【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

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番外編エピソード 蟻と象の戦い!

Aー2 ヒーロー登場!

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 S沢村の制度を知ってしまった私は絶望していた。
後、八年もすれば、性欲に飢えた男共に襲われてしまう。
それを理解した時、私の学校生活は一変した。

好きだった先生、学校の男子達、憐れむような目で見る女子達、全てが気持ち悪く感じるようになった。
授業を受けているだけで吐き気がして来るレベルだ。

「げええ、げっほ……」
(毛取り過ぎちゃったニャン。消化不良でおえええ)

学校で飼っていた猫が吐いたおかげで、私の吐き気は誤魔化せた。
本来ならもらいゲロするレベルだが、音だけだったのでセーフ! 
グッジョブ、猫!

 とにかく周りの男子や教師の視線が痛い。
ぼそぼそとする声だけでイライラが募って行った。
そのため、授業は欠席し、図書室で時間を潰す事が多くなった。

教師も生徒も全員が理由を知っているのか、誰も注意しない。
折角医学の知識を理解しかけているのだ。
たとえ使う機会がないとしても好奇心から本を読み進める。

他の事を考えていれば、自分の事は一時的にでも忘れられる気がした。
そんな一年間を過ごし、読む本も無くなって来た頃、私に村の風習を教えて来た黒沢弘毅と再び出会った。
こいつも夏休みの宿題をするとかで図書室に来たのだ。
私がいる事は有名だったが、こいつは忘れていたのかやって来た。

「あら、あなたか……。久しぶりね。
あなたが言っていた無駄の意味が分かったわ。
でも、無駄な事は今でも続けているけどね。
他にする事もないし、授業に出たくないから……」

黒沢弘毅は意外な反応を示した。
この前の様な傲慢な態度は微塵も感じない。

「ごめん。俺は一年前くらいにこの村に来たんだ。
だから、みんなが言っている事はどんな事か分かんなかった。
ただ村長になるから、その他の事は無駄になるとばかり思っていた。

本当は、結婚も出来ないし、生みたくもない子供を産ませられるんだな。
恵まれた家系で何不自由なく暮らしているんだと勘違いして、嫉妬であんな事を言ってしまった。
本当にごめん!」

私は図書カードを見て、彼の名前を知った。

「ふーん、黒沢弘毅か……。
同じ黒沢だね。でも、全然違う意味なんだよ。
あなたの黒沢は、日本人としての権利を持った黒沢。

私の黒沢は、S沢村の暗黒面を背負った黒沢。
でも、あなたには感謝しているよ。
知らないままみんなにニヤニヤされて、私だけ意味が分からないままなんてムカつくからね。
真実が分かって、まあふっ切れたかな!」

「嫌なら逃げれば良いじゃないか! 俺の知り合いがいるから連絡を取れば……」

「駄目だよ。私には妹達がいる。
私が逃げ出したら、妹達が酷い目に遭う。
それに、逃げる所を見付かったら、それこそ終わりだよ。

私の家には至る所に監視の目があるからね。
ちょっとでも不審な行動を取ったら、襲われて終わりだね。
受け入れるしかないよ……」

「そんな……」

「まあ、あなたになら私の初めてをあげても良いかもね。
正直だったし、他の奴よりかはマシ! 
恋をさせて、思わせぶりな態度を取って、初めてを奪ったら責任無しで逃げる事ができる。
私、なかなか都合が良い女でしょう?」

「何、バカな事を……」

弘毅はそれを聞きうろたえ始めた。

「ははは、赤くなっている。可愛ね、キミ!」

私は真剣に弘毅を見てこう言った。

「私は本気だよ! まあ、今はまだ駄目だけどね。
もう五年くらいしたらお願いするわ。
考えておいてね♡」

恋をして幸せな気分になっていたら、私の心は壊れなくて済む。
村出身じゃない黒沢弘毅は、その候補として都合が良かった。
良い人そうだし、二十歳くらいまで恋愛して、適当な約束をして別れる。

これが一番理想的な展開だった。
それ以上が望めない以上、その理想を追求するしかない。
この一年で、私は村の風習を受け入れる準備をしていたのだ。
風習を知った当初は、見る男子全てが気持ち悪く感じていた。

しかし、村の風習を受け入れる事に決めると、とたんに気持ちが軽くなる。
私を『色欲』と呼ぶ男子に対しても、その時には贈り物をしてよと要求していた。
二十年間、私が身体を売れば、家族全体が安定した生活を送れるのだ。
私は無理矢理納得しようとしていた。
だが、私がそれを受け入れると、今度はこんな要求をして来る。

「黒沢エレンって変わったよな。
前は眼がキラキラしていたのに、今は死んだ魚の様な眼をしている。
あれじゃあ価値ないわ」

「そうだな。所詮は『色欲』だからな。
頭が無駄に良い分、悟って賞味期限が落ちるのも速いんだろ。
ホント、半分くらいは分けて欲しい才能だぜ!」

「それよりも、運動神経の良い子の方が魅力的だよな! 
顔は劣るかもしれないけど、眼も輝いているし、スタイルも良い。
あっちを彼女にした方が良いぜ!」

「ホント、ホント。今度告白しちゃおうかな。
あの体操服姿を見たら、黒沢エレンなんてただの引き籠り女だよな!」

私はそれを聞き、やるせない気持ちになった。
人の将来を勝手に決めておいて、大人しく従おうとしたら前の方が良かっただと。
夢を追いかけている少女の方が可愛いだと。ふざけるな! 

私は涙を堪えて泣いていた。
どうせ気を使ってくれる男子なんかいない。
これなら図書室にいる方がよっぽど有意義だったな。

私がそう思い、次の時間に図書室でさぼっていた。
しばらくは誰もいないので泣いていると、いつの間にか寝ていた。
放課後になり、弘毅に起こされるまで気が付かなかった。

「良く眠っていたね。
黒沢エレンの寝顔が見られるなんて思わなかったよ。
最近眠れないの?」

私はよだれの有無をチェックし、毅然とした態度をしてから話し出す。
男子なんかに弱みを握られてなるものか!

「ええ、そうよ。お肌は将来の商売道具だものね。
綺麗にしておかなきゃいけないんでしょう? 
警告してくれてありがとう。助かったわ!」

私は機嫌が悪い為、とげとげしい言い方をする。
どうせこいつも似たような奴だ。礼儀なんて考える必要もない。
すると、弘毅は意外な物を差し出してくれた。

「はい、カフェオレだよ。
最近は、自動販売機とかいう便利な物ができて良かったよ。
黒沢さんを励ます事ができる」

「ありがとう。ふふ、女の子を口説くタイミングがなかなかうまいじゃない。
私のハートがドキっと来たわ。私に女の子を口説く練習でもする? 
数週間後には、ハーレム天国の中で生活しているかもねえ」

「そんなつもりであげたんじゃないよ! その、図書館で勉強する友達だから……」

「そうそう、あくまで相手が警戒しないようにして、警戒が全くなくなった所を一気に襲うのよ! 
もしかしたら、この図書室が私の初めての場所になるのかしらね♡」

私は黒沢弘毅にちょこんと触る。
こいつをからかうのも面白い。
仮に、こいつが本気になって襲って来たとしたら、受け入れるのも面白い。
どうせ、時間が経てば奪われるのだ。

私が炊き付けて襲われたとしたなら、私としても自業自得で納得せざるを得ないだろう。
相手が少しでも罪悪感を残してくれる様な奴なら、二十年後に私を迎えに来てくれるかもしれない。

そんな淡い少女の期待を込めて、こいつを口説かせていく。
こいつはどんな反応するのか気になる。
私が黒沢弘毅に近付くと、弾き飛ばされた。

「俺はそんなつもりで来たんじゃない!」

まあ、ある程度は分かっていた。照れるか、怒るかのどちらかだ。

「痛い! 酷いわ……」

私は思いっきり痛がるふりをする。
弘毅は心配しているのか、私をじっと見ている。
その事に気が付き、私は挑発するようにこう言う。

「はん、どうしたの? 私のパンツをじっと見て。あながち本気かしら?」

私はパンツを見せ付ける様にスカートをいじる。弘毅は照れたように逃げて行った。

「ちょっといたずらが過ぎたかしら? 弘毅は純情な良い子ね♡」


黒沢エレン
普通の中学校 十三歳
身長 140センチ 体重 40キロ
血液型 B型 B78 W56 H80
誕生日 5月21日

性格 ドSの優等生。髪型は金髪のロングヘアーで、アメリカ人か、イギリス人の血が入っているらしい。
母親が恋愛をして妊娠した時の子供。
成績、運動共に優秀。部活は剣道部。
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