【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

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第五章 ミノタウロスの地下迷宮

第三話 お・は・よ・う・!

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 オレはゆたかを逃がすまいとするあまり、押し倒してしまった。
まあ、良く有る展開だ。
ゆたかが床に頭を打たないように、オレの手で支える。

月明かりで何とか見える程度には明るい。
ゆたかはパジャマを着ていて、メガネをかけていた。
どうやらコンタクトとメガネを併用して生活しているようだ。
まあ、下着やセクシーランジェリーじゃなくて良かった。

「ごめん、痛くなかった?」

ゆたかは頭を動かして頷いたような仕草をした。
オレと眼が合い、しばらく見つめ合っていると、ゆたかの口が動き出した。
眼を閉じ、唇を尖らせ、キスを迫って来る。
確かに、シュチュエーション的にはそんな気もするけど、今はキスよりゆたかの声が聞きたかった。

オレは疲れているから早く寝たい。
しかし、ゆたかと会話できると判断するまでは、眠るわけにはいかなかった。
独り言を聞くまではできたのだ。
後もう一押しで、会話までいける。

「ゆたかちゃん、喋れたんだね。声がとても可愛かったよ。
ちょっとオレと喋ろうよ!」

ゆたかは頭を激しく横に振って拒絶していた。
彼女の髪が当たり、ちょっとこそばゆい。

「一言でも良いんだよ。ちょっと単語を言うだけでも良いんだ。
ゆたかちゃんの声が聞きたいから……」

ゆたかは黙って眼をそらしていた。

「キスは出来るけど、会話は無理なの?」

ゆたかはこくりと頷いた。

「じゃあ、声を聞かせてくれたら、キスをしてあげるよ。どうかな?」

ゆたかは本気で考え始めていた。
好奇心が旺盛だからこそ、エロい事を考えるのが女の子なのだ。
会話ができないから友達もできないが、性的な事にはかなり関心があるようだ。

「あ、う、してください……」

ゆたかは恥ずかしそうに顔を隠しながらそう言った。
エロい事をしたいけど、恥ずかしさもある。
この年代には、好くあることだった。
オレも本当はキスだってしたいし、恋人が欲しい! 
しかし、出会ってすぐにそういう関係になるのも嫌だった。

「じゃあ、キスするね」

眼をつぶって、唇をつき出すゆたかに、オレはそっとキスをした。
頬っぺたにだが……。
キスした場所が頬っぺたと分かり、ゆたかは怒り出した。

「卑怯! 騙すなんて……」

涙を浮かべ、怒りを露わにする。オレは予想外の怒りに言い訳を考える。

「そういうのは、恋人同士がする者だから。今日遭ったばかりの人にはしないよ」

「じゃあ、私を恋人にして……」

恐るべき超展開が繰り広げられていた。
ゆたかは人とあまり付き合いがない分、どこかずれているようだ。
人付き合いの無くなりつつある現代では、取り立てて珍しい事でもない。

心に傷を負えば、学校を休みがちになり、しばらくしてから復帰しようとする。
すると、仲の良い友達もいないから、一人だけ学校で浮いた存在となる。
そのため、少しでも接触してくれた人を好きになる。
重度になると、ストーカーになるような奴もいるから、ゆたかがオレに突然恋愛対象にするのも頷ける話だ。

しかし、それは本当の恋ではない。
ただ近くにいたから好きになるというだけで、オレ自身を見ているわけではないのだ。
ゆたかがオレを心から愛せなければ、恋人にするつもりはない。

しかし、状況的に恋人にしなければいけない雰囲気になっていた。
ここで無下に断れば、ゆたかは二度と口を開かないだろう。
こういう難しい二択を迫られた場合の対処法は、灰色にする事だ。
はっきりと結論を出さず、あいまいな表現で切り抜ける。
政治家や宗教家などの切り札だ!

「じゃあ、恋人見習いという事でどう?」

「見習い?」

「そう、友達以上恋人未満の関係だよ。
もしも、オレがゆたかちゃんを好きになった時は、ちゃんと告白するから……」

ゆたかはしばらく沈黙していたが、最後に納得したように頷いた。

「うん、いいよ」

「じゃあ、明日からよろしく。今日は晩いから別々で寝よう。じゃあ、また明日!」

オレはゆたかが心を開いたのを見計らい、そう言ってベッドに入った。
これ以上は、疲れているし、明日の授業に遅刻したくないから仕方ない。
本来なら、もう少しゆたかと話したかったが、一気に話し過ぎると逆にゆたかも話し辛くなると思い寝る事にする。
オレがしばらくして寝付けると思ったその時、ゆたかがオレのベッドに侵入して来た。

「くんくん、石鹸の香りがする」

ゆたかはそのまま眠り込んでしまった。
オレはまだ眠っていなかった為、一気に眠気が吹っ飛んでしまった。

(ね、眠れねえ……)

数分後、ゆたかの寝息が聞こえて来た。
オレは妹と寝ていると思い込み、数時間後にようやく眠りに着いた。
一度眠ってしまうと、起きるのはかなりの困難になる。
目覚まし時計のなる直前に起きるという事はなく、目覚ましが鳴った後に起きた。
オレ、目覚まし時計なんてセットしてないけどな。

「もう朝か……」

オレは無意識に音のする方へ腕を伸ばした。
すると、柔らかい物が手に当たる。
初めての感触に一分ほど揉んでいた。

「ボールか?」

オレは起きて、手にある物体を確認する。それはゆたかのオッパイだった。
事故で妹の胸を触った事はあるが、それよりも一回り大きかった。
オレはゆたかを見て、ようやく昨日までの状況を理解出来た。
ゆたかが目覚めない内に、オッパイから手を放す。
しばらくすると、ゆたかが目を覚ましてきた。

「うーん、もう朝?」

ゆたかも昨日までの状況を整理していた。
そして、「お・は・よ・う・♡」と挨拶をしてきた。
恥ずかしさはあるものの、ちゃんと挨拶してくれた。
これは大きな進歩と言えた。

まだ鳴っている目覚まし時計を止める為、ゆたかはベッドからずり落ちるようにして移動した。
鳴っていたアラームは、エロベアから出ており、エロベアを起動させないと鳴り止まない仕組みになっていた。

「エロベア、起きろ!」

ゆたかはそう言って、エロベアの起動スイッチを押した。
すると、アラームが鳴り止み、エロベアがオレに向かって喋り始めた。

「ヘイヘイ、昨日は眠れたか? まあ、初夜だから疲れているに決まっているな! 
後で、おじちゃんに詳しく教えてくれよ、昨日の状況を……」

アラームが鳴っていた方が、静かで良かったな……。
まあ、ゆたかがアラームをセットしてくれていて助かった。
オレだけだったら、昼まで寝ていたかもしれない。

オレが急いで学校へ行こうとすると、ゆたかはこう言う。
メガネを着用し、優等生の風貌が漂っていた。
オレの目から見ても、切れ者であることがはっきり分かる。

「あの、食事の準備ができています」

彼女にそう言われ、オレがダイニングに行くと朝食が準備されていた。
彼女の手作りマスコットロボットのコマイヌが食事を準備してくれたらしい。
これは嬉しいサービスだ。オレは食事をしながら、ある事に気が付いた。

「そういえばオレ達の制服とかあるのか? 何にも支給されていないんだけど……。
服のサイズとかは、手紙で通知したから支給されるはずなんだけど……」

ゆたかはそれを聞き、オレに答えてくれた。
昨日までと違って、言葉を聞けるのは本当に嬉しい。

「タンスの方に……」

どうやらオレ達の部屋のタンスの奥に入っているらしい。
ベッドの他にも、衣装用のタンスがあった事に気が付いた。
オレは洋服とか仕舞わずにそのまま寝ていたから気が付かなかったけど……。

いや、そういえば扉を開けて、服がいっぱい掛かっているのを確認した。
ゆたかの服だとばかり思っていたが、オレの制服も含まれているらしい。
オレがタンスを開けると、服でいっぱいだった。

「これが制服かな? こっちは体操服か? 
他は好く分からない服がいっぱいある。これは一体……」

オレがタンスの中身を確認していると、ゆたかが助けに来た。
オレは、遅刻で詳しい説明は聞いていないが、ゆたかは聞いているらしい。
いろいろ説明してくれる。

「戦闘衣装、魔術師スタイル、水着、剣士スタイル、パーティー用タキシード……」

どうやらここにあるのは全部オレの衣装らしく、状況によって使い分けるらしい。
ゆたかも個人用に自分のタンスがあり、いろいろ衣装があるようだ。

「制服に、魔女っ子コスプレ衣装に、剣士スタイル、踊り子スタイル、セクシーランジェリー衣装か……。
いつ使うんだ?」

ゆたかにタンスにも好く分からない衣装が入っていた。
体操服はブルマだし、見ていると学校生活が不安になって来る。

「今日は、これを穿く?」

ゆたかはセクシーランジェリー衣装を手に取り、オレに見せて来た。
緑色のランジェリーか……。
どうやら彼女に合いそうな色を選択(チョイス)したようだな。

似合いそうだけど、日常生活で着けて良い物ではない。
特別な時に身に付けるのが正しい使用法のはずだ。

「それはダメだ! 恋人にだけ見せる物だからね。日常生活には適さないよ」

「分かった」

ゆたかはそう言って、セクシーランジェリーをタンスに戻した。
オレは自分のタンスの方を見て、今日はやっぱり制服かなと考えていると、ゆたかがオレを呼ぶ。

「これで良いかな?」

オレは制服の準備だと思い、気にせず振り向いた。
すると、パンツ一丁のゆたかが立っていた。
身に付けているパンツは、熊さんパンツだ! 

オレは眼をそらせた方が良いと考えるが、やはり何かしらのアドバイスを上げた方が良いだろう。
折角聞いて来たのだし……。

「オ、オレは、この緑色のパンツがに合うと思うぞ。
セクシーランジェリーは駄目だけど、このぐらいなら日常生活でも大丈夫だ。

熊さんパンツも可愛いけど、高校生なら無地のパンツが良いと思う。
まあ、個人の自由なんだけど……」

「分かった」

ゆたかはオレの眼の前でパンツを穿き替えようとしていた。
さすがにそれを黙って傍観しているわけにはいかない。
男としては見たいが、一人の人間としては注意する必要があった。

「あの、さすがに着替えを同じ部屋でするのはやばくない? 
オレがどこか別の場所へ行こうか?」

「え? あ、じゃあ、更衣室?」

ゆたかは今日帰って来たら、自分で更衣室を作るという。
カーテンで着替えている所が見えなくなるのを二か所作ってくれるという。
工作が好きな奴だ。

ゆたかの言葉の意味は分からないかもしれないが、オレは雰囲気とジェスチャーで何とか理解できるようになっていた。
自分を誉めてあげたい! 
オレ達は制服に着替え、食事を食べ終わり、学校と思われる城へと向かった。
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