【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

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第三章 七人の赤い悪魔

第51話 オレVS赤い魔物

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 キーリアの声を聞き、オレはその声を頼りに合流する事ができた。
正直言って迷って困っていたから助かる。
一時間ほど真っ直ぐ進んでいたのに、森から出られないのには驚いた。

どうやらこの森自体に異次元空間のゆがみが生じて、真っ直ぐに進んでも、木から木に歩き回っても出口に着かないようだ。
異次元のゆがみを理解しなければ出るのは容易ではない。

しかし、声は届くようだから、その声のする方に進んで行けば合流できるようだ。
偶然、キーリアと嵐山が近くにいて良かった。

オレがそう思って声のする方に行くと、嵐山がやられている所が見える。
命に別条はなさそうだが、そのまま処置しなくていいような怪我ではない。
その近くに問題の赤い色の服を着た魔物がいる。

 一見赤い色の服をしているが、まだらに色の違う所がある。
そう、本来は別の色をしている服が、返り血によって赤く染まってしまった殺人者の服だ。
その服の色から見るに、かなりの数を殺して来た恐るべき奴だというのが分かる。

しかも、知能は低いらしく、言葉を話す事は出来ないらしい。
快楽を得た子供のような殺人者ほど恐ろしい者は無い。

無差別に人間を襲い、この森を根城にして来たのだろう。
その魔物は不気味な笑みを浮かべ、オレに向かって攻撃して来た。

 オノを振ったかと思うと、まるでオノをタイヤのようにして体当たりして来る。
オレはナイフ二本を使い、オノの攻撃を受け止めた。オノの攻撃はかなり重い。

全身に力を入れて耐えるが、それでも少し押される。これは隙を突かれるとまずい。
ナイフ一本でも弾かれれば、防御が際どくなるほどの力だ。
子供姿だと侮ったら最後、一気に身体を切り裂かれてしまう。

 オレは自分よりも力がある奴との戦闘経験があった。
ただ闇雲に敵の攻撃をナイフで受けるのではなく、力の方向を変えてやるのだ。
こうする事により、自分は体勢を崩さず、相手の隙を突く事ができる。

確かに戦闘において力が強い事は有利ではあるが、熟練したオレから言わせれば、相手の力と動きを制御し、自分の攻撃に利用してやることが大切なのだ。

そのため、最初こそは赤い魔物が押していたが、次第にオレが魔物を負い込んでいく。
相手の血によって赤く染まった魔物の服だったが、今回は自分の血で徐々に赤く染まっていくのだった。

相手は確実に弱っているが、オレは魔物を殺した経験が無い。
いくら殺人鬼の魔物とはいえ、見た目が人間らしく殺すのを躊躇してしまう。

相手は躊躇なく殺そうとするのに対し、オレはそれができない。
たとえ強くても、その差は時に決定的な隙を生む事がある。

オレはそれも自覚していたが、殺すことは出来ない。
それを察知したキーリアがオレにアドバイスらしき言葉を贈る。

「マモル、ウサギを殺す時を思い浮かべるのよ! 
確かに可愛くて殺したくないけど、自分が生きるためには仕方ないわ! 

こいつもあなたが生き残るのに殺すしかないのよ! 
じゃないと逆に殺されてしまうわ!」

確かに一理ある。
自分が生き残るために他の動物を犠牲にする事は生きる上で仕方のない事だ。
動物愛護団体といえども、時には自分が生き残るために愛している動物を傷付けている事は好くある事だ。

全ての動物愛護団体が悪いわけではないが、地球を守ろうを合言葉に多くの大金を巻き上げ、そのお金を動物のためではなく、自分達のために使うことも良くある事だ。

最近見かけなくなった赤い羽根募金だって、海外の恵まれない人のために募金すると言いながら、自分達でお金を使っていたなんて話も好くある事だ。

人間は確かに、自分を守るために他の弱い者を利用し、殺す事さえもできる生き物だ。
しかし、オレはまだそこまでするほど追い込まれてはいない。

オレは殺さずに、この魔物を捕まえる事を心に決めていた。
脚を狙い、動けなくしようとする。

 オレが魔物に攻撃を仕掛けるたびに、魔物の動きも鈍くなっていく。
捕まえるのも時間の問題だと思っていた。

魔物はブーメランのように飛んで来るが、力の向きを変えることでたやすく防がれてしまい、変化球のように動きを変えるも反射神経で対応できてしまう。
魔物はかなり焦っていた。

最初は素早かった魔物も、疲れが出たのか動きが遅くなっていた。
オレが止めを刺そうとして近づくと、他の魔物の声が聞こえた。

「やはり今のままでは勝てそうもないか。
仕方ない、第二ステージで貴様らをまとめて始末してくれる。
マモル、貴様だけは許さん!」

姿を見せない魔物がそう言うと、迷いの森自体が光り出し、オレ達を呑み込んでいった。
どうやら異次元空間に呑み込まれたようで、気が付くと別の場所に来ていた。
赤い魔物とは違う別の魔物によって、亜空間へと引き込まれたようだ。

オレの名前を知っていることからすると、オレがあった事のある魔物らしい。
その魔物は、オレを大きな古城のような場所に連れて来たようだ。

亜空間に連れて来ただけじゃなく、オレのナイフを一本取られていた。
相手の武器を一つ取るという亜空間の能力だろうか。

他のみんなも亜空間に連れて来られたはずだから、早く見つけないとまずいかもしれない。
オレは立って辺りを見回す。

すると、この亜空間の恐ろしさをようやく理解した。
赤い魔物と同じ年齢である十歳の頃に戻っていたのである。
もちろん筋力や体力も十歳の子供そのものだった。
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