度でオレから遠ざかる。
火焔の腹には、軽い傷が付いていた。
「なんだ? 今のは……。ものすごい寒気を感じた。
ハア、ハア、何か、得体の知れない恐怖を感じたぞ……」
火焔は咄嗟に腹を触る。そこには少し血が流れていた。
「ハア、ハア、なるほど、仕込み武器か!
それで私を攻撃したというのだね。恐ろしい男だ……」
火焔はそう言いつつも、笑顔だった。
「もうそろそろ止めないか? あんたは傷を負った。
それで勝負が付いたという事にしようじゃないか!」
「ふざけるな! こんな物、かすり傷とも言わん! 私は負けるわけにはいかないんだ!」
「あんたはなぜ戦うんだ? そこまでして……」
火焔は少し躊躇したが、ゆっくりと話し出す。
「ふん、知れた事。日本を世界一の強国にするためだ!
今のうちに異世界から武器を生産すれば、アメリカを覆す恐るべき勢力となる。
まだ世界が知らない今のうちに準備をしなければ……。
日本が独占している今しかチャンスがないのだ! そこを攻めずに、いつ攻めるのだ!」
「確かに、今ならアメリカとも良い戦いになるかもしれないが、結局はアメリカの技術が追い付き、ついにまた多くの悲劇が生まれるんだ。それがなぜわからない!」
「そうかな?
日本がかつてアメリカに敗れたのは、物資が足りなかったからに他ならない!
もしも、物資さえあれば、日本の技術がアメリカの戦闘機を破っていたはずだ!
それに今は核兵器を保有している国はたくさんにある。分かるかね?
自分でここを攻めればいいと教えてくれているような物だ。
そこをピンポイントに攻め込めば、世界の支配者になれる! 日本が優位に立てるのだ!」
「いや、そううまくはいかんだろう。それに、そんな灰の山を支配してどうする?
あんたのやっている事は、ただの私怨による怒りだろう?」
火焔は少し笑って言う。
「私怨か……。そうだろうな! 私は憎い!
私をないがしろにし、たらい回しにした政府がな!
高官の奴らを一人残らず殺さずにはおれん!
君には分からないかもしれないがね……。
能力を存分に使えず、ただ時を過ぎる日々など……。
その理由は力があり過ぎたせい等だ!」
「分かるさ! まあ、あんたの場合は、ある程度実績もあるから、そういう境遇になったかもしれないが、オレも能力があり過ぎて落とされた口さ!」
「ほう、ならば、君が異世界にやって来た時の職業を言ってみたまえ!
当ててやろう。無職だろう? 会社にでも立て付いて、クビになった口だろう?」
「ああ、そうだ!」
「ふはははは、ならば私と同じかもな……。
どうかね? このまま世界を滅ぼすというのは?」
「この異世界に来た時のオレなら、この誘いに乗ったかもしれない。でも、今は違う!
大切な守りたい人ができたんだ! あんただってそういう人物はいるだろう?」
「確かに、かつてはいた。しかし、今はいない。私に守る人などいないさ!」
「いや、いるはずだ!」
「いるかもしれん。しかし、私の恨みがそれを守ろうとしない!
復讐したいという衝動にかられておるわ!」
「確かに、地位や境遇でいろいろ状況も変わって来るさ。
良い大学に行ったり、長官になったりすれば、誰からも尊敬される。
それを悪いとは言わない。だけど、出来なかった時はどうする?
簡単だ、地位や称号は重要な武器の一つだが、結局は自分自身の心のあり方だ!
武器も重要だが、本当に大切なのは強い自分だ!
武器が無くとも、批判されても、何とか活路を見いだせる!」
「ほう、武器を捨てろか……。
私に武器を捨てさせられたら、君の意見を考えてもいい!
出来るかな?」
火焔はものすごい勢いで迫って来るが、攻撃は単調だ。
オレは、火焔の攻撃の真似をし、扉を開けるようにして、火焔の二本の刃を弾き飛ばした。火焔のナイフが遠くに飛んで行く。
「見事! と言いたいが、私にももう一本の刃があるのだよ!」
火焔は隠し持っていたナイフで、オレの隙を突く。
しかし、完全に覚醒したオレに隙など無かった。
火焔の最後の刃も弾き飛ばし、自分の武器も捨てた。火焔はそれを見て笑う。
「ほう、自分自身の肉体のみで戦えというのか!
いいだろう、私の気が済むまで付き合ってもらうぞ!」
オレと火焔の長い戦いが、今開始されたのだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
神は激怒した
まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。
めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。
ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m
世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる