【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

文字の大きさ
31 / 302
第一章 『秘められた異次元(シークレットディメンション)』への扉!

第一章のエピローグ 戦いの果てに

しおりを挟む
 キーリアは三日間、アビナとシルビアさんの処理地獄に耐え続けていた。
最初はうまくいかなかったが、三日ほど仕事をこなしていると、徐々にコツが分かって来たようで、すでに残りわずかとなっていた。
キーリアもやはりシルビアさんの妹、頭脳は明晰のようだ。
お菓子作りの才能以外、全てが訓練次第で上手くいくようだ。

「良くここまでやりましたね。
後は、これをコツコツ続けて行けば、大きな問題も起きずに済みますし、問題が起こっても早期発見ができますよ! 国を支配するには、必要なスキルです」

シルビアさんは書類に目を通して言う。
珍しくメガネを掛けていた。
インテリ教師の誕生であり、生徒を優しく指導してくれる。
お仕置きもツボを突いて適度に苦しめてくれるだろう。
今は、キーリアがそのご褒美を受けていた。

「うげ……。これを毎日するの……。三日で数字を見るのも嫌になったんだけど……」

「まあ、後はアビナと共同で処理しますから、そこまできつくはないと思いますけど……」

「そういえば、火焔とマモルはどうしたの?
あれから全然顔を見せないけど……」

「オーク達の話だと、まだ戦っているらしいですけど……。見に行ってみますか? 
さすがに戦闘も終わってると思いますけど……」

その話を聞き、キーリアは驚く。

「えええええええ、まだ戦ってんの? もう三日も経つのよ。
まさか寝て無いなんて事はないよね?」

「そのまさかみたいですよ。
もうナイフも使わず、子供のケンカのようになってるらしいですけど……」

「二人ともバカよね……」

「料理の腕が私に劣るからという理由で戦争を仕掛けたあなたが言いますか?」

「結局、人間の戦う理由なんて、全部くだらない理由なのかもね。
自分のプライドとか、自分の土地を持っているのに領地拡大とか、個人的な恨みとか。
仲間や家族を守る為とか、自分の宗教を守る為とかほざいているけど……」

「そうですね。
結局、個人の激情に駆られて数億人を巻き込むくせに、被害者面ですからね。
いつの間にか家族も友人も死に、誰一人守れないというのに……」

「そもそも人間の守りが必要の宗教って何? 矛盾しているわ!」

こうして、キーリアとシルビアさんは休憩がってら、オレ達の戦闘を見てみる事にした。

 シルビアさんの言う通り、オレと火焔はあの戦闘からぶっ続けで、三日も戦っていた。もう体力も無くなり、ナイフも使わずに、ただの体力勝負になっていた。
どちらかが倒れた方の負け。そのため、どちらも寝ていない。

「ハア、ハア、ハア、君も体力がもたんだろう。そろそろ負けを認めてはどうかね?」

「イヤ、イヤ、あんたの方がご老体に鞭打っているんだ。
さぞかしきついだろう? そろそろ諦めてはどうかね?」

「ふん、この勝負が私の最後かもしれないのだ! 諦めてたまるかい!」

「最後の勝負か……。あんたは軍人だが、戦うだけが仕事じゃない。
平和を維持するのも軍人の務めだ! そういう意味では、あんたは立派だったよ。
ここでオレが勝ち、あんたの経歴に傷を付けるわけには行かせない!」

「そういう見方もできるのか?
勝つだけが私の仕事ではないと?」

「勝つだけならいつでも出来る。
重要なのは、お互いに分かり合う事だ。
戦いも恋愛と同じ事なのだ。

モテない奴は、全てを破壊して終わりにしようとする。
他人も自分も道連れにしてな。
できる奴は、他人も自分も見捨てる事はしない。

最後の最後まで抗ってやるぜ!
だが、この戦いはここまでだ!」

「馬鹿な、ここまで来て、これ程の力が……。
いや、ここに来て成長したのだな。
光宮マモル、恐ろしいほどの奴だ!」

オレは、最後の力を振り絞り、弱っている火焔を地面に崩れさせた。
お互いに一歩も譲れない戦いだったが、いつの間にか気が付いた時には勝負が決まっていた。
オレは、無我夢中で火焔を越える事ができていた。
 
火焔が気付いた時には、城のベットの中で眠っていたようで、キーリアが看病していた。火焔は目を覚まし尋ねる。

「ここは?」

「城の中よ。
私とお姉様が外を見たら、あんた達が倒れているのを見付けたから運んだのよ。
全く、三日間も戦いっぱなしとか、どうかしてるわね」

「勝ったのは? 誰が勝ったんだ?」

火焔はキーリアの腕を掴んで尋ねる。あまりの必死さに、驚いたようだ。

「知らない! あんたらを見付けた時には、どちらも倒れていたし……。
オーク達も街の掃除をしていたし……。覚えていないの?」

「全く分からん。最後の方は記憶が飛んでおるようだ」

「はあ、三日も寝ないで戦うからよ。
私も伝票の書き方とか、会計の仕事をしているけど、ちゃんと寝てるわよ。

見付けてから一日たったけど、暇で看病してるんじゃないんだからね! 
今日の仕事が終わったから、様子を見に来ただけなんだからね!」

「そういう安っぽいツンデレはいい。私もロリコンになってしまったようだな。
君に愛情を感じるわい!」

「はああああ、何言ってるの?」

「まあ、本気だよ! 始めは恋愛対象でもなかったが、尻を叩かれている姿に興奮した!」

「お前もか! オーク達も私を見る眼が変なのよ! ちらちら見て、気持ち悪い!」

「私はそういう面では、肉食だよ! 即結婚を申し込むタイプだ!」

「まあ、他に人がいなかったら考えとくわ!」

「いるわけないだろう、君のような性悪女に……」

「おい!」

火焔は腹の傷を見てつぶやく。

「そうか、決着は分からぬわけか……。いや、この傷の分、私の負けだな。
マモルはきっとあざは酷いが無傷だろうから……」

「それが勝敗に関係ある?」

キーリアはそう言って火焔に尋ねるが、火焔はただ笑っていた。

オレも激闘を終え、ようやく目覚めた。

「あれ? ここはどこだ?」

「城の中ですよ。お疲れ様です!」

シルビアさんはそう言って、オレに微笑みかける。
オレも火焔と同様に記憶がはっきりしない。

「火焔は? 城はどうなっている?」

「ああ、火焔さんはぐっすり眠っていますよ。

お互いに戦って、力尽きたのでしょう。昨日の今頃までぐっすり眠ってましたよ。
城の方は、オーガとオーク達が復興作業をしているので、もうしばらくしたら元のように戻るはずです。

火焔の科学ロボットは、ギンロウがいろいろ調査して、遊園地で働くロボットにしていましたし、黄金のドラゴンは血抜きを出来る限りして、オーク達が食べていましたよ。
マモルさんのおかげで、平和な国に戻りました」

オレは照れながらも言う。

「もうしばらくしたらさ、オレと日本に戻って、普通に生活してくれるかな?」

「はい! 
そのために、キーリアがいろいろ仕事を出来るように頑張ってくれたんですから……」

オレとシルビアさんは日本へ帰る。
ある人々は、異世界で有名になったり、王様や英雄になったりしたいかもしれない。
でも、この主人公のマモルはそうはしない。

異世界に影響を与えず、また来た時は新しい発見をしたいからだ。
ただし、これまでの経営による利益は別という事で……。
やっぱり異次元世界でも拠点は欲しいからね♡

現実世界に隠され、ごく稀に人を別世界に連れて行く異次元世界。
人々は、その隠された異次元世界をこう呼ぶ。
『秘められた異次元(シークレットディメンション)』と……。





#作者からの感謝の言葉と注意

ここまで読んでくれてありがとうございます。
本当はナイフを使った戦闘などは嫌いですが、今回の敵は仕方なかったです。

みんなは、ナイフは使用上の注意をよく読み、人に向けたり、投げる等の危険行為はしないでください。
刃物は間違って使うと、人にも自分にも害を与えます。
絶対に間違った使い方はしないように決意しましょう! 

第一章は、物語の最初にすぎません。
実は、この異次元世界はたくさんある異次元空間の一つであり、他にも様々な異次元空間が存在します。
現実からちょっとした切っ掛けでいける異次元世界が、『秘められた異次元(シークレットディメンション)』なのです。#
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜

桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。 上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。 「私も……私も交配したい」 太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...