【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

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第四章 白と黒の遭遇

第75話 黒い傘(ブラックアンブレラ)『アロンダイト』の能力

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 黒沢エレンが黒い傘を一振りすると、剣の姿になる。
それを見て、オレもシルビアさんも驚きを隠せなかった。
ただの黒い日傘ではないのだ。

「ふふふ、驚きましたか? これは私が作り出した特別製の傘です。
物にも異次元空間と同様の技術を用い、持ち主の能力に反応して武器になるのです。
私の場合は、変幻自在の剣になります。

私の身体は、防御力は高いですが、攻撃力が若干あなたの氷魔法に劣るのでね。
これを使用する事にしました。
別に、卑怯ではありませんよね?」

「なるほど。山口美香との戦闘から私の能力を分析されていましたか……。
これは厄介ですね」

「ふふふ、それだけじゃありませんよ!」

黒沢エレンが指パッチンをすると、オレが薔薇(ばら)のイバラに絡め捕られて、身動きができなくなっていた。
無理に動こうとすれば、服が裂けてあられもない姿になってしまう。シルビアさんは驚いていた。

「指パッチンですって? 
私はどんなに練習しても出来ないというのに! 
ああも容易くできるというの?」

シルビアさんは何度か指パッチンを試みるが、響き渡るような音はせず、ぺチという悲しい音が出ているだけだった。
おそらく握力が関係しているのだろう。
王室育ちのお姫様では、指パッチンは難しい様だ。
執事などを呼ぶときは、ベルを鳴らせば問題もないが……。
シルビアさんが指パッチンできないと悟り、黒沢エレンは不敵に笑う。

「ふふふ、実力を思い知ったようね。
指パッチンはかなりの努力が必要なのよ。
練習した甲斐があったわ! 

そして、光宮守三十歳を見なさい! 
ちょっと老けて、お腹が出ているわ。
こんな無様な姿を世間の皆様にさらせてもよろしいのかしら?」

シルビアさんがオレの方を見ると、改めて気が付く。
普段はラブラブモードだけに、人から指摘されないと分からないのだ。
最近は訓練もしていないし、腹がふっくらしても仕方ない。

「ああ! 確かにちょっとぽっこりしている。
別に今はそれほど気にならないけど、将来的にはやばいと感じられるレベルだわ。
油断していたら、一気に取り返しのならないレベルになってしまう。
これからは、週一でトレーニングをしてもらわないといけないわ。
そうする事で、夜の方もバッチリになるはず……」

「そうね。でも、あなたに気付いて欲しいのはそれだけではないわ!」

エレンがそう言い、オレをイバラで締め上げる。
すると、オレの服が弾ける様に破れていく。
少し動いただけだが、オレのセクシーな身体が現れた。
シルビアさんは驚いてオレの元に駆け寄る。

「ああ! マモルさんの乳首が露わに……」

エレンは得意になって答える。

「そう! 
硬さと鋭さを改良に改良を重ね、ついに完成した拘束イバラ『巻き真木君(まきまきくん)』です。
絶妙の刺により拘束者の服を破いてくれますが、身体は全く傷付かないという優れ物! 
更に、拘束は私のお好みで調節する事ができます!」

「まあ、これがあれば夜の楽しみタイムだけでなく、近所のクソ生意気な女子高生やクソガキの調教に便利ですね。
ついでに、怪物両親(モンスターペアレント)なんかもうざいですからね。

体罰でも無く、監禁でもない。
自然が作り出した素晴らしい植物たちです。
学校や校庭、農家等に大人気ですね。
対象者をその場所に来させさえすれば、お仕置きタイムが勝手に始まるわけですから……」

「ふん、この素晴らしさを一瞬で理解するとは……。
さすがね! でも、あなたにも発動するのよ、イバラの拘束が!」

黒沢エレンがそう言うと、イバラのツタがシルビアさんに巻き付いた。

「ふふふ、セクシーな攻撃をたっぷり喰らいなさい!」

イバラがシルビアさんの服に絡み付いたかと思うと、とたんに凍り付いた。

「心外ですね。拘束技とセクシー技があなただけだと思っているんですか? 
私の氷も相手の動きを拘束しますし、良い感じに濡らす事ができるんです。
服を破くのは工夫が要りますけど、セクシーさの演出と便利さでは負けていないつもりです!」

「ふん、やはり強敵というわけね。これで無くては面白くないわ。
一気に生まれたままの姿になられても興醒めだものね♡」

オレは祈っていた、二人の攻撃対象がオレに向かない事を……。
二人が協力して攻めて来た場合、オレは一瞬にして陥落されてしまう。
確かに望ましいが、バルベロと貯金と給料が手に入るまでは戦わねばならないのだ。
黒沢エレンとシルビアさんの戦いは激しさを増して行く。

 シルビアさんは、ガラスの様な透明な氷の剣を精製した。
デザインにこだわった美しいフォルム、圧倒的に黒沢エレンの影響を受けているのが分かる。無駄にデザインが美しい。

「そちらが剣で戦うというのなら、こちらも氷の剣で戦いましょう! 
ただし、ただの剣と思っていると火傷しますよ。
ドライアイスを使った恐るべき剣です。
心臓付近にぺたりと当てるだけで御老体にはきついかもしれませんね♡」

「やーん、霜焼けしちゃうわ。
でも、私の剣も特別製なの。
そっちも油断すると火傷しちゃうわよ」

黒沢エレンの剣は、炎の剣に変化をした。
傷口を焼いて出血を塞いでくれるが、氷の剣との相性は良さそうだ。

皮膚を火傷するかもしれない温度をオレは感じていた。
頼むからオレで試し切りはしないでくれよ。
そう願いながら二人の戦いを見守る。

 黒沢エレンから先に攻撃を仕掛けて来た。
炎の剣を振り、シルビアさんを攻撃する。
シルビアさんは風の力を強くして、氷の強度を保とうとしていた。

炎の剣を氷の剣で凌いだかに見えたが、炎の剣は突然に鉄の剣に変化し、氷の剣を真っ二つにへし切った。
そのままシルビアさんに鉄の刃が襲いかかる。

「ふん、炎の剣は囮よ。本命はこっちの鉄の剣。シンプルに一番破壊力があるの!」

「くっ、炎によって死角を作り、ただの鉄剣で攻撃して来る。
確かに、氷の剣では対抗できませんね。
でも、氷の剣には更なる特殊能力があるのです!」

「ふん、強がりを言っちゃって!」

シルビアさんは、黒沢エレンの攻撃を紙一重で避け、何とか切られずに済んだ。
あらかじめ読んでいたから避ける事ができたのだろう。

「何とか避け切ったようだけど、この優勢は変わらないわよ……」

黒沢エレンが更に攻撃しようとシルビアさんの方を見ると、シルビアさんの氷の剣が復活していた。
鉄剣が防御できない逆位置にあり、エレンは焦りを見せる。
身体を捻ってかわすが、頬にわずかの傷ができていた。

「血? 私の血なの? 
もう十年ほど傷付く事なんて無かったのに……。
やっぱり赤いのね、綺麗……」

エレンは自分の血を見てうっとりしていた。
しかし、少しすると自分で傷口の血を手で拭う。
すると、頬に傷は無かったかのように綺麗に治っていた。
エレンは冷静に今のシルビアさんの攻撃を分析する。

「なるほど。
鉄剣で切れたように見せかけていたけど、鉄剣で切れることは承知済みという事か。
敢えて自分を危険に晒し、超高速で再生する氷の剣で攻撃したというわけね。
私の剣の威力を逆手に取った良い攻撃だわ。もうその手は効かないけどね!」

シルビアさんも黒沢エレンの剣の特徴を捉えていた。お返しの様に言葉で反撃する。

「あなたの剣もだいたい分かったわ。
炎と鉄、風と水などに変化させている様ね。
それぞれの剣には特殊能力があって、有利な点もあれば、不利な点もある。

それを巧みに使い分ける事で無敵状態を保っているようだけど、私の氷の剣とは違い、たったの一本しかない。
つまり数で押せば勝てるという事です!」

シルビアさんは小さいナイフの様な氷の剣を作り、エレンに全方向攻撃を仕掛ける。
エレンは焦ることなく冷静に攻撃を見ていた。

「変幻自在に形を変え、無限に再生し続ける剣か……。
やはり考える事は同じか。違うのは能力の差くらいで……」

黒沢エレンは、自分の剣を別の形に変化させ、シルビアさんの攻撃を凌いでいく。
鉄の傘となり、氷のナイフが粉々に砕け散って行く。

「な! 鉄の傘で、氷のナイフを防ぐ気ですか。
しかし、戦闘の経験が違いますね。私はマモルさんの戦いも見ているのです。
遠距離の攻撃も得意ですよ!」

シルビアさんのナイフは、形は同じだが、大きさの違うナイフが紛れ込んでいた。
それにより視覚を惑わせ、黒沢エレンの防御を掻い潜っていく。
鉄の傘でも防御できなくなっていた。

「くううう、強い! 身体を鉄に変えなければ防げないなんて……。
でも、それは一時的にしか使えないわ。
山口美香ちゃんの二の舞になってしまう」

「ふふふ、詰んだわね。
防御一辺倒なら、私があなたの身体ごとスクラップにしてあげるわ!」

シルビアさんは、黒沢エレンにトドメを刺すかの如く激しく攻撃する。
このままなら、シルビアさんが山口美香を倒した時と同じように、黒沢エレンを倒す事ができるだろう。
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