【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

文字の大きさ
122 / 302
第七章 高速飛行レースバトル!

第二十三話 最近地震が多いのはなぜ?

しおりを挟む
 オレ達の授業が終わり、その日の午後は、またダンジョンの冒険が開始される。

「はあ、また午後はダンジョン攻略か。
アタシの仕事も昨日で終わったから良いけど……。
ちっ、短いフリーの仕事だったな。

この調子じゃあ、剣冴とアイドル解散は無理か。
一応、『バトルナイツ』のアイドルメンバーに入りたいって奴がいると、芸能プロダクションの方には伝えておいたけど……」

アイドルの仕事が終わり、姫野真槍ちゃんは機嫌が悪かった。
どうやら仕事の手応えがあまり良くなかったらしい。

「久し振り真槍、私の将来のお姉さん。
仕事内容は、どんな物だったのかしら?」

イカとオバケをこよなく愛する少女の磯辺霊子が近付いて行く。

「ああ、剣冴の彼女? よろしく」

すんなりカタナちゃん(バトルナイツの一人で芸名、本当は男の子で剣冴という)の彼女になっているけど、オレは認めてないぞ! 
カタナちゃんは、オレが納得するまでオレの彼女だ! 

その辺の奴にそう易々と嫁がせるわけにはいかない。
たとえ磯辺霊子が美少女であったとしてもだ。

こいつもオレの嫁候補、ちょっとオレに惚れている節もあるし、オレが能力を発動する条件としても外せない。

今の所、オレがカッコいい所を見せる目的で、異次元の能力が発動できるのは、数人しかいない。
美少女である以上、磯辺霊子も加えておく。

オレは一人でそう考え、霊子とカタナちゃんの間に割って入る。
所で、真槍ちゃんが昨日やって来た仕事とは何だろうか? 
真槍ちゃんは、ピンク色の唇を開いて言う。

顔を起き上がらせた時に、オッパイがぷるんと揺れ、オレは一瞬緊張してしまった。
昨日見ていなかっただけに、その威力はすごい。

「ああ、クイズ番組のゲストよ。
なんか、いろいろクイズの質問を聞いて、答えを述べるだけよ。

内容自体は、他のゲストも多いし、それほど難しい物じゃなかったけど、マネージャーに駄目だしされたわ。

こんな普通の答えじゃあ駄目だって……。
最悪、しばらくクイズ番組には参加できないかもだって! どうすりゃあ良いのよ」

「なんて質問されたんですか?」

「ああ、最近地震が多いのは、なぜですかって質問よ。
普通に答えたつもりなんだけどね」

「姉さんは、なんて答えたの?」

カタナちゃんも真槍ちゃんが心配の様だ。
一刻も早くアイドルとして一人立ちしてくれないと、ずっと女の子のままでいなければいけないからね。

「大陸プレートが少しずつ動いて、それが地震を引き起こしているって答えたわ!」

「つまんないですわ」

「高校生アイドルがそんな普通の回答を言ってもね。
科学の知識なんて無いに等しいの分かっているのに。
学者並みに答えられるのならともかく……」

「このクソアイドル!」

みんなの容赦ないツッコミが入る。
とりあえず、最後の一言に白羽の矢が立った。

ちなみに、最後にコメントしたのは、変態少女の夕景ゆたかである。
真槍ちゃんをライバル視しているのか、コメントに殺気が籠っている。
当然、真槍ちゃんに首を絞められていた。

「ゆたか、クソアイドルはあんたも一緒でしょう! あんたならなんて答えるのよ?」

首絞めから解放され、ゆたかは一瞬考える仕草をする。

「う、大陸プレート同士でエッチしている」

「そうか、だから最近活動が活発なのですね!」

みんながなんか納得していた。

「アイドルの答えとしては、アウトでしょ?」

真槍ちゃんは、激しく批判をして、みんなの同意を期待していた。
カタナちゃんは、ゆたかを擁護する。

「まあ、そういう売りでやっているって定着させれば良いのかも……。
あ、もちろん枕営業しているって意味じゃなくて、エロいアイドルって感じで……」

「アタシは、健全な感じのアイドルを目指したいのよ!」

「え、売れなくなったら、どうせ脱ぐのに?
女優に転向してやって行こうなんて、一部の天才しか続かないよ。

どうせ、コネが必要で枕営業しなきゃ生きていけないんだから、最初からエロい路線で売ればいいじゃない。
まあ、私は好きな人の前じゃないと脱がないけどね♡」

ゆたかが顔を赤くして、オレの方を恥ずかしそうに見る。
今さら、恥じらい路線をアピールしても遅いだろうけど……。

 ゆたかのコメントが終わると、真槍ちゃんは、新人アイドル候補の磯辺霊子につっかかって来た。

「じゃあ、霊子はどうやって回答するの? どんな売りか見せてもらうわ!」

その質問を聞き、霊子の雰囲気が変わる。

さっきまでは、ツインテールの髪型でお嬢様の様な雰囲気だったのに、髪の毛を解いて、顔を髪の毛で隠し、威圧感を出す。
当然、オレを瞬殺した黄泉津大神の顔に変身した。

「グヘヘヘヘ、最近地震が多いのは、地の底を怨霊達が蠢いているからだ。
グへへへ、新たな犠牲を求めて、人々に襲いかかっているのですわ!」

「ふーん、オカルトマニア売りか……」

「え? ちょっと、もう少しリアクションしてくださいよ。
この前まで、完全にチートキャラだったのに……」

空気を読めない真槍ちゃんにより、恐怖が全く相殺された。
真槍ちゃんは、空気読めないキャラで行けば良いのに……。
とにかく、真槍ちゃんの前では、恐怖演出で無敵を誇った霊子も、一瞬でやられてしまう。

「ふぇーん、頑張って怖がらせようと思ったのに……」

人を怖がらせる霊子も、心は繊細だった。
メンタル面がかなり弱い。
オレが励ましてやるから、そんな顔で泣くな。マジで怖いから。

 真槍ちゃんは、霊子ちゃんを完全に無視して、カタナちゃんに尋ねる。

「じゃあ、剣冴はどう答えるのかしら? ちゃんと美少女アイドルの回答をしなさいよ!」

「はいはい。じゃあ、カタナの時のカチューシャだけするね」

カタナちゃんは、髪の毛をカチューシャでセットし、美少女アイドルになった。
どうやら、このカチューシャで、男と女のスイッチを入れ替えているらしい。

偶に、男の時でも、女の子モードになるのは、見なかった事にしてあげよう。
カタナちゃんは変身し、顔だけ美少女アイドルになった。

「えーと、最近地震が多いのは、私の魅力にドキドキして、地球の鼓動が激しくなっているからだよ。
あーん、私の鼓動もドキドキしちゃう♡」

手の振りと、顔の表情まで変え、完全にアイドル化していた。
オレ的にはOKだが、女性陣には大不評だった。

「ちっ、男がぶりっ子ぶってんじゃね―よ。
キモいんだよ! この玉無し野郎!」

「私が玉の確認をしたからね。玉はあるよ。ちょっと小さかったけど……」

真槍ちゃんとゆたかは、もうアイドルではありえないほどの暴言を吐きまくる。
本来なら、軽く受け流すカタナちゃんだが、アイドルモードの為、対応もアイドルみたいな感じだ。

「ふぇーん、私、頑張っているのに酷い!」

カタナちゃんは泣き出してしまった。早く、美少女アイドル化を止めろ! 
オレは、カタナちゃんが普通の男子に戻る日が遠い事を悟った。
まあ、もう少しくらいアイドルでいてもらおう。

 昼の休憩が終わり、光子先生が課題を発表する。
本来は、ダンジョン攻略に駆り出されるが、今回はちょっと内容が違うようだ。

「今回のダンジョン攻略は無くし、校外を利用したマシンレース大会を企画します。
大会のルールは至ってシンプル。
どんな方法でも良いので、校外に設置されたコースを通過し、一番でゴールする事です。

一応、教師陣は二名で、UFO型の飛行マシーンでゴールを目指します。
担当のギンロウ先生とインキュバス先生が、UFOの開発に成功したので、ぜひ飛行を楽しみたいという事で企画されました。

大会予定日は明日、皆さんも何らかのマシ―ンを使って大会に参加してください。
では、これ以降の時間は、準備期間とします。

マシーンの無い人は、他のあるチームと一緒に参加するか、棄権してください。
では、明日の朝十時に大会を開始致します。
さようなら」

「さようなら」

こうして、ホームルームは終わり、みんな解散する。
準備期間が一日という事は、ほとんど飛行マシーンを持っている事を前提にしている。
オレは、飛行マシーンを持っていないから、誰かと一緒に参加するしか方法がない。

幸いにも、オレはすぐに参加の相手が見付かった。
ゆたかと霊子が飛行マシーンを持参しており、そのどちらかに参加する。

「じゃあ、私と姫野真槍、光宮守君のチームと、磯辺霊子と姫野剣冴(カタナちゃん)のグループで決まりだね。
人数が多過ぎても、動きが遅くなるだけだし、これがベスト人数でしょう」

「そうね。でも、私は本気でゆたかを潰しに行くわよ。覚悟してね」

「うん、私も手加減しないよ」

こうして、ゆたかと霊子のメンバー取り合いで、チームが決定した。
まあ、マシーンを持っていない以上、口をはさむ事も出来ない。
運命の飛行レーシングが開始しようとしていた。

オレも参加する以上、コ―スの確認くらいしておくか。
最初は、海岸から出発して、海側を通って山岳地帯に突入する。
ここは、どうやら鉱山の後で岩場が多いらしい。

そして、その後は、森林コース、海と小島が並ぶコースを通り、ゴールとなる。
コースを見た限りでは、やはり飛行マシーンが必要の様だ。
オレ達のチーム以外に、参加する生徒はいるのだろうか?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

最後の女

蒲公英
恋愛
若すぎる妻を娶ったおっさんと、おっさんに嫁いだ若すぎる妻。夫婦らしくなるまでを、あれこれと。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

処理中です...