【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

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第十一章 金(ゴールド)と星(ランジェリー)

第七十三話 姫野真槍VS金熊童子

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 オレ達は、金熊童子の犯行時刻前に、この街の中央銀行を訪れる。
すでに、銀行の周辺には、警察官で犇めき合っていた。

ゆたかは、真槍ちゃんに指示され、昨日の夜の内に予告状を警察に送り届けていた。
予告内容は、オレ達もよく知らなかったが、こうだった。

「警察官に告ぐ。中央銀行を明日警護する警察の制服を奪いに行く。
特に、Eカップの巨乳ちゃん警部は、確実に狙う! 

女性の警察官を増やして待っていろ! 
そして、勝負パンツを穿いて待っていろ! 
オイラの名前は、怪盗エロベアだ!」

果たして、こんな怪しい文章を本気で信じてくれるのだろうか? 
オレは、何も知らずに、泥棒の衣装を準備する。
オレ達は、各々の用意した怪盗衣装を着て、犯行に及ぶ事にした。

一応、これも立派な犯罪なので、みんなは絶対に真似しない様に! 
軽傷害罪と器物破損、公務執行妨害で逮捕されます。
ここは、異世界だからこの地域の警察が勝手に判断するだろうけど……。

オレは、動き易いジャージをチョイスする。
犯罪犯らしく黒っぽい服装で身を包む。

真槍ちゃんの婦警姿は見られないのは残念だが、泥棒スタイルも素晴らしい物だろう。
ピンクのレオタードに身を包み、華麗に空を飛び交う事だろう。

オレがそう妄想していると、真槍ちゃんが登場した。
オレの期待を裏切り、ピンクの戦闘服コートと白のブラウス姿だった。
いつもと変わらず、普通の戦闘服の様だ。

肌の露出も全然ない。
オレの期待を裏切ったにも関わらず、飄々としている。

「まあ、銀行内は、エアコンが相当効いているからね。
レオタード姿とかだと、風邪をひいちゃうわ。

こういう場合は、戦い慣れた服で来るのが一番よ。
一応、犯罪者を捕まえる名目だし、隠れる必要は全く無いわ!」

真槍ちゃんの考えとは反対に、ゆたかはスクール水着で来る。
おそらく泥棒と言えば、レオタード姿と考えた事だろう。

しかし、ゆたかはレオタードを持っていなかった。
その為、形状の近いスクール水着を着て来たのだ。
エアコンの効いた部屋の中では、すでに、身体は限界に近付いているもようだ。

「ヘックシュン! うう、だいぶ寒いね。真槍のコートを借してクレメンス」

「嫌よ! 自分で寒さ対策ぐらいしなさい!
このコートは、アタシの物よ!」

「ケチ! もう良い! ウラランを背負っている!」

ゆたかは猫を背負い、エロベアソードを装着していた。
戦闘できるのかも不安な状態だが、何とか寒さに耐えているようだ。
オレ達がそう言っていると、Eカップの美女警察・幾島警部が近付いて来た。

おそらくオレ達の事も警戒していたのだろう。
ゆたかの書いた手紙を出し、尋問を開始し始めた。

「あなた達ね。こんなふざけた予告状を送って来たのは……。
金熊童子との対決に集中しているのに、こういう事をされるのは迷惑なのよ。
それが分からないの!」

幾島警部の尋問に、ゆたかは真面目な顔をして答える。

「ふざけてなんていない! 
私は本気でお前の服を奪い取りに来ている!
喰らえ、エロベアソード第一の秘剣『制服切り』!」

猫を背負ったままなのに、ゆたかは一瞬にして幾島警部を勝負パンツ姿にした。
恐るべき手際の良さだ! これこそプロの犯行だろう。
制服のボタンと制服の縫い目が正確に切り裂かれている。

現場は一瞬にして大混乱に陥った。
刑事達の泣き叫ぶ声が響き渡る。

「うおおおおお、すげえ!」

みんな相当興奮しているようだ! 
幾島警部のつんざく叫び声が響き渡った。

「いやああああ!」

男性刑事達は、彼女を守ろうとして取り囲む。

「うお、普段は凛々しい清楚系の振りして、下着は黒だぜ!」

「ああ、上も下も真っ黒だ! それでいて、職人のこだわりを感じる。
大量生産品じゃない勝負下着の様だ」

「いつもあんな下着を身に付けているのだろうか? ヤバイ、超興奮して来た!」

ヤル気に満ち溢れている若い刑事達だったが、そのヤル気は発揮される事はなかった。
興奮した男性刑事達は、真槍ちゃんの薬品により眠らされて行くのだ。

真槍ちゃんは、セカンドウェポンとして、クロロホルムとナイフを購入したのだ。
そのクロロホルムを使い、背後から警官達を眠らせる。
隙だらけなので、作業は容易だった。

刑事達は、幸せな顔をしながら眠りに陥る。
おそらく夢の中では、下着姿の幾島警部とデートしている事だろう。
多くの男性警部よ、安らかに眠れ。

ゆたかと真槍ちゃんの活躍により、予告時間よりも前にほとんどの警察官を無力に押さえ込む事ができた。
時間が空いた為、オレと真槍ちゃんは金庫の前で金熊童子を待つ事にする。

哀れな下着姿になった幾島警部は、野獣の様なゆたかに追い駆け回されていた。
いずれにしても、オレ達と金熊童子との対決の舞台は整ったのだ。
オレは実際に何もしていないので、対決を真槍ちゃんに譲る。

真槍ちゃんがピンチに陥った時に、オレはヒーローの様に登場する為だ。
まあ、真槍ちゃんの戦闘力からすると、オレの活躍の場は無いかもしれないがな。

オレと真槍ちゃんは、金熊童子の予告時間まで待つ。
ほぼ時間通りに、金熊童子は到着した。
意外と几帳面な性格の奴だ。

「ハーイ、待っていたわよ。金熊童子!」

真槍ちゃんは、屈託のない笑顔を浮かべる。
まるで、デートで待ち合わせていた様な無邪気な表情だった。
金熊童子は逆に、真槍ちゃんを一目見て、強敵と勘付いたようだ。

「ほう、お嬢ちゃん一人で、警官全てを眠らせたのかい? やるじゃねえか!」

「うーん、正確には一人じゃないけど、眠らせたのはアタシ一人かな。
警察と言っても、日本とは違う歯応えのない奴ばかりで退屈していたのよね。
あんたは、奴らとは違うんでしょう? 楽しませてくれるのよね?」

真槍ちゃんは槍を構え、戦闘態勢を取る。
金熊童子は、眠っている警察官を一通り見て、真槍ちゃんに笑いかける。

「お嬢ちゃんこそ、俺を楽しませてくれるんだろうな? 
こんな奴らばっかりで、俺も腕が鈍っていた所だ。
どれ、お嬢ちゃんと軽くダンスでも踊ってあげようかね?」

「まあ、ステップが揃えば良いのだけれど……」

真槍ちゃんと金熊童子はお互いを見つめ合い、威圧し合っていた。
すでに戦闘は開始されているのだ。相手の容姿に怖れたり、油断したりしたら負ける。
どちらも脅える事も油断する事も無い。お互いの武器を構い合い、相手の出方を窺う。

金熊童子は、茨木童子を思わせる様な大剣を装備していた。
力一杯剣を振れば、かなりの破壊力を持っている事だろう。
特殊な剣では無さそうだが、油断は禁物だ。

まともに組み合えば、腕力の無い真槍ちゃんが負ける。
金熊童子も真槍ちゃんの武器を観察し、攻撃方法を予測する。
この動作はとても重要だ。

ただの槍だと思って飛び込んで行くと、カウンター攻撃や仕込み武器などでやられてしまう。相手の攻撃をある程度予測し、勝てると判断した時に仕掛けるのだ。

「ほーう、ブースター付きの槍か。あんたが火傷をしない様に上手く作られているな。
飛行して戦う事も可能だろう。威力もスピードもありそうだな。
更に、腰にはナイフを装備しているな。まるで中世の騎士の様だ」

「へえ、すごいわね。だいたい正解よ!」

真槍ちゃんの攻撃スタイルをほぼ的確に予測して来た。
金熊童子は、かなり戦闘経験があるようだ。

真槍ちゃんは、相手の装備を観察するが、大剣を装備している事以外分からない様だ。
それは、オレも同じだった。やはり戦わなければ、金熊童子の強さは分からない。

「睨めっこも終わりだ! そろそろダンスを始めるぞ! 
倒れたりしてくれるなよ。場が白けるから……」

金熊童子は、一気に真槍ちゃんに近付き、剣を振るう。
剣先が地面に接触し、無数の石飛礫(いしつぶて)が真槍ちゃんを攻撃する。
大きな石飛礫が顔を掠め、小さな傷が付いた。

「おっと、脚を踏ん付けちまったか?」

真槍ちゃんは気にすることなく、金熊童子を突く。
ブースターを使い、完全なタイミングでカウンター攻撃が繰り出された。
間合い、タイミング、共に絶妙の攻撃だ。

「いえいえ、お気になさらず、ステップについて来てくださいよ!」

真槍ちゃんの高速の攻撃を、金熊童子は大剣でガードする。
大剣には、折れ難い様にあらかしめ穴が空いてあった。
そこに槍を差し込む感じでガードし、槍の突進に耐えていた。

大剣は、非常に丈夫で、折れる様子は一切ない。
金熊童子の腕力により、槍ごと真槍ちゃんが振り払われた。

真槍ちゃんは、空中に投げ出されるが、彼女自身のバランス感覚で体勢を立て直す。
互角の勝負が続いていた。
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